真女神転生VV二次創作 牛蛇相克 作:dwwyakata@2024
現実問題として、東京に悪魔が出現し続けている以上、居残りは必要です。
また潜入作戦である以上、探索任務は少人数の方が好ましい。
これもあって、新宿区への侵入は。最少人数で、になります。
翌日から、二手に分かれることとなった。
煌は、今まで少しずつ調査を進めていた魔界の新宿に潜入する。これについては、越水長官から念を押されていたが。
天使には絶対に見つかるなと言われた。
この調査には、イチロウとタオ、ヨーコが同行する。
一方で、しばらくはユヅルとミヤズは、ライドウことツバメさんと連携して、謎の占い師を追いながら、東京に現れる悪魔を片付ける。
ヨーコについては、煌につけておいた方が良い。
そう越水長官は判断したらしい。
ちなみに東京駅近辺の戦況は完全に膠着。スルトを攻略する糸口がなく、ベテル本部は連日損害を増やしているらしい。
これについてはこのままで良いと、越水長官に言われた。
確かにアブディエルは何をするか分からないところがある。四文字の神への絶対忠誠を持っているが故に。
四文字の神が恐らく倒れた今。
その復活のために、創世でも目指しかねない。
いずれにしてもベテル本部の戦力を削っておくのは、長期的に悪くない策だと越水長官は言う。
煌も、それについてはあまり否定的にはなれなかった。
また、東京駅近辺では、八雲ショウヘイがまだ暴れているらしく。天使も悪魔も連日被害を出しているそうである。
新宿へは、龍穴を事前に用意して貰っていた。
其処を通って出向くと。
今までとは、まるで違う空間だった。
思わず無言になる。
広大な砂丘。
全く建物の残骸がない。
あちこちに起伏はあり、多少の植物は生えているが、それだけだ。文字通りの死の大地である。
新宿と言えば東京でももっとも栄えていた地域の一つだ。
それが、完全に。
事前に聞かされたが、18年前の事件、東京受胎と呼んでいるらしいが。それの爆心地となったのがこの辺りらしいという話があるそうだ。
それもあって、この辺りはそれこそ何一つ存在しない。
それほどの状況になっているのだとか。
悪魔は見かける。
遠くに天使の気配もある。
ともかく、此処は少しばかりまずいか。一旦低い位置に移る。これは龍穴を利用するのも、一苦労になりそうだ。
無言で様子見をする。
凄まじい巨大な巨人が、砂丘から体をせり出し、辺りを睥睨していた。イチロウが思わず口を塞ぐ。
ヨーコは平然としているが、タオは青ざめていた。
巨人は半透明で、全身に古代の土器のような文様を刻んでいる。あれは一体何だろうか。天使の先兵には見えないが。
アマノザコが、おおーと手をかざしながら言う。
「あいつ、またおっきくなってる」
「アマノザコ、この辺りに来たことがあるのか」
「うん。 東京中飛び回ってきたからね。 でも、この辺り、ちょっと頭がくらくらするかも……」
「そういえば、僕も少し火照るような感触があるな」
空にある巨大な光。
それがやたらと力が強いかも知れない。
飛び回っている悪魔はそれほど多くはないのだが、どれも興奮しているように見える。或いはだが。
今、ナホビノとなってアオガミと合一していることで。
悪魔と同じように、あの光の影響を、強く受けているのかも知れなかった。
「あまり大きな声は出さない方が良いと思うわよ」
「あ、ああ……」
ヨーコが先にイチロウに釘を刺す。
パワーの小隊が巡回しているが、その小隊が、突然真下から現れた巨大な悪魔にばくんと一口でやられた。
巨大な蛇のような悪魔だ。
それはパワーの小隊をまとめて平らげると、そのまま砂に潜っていく。
タオが、流石に口を押さえながらぼやく。
「ひえっ……」
「あら、ベテル日本支部の聖女様も怖いのかしら」
