影使いの大空   作:黒ソニア

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アマプラや漫画で呪術廻戦を見ながら、ポケモンや他の作品の息抜きで書いてます(笑)。
いやー、最初の所って割とスラスラとかけるのって不思議。




標的3:『会合』

 

 

 

「まぁ! アナタがあの人の友人のリボーンくんなのね!」

 

「よろしくだぞ、ママン。」

 

「ユニちゃん共々、ツーくんをよろしくね。」

 

「任せておけ。」

 

 

元々家に世話になるって事で、家庭教師のリボーンが母さんに挨拶する。

父さんの友人が幼い子供であるというのに、違和感ないのだろうか。

 

 

「ママンは俺を見て何も思わないのか?」

 

「んー、驚きはしたわよ?

でも、あの人が友人っていうなら見た目とか何も問題わよ?」

 

「流石は家光の奥さんだな。」

 

「まぁ!」

 

「ツナもママンや家光を見習え。」

「俺は至極当然の反応をしただけだわ。」

 

 

というか、『ママン』って何だ。

 

リボーンを家に招く前…ヒットマンのモンガーンはリボーンの部下と思わしき人物達が連行していった。

その際、リングと匣を回収していたが…何の意味があるのだろうか。

 

 

「その説明は後でしてやる。

後、俺が呼んだ連中は俺の部下じゃないぞ。」

 

「…何で人の心を読めるんだ?」

 

 

ただもんじゃ無いのは分かるが…マジなんなんだ?

こいつは俺の思ってる以上にヤバい奴なのか?

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

晩御飯を終え、風呂にも入って自分の部屋にてベットで寝ながらスマホを弄っていた。

そこへ…。

 

 

「沢田さん、お時間はよろしいでしょうか?」」

 

 

ユニが扉から顔を出し、リボーンが部屋に入る。

 

 

「ああ。俺も、聞きたい事があるから。」

 

「はい。では、先ずは…。」

 

「最初はこっちから話した方が良いだろうな。」

 

 

リボーンがそう指示した事により、話はユニ達側からになった。

 

 

「ヒットマン:モンガーンに追われてる時にも言いましたが、沢田さんはイタリア最大マフィア、ボンゴレファミリーの10代目時期ボスに選ばれんだです。」

 

「厳密に言えば、まだ候補段階だがな。」

 

「…候補? 他にもいるって事?」

 

「ああ。とは言え、時期10代目候補はお前を含めて5人いて、その内の3人は既に故人で1人は権利を剥奪されている。

だから、ユニが言ったことも間違ってない。」

 

 

俺以外の候補者全員はもういないって事だから、俺に回ってきたってことか。

 

 

「…そもそも何で俺が候補に選ばれた?」

 

「お前の父、家光の家系…先祖がボンゴレを立ち上げた初代ボンゴレなんだ。」

 

「父さんが…って事は、父さんが海外で石油を掘ってるってのも嘘か。」

 

「お、中々察しが良いな。

そうだ。だが、カモフラージュとして表では石油会社として行動をとってるがな。」

 

「…嘘は嘘でも、事実を巻き込んでるから強ち真っ赤な嘘って訳じゃねぇのか。

父さんの本職はボンゴレって事か。」

 

「いや、これについてはちとややこしいが違う。

ボンゴレであってボンゴレじゃない『CEDEF』という組織のトップなんだ。」

 

 

ややこしいな。

頭がこんがらがるな。

 

 

「これについてはまたその時に教えてやるぞ。」

 

「…そうだな。多分聞いても忘れる。」

 

 

今日1日だけでも勉強しすぎて頭一杯な上に、そこに命のやり取りをしてたんだ。

無理もないだろう。

 

 

「…で、あの殺し屋の使ってた指輪…リング、匣、死ぬ気の炎ってのは何だ?」

 

