影使いの大空   作:黒ソニア

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第1章も残すは数話、そして今回でツナが等々…!!




標的18:『ツナ覚醒』

 

 

 

二つのケースにはぐったりとして顔色の悪いユニに、同じくぐったりしているリボーンと帽子に繭の状態の緑色の物体が張り付いていた。

 

 

「ユニ、リボーン!!」

 

「嘘だろ!? あのリボーンさんが!?」

 

「最強の殺し屋と言われる、リボーンさんが…!?」

 

「リボーンっっ!!」

 

 

ツナ達は驚愕し、ビアンキは悲痛の叫びと共にリボーン達がいる劇場の台へと向かおうとするが…。

 

 

「止まれぃ!」

 

 

ビアンキの近くに銃弾が放たれた。

 

 

「それ以上進めば…この中にいる人質が死ぬ。」

 

 

敵の男は俺達に何かを起動させるスイッチを見せびらかしていた。

 

…アレがそうか。

あのスイッチを押されると、ユニ達の命が…。

 

ビアンキ達はその言葉で足を止めるが、次第に飛び出そうとする。

 

 

「ビアンキ、待て…奴の言葉に嘘を感じない。

それに…嫌な予感がする。」

 

 

俺の言葉に皆の動きが再び止まる。

 

 

「ほほう、流石は時期ボンゴレ10代目ってか?

おい、一応聞いておきてぇが、俺の可愛い部下達はどうした?」

 

「全員伸びてる。」

 

「…何だ、こんなガキ4人にやられるたぁ…俺の組織も落ちたもんだ。

まぁ、そこにいるボンゴレ10代目の首とりゃあ、自然とあいつ等よりも優秀な部下が集うか。

そうすりゃあ、最大規模の組織が作れるぜぇ…!

裏社会を牛耳り…世界そのものを手にする事も夢じゃねぇな…!

くぅぅっ! 沸るなぁ…!」

 

 

…こいつ、労いの言葉すらかけない所か貶す、か。

よく分かったよ、裏社会にはこう言うクズ()が多くいるんだろうな。

 

獄寺達も相手のクズっぷりにどんどん殺意が増していく。

 

 

「おいおい、そんな物騒な殺気を向けんじゃねぇよ。

思わず人質を殺しかねねぇぞ?」

 

「……うっぜぇな。テメェは何が目的なんだよ。」

 

「まぁまぁ落ち着けよ、俺はただお前には死んで欲しいって思ってるだけなんだぜ?」

 

 

…ったく、何だってこうなるんだ。

リボーンの奴は常に冷静に、正常にしろって言うけど無理があるよ…。

 

 

「しっかし、俺はついてるぜ。

目の前にはたった1人のボンゴレ10代目候補者。

それに、今俺の掌には時期ジッリョネロの後継者。

この2人の首を晒せば…どうなるんだろうなぁ。

ボンゴレの連中はいい反応するだろうぜ?

最強の殺し屋を抑えて沢田綱吉の首を送りゃあさぞかし賑やかになるだろう。」

 

 

…何か、何か手はねぇのか?

ユニとリボーンを助ける手は…!

 

 

「いや、それと同じくれぇにジッリョネロんとこの反応も気になるぜ。

何せ、ジッリョネロの現ボス…あのアリアに子供がいたって知れたらさぞかし大盛り上がりだなぁ。

なぁ、ジッリョネロの嬢ちゃん。」

 

 

敵…バギギーは汚らしい顔でケースに入ってるユニを見ていた。

 

 

「さて、お喋りもこの辺にしておくか。

おい、沢田綱吉以外の3人は両手を後ろにして下がれ。

下がらねぇと…先ずはこの嬢ちゃんが死ぬ。」

 

 

笑顔で脅迫するバギギー。

獄寺達はどうすればいいのか困惑してる中…ツナは「…みんな、下がってくれ」と言い、渋々下がる。

 

獄寺達が下がっていくと…バギギーは姿を消す。

そして獄寺達は両手を拘束され、後ろの壁へと叩きつけられた。

 

 

「クソッ! な、何だこれは!?」

 

「やはり、拘束された…!!」

 

「…これは、『霧』属性のステルスリング!!」

 

 

ステルス、リング…?

 

 

「ほほう、流石は【猫爪】の元部下だな。

その位の情報は知っていたか。」

 

「気をつけて下さいツナ!

ステルスリングは気配を消す事が出来ます!

