真女神転生VV二次創作 牛蛇相克   作:dwwyakata@2024

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コンスとの会談です。

原作では真Vでは終盤も終盤にならないと出番がなく、真VVだと色々ややこしいことになって対面ですが。

本作ではミヤズさんが大量のマガツヒを取り込んだ結果、めっちゃくちゃ健康になり、そのため強硬手段を執らなくてもよくなりました。

その結果、会談はごく穏当な内容となります。





月と太陽
序、エジプト支部


コンスに案内された先は、魔界のお台場近辺だった。辺りには壊れた鉄橋の残骸があり、空に巨大な龍が飛んでいる。

 

あれは以前見かけたな。

 

コンスが、セトだという。

 

セトについて、イチロウに解説をしておく。

 

「本来は砂漠と戦いの神で、ラー信仰と信仰を奪い合った存在だ。 エジプト文明は中東の文明から幾度か侵攻を受け、激しい戦いで征服されたこともある。 そういったときには、太陽神ラーではなく、戦いの神セトが信仰された。 セトは悪神とされているが、それはエジプト文明の信仰の変遷を意味してもいるんだ」

 

「はー。 宗教ってのは、信仰さえしなければ、聞いてる分には面白いんだな」

 

「それでいい。 信仰すると周りが見えなくなる。 そういう文化が存在していると考えるくらいが一番健全だ」

 

「クレバーな考え方だ。 僕もそれで正しいと思う」

 

ユヅルが言うが。

 

気を張っているなこれは。

 

タオとヨーコは、先を行くコンスに警戒している。特にヨーコは、かなり警戒しているようだった。

 

セトはこちらに興味を示さず。飛び去る。

 

あれはどうにも意識があるとは思えない。

 

コンスが少し呆れ気味に言った。

 

「セト殿は先代王の弟君でな。 色々と難しい立場なのだ。 あまりエジプト支部の前線基地では、そういう話はしないでほしい」

 

「分かった。 越水長官は伴わなくて大丈夫だろうか」

 

「そちらには手紙を渡す。 いずれにしても、いくつかの問題を解決しなければならない状態だ」

 

なるほどな。

 

ともかく、移動を続ける。

 

鉄橋を抜けると、開けた場所に出る。小さなピラミッドみたいなのが作られていた。

 

ただ、天井はなく開けている。

 

これは或いはだが、神々が作ったものなのかもしれない。

 

威厳のある女神が、こちらだと案内してくれる。イシスと名乗った。オシリス神の配偶神だ。

 

奥に通されて、席を用意して貰った。

 

食事は流石に辞めた方が良いか。

 

犬の顔をした、天秤を持った神。恐らくは、エジプト神話の審判の神アヌビスだろう。側で大きなワニが見ているが、あれは恐らくだがアヌビスに嘘をつこうとした死者を食べてしまうと言うアメミットだろう。

 

他にも以前救出したトートがいる。

 

トートがやあと挙手した。アティルト界に一度戻り、そこから具現化したのだろう。

 

いずれもかなりの強者達だ。

 

戦いになった時に備えるようにと、皆に目配せする。もっとも、戦うつもりなら、セトを交えてくるだろう。

 

セトはエジプト神話における最大戦力だ。

 

ホルスを主力とした神々と年単位で戦い続けた逸話が残っており。恐らくここにいる神々全てをあわせたより強いはず。

 

そういえば。

 

肝心のホルスがいないな。

 

エジプトの神々は、オシリスもホルスもおらず、コンスが指揮をしている。それは聞いている。

 

どうにもオシリスもホルスも状態が良くないらしいという話も聞いているが。

 

これを見る限り、本当のようだな。

 

コンスが席に着き、話を始める。

 

やはり越水長官を連れてくるべきかと思ったが。ともかく、ここにいる面子だけで、まずは話を聞く。

 

「来て貰って済まなかったな」

 

「いえ、こちらこそあの塩の柱の光から助けていただいたことは感謝する。 それで一体何がまずい事態なのだろうか」

 

「一つずつ話をしよう。 まず第一に、近々ベテルが瓦解する」

 

