半端者の卒業試験   作:うしのなはのじゃ

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語り手の視点?が結構ころころ変わるので、読みずらかったら教えていただけると助かります


第六話

激しい砲撃戦が続いている

 

撃っても撃っても撃っても撃って撃っても

 

一向に敵が減る気配はない

 

同じ艦隊になった子たちは分断され散り散りにされてしまった

 

明らかに相手の数が多すぎる

 

どれだけ引き連れ来たんだあの化け物め

 

そもそもどうやってこんな近海に近づいたんだ

 

近海哨戒中の艦隊は何をしているんだ

 

ふと視界の隅にリ級flagshipの主砲がこちをに向いているのが見えた

 

これは避けられない

 

いま私はほぼ大破に近い状態だ

 

あれを食らったら私は

 

いやだ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

 

死にたくない、あの冷たい海底に沈むのはもう嫌だ

 

ひとりぼっちは嫌だ

 

誰か助けて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もっとみんなと一緒にいたかったな

 

ごめんない提督

 

わたし帰れない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつ死が訪れるかと待ち構えていた

 

だけど私に衝撃は来なかった

 

恐る恐る目を開けると目の前に黒い何かがあった

 

その黒い何かは長方形の形をしていて、とても分厚いようだった

 

「吹雪!大丈夫っ!?沈んでないわね!」

 

後ろから声をかけてくれたのは同期の叢雲ちゃんだった

 

「む゛ら゛く゛も゛ちゃん!あ゛り゛か゛と゛おぉぉぉぉぉ」

 

「ぎゃっ!なに泣いてんのよ!さっさと立ちなさい!まだ敵は残ってるわよ!」

 

「う゛ん!そういえば叢雲ちゃん、この黒いの叢雲ちゃんの艤装?」

 

「黒いの?何言ってのよあんた!わけのわからないこと言ってる暇があるならさっさと撃ちなさい!」

 

気がつくと先ほど私の命を救ってくれた黒いなにかは消えていた

一体さっきのは何だったのだろう

そんなことを考えながら主砲を構えると、突然暴風が唸る

かなりの風量に目を閉じてしまった

 

目を開けると周りの深海棲艦はすべてなぎ倒されていた

いった何が起こったのか

さっきの黒いものやら今の暴風やらなにがなんやらで大混乱だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は提督に言われて避難を始めていた

鎮守府に所属している職員たちとともに避難用車両に乗るところだ

 

大きな鎮守府だからかなり混乱すると思っていたのだが、そうでもなかった

ところどころで避難指示を出している人がいて、皆慌てずその声に従っている

 

海の方から聞こえる砲撃音から、かなりの激戦になっていることがわかる

さっきは敵数二千と聞いたが、見た感じ二千程度で収まるような数はしていない

これはかなり苦戦を強いられる予感がする

 

だめだ、砲撃音がしてから頭痛がやまない

トラウマがよみがえってくる

よせ、僕には関係ないことだ

 

違う 違う 違う

 

これでいいんだ

仕方がないんだ

あのときとは違うんだから

 

っつ!

 

それをいうのは反則だろう

 

わかった、わかったよ

 

 

 

 

行ってこい

 

そうして僕は動かす

もう誰一人失わないために

 

 

 

 

 

ー横須賀鎮守府近海ー

地獄とはまさにここだろう

そう断言できるような戦場が俺の前に広がっている

 

あいつがあそこまで嫌がるとは思わなかった

相当効いていやがる

まあ出来事が出来事だから仕方がないか

 

「まずは戦況の把握といこうか」

 

そう言って俺は偵察機を発艦し、電探とソナーを起動して現状の把握を開始する

 

かなり乱戦になっているが、ある程度戦場は分かれているようだ

四つに分かれていて、さらにその奥に敵のボスが陣取っている

 

手前の四つの戦場に目を向ける

 

「うわぁ、あいつらが出てんのかよ。そりゃ激戦になるわけだ」

 

それぞれの戦場にはそれぞれ敵旗艦たる鬼級が指揮を執っている

あれらは鬼級でありながら姫級クラスの知能と火力を持つ特殊個体だ

 

よくもまあここまでの戦力をかき集めたもんだ

 

戦場を観察していると、それぞれの場所で動きがあった

 

第一戦場では天龍龍田が

第二戦場では大和と電が

第三戦場では長門と島風が

第四戦場では川内三姉妹が猛威を振るっている

 

川内三姉妹は長女で圧倒的暗殺力のある川内、地獄の悪鬼も尻すごむといわれた鬼教官神通、艦隊の根性系アイドル那珂の三姉妹だ

彼女らは全国でもトップクラスの三姉妹で有名だ

 

「あいつらが出たんなら負けはねえかな、あれを除けば・・・」

 

戦場の奥でふんぞり返っている姫

ボスである姫の周りには護衛の鬼級が数体とflagship級が数体

少数精鋭で陣取っている

 

あれを静かに片付けるのはなかなか骨が折れるな

姿を見られるなというあいつとの契約だ

仕方ねえ

 