霧の炎の特性『構築』を合わせる事で姿を消したんです!」

 

「なっ…!?」

 

「うんうん、説明ご苦労。

お陰でいい反応をしてくれた。」

 

 

バギギーはパチパチと拍手するといつの間にか笑顔でツナに迫っており、そのまま殴り飛ばした。

 

 

「ぐぁっ…!!」

 

「10代目!!」

 

「分かったか?

俺様とオメェ等とでは実力がちげぇんだ。

大人しく俺様の言う事を、聞くことだぁ!!」

 

「ぐぁあっ…!!」

 

 

倒れたツナを蹴りまくるバギギー。

ツナが蹴られるたびに悲痛の声を上げ、次第に血を吐いていく。

 

それをただ見せられている獄寺と謎野は何とかして解こうとするが何も出来ず、ビアンキも〝千紫毒万紅〟で拘束を解こうとするが、ビアンキ達の拘束具は元々が死ぬ気の炎が故、触れているようで触れられていない為に解けないでいた。

 

ボコボコにされている間…痛みに耐えながらツナは目でユニ達を閉じ込めているケースを見ていた。

よく見れば、ユニ達が苦しんでいるのはケースの蓋の部分から謎の光の粉みたいなのが降り注いでいた。

 

アレが原因で、苦しんでる…のか?

 

そして、その蓋には謎の点滅しているのが分かり、あの蓋を何とかすれば良い事に気づく。

 

 

「………ゴホッ、ぁぁ………ぁ。」

 

「良い面だなぁ。

オレァよぉ、周りから蔑まれた生活を送っていてよぉ。

生まれつき変わった赤っ鼻のせいで馬鹿にされ続け、喧嘩も強くねぇからよくいじめられ続けた。

ここまで大変だったんだぁ…。

…だからさ、お前みたいな恵まれた奴を見てるとイライラが止まんなくてよぉ。

そんな奴がボロボロの姿を見ると心が癒されるんだ。」

 

 

と、語った後にツナの顔を思いっきり殴り飛ばした。

 

……お前の生い立ちが事実として、自分がされて嫌な事を赤の他人にやって、苦しんでる姿を見て癒される?

本当に………本当に救いようのねぇ野郎だ。

こんな奴に、負けたくねぇ…!

 

ツナの覚悟に、首に通してあるリングが光る。

 

 

「……やめ、て……やめて、ください…。」

 

 

ツナの様子を途中から見ていたユニが苦しい中、止めるように懇願する。

 

 

「おうおう、お優しいねぇお嬢ちゃん。

オレぁねぇ、キミみたいな純粋で優しい子を見てると…。

反吐が止まんねぇえんだっ!!」

 

 

バギギーは怒号をあげ、近くにあった剣を取りに行き…ユニのケースの前の床に剣で叩きつける。

 

 

「見ろ、今からこの人の首を綺麗に斬れそうな剣で沢田綱吉の首を落とす…!!」

 

「やめろぉぉぉおおおおお!!!!」

 

「やめて下さいっ!!!!」

 

「くっ…!!!」

 

 

獄寺達は拘束具を無理にでも外そうとするも外れない。

 

 

「さわ、だ…さん……おじ、様……おかあ、さん……助けて…!!」

 

 

ユニは苦しみながら涙を流し、リボーンと母に助けを求める。

しかし、隣のケースにいるリボーンは意識が戻り始め、ツナの危機に何とかしようとするも、体に力が入らないでいた。

当然、ユニの母はイタリアにいる為当然来られない。

 

そんなツナは意識が遠のくなっていく中、目に…涙を流し助けを求めるユニが写る。

 

ユニが、泣いている…?

 

彼女の悲しみがツナに衝撃を与えた。

 

…ユニはいつも周りに合わせてばかりで自分の気持ちを押さえ込んでいるのに違和感を感じていた。

 

大丈夫かなって思う度に、彼女は笑顔で応じるから…大丈夫かなって。

でも、違ったんだ。

本当は……ずっと、ずっと堪えていたんだ。

 

初めて出会った時から…ヒットマンに命を狙われた時にもその一面を見せていたんだ。

 

それを俺は……俺は……!!

 

 

「さぁてぇ…ではこれよりぃ…!

沢田綱吉くんの公開処刑をしたいと思いまぁあすっ!!

んじゃあぁ……サヨナラだぁああ!!」

 

 

バギギーがツナの首に目掛けて剣を振り下ろした瞬間───

 

これ以上ユニを悲しませてたまるかぁっ!!

