影使いの大空   作:黒ソニア

6 / 21


今回は日常パートっすね。
この調子だと次もかな?




標的6:『平和な並中生徒達』

 

 

 

「ふ、ふあぁぁああ〜。

…ねみぃな。夜中に目が覚めるとかついてねぇ…。」

 

 

翌朝、いつものように学校へ登校するツナ。

アンビダを倒した後、ツナは力尽きてしまった。

目が覚めたら夜中で、ツナが起きた時にリボーンが軽く事情を説明して、ツナは晩御飯を温めて食し、その間にユニがツナが目を覚ました事に気づいてお風呂を沸かしてくれたのだ。

 

その際、ユニが凄く心配していたのと、謝った後に平気な事を告げた時の安堵して笑顔をくれたのが忘れらずに寝られないでいた。

お陰で朝っぱらから超絶眠たいモードになっていた。

 

 

「…どうせ不良扱いだし、クラス内もいて気持ち悪いし、目が覚めるまで風紀委員が目につかない場所で眠気が覚めるまで寝よっかな。

 

 

などと言うが、ツナが考えてる場所は保健室。

体調悪い扱いされていれば、風紀委員でも邪魔はしない。

 

 

「サボりは良くないぞ。」

 

「だって眠いもんは仕方な…って、リボーン!

何で着いてくるんだよ!」

 

「お前がサボらないようにだ。」

 

「何で急に真面目になるんだよ…。」

 

「俺は元から真面目だぞ。」

 

「馬鹿にしてる事多いよな。」

 

「そんな事より、学校に着いたら覚悟しておいた方が良いぞ。

俺からのアドバイスだ。」

 

 

そう言ってリボーンは勝手にトンズラした。

 

 

「話を逸らしてなんだよ…。

いや、でもなんか面倒になりそうな予感がする…。」

 

 

身震いしながら校門まで辿り着く。

 

 

「げっ、風紀委員が立ってる…。

て事は、風化委員長の雲雀恭弥が帰って来たって事か…。」

 

 

雲雀恭弥。

この並盛中学で知らないものはいない。

不良の頂点に就き、並盛そのものを牛耳っているとさえ言われてる危険人物。

 

 

「俺、悪目立ちしてるからなぁ…。」

 

 

我関せずと、自身に暗示をかけて堂々と校門を通る。

その際、風紀委員全員に見られていたが、特に何もされずに下駄箱まで辿り着いた。

 

その後、無事に教室へと辿り着くと…。

 

 

「あ、おはようございます! 10代目!!」

 

 

…と、昨日俺を目の敵というか、ボンゴレ10代目になると命を狙っていた獄寺隼人が変な物を食べたのか…別人になっていた。

 

 

「え!? ご、獄寺…くん?」

 

「はい! 何でしょう!」

 

「…どうしたの?

なんか昨日までと全然違う気がするけど…。」

 

「? そうっすかね?」

 

 

周りからの視線が凄い…。

男子からは危険視される様に警戒され、女子(一部を除き)から俺が何かした事で隠れ人気であった獄寺が別人になった有様に敵意を向けられていた。

 

キンコーンカーンコーン

 

 

「始業のベルが鳴ったからさ、取り敢えず席に着こう。」

 

「了解っす!」

 

 

表裏の無い笑顔で応じる獄寺。

その事で余計に訳分かんないと困惑するツナであった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

昼休憩…ツナは鍵が壊れているので屋上(立ち入り禁止とされている)でご飯を食していた。

…昨日命を狙って来た獄寺も交えて。

 

 

「ね、ねぇ…獄寺、くん?」

 

「ん? どしたんっすか、10代目。」

 

「…そろそろちゃんと聞きたんだけどさ。

何でそんな感じになったの?

昨日バリバリに俺の命狙ってたよね?」

 

 

恐る恐る聞くツナ。

それに対し獄寺は姿勢を正して答える。

 

 

「自分、獄寺隼人はボンゴレ10代目…沢田綱吉さんに命を救われました!

何より、アナタの漢気に惹かれました!

是非、10代目の右腕にさせて下さい!」

 

 

…何て事でしょう、知らない間にとんでもない勘違いをしてしまった様だ。

 

 

「勘違いじゃねぇぞ。」

 

「人の心を読むんじゃねぇ。

お前が原因だな?」

 

 

屋上の扉から堂々と現れるリボーン。

 

 

「俺は特に何もしてねぇぞ。

ただ、お前の事を軽く教えた程度だ。

右腕になりたいと思わせたのはお前だ。

良かったな、立派な部下が出来て。

これで立派なボンゴレ10代目に近づいた。」

 

 

俺、マフィアのボスにはならないって言ったよね?

