クロカズ♪様、なごやじん様
高評価ありがとうございます。
お陰様で更にこの作品に対しての意欲が高まりました。
それから誤字報告して下さった方々、ありがとうございます。
風紀委員長:雲雀恭弥に目をつけられた事から俺達は放課後に颯爽と学校を後にし…獄寺はウチに来る事となった。
「………家に友達を呼ぶの、何だかんだ初めてだな。
母さん、戸惑ったりしなければ良いけど…。」
「10代目! 家にお招きありがとうございます!」
後、友達と共に下校するのは初めてだな。
ユニが表向きだが許嫁として、そしてリボーンが家庭教師としてウチに来てから変化が大いな。
そんな事を考えていたらいつの間にか家まで辿り着いた。
「ここがウチだよ。まぁ普通の一軒家だね。」
「ここが、10代目のお家…。」
「まぁ、窮屈かもしれないけど───」
「豪邸じゃないっすか!」
キミの目、大丈夫?
「あら、ツナおかえ───まぁ!
もしかして、ツーくん!
お友達が出来たのね!?」
母さんが偶々俺が帰って来たのに気づいた途端、一緒にいた獄寺を見て目を輝かせていた。
「どうも! 10代目のお母様!
自分、10代目の右腕をさせていただいております!
獄寺隼人です!」
ちょっ! 母さんの前で10代目とか右腕の話は───
「まぁ! 凄いわツーくん!
いつの間にこんな素敵な友達が出来たの?」
わー、母さんが天然で助かったー。
「立ち話も何だから、家に上がって上がって!
後でツーくんの部屋にお菓子持ってくからね!」
「あ、うん、ありがと…。」
そんなやり取りをしつつ、2階の俺の部屋へと獄寺を招く。
「流石は10代目のお母様!
10代目に似て、とてもいい人っすね!」
「あ、うん…そこは、まぁ自慢だよね。」
母さんの事は正直に言って自慢だ。
「で、ここが10代目の部屋…何処かに武器を閉まってるんですか?
ベットの下とか?」
「んなもん無いよ。」
「え? じゃあ…10代目は武器を持ってないんですか?」
「何も無いよ。
まぁ強いて言うなら、十種影法術が俺の武器かな。」
「…十種影法術、ですか?」
ツナは獄寺に一通り説明する。
「そ、それは……す、凄いっすよ10代目!
凄いお方とは充分理解していましたが、それ以上です!
10代目こそ、候補なんかじゃなく正真正銘のボンゴレ10代目に相応しいっすよ!!」
「いや…俺はボンゴレ10代目になるつもりは…。」
「獄寺はお前が10代目に相応しいって言ってんのに、本人がやる気がないんじゃカッコ悪りぃぞ。
とっとと観念して立派なボスになる決心をしやがれ。」
いつの間にか部屋にいたリボーンが便乗してツナをマフィアの道へと引き込もうとする。
「俺はマフィアが好かないからヤダ。」
これは嘘偽りの無い本心だ。
今の所、マフィア関連でマシなのはユニと…今は俺を慕ってくれている獄寺くらいだ。
それ以外のモンガーンとアンビダは碌でも無かった。
無論、いつも滅茶苦茶なコイツも碌でもない。
「俺はお前の為になる事をしているだけだ。」
「何を言ってやがるんだ…。」
「…まぁいい。それよりもツナ。
お前、使える式神は〝玉犬〟〝脱兎〟以外にもいるのか?」
「え? ああ…一応。」
「それは一体どういう式神なのですか?」
今度はユニが飲み物とお菓子を持って来て部屋に入って来た。
「ユニ、ありがとう。」
「このくらいは当然ですよ。
それよりも沢田さん。
おめでとうございます。
頼もしい仲間が出来ましたね。」
「苦楽を共に出来る友達が出来たって点では嬉しいよ。」
「? 10代目、この子は…? 妹ですか?」
「ツナの妹がこんな可愛い娘な訳が無い。」
「それ、俺と言うより父さんと母さんを貶してる事になるぞ。」
全く、失礼な奴だコイツは。
「では…この女は一体? 召使いっすか?」
「は? ユニは癒しの存在だぞ。
次にユニを貶す言い方したら右腕解任な。」
「これに関しては俺も同意見だぞ。」
珍しく…否、初めて意気投合する2人だった。
「なっ! す、す、すみませんでした!
