超獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜   作:虎々々

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原作である怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜の視聴を前提とした上で筆者オリジナルの設定があります。
この小説はピクシブにも投稿をしています。


超獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜第3-3話

「ヒッポリト星人について?」

以前突然の連絡をかけてきたヒッポリト星人について、ピグモンは依頼主であるというゼットン星人に問い合わせた。

部屋のモニターにゼットン星人が大きく映し出されている。

「えぇ、確かに私が依頼したものよ。というよりも、誰かに頼もうとしたところを、立候補した流れだったけども」

「そうだったんですか、疑い深くてすみません」

ゼットン星人は快く了承してくれた。

 

「彼女は優秀な人材よ。

シャドウジェネラルの件に関しても、元はビーストのような巨大な個体がさらに進化したものと突き止めたの。

つまり、元を辿ればジェネラルもただの雑魚から始まったということになるわ」

しかしその話を聞き、ピグモンはどうしても違和感を覚えた。

「実はスカルゴモラの暴走騒ぎの件で、シャドウの気配を感じた子がいるんです。

ヒッポリト星人がそれだけ優秀だというのに、知らないということはありえるんでしょうか?

私はその子の勘を信じています」

 

ゼットン星人は黙った。

「すみませんゼッさん。旧知の仲なのに疑ってばかりで」

そんなピグモンの姿にもゼットン星人は首を横に振ってくれた。

「貴方が仲間を信じているというのなら、私はあらゆるものから疑問を捨てないように努めるものよ。

調査部として、仲間の違和感にも向き合ってみることにするわ。

ただ、もしクロであったとしても、すぐには答えは出ないわ。

次いつ連絡ができるかの保証は無いわよ」

ピグモンは一礼をして会話は終える時、ゼットン星人が一つ付け加えた。

「──ゼットンは、元気にしてる?」

「多分、ゼットンについては貴方の方が詳しいんでしょうが、そのことについては私を信じてください!

ゼットンは、みんなの為に頑張っていますよ」

ゼットン星人は何も応えず会話は終了した。

 

* * *

 

「うわあああああああああああああああああああ!!!!!」

「きゃあああああああああああああああああああ!!!!!」

レッドキングの本気の特訓とは、スカルゴモラとメカゴモラを吊り革に掴ませて、ひたすらにスピンさせる耐久訓練だった!

「うわ~、いいんですかあんなことやって?」

「いやぁ、わたしも新人にあれだけなのは初めて見たかも?」

ゴモラの会話相手はこれもレッドキングの教え子だったザンドリアス。

今では怪獣娘のみのバンドグループで絶賛活躍中。

「あれだけ厳しくすればホーの性格もちょっとは矯正されるのかな?」

「何かあったの?」

「いや〜……ホーがライブに出たくないって言ってて、代役を探そうかと……」

「大変なんですね」と、ベムスターが会話に加わった。

 

「ああっ! ……ハァ……ハァ」

先に音を上げて落ちてきたのはメカゴモラだった。

「やった……! あたいの勝ちだ!」

それを見て回るのを止めたスカルゴモラに、レッドキングは厳しく叱責した。

「馬鹿野郎! これは耐久を見る特訓だ! 勝負じゃない!!」

「すみません先生!」

見かねたザンドリアスがレッドキングに寄って行く。

「師匠〜? 有事でもないのになんでそんなに厳しくするんです?

確かにあたしもこっぴどく絞られましたけど、あたしよりも幼いんでしょ?」

 

「いやあああああああああああああああああ!!!!!!」

スピン特訓は急遽、ザンドリアスも加わった。

「分かるかメカゴモラ、お前とスカルの差が?

だがな、ザンドリアスの方がずっと弱かった! それでもお前以上にやれている!」

「失礼すぎません!? うわあああああああああああああ!!!!」

「スカル、何でお前にもやらせてるか分かるか?

お前は自分の怪獣を、他人との差のためにしか認識していない! 怪獣は自分なんだ!

この程度の差、胡座をかいているお前程度簡単に超えられる!

むしろメカゴモラの得意な所を勝つぐらいでやるんだ! ザンドリアスはやれている!」

「やれてません! 無理いいいいいいいいいいいいいい!!!」

「よし、二人とも特訓再開だ!」

「「はい!」」

「ここまでやって無視!?」

 

 今度こそ本気で回る二人をベムスターに任せ、レッドキングはゴモラと二人きりで会話する。

「なぁ、ベムスターのことだが……どうなんだ?」

「何が?」

「シャドウミストの件より少し前から加入した追加戦力のうち、ベムスターだけが活動に消極的だった。

元々そのための増員ではなかったにせよ、シャドウの件は最重要事項。何か知らないか?」

ゴモラは首を傾げるが、その表情からすでにハッキリとした回答は無いと察せられる。

「あんまり自分のこと喋らないんだよねー。

ただ、喋らないというより喋れないって感じで、なんでかなーって聞こうとしたらなおさら固くなりそうだったからさ。

じゃあそんなことなくても楽しくやれるよーってした方がいいかな~って。

あっ、ああ見えて結構偏食家なんだよ」

──話が逸れてしまった。

だがゴモラがそう言うなら変なやつではないということなのだろう。

 

