返坂高校ボードゲーム研究部によるエロボドゲプレイ記録 作:自宅戦闘員
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盗賊チカはツインテールがトレードマークの少女だ。多少ボーイッシュなところはあるが可愛らしい、明るく朗らかな。
しかし今は頬を赤く染めて、汗ばむカラダを無理に動かして迷宮を進む。
「はっ…んっ……くぅっ」
集中力を欠いたせいか、罠を発動させてしまった。
降り注ぐ【媚薬シャワー】を何とか避けようとするが足がもつれる。
「ああっ……♡ 熱いぃっ♡ ごめ、ごめんっ、みんなっ♡」
冷たいはずなのに熱い媚薬が肌を打つ。
それだけでも刺激が強いのに、下腹部に刻まれた淫紋が反応して甘い痺れが全身に広がる。女性としての感覚を経験したことのないチカは初めて知る快感に戸惑っているようだ。
淫魔の迷宮は少女たちに牙を剥く。間髪入れずに【ゴーストハンド】が武闘家アオイに襲い掛かった。
ゴーストハンドは実態を持たない幽霊モンスター。物理攻撃は効かない。
「し、『疾風脚』……! くぁ♡」
アオイは風邪をまとう蹴りで蹴散らすも、喘ぎがこぼれてしまった。
彼女は淫紋だけでなく触手下着も無理矢理装着させられている。少しの動きで……
あ、久世くん、さっきのマシュマロ残ってる? ちょっと貰っていい? ありがと、でもカリカリ梅はいらないかなー。後はコーラで喉を潤して。よしっ、続けるわよ。
……少しの動きでも性感帯を刺激されてしまうのだ。
「大丈夫ですか、二人とも!?」
清廉なる聖騎士ノノーティアは仲間の危機に目を見開く。
しかし彼女が二人を助けようと一歩踏み出した瞬間、ガコンっと床が沈んだ。
焦り過ぎた。罠のスイッチを押してしまったのだ。
「しまっ、やああああっ♡」
【快楽電流の罠】。
踏んだ瞬間、全身を電流が襲う。しかし痛みはない。
むしろ意識を失いそうになるほどの極悦がつま先から頭のてっぺんまで走り抜けた……。
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ってな感じが今回のターンです。
ゲーム的な処理で言うと、俺が全員対象のエロトラップ【媚薬シャワー】を引き、淫紋の効果で回避が下がってるため成否判定失敗。パーティー全員のMPに2ダメ+淫紋の補正で追加1の、合計3ダメージ。
続く葵が精神集中でMP2回復するも、彼女はダイスのたびにMP1ダメの【触手下着】状態異常。行動開始のダイス+モンスターへの攻撃ダイスで2ダメ、それぞれに淫紋補正が乗るから、媚薬シャワーも合わせて合計7ダメ。
乃々が【快楽電流の罠】でMPに3ダメ+淫紋補正が1+媚薬シャワーで合計7ダメ。
1ターンでわりと死屍累々になってしまった。
「やっぱりボドゲのお供と言えばコーラよね」
そんな状況で軽いブレイクタイム。
ボードゲームは長丁場になりやすいから、ちょっとした飲み物やお菓子を添えるのがボドゲ部の定番だ。
部長はだいたいコーラ。俺はポテトチップス(わさび醤油味)と麦茶である。
コマが汚れるの嫌だからお箸で食べる。ウェットティッシュも完備している。
「やっぱポテチはワサビだよな」
「そこはチカちゃんとは相いれないなぁ」
「葵は辛いのダメだもんな。ほいよ、チョコとマシュマロ」
「ありがとー。あ、ボクの好きなメーカーのチョコだ」
まあ“うめーチョコマシュ”の残りだけど。
あ、部長が悪戯っぽく笑ってる。違います、決して材料が余った時に葵が喜ぶかもなんて理由でチョコのメーカーを選んでません。
「乃々はいつもの素焼きナッツか?」
「はい、これ好きなんです」
彼女はだいたいジャンクなお菓子ではなくクルミとかアーモンド。
もともと小食なので、夕食に影響が出ないよう量はかなり控え目だ。
「しかし1ターンで大変なことになったな」