「そんなの当然です。 あれが怖くないのは、むしろ危険を察知する能力に欠けている証拠よ」
「同感だ。 恐怖は危険から身を守るために発達した感情だという話がある。 勿論それを制御できないのは論外だろうが」
タオをフォローした後、身を隠して、少しずつ進む。
この辺りは、かなり危険な悪魔がうようよいるようである。
下手な動きはできないし、しない方が良いだろう。無言で移動を続ける。あちこちに植物の悪魔がいて。
多少の植物も生えているが、あまり妖精の楽園にあったものとは違って。美しくもたくましくも見えなかった。
やっと砂丘を降りきっただろうか。
天使に出来るだけ見つかるなと言われている状態だ。アブディエルは東京駅近辺の戦場にいるとしても。
高位の天使が、こちらで見張りをしていないとも限らない。
ともかく、身を低くして移動する。
アマノザコが、あっと声を上げる。
「煌、煌! あれあれ! みて!」
「あれか。 何か戦っているな」
「感じる力から恐らく国津の神だ。 助けておいて損はないだろう」
戦っているのは、船に乗っている小人だ。小人だが、空飛ぶ船に乗って奮戦している。相手は数体の厳しく全身鎧を着込み騎乗した悪魔だが、恐らくは堕天使だろう。
数体で囲んでなぶるように突進を繰り返しているが、むしろ突進する度に冷気の渦に巻き込まれ。
騎乗していた馬が悲痛な声を上げて横転、放り出される。
そこに、小人が小さな剣で突きかかり、面倒くさそうに悪魔が追い払おうとする。
堕天使数体は、頭にきたようでますます激しく攻め立てている。
小人も応戦しているが、これでは決め手がない。
あんな巨大な悪魔が跋扈している魔境だ。
あまり大きな音を立てて戦闘を長引かせると、ろくな事にならないだろう。
イチロウに頷く。タオは回復支援役。ヨーコは恐らくは呪いの力は相手が悪くて通じないから、爆破札などを用いての攻撃支援役を務めて貰う。
突貫。
堕天使達が振り返る。
小人はそれを機とみたか、堕天使達の猛攻からすっと抜ける。相当に戦い慣れている。
堕天使達も踏みとどまると、陣列を整え直す。
最初に突貫したのは鬼と、トロール、ではない。
トロールは力不足を嘆いていて、更に強い悪魔になりたいと願った。
そして煌も、力が足りた。
だから、悪魔合体で強化させた。
「来い、霜の巨人!」
「おおっ!」
その場に出現したのは、北欧神話の古き神。ヴァン神族とも言われることがある存在。霜の巨人である。
ヨトゥンヘイムに住まう巨人達であるが、北欧神話では決して悪役一辺倒ではない。
そもそも多数の神が巨人の女性を妻としており、決して神々と知能でも劣る訳ではない。悪役とされているが、実際のところはただアスガルドの神々と対立関係にある神々。それが霜の巨人の正体だ。
青白い肌の巨人が、堕天使達に躍りかかる。
堕天使達がさっと魔法の盾を作り出し、霜の巨人の拳を防ぐが。激しい火花が散り、堕天使達がずり下がる。
その隙に、懐に潜り込んだ森可成が、槍で堕天使の一人を突き上げる。
ぎゃっと悲鳴を上げる堕天使。
煌も魔法の盾を避けて回り込むが、殺気。
空から襲いかかってきた一撃を回避する。
降り立ったのは、黒い天使。
妖精の園で見かけた、殺戮の天使だった。
「……」
「不要分子は抹殺せよ」
「分かっている!」
苛立った様子で、黒い天使……ドミニオンだろう。それに返す堕天使達。
堕天使が天使と連携だと。
どうもベテル本部は様子がおかしいと思っていたが、よりにもよって堕天使と連携している天使がいるのか。
そのまま斬りかかるが、ドミニオンが受けて立つ。
イチロウがフォルネウスも繰り出すが、更に増援。今度は恐らくエンジェルだが、これもやはり黒い。