なんでも将来が決められてんの?

 

 

「獄寺、お前がツナの最初の部下だからな。

右腕として恥のねぇ様に振る舞えよ。」

 

「…!! はい! 勿論ですリボーンさん!」

 

 

え? 何これ…本人の意思とか無視なの?

 

 

「それより、獄寺はリボーンとどんな関係なんだ?

リボーンの事を最強のヒットマンとか言ってたし。」

 

「リボーンさんと、ですか?

いえ、自分はあくまでリボーンさんに…。

『お前がこれから向かう場所には次期ボンゴレ10台目になる男がいる。

アイツの真意を確かめてみろ。

10代目に値しない人間なら、お前が消して10代目になれ。』

…と、初対面でそう言われた程度しか会ってませんよ。」

 

「へ? 知り合いじゃないんだ。」

 

「はい。それにリボーンさんについては裏社会の人間で知らない人はいません。

マフィア界に7人しかいない、呪われた赤ん坊。

その1人の黄色いおしゃぶりのリボーン。

最強の殺し屋にして、9代目の最も信頼するヒットマンであると。」

 

「7人の…呪われた赤ん坊…。

最強の殺し屋。

9代目の、最も信頼するヒットマン…。」

 

 

リボーンみたいなのが後6人もいるのか…。

てか、最強なんて呼ばれてるし…やっぱりただ者じゃなかったのか。

 

 

「…あ、そいやぁ、あのヒットマンのババアはどうしたんだ?

それに、アイツが言ってたマローゾのガキって何だよ。」

 

「ああ、アンビダはこの街に居させてるボンゴレ関係者… 始末屋(クリーナー)に引き渡してあるから問題ねぇぞ。

この学校であの騒動があったのに誰にも気づかれもしなかったのは、始末屋のお陰なんだぞ。」

 

 

へ、へぇ…そんな人がいんのか。

 

 

「マローゾのガキは獄寺の事だぞ。

獄寺はマローゾファミリーのボスの子でな。

イタリアじゃ表社会でも有名な大富豪なんだ。」

 

「え"っ!? 獄寺…くんって御曹司だったのぉ!?

てか、他所のファミリーの人を部下になんて無理だろ!!」

 

「いえ! ウチなんてボンゴレに比べたらひよっこも同然です!

10代目の方が圧倒的上なので、俺をパシリにでもこき使ってください!」

 

 

無理無理…。

 

 

「ま、兎も角お前には獄寺を魅了し、部下に出来たのは大きいぞ。

俺が見た限りでも、獄寺には将来性が高いからな。」

 

「も、もしかしてリボーンさん!」

 

「ああ、お前なら立派なツナの部下になれると見込んでここへ呼んだんだ。」

 

「有り難き幸せっす!!

俺、全身全霊でやらせていただきます!!」

 

 

…なんて事だ、この雰囲気じゃあ断るなんて人の心知らずな事なんて無理じゃん!

コイツ…俺が断れない状況を作り出しやがったな!?

 

 

「それで10代目、これからどうしますか?

あっ、それよりあの大量の兎はどうやったんですか?」

 

「え? 脱兎? あれは………ん、誰か来る。」

 

「おっ、中々勘が良いじゃねぇか。

いい事だぞ。」

 

「流石です10代目!!」

 

 

リボーンは人に見られないように身を隠し、獄寺はツナの凄さに1人感激していた。

 

その最中…屋上の扉が開く。

 

 

「あ、沢田くん。やっぱりここにいたんだ。」

 

 

何と、その相手はクラスのマドンナ:笹川京子とその親友の黒川花だった。

 

 

「京子、沢田は危ないって。

同じ不良の獄寺と一緒にこんな所にいるし。」

 

「…大丈夫だよ。

あ、あのね、沢田くん。」

 

「はい?」

 

「遅くなっちゃったけどごめんなさい!

私のせいで沢田くんが謹慎処分を受ける事になっちゃって!」

 

 

ツナは笹川京子が何故謝るのか…その理由を思い出す。

昨日のクラスメイトのコソコソ話で、ツナに喧嘩を吹っ掛けた持田が京子絡みで起きていたという話しで京子も少し浮いていたのだ。

 

 

「あー、いいよ。

それより笹川の方こそ大丈夫なん?」

 

「え? 私の方は特に無いけど。」

 

 

…ん? もしかして、自分がクラスで浮いてるの気づいていない?