俺は改めてキャラシートとメモ書きを確認する。
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【武闘家アオイ】
[HP:11/11] [MP:1/10] [SP:4/5]
攻撃:5 防御:1 回避:4(淫紋により回避:2)
【状態異常】
・淫紋(回避値半減、MP減少値が1増加)
・触手下着(ダイスロールごとにMPに1ダメージ)
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【盗賊チカ】
[HP:8/11] [MP:2/5] [SP:9/10]
攻撃:1 防御:1 回避:8(淫紋により回避:4)
【状態異常】
・淫紋(回避値半減、MP減少値が1増加)
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【聖騎士ノノーフィア】
[HP:14/14] [MP:1/8] [SP:7/7]
攻撃:4 防御:4 回避:2 (淫紋により回避:1)
【状態異常】
・淫紋(回避値半減、MP減少値が1増加)
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前のターンに付いた『淫紋』の状態異常がけっこう効いている。
これ、次のターンで誰か絶頂するな。つかアオイはモンスターを引いたら確実にトぶ。
そういう状況だが乃々は穏やかながら笑顔だった。
「乃々はめっちゃ楽しそうだな?」
「はい。このゲームはガチガチに最適解を求める必要がありませんから、アクシデントが一番盛り上がります」
淫魔の迷宮は、モンスターに負けてもMPが尽きて絶頂しても、行動順が一回休みになるだけで普通にシナリオが進行する。
「先程の淫紋を引いてからパーティーが崩れ、それでも絶頂に耐える状況はいいですね。シナリオが盛り上がるのはやはり予想外が起きた瞬間。ファンブルとクリティカルはTRPGの華です」
エロボドゲ愛好家ではあるものの、本当にボドゲが好きなんだろう。
それはそれとしてエロの好みがそこそこアレである。
「じゃあ、進むか。ゲームマスター、スキル『看破』を使います」
『看破』はエロトラップデッキの一番上の確認し、回避値を2ポイント上昇させる。
これで回避値は6。もしエロトラップになってもダイスによっては躱せるはず。
「……ところで、『看破』ってデッキトップ確認してなんか意味あるの? 別に見ても回避は出来ないよな?」
「通常の電子ゲームならそうですが、これはTRPGです。ゲームマスターとの対話次第ですね。それを考えるのも楽しみの一つですよ」
小首を傾げつつ、めくったカードはモンスター【姫騎士を〇すオーク】。なんかノノーフィアの天敵みたいなの出てきた。
やべ、回避値が無駄になってしまった。しかもHPは15で攻撃値が8とかなりパワータイプだ。
どうするか、と悩んでいるとノノーフィアが目で合図をしてきた。
そこで遅れて「看破』の正しい使い方に気付く。
「ゲームマスター、盗賊少女チカが『看破』でモンスターの襲来を察知しました。その情報を事前にノノーフィアに伝えて、奇襲に備えるのはアリですか?」
「ダイスを振って2以上ならノノーフィアを先頭にして通常バトル開始、5以上ならノノとチカの連続攻撃でいいわよ」
「っしゃ」
そうか、TRPGだとこういう解決方法が認められるのか。
俺はダイスを振る。出目は“5”。
「『シャインスラッシュ』、『投げナイフ』による確定撃破でいいですか、チカさん?」
「うん、お願いノノーフィアちゃん!」
乃々と俺の連続攻撃でオークを撃破。
これはかなりイイ感じな協力プレイだった。
「おー、チカちゃんも乃々乃ちゃんも綺麗に決めたね。ボクもそういうのやりたいなぁ」