斬りかかったエンジェルに対して、イチロウは霊刀を抜いて的確に受け止めていた。
「よし、そのまま守り切られよ!」
「分かってる!」
乱戦になる。
堕天使達は体勢を崩していたが、それでも地力が高い。入り乱れての戦いになるが、ヨーコがすっと札を多数投擲。
爆発に、まだ騎乗していた堕天使達が竿立ちになる。
其処に、鬼後輩と霜の巨人が突っ込んで、堕天使達をなぎ倒していた。特に霜の巨人の圧倒的体格は、フルプレートを着込んだ堕天使達ですら、枯れ木のようになぎ倒すほどである。
そしてマーメイドが詠唱完了。
大量の水が、ドミニオンを包み込む。
呪いの力に満ちているドミニオンが、暴れるが。全身が見る間に焼けただれていくのが煌にも分かる。
これは、恐らくだが。
浄化の力か。
冷気だと力不足。
だったら浄化の力にも少しずつ力を入れているのか。
ドミニオンが、それでも力尽くで、水による拘束を打ち破る。
だがその時には、煌が真後ろをとり。
手刀を通していた。
背後から手刀で貫かれたドミニオンが、無念の声を上げながら消えていく。
それを見て形勢不利と判断したのだろう。
堕天使達が逃げだそうとするが、タオが満を持して面制圧の光の力を展開。まとめて消し飛ばしていた。
イチロウと戦っていた殺戮の天使と化したエンジェルだけが残ったが、周囲を取り囲む。それでも抵抗をやめようとしない。
むしろ斬りかかってくるので、見かねた森可成が槍で貫き。
落ちたところを、脇差しを抜いてとどめを刺していた。
とりあえず状況は落ち着いたか。
大きな音を立てた。
訳が分からないほど強力な悪魔が闊歩している状況だ。出来るだけ急いで離れた方が良いだろう。
少し離れていた小人がこちらに来る。
「助かった。 私の名はスクナヒコナ。 国津の神の一柱だ」
「おい、国津って確か」
「ああ。 物語の一寸法師のモデルともなった神格だ。 国津の指導者である大国主命の親友でもある」
「ほう、詳しいな。 ひょっとしてベテル日本支部から派遣されてきたのか」
軽く話しながら、タオに回復をして貰いつつ、その場を離れる。
案の定、少しして。
巨大な蛇の悪魔が近くの砂を吹き飛ばして現れ、先の戦闘が行われた辺りを睥睨していた。
これはとてもではないが、一カ所にとどまって等いられないだろう。
巨人といい蛇といい。
今の煌では勝てない悪魔ばかりだ。
軽く自己紹介をしつつ移動。
ほどなく、巨大な木が見えてきた。ただ、とても自然物とは思えない。あれ自体が、悪魔なのかも知れない。
「あの根元は頑強で、砂の下から悪魔が襲ってくることもない。 悪魔としては、樹も温厚で、傷をつけたりしない限りは襲ってこない」
「そうですか。 それは助かります」
木の根元に行くと、光が多少収まったようだ。
見ると弱い悪魔もかなりの数が集まっている。此処をどうにかシェルターとしてしのいでいるようである。
他にも、この樹は所々にある。
これはもう、東京だとは思えない。
とりあえず、この近辺を探るのと同時に。もしも天津の存在と会うことが出来たら、書状を渡すように言われている。
スクナヒコナは国津の神だが、今東京にいる国津は、天津と連携する態度を崩していないという話だ。
だとすれば。
「貴方は単独で行動していたのですか?」
「いや、どうにか幻の都への接点を探せないか、独自に動いていた。 この辺りはあの巨大な蛇と巨人がいて、とてもではないが安全とは言えぬからな。 出来れば避けたがったが……」
「単独ではないというと、天津の神々もいたりしますか」
「ああ」
そうか。
スクナヒコナが嘘をついているかどうか、まだちょっと判断は出来ないが。
それでも、今は手紙を渡しておくべきだろう。
天津の神に直接会えた場合の手紙。
そうでない場合の手紙。
いくつか預かっている。