「こっからは轟沈ゼロでいこうか」

 

そういって俺は行動を始める

 

先ほど電探で弱っている奴らは把握済みだ

そいつらの近くにいる深海棲艦を、俺は目にもとまらぬ速さで無力化を図る

 

かなり危ない状況のやつがちらほら見えるが、俺の盾は何者の攻撃も通さない

死にかけの奴らを盾で守りついでに視界を塞ぐ、その隙に敵を撃滅しちまえば誰にも見られない

俺ぁ天才だぜ

水上はこれで問題ないはずだ

 

次は航空戦か

俺の艦載機の搭載数は正規空母程度の数しか入らない

基本的に深海棲艦の搭載数は艦娘の正規空母より多いので、かなり少ないタイプなんだが

スロットの数と部隊を細かく分割し操作することによってその問題を解決してる

 

空は敵味方の艦載機で埋め尽くされている

敵の艦載機だけ落とすのはかなりめんどいので、敵味方関係なく撃滅する方針でいこう

 

「MVPにはボーキサイト特盛りでおごってやるからせいぜい励めよてめえら!」

 

合計100を超える部隊を発艦し終わった

 

ソナーで潜水艦を探知し爆雷をばらまきながらボスのところへ向かう

 

戦場を駆け巡りながら深海棲艦を撃滅していると、いかにも死にかけのやつがいたので盾を展開し砲撃から守る

襲っていた深海棲艦を一蹴し即座に離れたのだが、艦娘と一瞬目が合った気がした

心から気のせいであってくれと願う

あいつは怒ると怖いんだ

 

そんなことを願いながら戦場の奥へ進んでいると姫の取り巻きが襲いかかってくる

 

「この程度で止められると思ってんのか、なめんなカス共」

 

雑魚に用はない

三下には三下らしく散ってもらうとする

 

機銃と艦戦でヲ級flagshipと空母水鬼の艦載機を破壊しその隙に主砲をぶち込む

大量の爆雷を投射しソ級flagshipを粉砕する

艦攻と艦爆で駆逐水鬼と軽巡水鬼に上部を警戒させタイミングを合わせ魚雷で処理する

大量の火力全振り戦艦主砲で戦艦水鬼改の装甲をぶち破りそのまま撃破

 

姫の護衛を片付けるのに10分もかからなかった

ようやっと姫とのご対面だ

 

「よぉ、久しぶりだな」

 

「ヨクモワタシノブカタチヲッ!ソモソモナゼオマエガココニイルッ!デキソコナイ!」

 

「出来損ないたぁひどい言われようだな。■■■■に手も足も出なかった雑魚のくせしてよぉ!」

 

「アイカワラズシャクニサワルゴミメ!ウミノモクズトナッテキエウセロ!」

 

久々の再会だっちゅうのに感動のかけらもねえ

そうして俺と重巡棲姫の砲撃戦が始まる

 

艦載機で主砲斉射の時間稼ぎをしていると足下に違和感を感じた

 

爆音とともに目の前に大きな水柱が立つ

あいつ初っ端から魚雷放ってきやがった

少し距離を置こうと後ろに引くと、先ほどまで俺がいた場所に衝撃が走る

重巡のくせにこの距離で主砲届くとか射程おかしいだろ

 

いろいろ文句が言いたくなるが、俺の戦法は一撃必殺

これさえ発動できれば負けることはないので冷静に重巡棲姫の攻撃を捌いていく

 

「おいおい!ゴミだのなんだの言っといてこの程度かぁ?」

 

「ウルサイッ!シズメェェェェェェ!!!!!」

 

主砲連撃と魚雷の檻が俺の退路を塞ぐ

 

準備は充分、そろそろ終わらせるとしよう

 

「艤装解放・壱式」

 

その瞬間重巡棲姫から放たれた砲弾と魚雷は弾け飛んで爆散する

 

爆煙からその姿を見せるのは様々な艦種の主砲が禍々しく合成された超巨大主砲

 

「ナンダ...ナンダソレハァッ!」

 

「うるさい、消え失せろ」

 

そう言って俺は超巨大主砲で重巡棲姫を砲撃する

 

「ヴェアアアアアアアア!」

 

この主砲で消費される一発のエネルギーは大和型主砲の150倍にもなる

そんなエネルギーを圧縮した塊を高速で射出し、着弾時爆発させる

その威力は絶大どころではない

その証拠に重巡棲姫は跡形もなく消し飛んだ

 

ついでに周りの深海棲艦も吹き飛んだことだろう

 

まずい、これは非常にまずい

調子に乗って艤装解放を使ったのはいいものの、これだけ大きな戦闘音だ

周りにばれないはずもなく、電探で探ったところ戦いが終わった天龍龍田たちが爆速でこっちに向かっている

もし姿を見られようものならあいつから鉄拳制裁の拳が飛んでくることだろう

それだけは回避しなければならないので全力であいつに連絡を取り、回収してもらうことに成功した

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