俺はレギオンが好き! 大好き!
レオくんだけじゃない。
ソードくんもゴリリンもナイトくんもアックスくんも皆好き!
でも一番好きなのはレオくん!
レオ君は悠仁と一緒につけた俺だけの名前なんだ。
普段はちゃんと三号機って言ってる。
でも俺だって、量産型って言われるのは悲しいし名前で呼んでほしいから、大事なときは俺がつけてあげた名前で呼んでる。
レオ君は狼タイプで、本当に格好いい。
レオ君もお父さんの作品だから、これはもう俺の弟みたいなものだ。
俺は断じて一番小さい子ではないのだ。
「かっこいい……」
格納庫のガラスに張り付きながら呟く。
巨大な蒼銀の狼。
四足歩行型レギオン。
全長五メートル。
宿儺の指由来コア搭載。
呪力伝導鎖接続型。
正式名称は長くてちょっと覚えてない。
だから皆三号機と呼ぶ。
優人も普段はそう呼ぶ。
レオ君って呼ぶと、皆、俺をちっちゃい子を見るみたいに微笑ましく笑うから。
「張り付くなよ。硝子に指紋がつく」
隣で新が言った。
「張り付いてない」
「張り付いてる」
「ちょっとだけ」
新は呆れた顔をした。でも止めない。
優人は知っている。
なんだかんだ口うるさいけれど、兄は優しい。
「始まるぞ」
新が言う。
格納庫中央。
悠仁がトランクを置いて腕に填めた装置を起動すると、トランクが開いて三号機が展開される。じゃらり、と鎖が三号機の首と悠仁の腕をつなぐ。
「じゃあ行くぞー」
狼……レオ君が立ち上がる。
金属の爪。
青い光を放つ瞳。
唸り声のような駆動音。
蒼は安全の色。お父さんの色。
これが赤になるとまずい。暴走開始の合図だ。
今はきれいな蒼だから安全。宿儺の機嫌はいいみたい。
優人は身を乗り出した。
「うわぁ……」
何度見ても格好いい。
「いきます!」
悠仁が走る。
三号機も走る。
鎖が伸びる。
跳ぶ。
着地。
加速。
回転。
訓練用呪霊を噛み砕く。
「すげぇ」
思わず声が出た。
隣では悠仁の兄である九相図の三人も見学している。
「弟よ、そんなに好きか」
脹相が聞いてきた。九相図の三人は直接の兄ではないけど、彼らの技術を使って俺たちが作られたし、俺達を弟扱いしてくれる。
「好き」
「そうか」
「すごく好き」「そうか。悠仁はすごいだろう。自慢の弟だ」
脹相は頷いた。
弟が可愛いらしい。
優人は知っている。
人類は弟や妹には甘いものなのだ。弟でいるってちょっともどかしくて、ちょっと嬉しい。ツンケンしている真希おねぇちゃんも、真依おねぇちゃんには激甘なので、この法則はかなり間違いがない。自分もレオ君達が大好きだし。
レギオン研究が先立ったとか関係ない。完成は俺の方が早かったから、レギオンが弟なのだ。
格納庫の反対側では、お父さんといつのまにか移動した新が何か話していた。
六眼システムのモニターに、設計図が表示されている。
呪力計算式や立体投影をなにごとか操作している。
「だからここの位相差が」
「なるほど。じゃあ補正項は」
「そうそう」
「だったらこっちの方が」
「天才」
「お父さんほどじゃない」
「新は天才だよ。さすが僕の子!」
楽しそうだった。
優人は見つめる。
少しだけ、いや、本当かなり、胸がもやもやした。
新はいつもあそこにいる。お父さんの隣で当たり前に研究を手伝っている。
俺は違う。一般教養を学ぶのと、お父さんと戦闘訓練をする。
習うだけ。仕事はしない。いや、何度か呪霊との戦闘には連れて行ってもらっているか。
研究はさせてもらったことがない。新は実際に研究して成果を上げている。
まだ子供? 俺達は製品なので、一定の年齢で産まれている。
脹相なんて生まれたときから大人だ。年齢は言い訳にならない。
それでも研究をさせてもらえないのは、俺の役目じゃないからだろう。
俺の役目は戦うこと。戦うだけ。駒の仕事。
新みたいな指揮官型じゃない。
本当は研究してみたい。でも、「俺も研究したい」。どんなわがままが言えてもこれが言えない。だって断られるのが怖い。駒の分際でっていわれるのが怖い。
俺は最優秀作って皆言う。褒めてくれる。でも俺に可能性という伸びしろはない。
前に聞いちゃったんだ。新には未来を担う凄い術式が積んであるって。機密らしいから、詳しいことは聞けなかったけれど……。その時に、俺について聞かれたお父さんは答えた。能力は高いけど、隠し機能とかはないって。必要なものだけ高い要求レベルで実装した。それが俺。
総監部が量産を要請してる。それが俺。
完成品。行き詰まり。戦闘要員。
お父さんも新ばっかり可愛がって側に置いてる。
僕は唯一にはなれない。
新は違う。
お父さんと一緒に未来を作る。
それに、終夜。呪いの夜を終わらせるって凄い名前の最新作。
終夜も指揮官型。
俺は弟に仕えることになる。
兄は弟に逆らえないからしょうがないんだけど。
でも、やっぱりいやだ。
