Yamato0315様、中指末弟様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。
「やれ、〝鵺〟!」
ツナが飛び出したと同時に鵺の紫電による電撃がガバジを襲う。
「甘いわ!」
ガバジは車輪に乗った状態で自在に飛び、リングに炎が灯っている事により一時的に飛行し、その際に匣から…先端に『雲』属性の炎が灯った無数のワイヤーが建物や障害物へと刺さり、ワイヤー地帯を作り出した。
それによって鵺は身動き取りにくく、ガバジはワイヤーに乗って炎を利用した推進力でツナ達を翻弄する。
「クソッ、無駄に早ぇ…!」
「…伊達に幹部ではない、と言うことですね。」
互いに背中を合わせて相手の隙を伺うが…先に鵺の方を狙われ、鵺が悲鳴を上げる。
破壊されかねないと判断したツナは鵺を解き、影に戻した同時にガバジへ呪力を乗せた拳を放つが、難なく躱されてしまう。
隙を突かれた事でツナの背後に炎を灯した剣の突きをするが、そこは謎野が蛍光剣で防ぐ。
その後謎野はリングの雷の炎で電撃を放つが、ガバジは回避する。
謎野はワイヤーに電撃を流し込むも、それに対してはもう一つの匣から雲の炎による渦のバリアで無力化する。
「…強い、私の攻撃をこうも!」
「リングと匣の力により、扱える者には絶大な力をもたらしたが。
互いに同じ条件下に於いて、戦況を覆すのは戦闘経験の差!」
ガバジは渦のバリアを匣に戻し、攻撃を誘導して謎野を雲の特性『増殖』によって数を増やして謎野の拘束する。
その隙に剣を謎野に振り下ろす…が。
「〝玉犬〟!」
それをツナが玉犬を顕現させ、オーラを纏った爪で受け堪えた。
「こいつは…アニマル匣兵器か!?」
驚いてる隙を突いて再度呪力の籠った拳を放つ。
放った拳はガバジの肩に炸裂する。
「ぐっ…! このぉ…!」
だがガバジは攻撃を受けて尚、ワイヤーで拘束した謎野を地面に勢いよく叩きつけようとする。
それを瞬時にツナが〝脱兎〟を顕現させて謎野のクッションにして何とか直撃は防いだ。
それを見たツナはつい安堵するが、ガバジが車輪から飛び立ち…ツナの肩に踵落としを炸裂させる。
叩き落とされたツナの先には謎野がおり、ツナを受け止めるが勢いで地面に叩き落とされてしまう。
「ぐっ………え、えっちゃん…すまねぇ…。」
「こほっ……だ、大丈夫です…。」
ツナは激痛に耐えながら玉犬に体を起こして貰って直ぐに謎野から離れるが、謎野もツナを叩きつけられた事で激痛が走っていた。
「これが実力の差だ。」
ガバジはツナ達を見下ろしていた。
一方で獄寺とビアンキの方では、ビアンキが颯爽と〝ポイズンクッキング・串刺しパスタ〟で嵐の炎を纏った固いパスタを投げつけるが、モジジーが匣から飛び出した雨の炎による渦のバリアを展開して攻撃を防ぐと共に渦から水が飛び出してビアンキを襲う。
「これは…雨の炎によって生じた、水!」
『雨』属性の特性は『鎮静』は相手の身体能力を低下させる。
これを浴びてしまえば、ビアンキは足手まといになってしまう。
それを読んだ獄寺が死ぬ気の炎を灯してない通常のボムを水に目掛けて放ってビアンキは爆風を利用して距離を取った。
「助かったわ隼人!」
「油断すんな姉貴!」
獄寺はそう言いながらも敵にボムを放つがモジジーの乗るライオンがそれを叩きつけて無力化する。
「んなっ!? このライオンは…まさか!?」
「そうさ! こいつは匣兵器じゃねぇしリングを灯せない分、薬を決めて身体能力を上げてんのさ!」
モジジーはその後、渦を匣に戻して雨の炎を纏った鞭で獄寺を襲うが、それをビアンキの嵐の炎を纏った〝ポイズンクッキング・ポイズンカッター〟のピザの生地で切断は出来なかったが、吹き飛ばすのには成功する。
「…す、すまねぇ、姉貴。」
「気にしな───隼人!!」
「ぐがっ…!!」
鞭の攻撃を回避した事で一瞬の隙を突かれ、ライオンの引っ掻き打撃で獄寺は吹き飛ばされてダメージを負う。
それを見てビアンキが駆け寄ろうとするが、今度はビアンキに攻撃が遅い、〝ポイズンクッキング・ショートケーキ〟を盾にするが、鞭で叩かれて防御出来ずに獄寺同様に攻撃を受けて吹き飛ばされてダメージを負う。
「甘い甘い、俺は【猛獣使い】だぜ?