タオが、その中の。
確証はないが、天津の神なら分かる内容の手紙を出して。それをスクナヒコナに渡す。天津の神でなければ封印を解けず、手紙が燃えてしまう仕組みになっている。
交渉役はタオが承っている。
それもあって、此処からはタオが話す。
「私たちはベテル日本支部から偵察に来ました。 これを天津の神に渡していただけますか」
「なんと、幻の都から! だとすると、あの辺りは正解だったのか!」
「はい。 ただ、何しろ危険です。 一度戻るつもりですが」
少し考え込んでいたが。
大事そうに船に手紙をしまうと、スクナヒコナは言う。
「神田明神の大国主命から、東京駅方面から戦火が拡大しているという話を聞いている。 或いは今が好機かもしれん。 これを渡しておく」
「これは?」
「狼煙だ」
魔法による狼煙か。
タオが使い方を聞いている。
更に、座標についても情報をくれる。
此処からかなり離れている。直接出向くのは、相当に骨だろう。だが、それでもどうにかたどり着くしかないか。
「私はこれから皆のところに戻る。 ともかく生き残っている天津神はとても少なく、戦闘向けの神格もほとんどいない。 だが、それでも幻の都に合流できれば、相応の戦力になるはずだ。 月読尊も存在しているのか」
「書状を見てください、としか言えません」
「分かった。 ともかく、こちらからも書状を渡しておこう。 必ずや、ベテル日本支部に届けてくれ」
書状を受け取る。それもまた、厳しく魔法で封印がされているようだった。
とりあえず、スクナヒコナと別れる。
帰路も、巨大な巨人が、辺りを睥睨している。
あれは一体何なのだろう。
感じる力も、以前見たヘカトンケイレスを更に上回るようにすら感じた。それにあの巨大な蛇の悪魔。
あれも同じだ。
此処で何が起きている。それに、龍穴を出来ればもう一つは見つけておきたいが、そうもいかないか。
どうにか、龍穴にたどり着く。
ヨーコは平然としているが、イチロウは真っ青で、倒れそうだった。森可成が肩を貸している。
これは仕方がない。
戦えるようになってきたとはいえ、流石にこの状況では無謀だ。イチロウはパニックにならず逃げ出さなかっただけでも凄く成長している。
龍穴から戻る。
研究所に出ると、即座にタオがイチロウに回復の力を使っていた。イチロウが、すまねえと悲しそうに言う。
意外なのはヨーコで。
イチロウの事を軽蔑するでもなく、最初のようにものでも見るような視線を向けるでもなく。
淡々と言うのだった。
「此処はもう安全よ。 さっさと立って報告に行きなさい」
「分かってる。 ちょっと、少しだけ休ませてくれ」
「国津とは言え日本の神と接触できたのは大きな成果だ。 態勢を整える時間くらいはあるだろう。 それにある程度地図を作ることも出来た」
「そうね。 全くの無駄足ではなかったようだわ。 それに……」
ヨーコは言う。
あの殺戮の天使達と、堕天使の連携。
尋常ではないと。
確かに、以前妖精の里近くでの交戦の際、殺戮の天使達は堕天使も妖怪も関係なく追い立てていた。
自分たち以外は皆殺し。
そういう雰囲気さえあった。
あそこでは……新宿の魔界では、何が起きているのか。調べないといけないだろう。また一つ、調べる必要がある事が生じたか。
イチロウがどうにか立ち上がれたので、肩を貸して会議室に。
戻ってきたことを見て、白衣のスタッフが既に越水長官に連絡に行ってくれていた。会議室まで行く。今日はヨーコも着いてきていた。
会議室では、勲章をつけた恐らく他の国では将官にあたる自衛官数人と、何か越水長官が地図を囲んで話をしていた。
少し待つべきだろう。
やがて、適切に指示を出して。
自衛官達が下がる。
地図を片付けさせると、越水長官は一瞬だけ時計を見て、こちらの話を聞いてくれる。