「!」

 

まあ、それはあり得るか。

 

今回の混沌の悪魔との戦いで、ベテル本部は醜態をさらし続けている。

 

橋頭堡を確保する戦いでアザゼルとモロクを。

 

秋葉原近辺での戦いでスルトを。

 

東京駅近辺での戦いでイシュタルを。

 

それぞれ全て倒したのは煌達日本支部だ。ベテル本部の軍勢は、他支部のやる気がない部隊も加えていたとは言え、その全てを突破できなかった。

 

これはベテル本部の致命的な戦力低下を意味する。

 

今まで圧倒的な四文字の神の力と、その麾下にある上級天使達の実力で保っていた秩序が。

 

瓦解するのは妥当な話だ。

 

「本部のアブディエルは焦りを覚えていたのだろうね。 既に四文字の神は倒れたことなど、誰もが知っている。 分派活動をしている黒い天使達が堕天使になっていないことからもそれは明らかすぎるほどだ。 一応アブディエルは、この間アドラメレクを倒したりと活動はしているようだが、それでも「ベテル本部の栄光」を取り戻すにはほど遠い。 そのために始めた戦いで、却ってベテル本部の弱体化を皆に示してしまったんだ。 この機会に、傲慢で隙あれば他信仰の神々を、場合によっては他信仰を持つ民族そのものを滅ぼしてきたベテル本部から、各支部が独立するのは妥当な流れだろうね。 既にギリシャ支部やインド支部は背信を隠してもいない」

 

「あ、あの。 良いですか」

 

イチロウが挙手。

 

コンスは頷いて、意見を求めた。

 

「東京が大変な事になろうとしているんです。 それは知っていますか」

 

「シャカイナグローリーが限界なんだろう。 君たちが延命処置をしているようだが、それでも根本的な対策をしなければどうにもならないだろうね」

 

「どこの神様達も、一千万人も命が危ないのに、なんとも思っていないんですか。 自分の事しか、か、考えていないんじゃないですか」

 

「お怒りはごもっとも。 私はこれでも、魔界に落ちた人間を出来る範囲で救ってきた。 創世はちょっと興味がないのでね。 シャカイナグローリーの再建が出来るかどうかは、この国の人々と神々に掛かっている、とだけ考えている状態だ。 君たちからすれば、許しがたい話かも知れないね。 だけれども、世界の歴史では、これくらいの破壊は何度も何度も起きてきたんだ」

 

特に座につく神が交代する時代は。

 

それが日常茶飯事だったと、コンスは言う。

 

大国の破綻なんて当たり前。

 

ローマ帝国の崩壊の時は、実用化寸前まで行っていた蒸気機関の研究が中止され、明確に文明の水準が巻き戻ることになった。

 

テングリが座についた時は、遊牧騎馬民による圧倒的な蹂躙が世界を覆った。

 

そして四文字の神が座に着いた時は。

 

それまでの比ではない、文明の弾圧と殺戮が、世界を覆い尽くしたのだ。

 

南北アメリカなどは特に顕著だ。

 

アフリカも。

 

エジプト文明も、アフリカにある。

 

オニャンコポンとアナンシの話を煌は思い出す。

 

あからさまな敵に対して、力を得るために媚態を尽くさなければならない。そう判断するほど、アナンシは追い詰められていた。

 

コンスの話を聞いて、なんだそれと、イチロウが不満をこぼす。

 

「話は聞きました。 オーディンとかゼウスとか、俺でも知ってる神様達がベテルにいるんですよね。 それなのに、なんでみんなそんなに自分勝手なんですか」

 

「イチロウ、気持ちは分かる。 だが神々は、人の映し鏡だ」

 

ユヅルが言うが。

 

それは逆効果に思う。

 

話を進めて良いかいと、コンスが言う。

 

煌はそれに対して、静かに頷いていた。

 

「恐らくこの世界の混乱からして、創世が起きる。 その創世に関して、私たちエジプト支部は基本的に君たちとは敵対しない。 これが今回の話の一つだ」

 

「それこそ越水長官と話しては如何でしょうか」

 