雨の炎による『鎮静』を恐れていてはリッヂーの事を忘れ、リッヂーを恐れては鞭を忘れる。
両方警戒しねぇとな、一流のマフィアなら。」
モジジーは吹き飛ばされた2人を見て嘲笑う。
「…クッソ、このままじゃ…やられちまう。」
考えろ、警戒しなければやられる。
〝鵺〟は顕現させたとしてもワイヤー地帯では戦い辛く、空中攻撃もあの渦の匣兵器で防がれる。
〝蝦蟇〟は狙いを定めないと拘束出来ず、自分達ですら厳しい以上捕えるのは至難。
〝脱兎〟は蝦蟇同様に攻撃に向かないし、大量に増殖してもこっちから攻撃も出来ない。
〝玉犬〟は今使える式神の中でも起動力に優れて目の前の相手に有効的だが、捕えられない上に相手の斬撃を防ぐくらいしか出来ねぇ。
どうする……どうする…?
こんな時、リボーンだったら…どうアドバイスをしてくれるだろうか。
『お前に必要なのは冷静さだ。
戦いに於いて最も大事なのは常に正常に判断し、行動する事だ。』
…冷静になれって、この状況でどう…。
ツナが困惑する中、地面に手をつけていた影から鋭い目つきと視線が合い、影越しでツナに訴えていた。
お前は…あっ、そうだ。
俺には他にお前がいたな…!
し、しかし…お前の特性は把握している。
隙を突いた攻撃…そのタイミングを突くのは…。
と、地面に触れている状態で異様な感覚に襲われる。
それは手が影に沈んでいる事だ。
これは…そうか、十種影法術は式神
俺の力に多種多様の可能性を秘めているのか。
「………えっちゃん、考えがある。」
「え…? わ、分かりました。」
ツナは相手に聞かれないように謎野の耳にコソコソと作戦を伝える。
「何をしているかは知らんが、直ぐに終わらせてやる!」
「…いや? 終わるのは…お前だ…!
行け、玉犬!!」
ツナの指示に玉犬が飛び出してオーラを纏った爪で切り掛かる。
「ワンパターンだな。届く訳が無いだろう。」
ガバジが宙に逃げる…が、脱兎を増殖させ数を利用して圧をかけてワイヤーから敵を宙へと誘導する。
そして脱兎を解いてガバジに向けて呪力を込めた拳で特攻しようとする。
「一体何処から…! だが…!」
しかし、ツナの背後からワイヤーが襲いかかる。
それを下から謎野が雷の炎の弾丸を放ってワイヤーを無力化し、相手の剣はワイヤーをつたって飛んで来た玉犬が掴み取る。
「ちっ…!」
後ろに力を入れて距離を少しでも稼ぎつつ、渦の匣を取り出してツナの攻撃を防いで下へ落ちて行く。
「残念だったな!」
「いいや? ここまでは分かっていたさ。
来い───〝大蛇〟!!」
ツナは片手で掌印を結ぶ。
地面に映る相手の影から巨大な蛇である大蛇が現れてガバジを背後から噛み付いた。
「ぐぁぁぁあああ!!
な、何故大蛇が地面から…!?」
「知る必要はねぇよ!! オラァァ!!」
噛みついた牙には少量だが毒が含まれておりそれで麻痺させる。
そこへ勢いよく攻め上がり、渾身の呪力の籠った拳を放ち…えっちゃんの方へと殴り飛ばす。
飛ばされた先の謎野が蛍光剣をバットのようにスイングする。
スイングが炸裂し、そのまま雷の炎による電撃でガバジを感電させて…再起不能にした。
「はぁ…はぁ…やったぜ、えっちゃん!」
「はい! 連携の勝利です…!」
ツナと謎野は勝利のハイタッチを交わす。
ツナ達が反撃しようとしていたタイミングで、獄寺とビアンキも立ち上がっていた。
「…姉貴、まだ行けるか?」
「ええ。でも…活路を見いだせない以上、近づかないわ。」
「………考えがある。合わせてくれ。」
獄寺の言葉とアイコンタクトにビアンキは勝ち筋を見出したのだと信じ、頷く。
「何だぁ? まだやる気か?
