褒めてくれてありがとうございます。
アイデア出しは私ですし、AIくんも頑張ってくれてるんやで……。
ちょっと言い回しくどかったりして読みにくいのはそれはそう。
ごめんね。
でも私の書けない最終話までのプロットを描いてくれるから、完結の可能性は上がるんやで。
そうこの話、一応完結までのプロットは出来てるんです。
なので完結できる可能性が微レ存なんです。応援をお願いします。
この話で一章終わり。
最初に目を覚ましたのは優人だった。
冷たい土の感触。空気が湿っていて、木々の匂いが色濃い。
「お父さん」
声を出すが、返事はない。
慌てて身体を起こした。
「お父さん!」
数メートル先で車椅子が転がっており、その傍に悟がいた。
優人は駆け寄る。
息はあって怪我もない。
だが意識がない。
「お父さん!」
肩を揺する。
数秒後。
「優人?」
目が開いた。
優人は泣きそうになった。
「よかった!」
「ここは……」
悟は周囲を見回した。
森。
山。
見知らぬ景色。
研究所はない。
結界もない。
モニターもない。
呪力炉もない。
そして。
「傑がいない」
小さく呟いた。
その一言に優人は何も言えなかった。
悟は車椅子へ移される。優人の小ささだと少し苦労するが、力は十分に足りている。
「通信は」
悟が腕の端末を確認する。
応答なし。
六眼システム接続不能。
東京結界接続不能。
研究所サーバー接続不能。
完全に沈黙している。
電波はあるようだったが、接続が出来なかった。
認証ができていない。
「うわ」
悟は乾いた笑いを漏らした。
「これはまずい」
かなりまずい。
今までなら傑がいた。
伊地知がいた。
研究所があって、自分は指示を出せば良かった。
しかし、今は違う。
山奥で車椅子というのがかなり痛い。
傑と定期的に呪力を交換しないと、術式共有を可能としている指輪に蝕まれ、衰弱死が待っている。
自分に関しては既に詰んでいると言っていい。
得意の研究も、設備がないなら殆ど何も出来ない。
優人に自分を見捨てるように言ったほうがまだ建設的なくらいだ。
優人が不安そうに見上げる。
「帰れるよね」
悟は答えなかった。
答えられなかった。
代わりに。
「まずは生き残ろうか」
そう言った。
優人も察したらしく、黙って頷いた。
◇
「……消えた?」
新は呆然としていた。
制御室。
戦闘は終わっていない。
呪霊はまだいる。
負傷者もいる。
それなのに。
誰もが同じことを考えていた。
悟がいない。
優人がいない。
夏油は慌てて帰ってきた。
「悟からのテレパシーが途絶えた。繋がりが消えた。無事なのか」
答えられる者はいない。
「座標は」
「追えません」
伊地知が答える。
「世界のどこかにいれば追えるはずなのですが」
沈黙。
夏油は何も言わない。
だが。
研究員達は知っていた。
今の夏油が危険なことを。
静かすぎた。
「傑」
新が呼ぶ。
夏油が振り向く。
新は少しだけ怯えた。
怒っている。
今まで見たことがないほど。
「……取り戻せる?」
夏油は答えない。
数秒。
長い沈黙。
それから。
「取り戻す」
断言だった。
「絶対に」
新は少しだけ安心した。
そして。
少しだけ怖くなった。
その目が。
まるで昔話に出てくる呪詛師みたいだったから。
◇
その日の夜。どうにか起こした焚き火の前。
お互いのポケットの中に入っていたお菓子を食べた後、優人は眠っていた。
疲れ切っていた。
当然だ。
悟は眠れなかった。
六眼が周囲を観察する。
東京呪力結界はない。天元の結界の影響はある。
遠くに呪霊反応。
「何これ」
思わず呟く。
過去にでも飛んだというのだろうか。
だとしたら今はいつなのだろうか。
その時だった。
六眼が何かを捉える。
遠く。
山の向こうで慣れ親しんだ呪力。
「え?」
悟は目を見開いた。
そんなはずはない。だって指輪の反応がない。
しかし、ここが過去なら、それも納得だった。
「傑?」
遥遠くで、傑が呪術を使った。
囁いた声は、夜の森へ吸い込まれていった。
過去の傑。
指輪を交換していない頃ならば、まだ学生だ。
迷惑をかける事はできないし、以前の傑は総監部付きだった。
総監部は信用できない。それでも傑なら助けてくれるだろうが……。自分だけ生き延びても意味がない。悟は傑と生命を共にすると誓った。五条にとって、傑はただ1人だけなのだ。
翌朝。
優人が目を覚ますと、悟は既に起きていた。
車椅子の上でノートパソコンを操作している。
「おはよう」
「おはよう」
優人は欠伸をした。
「何してるの?」
「遭難者の朝は文明の確認から始まるんだよ」
「遭難者って大変なんだね」
「大変だよ」
悟は真顔だった。
「ハッキングしたけど、なんと時間のずれはない。ここは過去じゃない」
「日本じゃないってこと?」
「いや。ここは日本だ。信じ難いけど、並行世界ってやつ。呪力結界がないって事は、こっちの僕は死んでるんじゃないかな」
「お父さんが? 俺もいない?」
「そう。通貨は一緒っぽいけど……お金持ってる?」
「持ってない」
「だよね。電子マネーは使えない。並行世界だから、僕らのアカウント自体ない」
「うわぁ」
「後、気をつける事として、こっちでは呪術を公に使うと犯罪者になる。多分。僕の子供の頃がそうだった」
「呪霊で移動できないってこと?」
「バレないようにしないといけない」
「とりあえず、五条家に行ってみようと思うんだけど」