「そうですね。先ずは…死ぬ気の炎についてから。

死ぬ気の炎とは、人間の生命エネルギーを圧縮して視認できるようにしたもので、指紋のように個々によって炎の色・形・強弱が異なるんです。」

 

「…それをリングが引き出して、力に変えるって事か?」

 

「そうだぞ、理解が早いな。」

 

「勉強と違って、ゲームの設定とかに近いもんだからな。

それに…俺の力にも近いもんだ。

というか、俺のあの力も死ぬ気の炎だろうしな。」

 

「それはどうだろうな。」

 

「は?」

 

「沢田さんのあの力は死ぬ気の炎とは異なるものだと思います。

死ぬ気の炎には7種類に分類されてまして、沢田さんのはその7種類に該当しないんです。」

 

 

曰く…橙色の炎『大空』、赤色の炎『嵐』、緑色の炎『雷』、青色の炎『雨』、黄色の炎『晴』、紫色の炎『雲』、藍色の炎『霧』。

 

 

「黒色の炎って無いのか…じゃあ、俺の黒色のオーラは何だよ。」

 

「えっと……すみません、分かりません。」

 

「逆にこっちが聞きてぇもんだぞ。

(まぁ、心当たりが全くない訳じゃないが…()()のとは違う様にも見えるからな。)」

 

 

 リボーンの脳裏に裏社会の掟の番人…全身を包帯に巻かれ、黒いコートで包んだ連中が浮かんだ。

 

 

「ま、死ぬ気の炎の事を瞬時に理解したなら、これも直ぐに理解出来るだろう。

匣とは、最近裏社会で流行り始めた兵器の事だ。

お前達も見た通り、匣の穴に炎を注入する事で武器を取り出す事が出来る。」

 

「武器、か…斧とか他の物とか持ち運びし辛いものだし、それを掌サイズの箱一つに収納出来るのは便利な代物か。」

 

「まぁな。ただ、匣には武器の他に道具や死ぬ気の炎を保存して供給できるバッテリー匣、収納出来る保存用匣というのもある。

…後こいつは俺も聞いた限りだが、動物型の生体兵器のアニマル匣もあるとかな。」

 

「…もうそれって、マフィアの次元の話じゃねぇ気がするんだが。」

 

「それだけ裏社会が大きく変化が起きてるって話だ。

それを発展してしまったのが、数年前に沈黙の掟:オメルタで守られていた、闇の力と契約した象徴とされていたリングの力が知られる様になったのが原因だ。」

 

「…そのリングの力が知られる様になったのは何でだ?」

 

「…そいつは最近分かった話でな。

ボンゴレが誇るこの特殊弾である『死ぬ気弾』が他のマフィアにも流れちまったのが原因だ。」

 

 

リボーンは一つの炎の柄のついた弾丸を見せる。

 

 

「じゅ、銃弾…!? ほ、本物か!?」

 

「そうだが…何で急にビビり始めてんだ?」

 

「いや、刃物とかは見慣れてるけど、銃は無理だろ!!」

 

 

リボーンはそれを聞いて変な価値観を持ってる事に呆れていた。

 

 

「しかし、おじ様。沢田さんの気持ちも分かるかと。

沢田さんはこれまで裏社会とは関わりの無かった人間です。

刃物などは………きっと、包丁などで見慣れているからだと。」

 

「あー、それもあるにはあるかな。

ま、俺って昔から何かと絡まれる事があってさ。

その時にハサミとかカッターとか向けられた事があってな!

そういった経緯から喧嘩が強くなったんだ!

…お陰で、友達は1人も出来た事がないんだけどさ…。」

 

 

付け加えるなら、小2の時の頃から人の醜さを知る様にもなって人と仲良くするってのが苦手になったのが原因だ。

 

 

「ふーん、そうか。」

 

 

あ、興味ねぇって反応だなこれ。

 

 

「それよりもだ、ここまでの話を聞いてどうだ?