本当に一秒も惜しんでいる雰囲気だ。
鵺とまで言われて、落ち込んでいた経済をこの人がほとんど単独で回復させ。政府を何でもかんでも批判すればいいと思い込んでいたマスコミすら黙った手腕。その一端を見た気がした。
「生還ご苦労だったな。 何度か偵察に出たデビルサマナーが即時撤退を選んだほどの場所だったが、情報は得られたかね」
「はい。 国津神スクナヒコナに会いました」
「む、続けてくれ」
それから、起きたこと。何がいたか。それらを説明する。
殺戮の天使について話すと、越水長官は考え込んでいた。
「アブディエル麾下の天使達と、殺戮の天使は交戦が確認されている。 それだけではなく、堕天使と連携していたというのか」
「はい。 それにあそこにいた悪魔達はいずれもが尋常な存在だとは思えませんでした」
「ああ、そうだな。 巨人はゴグマゴグ。 英国の先住民族が太古の巨人として解釈された存在だ」
「あれが元人間なんですか!?」
イチロウが驚くが。
前に戦った羅刹もそうだが、対立民族や「蛮族」を悪魔化して、それが神話に残ってしまった例はいくつもある。
そういえば体に残っていた文様。
あれは原始的な文化として、全身にしていた模様などを示していたのかも知れない。
「そして巨木は恐らくはユグドラジルだな。 北欧神話の世界を支える樹だ。 悪魔として解釈される場合もあり、新宿区に今は具現化しているが、おとなしく危害を加える事はないのだろう。 本来も意思があったりする存在ではないからな」
「あと、巨大な蛇がいました」
「情報を見ないとそれについてはなんとも言えないな。 蛇の神は世界中に幾らでも存在しているし、巨大な者も多い。 少なくともヨムルンガルドではなさそうだが」
それは煌も意見が同じだ。
北欧神話の世界を取り巻く巨大蛇ヨムルンガルドは、実は海の中に住んでいて、ほとんどウミヘビみたいな性質を持っている。
トールが釣りで釣り上げる逸話があるほどだ。
ちなみにウミヘビはコブラ同様の猛毒を持っている事で知られているが。
トールは北欧神話の終末であるラグナロクで、ヨムルンガルドの毒を浴びて、相打ちになる。
いずれにしてもあいつは砂の中から獲物を狙っていたし。
多分ヨムルンガルドではないだろう。
「よし、少しずつ状況を進めよう。 一旦解散して、明日に備えて体を休めてくれ。 東京の方でも、ライドウがいくつかの情報を集めてくれている。 どうも例の占い師は、ネットで巧妙に人を誘い出して、占いをしているらしい。 とにかくあたると言うことで、凄まじい抽選倍率が懸かっているそうだが。 それも極めて巧妙で、簡単には見つからないのが実情だ。 今、警視庁のサイバー部隊と、自衛隊の電子戦部隊が懸かっているが、軽くあしらわれてしまっている。 恐らくは悪魔によるものだろう」
「電子戦の専門家という話ですから、お手の物というわけですか」
「そうだな。 ただこちらでもいくつか情報はつかんだ。 いずれにしても、拙速は此処では選択すべきではない。 今日は休みなさい」
礼をすると、会議室を出る。
タオがイチロウに大丈夫、と声を掛けていて。
イチロウがまた、すまねえと謝っていた。
だが、あの程度で動揺が収まるのなら、確実にイチロウは皆について行けている。何かあったとしても、簡単に足を踏み外すことはない。
そう、煌は感じていた。
複雑に入り組む状況、更には東京で動く邪悪の影。そしてとても簡単に攻略などできない新宿区の現実……!
これらが判明した時点で、戦略の練り直しが必要です。
それが分かっただけでも、威力偵察には意味があった。そういうことなのです。
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