 

 

「アンタは心配する事なんて無いわよ。」

 

 

…どうやら黒川がフォローに入ってるのか。

 

 

「ともかく沢田は京子に何も怒りとか感じてないのね。」

 

「うん、そうだけど?」

 

「んじゃこれでおしまい。行こ、京子。」

 

「あ、待って花! 話はそれだけじゃないの!

お兄ちゃんが沢田くんに目をつけちゃったの!」

 

「…京子の兄貴が? ああ…何となく想像できる。」

 

 

笹川の兄って確か、ボクシング部の…。

 

 

「───ねぇ、ここ立ち入り禁止なんだけど。

キミ達、こんな所で群れて何してるの?」

 

 

そこへ突然、雲雀恭弥が現れてしまう。

 

 

「あん? 何だテメェは。」

 

「…キミも風紀を乱してるね。

───噛み殺すよ?」

 

 

さっきまで空気を読んで黙っていた獄寺が雲雀を相手に睨み、雲雀は自身に敵意を向ける獄寺間にトンファーを構えだした。

 

げげっ! め、面倒な事になったや…。

こ、ここは一先ず…!

 

 

「あ、雲雀さん。

勝手に屋上で弁当を食べててすいません。

ここ、立ち入り禁止なの知らなくて…。」

 

「生徒手帳の注意欄に書いてあるよ。

それに、始業式に担任が言ってるはずだけど?」

 

「やべ、聞いてなかったや。

生徒手帳も規則だから持っているだけで普段全く見ないからな。」

 

 

つい漏らしてしまったツナの本音に雲雀は怪しい目になる。

 

 

「ふーん。じゃあ…教育として一回噛み殺そうか。

ここにいる全員。」

 

「は、はぁ!?

わ、私ら何も悪い事してないですけど!?」

 

「ここにいる時点で校則違反だ。」

 

 

ヤバい、本気で暴れる気だ…!!

 

 

「あ、あの、雲雀さん! ご、ごめんなさい!」

 

 

皆の気持ちを代弁して謝る京子。

しかし、雲雀には効果が無かった。

 

雲雀が直ぐにでも暴れ出しそうな雰囲気を出していると…。

扉の方から凄い勢いで「極限に京子が困ってる声が聞こえたぞぉおお!!」と階段を登り上がってやって来た。

 

そう…その男こそ、笹川京子の兄:ボクシング部主将の笹川了平だった。

 

 

「お、お兄ちゃん!」

 

「おお京子! 何か困ってるんだな!

ん? おっ、そこにいるのは沢田では無いか!

丁度いい、今日からボクシング部に入部しろ!」

 

 

空気を読まずに部活に勧誘してくる京子の兄。

 

 

「…いや、運動部とか入る気無いんで。」

 

「何!? じゃあ明日か。

明日にならボクシング部に入るのだな!?」

 

 

…あ、笹川さんが伝えたかった事ってこれだな?

想像の100倍怠い…。

 

 

「…笹川了平、邪魔だから帰ってくれる?」

 

「何!? 雲雀、貴様…沢田を風化委員に勧誘するつもりだな!?

そうはさせんぞ!

沢田はボクシング部だ!!」

 

 

俺達に牙を向けようとする雲雀に了平が勝手な勘違いで雲雀を押さえ込んでいた。

 

逃げるなら今だな。

 

 

「あ、風紀委員長。俺達はこれで…。

もう屋上には行かないので、失礼します!

ほら、ガン飛ばしてないで行くよ、獄寺!」

 

「了解っす!」

 

「笹川さんと黒川も教室へ戻るぞ。」

 

「あ、うん!」

 

 

と言う事で俺達は颯爽とスタコラサッサと立ち去る。

 

 

「…キミのせいで噛み殺す前に逃げられたんだけど。」

 

「何!? やっぱり沢田を風紀委員にいれるつもりだな!?

そうはさせんぞ! 極限に!!」

 

「……もういい。キミを相手にしてると闘争心が萎える。」

 

 

 






▼解説シリーズ
『〝脱兎〟』
パワー『D』スピード『C』スタミナ『B』
十種の式神の中でも、唯一攻撃皆無の式神。
しかし、撹乱や防御などと使いようは高い。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。