 

ツナの覚悟にリングから橙色の炎『大空』属性の死ぬ気の炎が強く灯る。

その炎は通常の発する炎よりも強く大きく、ツナの額にも大空の死ぬ気の炎を灯して『死ぬ気モード』に至った。

 

そして…瞬時に立ち上がってバギギーの剣を粉砕した。

 

 

「なぁあっ!?」

 

 

すると直ぐにバギギーのスイッチを持っていた腕を叩き落とし、スイッチを手放せた。

 

 

「ぐがぁぁぁぁああああ!!!!」

 

 

バギギーは覚醒したツナの攻撃に倒れ込んだ。

 

 

「なっ……な、何だっ!?」

 

 

ツナは倒れたバギギーの胸元を掴み持ち上げ、大空の死ぬ気の炎を灯した拳をバギギーの顔に殴り付けた。

 

 

「ぐぼぉっ…!?」

 

 

壁に叩きつけられたバギギーは激痛に堪えながら武器を構えてツナを睨む。

 

 

「て、てんめぇ…!!

きゅ、急に威勢が上がりやがって…!!

こ、この俺様に……クソッ…な、何が起こりやがった…!?」

 

「… 復活(リ・ボーン)、死ぬ気でお前を…倒すっ!!」

 

 

ツナはバギギーに敵意を向ける。

 

 

「10代目ぇ!!」「ツナ!!」「ツナ。」

 

 

拘束されている獄寺達はツナの復活に喜び。

 

 

「…さ、沢田…さん…。」

 

「…よく、立ち上がったぞ…ツナ。」

 

 

まだケースの中、謎の光で苦しむユニとリボーンは微かにツナが立ち上がった事に喜ぶのだった。

 

そして…リボーンの帽子で大人しかったレオンに異変が生じていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「調子こいてんじゃあねぇぞ…ガキが…!!

この【道化のバギギー】様の力を見せてやる…!!」

 

 

バギギーは両手にナイフ6本を構え、ステルスリングで姿を眩ます。

気配を完全に絶ち……背後から奇襲を仕掛ける───が。

 

 

「そこだ…!」

 

 

ツナはバギギーの腕を掴み、攻撃を止める。

 

 

「何っ!?」

 

 

バギギーは驚愕の表情を浮かべる。

獄寺達もどうして分かったのか疑問に思う。

 

 

「……ブラッド…オブ、ボンゴレ。

…ツナの、超直感が…奴の、気配を読み取ったんだ。」

 

 

それをリボーンが苦し紛れに語った。

 

 

「クソォッ……だが、これだけじゃねぇ!!

喰らえ、〝バギギー玉〟!!」

 

 

足から仕込み爆弾を放ち、霧の死ぬ気の炎で強化された爆発がツナを襲った。

 

 

「ぐっぁ…!!」

 

「そんな!! 10代目!!」

 

「仕込み爆弾まで!!」

 

「ギャハハハハ!!

このバギギー様に本気で勝てるって思ってんのかぁ…!?

んな甘っちょろい事を考えてんじゃねぇえ!!」

 

 

バギギーが接近攻撃を止め、ステルスリングで再び気配を絶って中距離からの爆撃攻撃へと変える。

 

ツナは敵の気配を感じ取っても、幻覚に実態の爆弾を潜ませた攻撃には超直感が通じずにまたもや爆撃を受けて膝をついた。

 

 

「どうだぁあ!? 俺様の力は!?

所詮13年しか生きていないガキが実戦経験豊富なヒットマンに勝てる訳がねぇんだぁっ!!」

 

「……この程度、で…俺の心を端折れると思うなよ…!!」

 

 

ツナが更に覚悟を固めて立ち上がる。

 

 

「へっ、威勢だけのガキがこれ以上何が───」

 

 

リボーンの入れられているケースから眩い白い光が照らされる。

その光はケースを破壊して、ツナの元に止まる。

 

 

「な、何だ…?」

 

「…俺の相棒、記憶形状カメレオンのレオンが生徒であるツナの成長に呼応し、繭から孵ったようだな。

…俺がお前の策に引っかかっちまった時に試練を予期して、繭になってたんだ。」

 

 

ケースが壊れた事で、ヨロヨロと立ち上がりながらリボーンは語る。

 

 

「ま、繭だぁ!?」

 

「…ツナ! レオンがお前専用のアイテムを吐き出すぞ!」

 

 

お、俺専用のアイテムだって…?