マフィアのボスになる気になったか?」

 

「何でこれらの流れでマフィアのボスになる気になったんだよ。

マフィアのボスとか、平穏から一番遠いじゃねぇか!

嫌だぞ! 俺は……俺は…俺、は…。」

 

「…お前、薄々勘付いているだろ。

自分が平穏な人生を送れないって事を。」

 

 

リボーンの言葉にツナは言葉を失い、ユニは驚愕していた。

 

 

「おじ様。」

 

「ユニ、冷静に考えてみろ。

お前も俺も、こいつの経歴を知った筈だ。」

 

 

───沢田綱吉。

お前は今から5年前…小学2年生の頃、体育の授業で逆上がりに失敗し、頭を強く打って病院に運ばれた。

1週間入院し、起きた病室で急に暴れ出した。

内容は『人の悪口が五月蝿く聞こえる』…と。

 

そう、沢田綱吉はこれがきっかけで大きく変化が起きる。

 

病室で目を覚ました途端、誰も居ないはずの部屋で知らない人達の醜い声が聞こえ始めたのだ。

その声を聞こえなくする術など無く、ただ永遠に気分の悪くするだけだった。

母の奈々も、この事態には自分1人では収集がつかないと家光に連絡して駆け付けたのだ。

家光も、ツナの異変に困惑していた。

 

 

(家光が言うには、9代目が日常生活には不要との事で施した封印。

それが解けたのが原因でブラッド・オブ・ボンゴレが目覚めたのが関与しているかもしれないと結論が出て、家光が再封印を試した様だが…無理だったと聞く。)

 

 

少しずつツナを安心させていき、徐々にいつもの生活に戻れた。

…しかし、その後からツナは何かと絡まれたり、トラブルに巻き込まれたりし、中学になって早々『不良』になった。

 

 

「お前がボンゴレを継がないとしても、お前の持つ力は表社会で普通の人間としては生きていけねぇ。」

 

「…」

 

「ま、それはユニも一緒だがな。」

 

「え? ユニも何かあるのか?」

 

「はい………実は私はボンゴレの人間では無く、『ジッリョネロファミリー』の人間で、沢田さんと同じで次期ボスなんです。」

 

「え、ええ!?」

 

 

こいつは驚いた。

………待てよ、俺と同じマフィアの次期ボス。

という事は…。

 

 

「はい、沢田さんの想像通りです。

ただ、私の場合は少し特例で、現在のジッリョネロの方々には知られていないんです。」

 

「へ? ど、どう言う事?」

 

「色々と事情があるんだ。

本来はユニはまだイタリアで秘匿されたまま生活を送る筈だったんだが…今回遭遇したマフィアが使ったリングと匣の力が裏社会の…主にマフィア社会を大きく変えちまってな。

ユニは安全を考慮して、お前の許嫁という形で日本に避難したんだ。」

 

「…という事は、つまり。

俺とユニは表向きは許嫁だけど、本当は違うって事?」

 

「そうだぞ。」

 

 

そ、そっか。

 

 

「すみません沢田さん、ご迷惑をおかけします。」

 

「ま、これも経験だ。」

 

「それは良いよ。

俺とユニじゃ釣り合わないしね。」

 

「…それはユニを愚弄してんのか?」

 

 

リボーンが静かに殺気を出しながらどうやって取り出したかは知らないが、銃を取り出した。

 

 

「待った待った! 逆逆!!

俺がユニに釣り合わないって事!