「いや、彼と話すのはまだ時期が早い。 書状を渡しておく。 必ず越水長官に渡してほしい。 こちらとしては、特に条件はない。 裏で同盟を組んでおくだけで、どちらにも利になるからね。 ……そうだね、例えばだが、この騒ぎが終わった後、エジプトと日本で交流をもっと強化できたら嬉しいところだ。 もっとも今の私の祖国はテロだらけで、そこから片付けなければいけないがね」

 

生々しい話をされて、イチロウが黙り込む。

 

エジプトも政情は安定しているとはいえない。

 

仕方がない話だろう。

 

そして、まだ話があるという。

 

「エジプト支部の未来についての話だ。 新しい王を抱こうと思っている」

 

「なんでそのような話を?」

 

「敦田ミヤズ。 君にはラーになる資格がある」

 

「ラーとは、太陽神の事ですか」

 

そうだと、コンスは言う。

 

コンスは元々月の神で、太陽の神になると役割が重複する。力を得ることは出来るが、神格としての存在は曖昧になると言う。

 

コンスは正直に話してくれた。

 

「君は覚えているかも知れないが、たまたま幼い頃の君を私は見つけた。 体が弱り切っていて、恐らく長くは生きられない。 だから私のマガツヒを分け与えた。 酷薄な祖父母からどうにか助かって、どれだけほっとしたことか。 夢の中で、君の気晴らしになるように、何度か船で遊覧をしたね」

 

「やはり、貴方だったんですね……」

 

「そうだ。 ただ、君は今、マガツヒを地力で大量に取り込んでいる。 デビルサマナーとして覚醒して、強力な悪魔をそこにいる仲間とともに倒したんだね。 君の体は、私が心配しなくてももう大丈夫だろう。 本当は、最悪私の命を犠牲にしてでも、君を助けたいと思っていた。 だが、今の君は、このままデビルサマナーを続けていくだけで、健康になれる。 それどころか、看護師になるという夢も……いや医者にだってなれるだろう」

 

「……」

 

コンスはまた、どうしてそんなことを。

 

ただ。ミヤズに対する視線から、なんとなく分かる。

 

ミヤズがずっと一途にコンスに恋をしていたのと同じく。コンスもミヤズの事が好きだったのだろう。

 

咳払い。

 

コンスは、なおも言う。

 

「敦田ミヤズ。 君のデビルサマナーとしての素質は規格外レベルで、人間と神魔の境界を越えうるレベルだ。 エジプト支部は、月の神でありオシリスともホルスとも血縁が薄く、それどころか力も半端な私が今指揮を執り、他の神々に支えて貰っている状態だ。 これはいずれ、神話の喪失さえ招く。 貴方には、エジプト支部を導いてほしいのだ」

 

「私……そんなことできません」

 

「別に政治的な指導などはしなくても構わない。 ラーとしての権能が現在面倒なことになっていてね。 それを回収したら、君に譲渡する。 君は元々、生死の狭間を何度もさまよった存在で、神魔との相性は極めて良い。 巫女と言っても良いだろう。 太陽神の権能を得たところで、強い体を得ている今の貴方なら人間ではなくなることもない。 今の状態でも……」

 

ミヤズは、人間とはかなりかけ離れている、ということか。

 

確かにそうかも知れない。

 

短時間での成長は、煌から見ても驚くべきものだった。この間。自衛官の男性を、一本背負いでぶん投げているのも見た。

 

体もどんどん強くなっているし、地力で魔法も使えるようになり始めている。

 

コンスは、綺麗な土下座をしていた。

 

「私から頼む。 君を救ったのは、最初は気まぐれであったかもしれない。 だが、今は君のことを心から大事に思っている。 そして、今のままだと、君は戦いの運命に翻弄され、創世を越えてもいずれは神魔との戦いで果てるだろう。 その運命を越えるためにも、ラーの権能を受け入れて。 人である間は人として。 その後は、神としてラーになってもらえないだろうか」

 

「コンスさん!」

 

「……」

 

タオが口に手を当てて、上品に感動している。

 