「それは嫌だ」
「優人」
「お父さんを殺したかもしれない人達のところに行くのは嫌だ。総監部も嫌だ」
「優人1人なら受け入れられるかもしれない」
「半分呪霊の俺を? 冗談」
「君は六眼だ」
「贋作のね。死ぬより酷い目が存在するのがこの業界でしょ。まだ呪詛師の方がいいよ」
「滅多なことを言わないで。ここでは呪術に対する法律がない。呪術規定があるだけで、それだってかなり乱暴だ。呪詛師の扱いだってずっと酷い」
「フリーの術師になる? 無理でしょ。表沙汰になったら絶対狙われる」
優人は必死で頭を働かせていた。ここで流されれば、自分だけが保護されて、父は死ぬ。
「こっちの傑お父さんを頼ろうよ。それしかないよ。総監部付きではあったし、家柄の問題もあって幹部は無理だけど、あの強さだから多少の発言権はあるはず」
「優人。僕は浮気はしない。傑と婚姻を結んだんだ。呪術師同士の婚姻で、外せない呪具の指輪を交換して、お互いが死んだ時が死ぬ時と誓ったんだ」
「待っていれば傑お父さんが迎えにくるよ。信じようよ」
「並行世界だ。来れるはずない。来れたとしたら転移直後だったけど、もう一晩経った。仮に助けに来れたとしたら、その時は傑がどんな状況でも絶対に助けてくれるから、総監部の監視下でも縛りさえ結ばなければ問題ない。助けに来れないとしたら、傑はその時死んでるから生きる意味がない。一ヶ月僕を抱えて潜伏は無理だろ」
生きる意味がないと言われて、優人はカッとなった。この世界の夏油がかつてそうなったように、完全に意識が切り替わる。優人は夏油に似て、短気で極端な所があった。五条のように、切り捨てるべきものは切り捨てるクレバーな所もあった。悪い所の共同作業で優人は意識をあっという間に呪詛師に変えた。
一ヶ月以内に並行世界への移動が無理ゲーなんて優人にもわかる。飛ばされたのが夏油なら五条が研究所の設備を使って助けに行けただろうが逆は無理だ。こちらから手助け出来ることはないし、傑お父さんは諦めるしかない。ないものねだりとはよく言ったもので、傑お父さんの喪失は我慢できても悟お父さんの喪失は無理だった。ましてや自分は動ける立場。
悟お父さんが言ったように、傑お父さんが来れたらどんな状況でもどうにでもなる。
なら、少しでも失うものを減らすには。
今やるべき事は、決まりきっている。
優人は呪霊を悟に向かってぶっ放した。
悟が無下限を展開するが、やすやすと突破する。
気絶した悟からパソコンと端末、スマホを奪い、車椅子ごと悟を自らの生得領域にしまいこむ。
パソコンの認証を父と同じ顔で突破し、周辺の地図を呼び出す。
研究したいと言い出せなかったけど、自習してないとは言ってない。
勝利条件は明確だ。
夏油傑の発見と協力要請。
もてる傑お父さんのこと。ほぼ間違いなく配偶者いるだろうけど、いや、傑お父さんは最低なのでひっかけるだけ引っ掛けてそんなつもりじゃなかったんだとか言って独身かもしれない……。とにかく、配偶者を排除してでも、もう一度お父さんと結婚してもらう。
夏油 傑で検索すると、犯罪者の記録が出てくる。
出身校はやはり呪術高専。村一つ滅ぼしている。おそらく任務中に問題が発生したか何か。この世界の父が犯罪者だった事に衝撃は受けたが、選択肢はない。
どのみち呪術高専には行かないのだから、総監部と癒着してないという点では却って都合がいいかもしれない。
自分は半分呪霊である。お父さんたちが考えるほど倫理観なんてない。
黒瀬とエリオットと一緒に調べた呪詛師のサイト(ファンタジーに好奇心を刺激されての事だったが、後で皆から死ぬほど怒られた)で、夏油傑の所在地を調べる。
宗教団体を乗っ取っているようで、拠点のいくつかの情報を得た。後は虱潰しに探すしかない。期限は一ヶ月しかない。後、お父さんを眠らせておく睡眠薬も手に入れなきゃ。そうだ病院に忍び込もう。ついでに点滴も。大丈夫だ。自分はお手伝いで点滴もした事がある。めちゃくちゃな教育に感謝である。
わずかな間に覚悟を決めて爆速で成長する優人は、ひとまず呪霊を使って移動を開始した。
レギオン
宿儺の指をコアに組み込んだ兵器。
普段はトランクに格納されている。
自立型ロボット兵器で、使用者と鎖で繋がっている。
青は正常。暴走すると赤くなり、凶暴化する。
使用者
1号。基本形のソードタイプ。
虎杖と優人命名ソードくん。
伊地知清隆。
総監部の回し者だが、幾つもの役職も兼任している。
管理業務だけでなく研究にも足をつっこんでおり、あまりの忙しさにちょっと荒んでいる。
2号。腕が肥大化したアームタイプ。
虎杖と優人命名ゴリリンくん。
禪院真希。
禪院家を飛び出してきた。シスコン。
研究はさっぱりなので護衛要員。
3号。狼のようなビーストタイプ。
虎杖と優人命名レオくん。
虎杖 悠仁。
元羂索側スパイ。
中学3年生だが自宅学習。
善人だが少し擦れている。
4号。アックスタイプ。
虎杖と優人命名アックスくん。
与 幸吉。
元総監部スパイ。
レギオン適性が非常に高い。
本当に非常時には全てのレギオンを乗っ取れる。
5号。アロータイプ。
虎杖と優人命名ナイトくん。
黒瀬武道。
非術師。
本人は一般人と言っているが、まあ本当に一般人の凡人の非術師が試験兵器を任されるはずがない。
マシュマロ
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