僕を優しい目で見ていた人が聞いてきた
「君はどうしたい?」
僕は今までずっと我慢していた言葉を吐き出した
「僕は.....■■■■たい」
その人は優しい声音で言ってくれた
「そうか、なら提督になってみないか」
その言葉を聞いた隣にいた大きい女は
「正気ですか提督っ?!これが何なのかわかっていらっしゃるのですかっ!」
そういって僕に険しい顔をして怒鳴った
すると提督と呼ばれたその男は
「私が責任を取ろう、彼がどうなるかは彼自身が決めることだ」
「電君は彼を案内してあげなさい。大和君、君は彼が提督になるための手続きをしなさい。これは命令だ。」
「承知いたしました...」
そう言って大きい女 大和は不機嫌そうに書類を書き始めた
「じゃあ君は私についてきてほしいのです」
電と呼ばれた僕と歳の変わらないように見える小さな女の子は嬉しそうに僕を手招いた
少しの不安と怒りがあったが、僕はやらなきゃならない
そのために今日までも、これからも
生き延びていくんだ
僕が連れてこられたこの場所は、横須賀鎮守府というところで、大本営とも言うらしい
とても大きな施設で、かなり人の往来が多いこの場所で僕は現在、電という少女と食堂でご飯を食べている
「ちゃんと食欲があるようでなによりなのです!」
最近はずっと魚をそのまま食べていたこともあり、きちんとしたご飯も久々なので、彼女の言葉が聞こえないほどに夢中でカレーを貪っていた
彼女はハンバーグ定食にしたようで、小さく切って一口分けてくれた
食堂に来るまでにいろいろなところを案内されたが、もう食堂のことしか頭に残らないかもしれない
そうしてご飯を食べていると、話しかけてくる者たちがいた
「あら?見たことない子ね!特III型駆逐艦1番艦の暁よ」
「暁型2番艦 響だよ、よろしく」
「暁型3番艦 雷よ、何かあったら私に頼っていいのよ!」
突然現れた三人衆はそれぞれ暁、響、雷というらしい
「そういえば電、今日は司令官の第二秘書官だったわよね、こんなところにいていいの?」
「司令官さんにこの子の案内を頼まれているのです」
そういって皆の視線が僕に集まる
「はじめまして、僕は元 船戸元です」
相手が名乗ったならばこちらも名乗るのが礼儀だろう、そう思って自己紹介をしたのだが、一人を除いてあまりいい顔をしていないように思った
なぜだかわからないが僕の自己紹介は失敗に終わったらしい
「とりあえず、私たちもご一緒していいかしら」
「電さんがいいなら大丈夫ですよ」
「みんなで一緒に食べたほうがおいしいのです」
そうしてお子様ランチを持った暁と、カレーを持った響と雷が卓に加わった
話を聞いている感じ、この四人は姉妹らしい
長女の暁、次女の響、三女の雷、末っ子の電
正直暁が一番子供っぽく見えるのだが、そこは触れてはいけない気がしたので言うのをやめた
「そういえばこの後はどういう予定なんですか?」
ふとこの後どうするか気になったので予定を聞いてみると
「この後は提督になるための授業を受けていただいて、予定は終了なのでそのあとは自由にしてもらって大丈夫なのです」
提督になるための授業とはまるでいつか聞いた学校のようではないか
僕は学校というものに対して少し憧れがあったので、少々楽しみである