ヨーコは逆に白い目で見ていた。

 

ユヅルはちょっと顔を見れない。

 

多分ものすごい形相になっているのは容易に想像がつく。

 

人ではある。

 

だが、既に人を踏み外しかけている。

 

人としての人生をこれから送るため、エジプトの神々の加護を受けてほしい。そして人の命が終わった後は、新しいラーとなってほしい。

 

勿論その時は、コンスと夫婦になる事も出来るかも知れない。

 

しかし、あまりにも勝手な話もあるのが事実だ。

 

「コンスさん。 一言だけ、教えてください。 他にもエジプトとかに適任のラー候補はいたのではありませんか?」

 

「いたにはいたよ。 しかし、私は君を見てきた。 体は弱いけれど、芯が据わったその強さ、得がたいものだ。 人をすきになったのは初めてかも知れないね。 私は、君にエジプト支部の未来を任せたい。 人として、そして人の生が終わった後は神としてだ」

 

「……分かりました。 コンスさん、顔を上げてください」

 

ミヤズは言う。

 

デビルサマナーになる前。

 

今のままだと、どれだけ頑張っても25が限界。そう言われていたそうだ。今度こそ、どうにもならないと。

 

看護学校を出たとして、それから看護師を何年やれただろう。

 

そう思うと、悲しくて仕方がなかったという。

 

ましてや看護師は激務だ。

 

それもあって、ずっと不安だったという。

 

しかし。デビルサマナーになり、膨大なマガツヒを得て。再度健康診断を受けたら。老境まで生きられると言われた。あらゆる健康診断で、影の要素が消えていたそうだ。

 

頭も明らかに良くなっていると言う。

 

「お兄ちゃん、勉強教えて」

 

「ど、どうしたんだ急に」

 

「私看護師でなくて医者になります。 コンスさん、私はこの件が終わったら、デビルサマナーは出来るだけ少なめにして、医者になるつもりです。 医者として、出来るだけたくさんの人を救って……出来ればおばあちゃんになるまでそうして。 その後で……構わないのなら」

 

「私は古代エジプトの時代から生きてきた存在だ。 そのくらいの年月、待つのはなんでもないさ。 ありがとうミヤズ。 私がすきになったのが貴方で良かった。 太陽神ラーの権能が貴方の中に生きているだけで我らは存続できる。 そして貴方が死後太陽神ラーになってくれるのであれば、エジプトの神々は安泰だし。 私は、貴方とずっと一緒にいられる」

 

イチロウがなぜか大泣きしている。

 

ユヅルは真っ青だが、ミヤズが決めたことだと心の中で言い聞かせているようだった。

 

ヨーコは頭を掻いてブツブツ何か文句を言っているようだが聞こえない。タオはなぜか凄く幸せそうである。

 

姿勢を正すと、もう一つ問題があると、コンスは言う。

 

皆、姿勢を正す。

 

まだ話は終わっていないのだ。

 

それに、これらの良い話はそもそもミヤズがこの厳しい局面を生き残らなければ、どうにもならない。

 

煌の双肩にも、ユヅルの双肩にも。

 

また一つ、重荷が乗ったことになる。

 

「あの悪しき光より助けた、更に以前。 私が一度君たちを救ったことがあるのは覚えているかい」

 

「……エイシェトとの戦いの後、アグラトとの戦いで飽和攻撃を防ぎきれなかった。 あのとき、防いでくれたのは貴方か」

 

「流石だね。 あの者達、カディシュトゥが面倒なことをしている。 恐らくだが、太古の蛇の神。 蛇の神の祖をよみがえらせるつもりだ」

 

「蛇の神の系統の祖。 たどれる範囲では、バビロニアのティアマトか」

 

そうだと、コンスは頷く。

 

ティアマト。

 

今までの神々との戦闘を考える限り、何をやっても勝てるか怪しい相手だ。古代バビロニア神話の創造神。

 

マルドゥークに倒された世界の母。

 

その体を素材にして世界が作られた、原初の巨人の一柱。

 

だが、その性質は、穏やかで心優しいものであったという話もある。戦いの時は、別物のように荒れ狂ったそうだが。

 