 

ツナは無意識にレオンに手を伸ばすと…レオンはツナに光り輝く物を吐き出して液状になった。

 

 

「あっ、おい…!! 大丈夫かぁ!?

……って、こ、これって…。」

 

 

ツナの手にオレンジ色の体に背中に『27』が刻まれたカメレオンがジッと見ていた。

 

 

「か、カメレオン…!?

まさかのリボーンのレオンの色違い!?」

 

 

ツナが驚愕していると、色違いレオンがツナの胸元に密着し、全身が眩い光に包まれる。

光が収まるとそこには…恰好が黒い戦闘服へと変化し、手には『X』の紋章のグローブが装着されていた。

 

 

「な、何かと思えば、変身した程度で俺様に勝てると思うなよクソガキ!

どんなもんを得ようが!

お前はここで死ぬんだ…!!」

 

 

バギギーがステルスリングで姿を消す。

そして、再びバギギー玉がツナを襲い爆発する。

 

 

「見たか、結局何を得ようが俺様には……何!?」

 

 

煙から晴れると、あまりダメージを受けていないツナの姿があった。

 

 

「い、痛いけど……さっきまでより、痛くねぇ。」

 

 

それを見たバギギーは信じられないものを見る顔になっていた。

 

 

「これなら何も恐れる事はねぇな。

お前の居場所は分かっている…!

この一撃で…終わらせてやる…!!」

 

 

ツナはグローブに特大の炎を灯す。

それだけでも十分な威力が見込めるが…ツナはそこに呪力を上乗せする。

 

大空の橙色の炎に黒いオーラがピッタリと覆う。

ツナが〝黒閃〟を開花させた事で漸く『死ぬ気の炎』と『呪力』、相反する力を重ねる事を可能にしたのだ。

 

 

「ま、マズイ…!!

あんなもんを受けたら絶対に…!!」

 

「…いくぜ、このクソ野郎…!」

 

「ま、待て!! と、取引だ!!

アルコバレーノ達にかけている放射光を止める!

止めるから俺の命だけは…!!

そ、そうだ! 俺と手を組もう!!

俺の手腕があれば世界だって───」

 

「リボーン達はもう大丈夫みたいだがな。」

 

「は…!?」

 

 

バギギーがケースの方を見ると、既に動ける様になっていたリボーンがユニのケースを破壊して救出した後だった。

 

 

「そ、そうだった…!

はっ、や、まっ、待て!! 俺はこんな所で…!!」

 

「テメェはもう終わりだぁああ!!」

 

 

ツナが飛び出し、バギギーに渾身の死ぬ気の炎と呪力の籠った渾身の拳がバギギーの顔面に炸裂する。

そのまま床に叩きつけ、大きなクレーターを作っていき、バギギーのサーカス劇場が媒体にしていた工場へと戻って粉々に崩壊した。

 

バギギーは顔面にツナの拳がめり込んだ跡を残して再起不能となり、ツナはゆっくりと手を離し、戦いを終えた事で『死ぬ気モード』を解いた。

 

 

「……終わった。」

 

「良くやったぞ、ツナ。」

 

 

リボーンはツナにニヒルの笑みを浮かべていた。

 

 

「……リボーンは、無事? ユニ、は?」

 

「ああ。今は気を失ってるが、明日には目を覚ますぞ。」

 

「……そっか。」

 

「良くやったな、ツナ。

俺が動けねぇ中、良く自分で乗り越えたな。

リングに炎を灯せるようになり、それをトリガーに『死ぬ気モード』を自力で発動出来るまでになった。

お前の家庭教師として、鼻が高いぞ。」

 

「……へへ、珍しく褒めてくれん、じゃん…。」

 

「10代目ぇえ!!」「ツナ!!」

 

 

バギギーが倒れた事で拘束が解けた獄寺達が颯爽と駆けつけ、ビアンキはリボーンに抱きついて過激に頬ずりしていた。

 

仲間を助け、戦いを終えた事で安堵したツナは電池が切れたように倒れ、意識を手放した。

 

 

 






ここのツナは毛糸の手袋…では無く、レオンJr.(仮名称)をアイテムとしてゲット。
ここよツナのバトルスタイルのイメージとしてはFate/GOのシグルドの第一再臨ですね。
いやー、あれカッコ良すぎるから早く披露できて良かった。

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