…あの、ではそちらのお嬢さんはいったい?」
「えっと、改めましてユニと申します。
私はおじ様と一緒に沢田さんを立派なボスに導く、勉強を教えています。
…それと、表向きは沢田さんの許嫁で通してますので獄寺さんも合わせていただけると…。」
「じゅ、10代目の許嫁だったのですか!?
こ、これは大変ご無礼を…!!」
土下座する獄寺。
それに対し宥めるユニ。
「獄寺さん、そこまでしなくても大丈夫です。
知らなかったのですから、仕方ないです。」
「…本当に失礼しました。
この獄寺隼人、これからは敬愛を込めて『お嬢』と呼ばせていただきます。」
「は、はい。わ、分かりました。」
「因みにユニはジッリョネロの次期ボスだぞ。」
「へ? ジッリョネロって、あのジッリョネロっすよね?」
「獄寺はユニの所の事を知ってるの?」
「ええまぁ。最低限ですけどね。
ジッリョネロは特別大きい組織ではありませんが、ボンゴレに並ぶ歴史を持つマフィアで、裏社会の人間で知らない者は少ないですね。」
へ、へぇ、ジッリョネロも凄いマフィアって事か。
「まぁ、ユニの事はこのくらいでいいだろ。
それよりお前の式神についてだ。」
「え? ああまぁ…後は〝蝦蟇〟と〝鵺〟だな。」
「鵺! 日本の伝説の生き物とされる、あの鵺ですか!?
それを従えてるとは! 流石です10代目!」
え? 鵺って伝説の生き物だったの?
確かに仮面顔に電撃を纏っているから凄い鳥だとは思ってたけど。
「そいつは今出せるのか?」
「ここで出したら偉い事になるわ。」
「そうか。じゃあ、今週の土日から始める強化トレーニングで見せて貰うぞ。」
「何それ、初耳なんだけど。」
「モンガーンにアンビダ…2人のヒットマンが沢田さんの前に現れた事。
しかも、その2人が死ぬ気の炎を扱えるリングと匣使いですので、沢田さんを強くするって方針をおじ様と立てていたんです。」
えぇ………修行って、言っちゃあ何だが、ヒットマンは撃退してるから大丈夫なんじゃ。
「お前が戦った2人のヒットマンなんか、二つの名を持つヒットマンに比べれば雑魚だ。
ここから先…恐らく、お前の前に立ちはだかる連中は奴等とは格が違いすぎて殺されるぞ。」
「!?」
「獄寺も二つ名を持ってちゃあいるが、アンビダが言ってた通り。
親によるお零れで【ハリケーンボム】が付いてるだけだ。
獄寺はこれから沢田綱吉の右腕として、恥のねぇ力をつけさせるから覚悟しろよ。」
「勿論っす。【ハリケーンボム】の名は俺にはもう必要有りませんしね。
これからは…【ボンゴレ10代目の右腕】の名を裏社会に轟かせます。」
「フッ、それでこそだ。
因みにやってもらう修行内容は基礎体力向上に、リングに炎をいつでも灯せるようにする事だぞ。」
「…! はいっ!」
「俺、そもそもリングすら持ってないんだけど。」
「それでしたらこちらを。」
ユニがツナに橙色の鉱石が付いたリングを手渡す。
「これが、俺のリング。」
「はい。沢田さんの属性は『大空』です。
大空のリングは数が少ないので、届くのに時間がかかってしまったんです。」
へぇ、大空って少ないんだ。
「大空の波動を持つ奴は少なくてな。
だから大空のリングが精製されるのは他の属性と比べて後回しにされるんだ。」
「因みに、沢田さんが大空の属性であるのが分かる訳はブラッド・オブ・ボンゴレを持つからなんです。
ボンゴレのボスは必然的に大空の属性でなければなりませんから。」
「加えて言うなら、ユニのジッリョネロもそうだ。」
へ、へぇ…。
「あ、そうだ。そもそも、リングに炎を灯すにはどうやるんだ?」
「ああ、それはだな───」
「ツーくん! ユニちゃん! リボーンくん!
ご飯が出来から降りてらっしゃーい!