「ああっ! くそっ!」

「大丈夫スカルちゃん?」

先に音を上げたのは、今度はスカルゴモラだった。

「くそッ! 頭で負けてるのに体でまで負けたらッ……!」

「スカル、また比べて……! 今度は頭の方で勝ってやれ、オレに似なければだけど……」

──その間回り続けているメカゴモラは、静かだった。

「──っ!? 姉ちゃん!」

「やばい! 医務室に連れて行くぞ!」

レッドキングとスカルゴモラはメカゴモラを抱えて飛び出して行った。

「うおおおおおおぉぉぉぉ……ししょぉ……」

「えっ、どうしよ……この子」

「止めてあげよっか、ベム」

 

 今度はメカゴモラを医務室に連れて行くことになるとは。以前とは逆にスカルゴモラへ問いかける。

「なぁ、お前らの間に何があったんだ?」

「あたいとメイカは親が再婚した、()()()()()()()()()んです。

最初は姉ちゃんって慕ってましたけど、早い段階で姉ちゃんの態度が変わったんです。何をするにもあたいより先に、それを絶対に譲りませんでした。

姉としての責任みたいなものがあるのかもと最初は理解しようとしました、でも義理ですよ!? 今はもう、怖いんです……」

その覚悟は親でも友達でもなく、姉だから。しかし義理だったとは、レッドキングはますます分からなくなってきた。

そう話している中「……うっ」とメカゴモラが意識を取り戻した。

「友達っていうのは……親っていうのは……」

「聞いてたのか、あんまり喋るな」

 

「友達は引っ越しをした時から誰も連絡を返してくれません。私のお父さんは、今はもうどこにいるか分かりません。

そして何より……親はいつまでもいてくれません。でも姉妹は違う、友達よりも固く、親よりも長い……。

私は義理でもメイの姉として、最後まで妹の前に立ち続けると決めたんです。

私だけはその責任を捨てたくない、二人ともゴモラだったのはきっと運命です」

レッドキングには返す言葉がなかった。その言葉は、あまりに本来の年齢からかけ離れている。

──だが言わねばならない。口を開きかけた時、スカルゴモラが立ち上がり、後退りをした。

「あたいは嫌だよ。姉ちゃんが嫌なんじゃない、ずっと後ろなんて誰であっても嫌でしょ

あたいはあたいだよ、メイだしスカルゴモラだよ。姉妹でも、姉ちゃんはメイカでメカゴモラでしょ?おかしいよ、姉ちゃん……」

レッドキングは頷いた。

 

「メカゴモラ、お前は人と別れるのが嫌みたいだけど、スカルのことなら大丈夫だよ。

たとえ別れても、また会える。あいつは立派に成長してくれるから、一度は別れるのも手だと思うけどな」

メカゴモラは黙っていたが、その目は了承を意味していた。

「よし! じゃあ二人とも腹が減っただろうし、牛丼でも食いに行くか!」

これで一件落着、レッドキングが二人に呼びかけたその時

「おかしい……おかしいんだよ! 要らないんだよ! オマエナンカ!!」

──スカルゴモラから黒い影が立ち込めていた。

「ッ!!」

レッドキングは冷や汗をかく暇もなく、スカルゴモラを医務室の窓から突き落とし、そのまま郊外の方へ投げ飛ばした!

「本部内の戦える怪獣娘全員! 緊急事態だついて来い!」

 

 その連絡にいち早く応えたのはピグモンだった。

「何かったんですかレッド!?」

「ピグモンは避難指示を急げ! 今中心地を送る!

シャドウミストだ……スカルに取り付いていやがった!」

ソウルライザーを落としそうになりながらも、GIRLSの持つ連絡網で避難指示を出し続けた。

スカルゴモラを投げ飛ばした先へ向かう時、ゴモラとベムスターが合流した。

「今いるのはこれだけかよ……メカゴモラ!?」

なんとメカゴモラもついてきてしまった。レッドキングは思わず静止しようとしたが、全く聞く様子がない。

「メカゴモラ、今から見るのはお前にとってはショックなものだ。覚悟はいいな」

 

 なるべく人気のない場所へ投げたつもりだったが、それでも避難は途中だった。

スカルゴモラの体から黒い煙が出ている、つまりこれは……。

「──シャドウジェネラル! こんなにすぐにまた会うなんてな」

初めて見るベムスターは困惑しているようだったが、なんとレッドキングやゴモラまでも同じ表情をしている。

そのシャドウはスカルゴモラによく似ているが──足の大きさは車両を超え、尻尾を揺らせば家を倒し、ビルにその手をかけていた。

「ねぇなんかデカくない!?」

「前とは違って他のシャドウがいねぇ。他の奴らも取り込んで、これだけ大きくなったわけか」

「ニセモノにしてはサッしがイいな、これがホンモノってワケさ」

「シャドウが喋った!? はっ……はあっ……っ!」

ベムスターはパニックで動けない、メカゴモラはただ立ち尽くすだけだった。

 

「ふん、そっちからコないならこちらからイくぞ!」

シャドウは口にエネルギーを溜め……レッドキング達ではなく、あろうことか避難中の民間人に射線を合わせた!

「ハハハハハハ! ホンモノは、こうでなくちゃな!!」

「させるかよ!」

「たりゃあ!」

レッドキングとゴモラはシャドウの体を駆け上がり、既の所で顎をぶちかました!

シャドウの顔はそのまま上の方を向き、光線は上空の雲を全く消し去ってしまったのだ。

「クッ……ハハハッ! そのテイドじゃムリだな」

本来なら弱点でいい顎をここまで痛めても尚、シャドウには何も無いという。

「やるしかねぇ、こいつらを……オレ達だけで!」

 

──逃げる最中、その姿を見た誰かが叫んだ。

 

 

()()だ!

 

 

姉妹!怪獣娘!? 完

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