「悪いな、そっちと連携すると、その、な?」
「うん、もうギリギリいっぱい」
残りMP1だからね。戦闘したら即絶頂です。
次の葵のダイス。罠は回避できたが、スキルでMP2回復、触手下着と淫紋でMP2減少。
変わらず綱渡りが続いていた。
「ならヒールで回復をしておきましょうか」
「わっ、ありがと、ノノーティアちゃん」
続く乃々も罠回避。
さらにスキル『ヒール』でアオイを回復。体力は減ってないが、防御値ぶんMP回復だからアオイのMPが5になった。
これで大分余裕が出来て、俺の行動順。
「あと1マス進んだら、三つの部屋があるな」
「距離近いし、チカちゃんが1マス進んでボクの行動順から別行動、三つ一気に調べちゃうのはどう?」
「だな。なんだかんだ、いけそうな気がしてきた。うっし、ダイスロールっ」
大きな動きはアオイのターン。
そう思って気楽に振ったダイスは思いっ切り“6”。しかも『看破』使ってねーわ。
だがカードによっては避けられる。そう思ってエロトラップデッキに手を伸ばす。
引いたカードをみてGM部長にっこり。
「エロトラップ【コブ付き股縄】。効果は、股にコブ付きの縄を挟んで移動することにより性感帯を刺激、MPダメージ1×3回。対象は全員ね」
「ゑ?」
「成否判定ダイス振ってー。あ、ちょうど2足りないわね。はい、エロトラップ発動」
ダメージ3点じゃない。1が、3回である。
なので盗賊少女チカ→MP3なので普通にアウト。
聖騎士ノノーティア→MP1なので普通にアウト。
武闘家アオイ→せっかく回復したけど3回にそれぞれ淫紋補正が乗るから普通にアウト。
冒険者三人娘は、敵でなく触手でなく、三人同時に縄の上で絶頂を迎えるという惨状で参上でした。
「ひゃふっ、ひっ、あははははっ。ほんとにっ!なんだかんだ! イケちゃったわねぇ!」
ゲームマスターまゆ部長の大笑いで固まっていた空気が動き出す。
あまりにも早いフラグ回収である。
「チカちゃああああん!?」
「ガチでごめんなさいっ!」
「あー、数値的に『看破』使っていたら回避できましたね。では……ああぁん♡」
なんだか乃々は嬉しそうに頷いたかと思えば、喘ぎまで上げていた。
それドキドキするんでたいそう危険です。
「すまん、葵も乃々も。せっかくSP使ったのに、ミスのせいで回復まるきり無意味になった」
「いえいえ、ガバもまた、TRPGの醍醐味です」
「あはは。こういうゲームだしね。正直盛り上がったよ、うん」
葵も楽しそうに笑ってる。
エロはともかく皆ではしゃぐのはこの子も好きなのだ。
「ひふっ。ま、まあ、パーティ全員同時絶頂だから、全員行動できずに次のアオイからMP5で復帰よ。ある意味仕切り直しになってよかったんじゃない?」
俺の致命的なミスに、部長もフォローを入れてくれた。笑いガマンし切れてないけど。
乃々も葵も過度に責めたりしないし、感謝しつつもこういう対人ゲームって仲いい相手じゃないと荒れそうだなとも思ったりする。
「よーし、今度はボクだっ!」
そうしてゲームを再開。
今度こそ三人別行動で三つの部屋を探索する……!
すると部長がにやりと笑った。
「おめでとう、武闘家アオイが探索した部屋は、イベントが仕込んであるわ。【浮遊する舌型モンスターによる舐め責め部屋】ね」
「へ?」
「聖騎士ノノーティアは【全身拘束羽根車部屋】」
「あら」
「盗賊チカは【媚薬粘液風呂】。……ごめんなさいねぇ、気合い入れてくれたけどそのルート外れなのよ」
冒険者娘、再度全員絶頂。
完全に部長の掌の上だった。
※ ※ ※
「ひどい目に合った……」
アオイが大きく息を吐く。
帰り道でも結構エロトラップの被害になりもうぐちょんぐちょんです。
だが、ルートを一個潰せたのだから良しとしよう。
そうして俺達は新たな道を進む。
部長は、またもニヤリと笑った。