実際に会えば違うのだけれど、今はお父さんの愛情をとられるのが怖くて、なるべく遅くに完成されてって想ってしまう。
ガラスに映る自分を見る。
白い髪。
蒼い目。
六眼。
無下限。
呪霊操術。
全部持っている。
でも。
その他大勢の一人になる。
「優人?」
気付くと、いつの間にかお父さんが立っていた。
「寂しくなっちゃったのかな。全く、悟も新も優人を一人にするなんて」
これは説教モードだ。お父さんも新も仕事をしているだけで全然悪くないのだけれど、お父さんは優人の為なら時々理不尽になる。
「お父さんがいてくれるから大丈夫」
ぎゅうっと抱きしめると、お父さんは軽々と抱き上げてくれる。
言っちゃおうか。研究したいって。俺は少し悩んだけど、結局口を閉じた。
「悠仁、俺を三号機に乗せてくれるかな」
「お願いしに行こう」
「ええ、冗談だよ、やめてよ迷惑だよ」
「悠仁! 優人を乗せて走ってあげてくれないかな」
「やめてお父さん、お仕事中だよだめだよ、それパワハラって言うんだよ」
「難しい言葉を知っているんだね」
「僕だって」
僕だって、わかるよそれくらい。
お父さんに天才って言われて微笑む新が、羨ましくて妬ましくてどうしようもなかった。
授業内容を新と同じにしてほしい。算数と国語と理科社会戦闘訓練だけなんて嫌なんだ。
逆に新は座学は高度でも、体を動かすのは体育レベルしかしてもらえないの悲しんでるのを知っている。知っているけど、新が出来ないのは戦闘訓練だけで、それだってたまに見てもらえるの知っている。新の受けてる授業で俺も受けたいのは無数にあった。
三号機を見るのでもそうだ。新がそういうとうきうきで設計図を見せていろいろ教えてくれるのに、俺が見たいというと、硝子越しに見学なのだ。俺は理不尽を静かに飲み込んだ。
パラレル五条傑 設定
元総監部、というより呪専のスパイ。
当初は五条監視任務で接近。
現在は
・護衛
・助手
・配偶者
・介護人
・相棒
となっている。
呪霊操術
東京結界の変換対象にならない特殊処理済み呪霊を保有。
研究素材兼兵器兼実験体。
無下限の術式共有に当たり、頭に特殊な処理を加えている。
これと六眼システムによる補助で無下限の使用を可能としている。
とにかくモテる。
灰原を亡くしていて、五条悟の研究に着目。
呪霊の存在しない世界を実現しようと、レギオンなどの兵器系の研究をしていた五条を誘導。
呪霊のエネルギー変換技術を先に実用化させるよう誘導した。
パラレル五条とパラレル真依の政略結婚の話が出た際、双方が嫌がっていたため
(年齢が離れすぎなのと、真依は好きな人がいて、五条は政治的に半乗っ取りと言っていいほど政治的に条件が悪かった)
二人を助けようと、自ら一度嵌めたら二度と外せない結婚指輪を嵌める。
後から男と結婚させられるより幼女と結婚の方がまだマシでは? と突っ込みを受け、その時初めて何で助けようと自分が名乗り出るんだ、逆に嫌だろう! と悶える。あのときはとにかく必死だった。
なお五条は喜んでいたので結果オーライ。真依はちょっぴりもったいなかったと振り返る。
なお、夜の生活についてだが、抵抗できない悟を無理矢理組み伏せるなんて酷いことは絶対に出来ないので、自分が受け手で奉仕してから上に乗ってる。五条に対する罪悪感はかなりある。
五条からしたら話があまりにも美味すぎて困惑状態なだけなのだが、夏油からしたら互譲を自分の理想の為に利用して束縛しててかなり申し訳なく思っている。
新について。
可愛い。人類の夜明け。とても誇らしい。呪霊との感覚共有や認識阻害システムなど、我が子ながら雲の上の存在。
悟とおんなじで頭が良くて悟の領分だなと思っている。とてもよい子。でもちょっと寂しいのでたまには脳筋の方のお父さんの相手もしてほしい。駄目? お仕事の邪魔ですかそうですか(しょぼん)。
優人について。
悟そっくりでとても可愛い! 自分と同じかそれ以上に格闘の才能あってとっても可愛い!
理想を超えた理想が服着て歩いてる! この子は強くなるぞ……。教え甲斐があって、役立ててとても嬉しい。
自分の全てを教えちゃう。ちょっとわがままで手がかかって無邪気なとこもさいこー! お世話楽しい!
優人を要求する総監部はいつかきっちり根切りにせねばと思っている。
終夜について。
なんか凄すぎてわかんない。悟がすごく力を入れて育てている子。
私も自分の生得領域で自分の領域に繋げて育てているのでとても可愛い。
凄すぎて想像がつかないというか、そのカタログスペック本当なのかい、悟?
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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