ユニはもっとカッコよくて良い人と結ばれるべきだよ。」

 

「何だ、そう言う事なら見逃してやる。」

 

 

誤解が解けて銃をしまうリボーン。

ふぅ…マジもんの銃を向けられて寿命が縮む所だった…。

 

 

「そんな事はありません。

沢田さんの方が───」

 

「大丈夫だよ、ユニ。大丈夫分かってるから。」

 

 

この流れは『いやいや』のループになるからな。

 

 

「まぁ、大体こんなもんだな。

因みにお前が断る事は家光と9代目が分かってたけどな。

だが俺はお前を立派な次期ボンゴレ10代目にすると決めた。

決めた以上は有言実行するからな。

これから家庭教師としてみっちり鍛えてやるから覚悟しろよ。」

 

「…まだ将来の事を決めてないけど、少なくてもマフィアのボスにはなりたくねぇんだけど。」

 

 

はぁ…何てこった。

早々に将来設計を立てないといけなくなる羽目になるとはな…。

 

 

「さて、次はそっちの番だ。

お前のあの黒い力は死ぬ気の炎だと誤解してたみたいだから一旦保留として、あの人狼は何だ?」

 

「…ん? ああ、玉犬の事ね。

上手く説明出来ないんだけど…。

小学生低学年の頃、逆上がりの練習で頭を打って入院した事があったんだ。

その時に…色々とあって、大変だったけど落ち着いたんだ。

丁度その頃かな…変な夢を見るようになったんだ。」

 

「「夢?」」

 

「そう…病院や外で感じた嫌なものが自分の中にへと取り込まれていくんだ。

そしてその影響で足元の影から…十種の影、一つ一つが異なる形、生き物を模した影が俺を囲っていたんだ。

それが俺の足元に取り込まれて…身体全体を影に包まれたんだ。

直ぐに目を覚まして、変な夢だなって思いつつも、ふと脳裏に浮かんだ形に掌印をすると…ベット横に獣の形をした影が出たんだ。

俺はその時に改めて理解したんだ。

これが『十種影法術』という力の名で、10の式神を調伏する事で自分の力に出来るって。」

 

 

そこから脳に刻まれた情報を少しずつ理解していく。

 

❶負の感情を昂らせる事で力を込み上げる。

❷そしてそれを黒いオーラの力に変換し、それを糧に掌印を結んで影を媒体に式神を顕現させる事。

❸最初は1種の『玉犬』のみが与えられる。

❹他に式神を使えるようにするには調伏の儀を行う。

❺尚、調伏の儀には本人とその式神のみで複数人で儀式を行った場合は調伏されない。

 

 

「…これが、俺が認知しているルールだな。

後は9種の式神の掌印を結ぶための手影絵の形や名と、調伏した式神が破壊された場合は2度と顕現は出来ないという事かな。」

 

 

ツナが提示した情報は2人を長考させた。

少し長い間を置き…。

 

 

「ありがとうございました、沢田さん。」

 

「いや、そんな大した事はしてないよ。

まだ十種影法術の事は分かってないから、分かった事があったら…。

おい、リボーン?」

 

「…ん、いや、何でもないぞ。」

 

「…疑わないの? 自分で言うのも何だけど、側から見れば変な事だからさ。」

 

「いや、お前の十種影法術の様な異能は裏社会には多くいるから問題はねぇぞ。

ただ、今までに無いケースだから少し戸惑ったまでだ。」

 

「そう。」

 

「ま、取り敢えずだ。」

 

 

リボーンはそう言って、小さくニヒルな笑みをツナに向ける。

 

 

「俺はお前をボンゴレ10代目にしてやるからな。

明日から改めて教育してやるから、覚悟しろよ。」

 

「え? 嫌な予感しかしないから拒否して良い?」

 

「お前に拒否権はねぇ!」

 

「ぐへっ!?」

 

 

ツナはリボーンに制裁を受けた。

 

 

 






今回執筆中に入れ忘れてた事があるのでここで補足。
ツナ(2年生)が頭を打った頃、リングの力が判明する。
そして、約5年の間に死ぬ気の炎に着目したヴェルデ達が武器、保存用、チャージ匣を完成させ、ユニ達が日本へ渡ったタイミングで動物タイプが流通し始める。

因みにツナの十種影法術は原作のものから変化していくのでお楽しみに。

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