獄寺くんも良ければ食べてってねー!」
…絶妙なタイミングで下の階からご飯のコールがかかった。
もうそんな時間か。
「続きは特訓の土日にだな。
獄寺もママンに誘わらから、食べてけ。」
「ありがとうございます!」
…とまぁ、こんな感じで1日は終わる。
ツナは新たに右腕を名乗る
翌日の昼休憩…。
昨日屋上で食べてたら風紀委員長の雲雀恭弥に見つかってしまったので、やむ無く教室で食べる事に。
ただ、相変わらず自身に嫌な感情を向けられる事に多少の苛立ちを覚える。
「たくっ、10代目に文句ある奴は1人1人シメる必要がありますね。」
「良いよ。その内空気として扱ってくれるまで耐えるよ。
獄寺もこんな事で悪目立ちしなくて良いよ。」
「…じゅ、10代目がそう仰るなら…。」
獄寺も自分達…主にツナに向ける軽蔑の視線に苛立ちを見せるが、ツナが止めた事でギリギリ止まる。
笹川京子はどうにかしたげだったが、親友の黒川が面倒ごとを避ける為に止めていた。
そんな中…。
「よぉ、ツナ…ちょっと良いか?」
「ああ、山本。腕、大丈夫?」
山本が何処か浮かない顔…というか落ち込んでいる様子で。
実を言うと、昨日から様子が変だった。
そして、翌日の今日には腕をケガしていた。
「…まぁ、ちょっと痛むくらいだ。」
「そっか…まぁ、痛みよりも野球が出来ない方が辛いか。」
「…その野球が、今は辛くてな。」
「どうしたの?」
本人曰く、ツナ達がアンビダと戦ったあの日…放課後の部活で山本は県大会のメンバーに選ばれなかった。
そのショックで昨日の部活中に腕をケガしてしまい、大好きな野球を続けるか迷っている様だった。
「そっか…上手く励ませられるか、分かんないけど…良い?」
「ああ。」
「メンバーに選ばれなかったのは残念だし、ショックなのは分かるけどさ。
それはあくまでも今回限りだろ?
今は次に向けて地道に努力すべきじゃないか?」
ツナの一言に山本は動揺する。
「次って…。」
「あ、いや…簡単に言う俺も悪いんだけどさ。
俺達、まだ1年生だろ?
そう焦る必要は無いんじゃない?
県大会のメンバーがどうなのかよく分からないけど、時期的に3年生は今回の試合で最後になるかもしれない人もいるだろ?
顧問はそれも考慮して、山本を外したかもしれないよ?」
「…1人、同じ1年で出る奴もいるんだぜ?」
「ポジションの都合とかじゃない?
あまり詳しい事は分からないけど…。」
ツナの言葉に山本は思い出す。
選ばれた1年のポジションはそいつ以外務まる者が少なく、冷静に考えると替えが効かなかった。
「それにまだまだ始まったばっかだし、焦る事なんて無いと思うよ?
山本達1年は中学野球のレベルをその目で見ろって訳で、どの道山本が2年や3年よりも素質があっても下げてたと思うよ。」
実の所…ツナは昨日今日と野球部顧問の教師とすれ違っており、その際学業の事よりも野球に夢中になっている様子から推測したのだ。
「………そっかぁ。
俺、周りから褒められ過ぎて、いい気になって天狗になっちまってたみたいだな。」
「まぁ、褒められれば調子にも乗るよな。
俺もその気持ちは分かるよ。」
ユニに勉強を教わっている時、ユニに褒められて調子に乗って軽いテストを受けたら思っていた程の点数が取れてなかったりなど、ちょっとした経験をしていた。
「あんがとな、沢田…いや、ツナって呼んでいいか?」
「ん? 良いけど。」
「なっ!? じゅ、10代目!
それは気安過ぎませんか!?」
「良いじゃねぇか獄寺。
…ホント、ありがとなツナ。
俺、くだらない事でナイーブになっちまってたみたいだ。」
「元気になったのなら良かったよ。」
「らしくねぇ事考えてたら野球やりたくなったな!
あー、早くこの腕治んなぁかな〜。」
…ツナ達を陰で見ていたリボーンはニッと笑う。
「良い事だぞ、ツナ。
ボスたるもの、部下の気持ちを汲んでやる心を持ってねぇとな。」
リボーンは生徒の成長にニッと口角を上げるのだった。
山本を救ったが、マフィアに関わらせるか否かは次回明らかに…!