「……東京でカディシュトゥがマガツヒを集めていた。 あれは恐らくだが」

 

「そうだな。 だが恐らくは、それだけでは足りないだろう。 それにだ。 今ティアマトをよみがえらせても意味がない」

 

「どういうことだろうか」

 

「ティアマトはそもそもとして、自ら座を降りたのさ」

 

えっと、ユヅルが声を上げる。

 

煌も驚かされた。

 

そもそも座を作ったのはマルドゥークではなかったのか。それらの疑念を、コンスは見透かしているようだった。

 

「私たち最古参の神々は、失われた記憶も少ない。 今まで、座に着いた神は八柱。 ティアマトは二番目で、彼女が座にいた頃は、既に座はあったんだ」

 

「な……」

 

「嘘をついている様子はないよ、煌」

 

「……」

 

考え込む。

 

アマノザコの嘘判別センサは頼りになる。それよりも、まず第一に、ここまで懐を開けているのはなぜか。

 

勿論ミヤズへの恋慕もあるだろう。

 

だが、それ以上に。

 

エジプト支部は、或いは。

 

日本支部との連携で生き残る事を前提にしているし。

 

今後ミヤズがラーとなる事で、主軸の存在を得ることを主眼に置いているのではあるまいか。

 

可能性は決して低くない。

 

それに、ミヤズは決意している。これから生きるために。この提案を受けることを。ともかく、持ち帰って相談する必要があるだろう。

 

これらの話。

 

煌だけで判断して良いことではない。

 

「ティアマトの復活をさせると、やはり貴方達にも良くないことが起きるのか」

 

「ティアマトの状態次第ではね。 ティアマトは本来は温厚な神格で、マルドゥーク達との戦いの時にとった戦闘形態以外では、むしろ穏健派の神だったのさ。 だがそれも、後世に邪悪な神々の敵と認識された状態で具現化したら……」

 

「……極めて危険な、それも手に負えないレベルの悪魔として出現する」

 

「その通りだ。 東京がまとめて消し飛ばされるかもしれないね。 そうなったら、何かしらの形で喜ぶ存在もいるのかもしれない」

 

ふと、あの塩の柱にする光を放った存在を思い出す。

 

あの光については二度は食らわない。

 

既に対策については考えてある。だが、それはそれだ。ともかく、不意討ちであんなことをやってくる輩が噛んでいるとすると。

 

今コンスが言ったことが、現実に起きてもおかしくはないだろう。

 

「僕個人は貴方との同盟は異存ない。 ただ、一応立場が立場だ。 持ち帰らせて貰う」

 

「そうしてくれ。 日本支部は少なくとも越水長官の代からは人員も優秀だ。 人数が少ない問題はあるがな。 それについては、我々も大して変わらない」

 

「では、一度失礼する」

 

皆を促す。

 

一瞬だけミヤズは残りたそうな顔をしたが、煌が頷くと、コンスに一礼して戻る。ユヅルはずっと複雑な顔をしていたが。

 

これはミヤズの問題だ。

 

ユヅルが口を突っ込んでいい話ではない。

 

皆が龍穴経由で戻る中、フィンがぼやいた。

 

「俺の方は、あんた達につく。 それで構わないんだがな。 俺も連れてこられたって事は、あの話に噛めって事だよな」

 

「そうですね。 貴方が噛んでくれれば心強いばかりです」

 

「……分かった。 ちょっとフィアナ騎士団のところに戻る。 次に仕掛ける時は、声を掛けてくれ」

 

フィンも戻った。

 

咳払いしたのはヨーコだ。

 

話があるという。重要な話だな。煌は、それをなんとなく理解していた。二人だけで話したいと言われたので。

 

それについても受ける。

 

ヨーコはかなりの使い手だが、煌が負けるほどじゃない。ともかく、一度東京に戻ることにする。

 

ここからが、大変だ。







まあわかりきっていたことですが。

ヨーコさんが裏切り者です。

かくしてヨーコさんと向き合う時が来ました。

これも、原作とは少し展開が変わることになります。
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