たくっ、しょうがねぇ…リッヂー!」
モジジーが鞭を叩いてリッヂーに突撃命令を下して獄寺達に襲いかかる。
「先ずは俺が相手だ!
喰らいな、〝3倍ボム〟!!」
通常時よりも3倍多くのボムを大雑把に放った。
流石に量の多いボムをモジジーが渦の匣を取り出してボムの爆発を防ぐ。
…しかし、当然ながらボムには嵐の炎が点火されてる事もあって水蒸気爆発が発生する。
「しまった…! クソッ!」
これが狙いかと気づいたモジジーは直ぐに警戒心を強めるが、直近から飛び上がって来た気配に気づき、懐からもう一つの匣を取り出して開匣する。
飛び出したのは大量の雨の死ぬ気の炎…バッテリー匣だった。
「はっはっはっ! 残念だったな!
バッテリー匣にはこういう使い方があんだよ!
大量の雨の炎を喰らいな!」
「くっ!」
両手に持っていた〝ポイズンクッキング・大型料理食べ放題〟を盾にし、ギリギリの所で躱して下がる。
「チッ、攻撃を防御にしたのか…!
リッヂー! 今の内に女を……リッヂー?」
煙が晴れると、リッヂーが顔を真っ青にしていた。
よく見れば大きな口全体に相手の猛毒攻撃を受けた跡があった。
「…!? 俺に攻撃する前に…!?
だ、だがその程度なら俺の雨の炎で……い"い"でぇ…!!
な、何がどうなっ……なっ!?」
急に手に激痛が走ったと思えば、鞭がビアンキの猛毒に侵食されており、自分の手にまで毒が届いていた。
「な、何だってんだ…!? これは…!?」
モジジーは武器を思わず捨ててしまう。
それを見た獄寺がボムに嵐の炎を灯した状態で構えていた。
「死に際に教えてやる。
姉貴は数年前まで、【跳ね馬】の野郎にリボーンさんを奪われたとかで一悶着あってな。
その際に姉貴は奴の鞭対策として色々と対策をしていたのさ。
で、対策をしてる間に極めたのが───」
「〝千紫毒万紅〟!!」
触れたものをポイズンクッキングに侵食するビアンキの大技である。
「んじゃ、そのライオン…猛獣共々、果てな!」
獄寺の放ったボムがモジジーとリッヂーを襲った。
ボムによる嵐の炎の合わさった爆発で猛獣は倒れ、モジジーは獄寺とビアンキの足元に倒れ落ちた。
「んじゃ。」
「トドメね!」
「やめ…がぁぁぁあああっっ…!!!」
モジジーは異母姉弟2人によって再起不能にされるのだった。
「獄寺、ビアンキ! そっちは終わったようだな。」
「ええ、ほぼ同時だったわね。」
幹部との激闘を終えた4人は集う。
「10代目のアシストは…出来たんだろうなぁ。」
「…無論、です。ただ…2人共それなりのダメージは貰いましたが…。」
「たくっ、何をしてやがる…!」
「そんなのアンタもでしょ、隼人。」
「うぐっ…!」
「2人はまだいける?
リボーンが先に行ってるから、ユニはもう助けられてるとは思うけど。」
「…リボーンさんが中から出て来ませんからね。」
「何かが起きたんだな。」
「早く向かいましょう。」
「…行こう。」
ツナ達はサーカス劇場の内部へと侵入して行く。
侵入した先は真っ暗な大広間だった。
「…妙ね。こんなに静かなのは怪しいわ。」
「ああ。一体何が───」
「待っていたぞ。」
一瞬で劇場内の天井に照明が付き、眩しい光に襲われる。
少しずつ目に慣れたところで…ツナ達が目の当たりにしたのは───
「なっ!?」
そこには謎のケースに入れられ、ぐったりとしているユニとリボーンだった。
▼解説シリーズ
『〝大蛇〟』
パワー『A』スピード『B』スタミナ『A』
十種の式神の中でも、唯一片手で顕現させる事が出来る。
不意打ちや毒の攻撃が出来る。