ポストアポカリプス世界でTS少女になりました〜廃墟の聖女と呼ばれるまで〜   作:Naito

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第19話 ひめ様と眠れない夜

 朝、部屋のノックは三回だった。

 

 昨日の三回は、スズキさんからの手紙だった。

 今朝の三回は——扉を開けると、知らない人が立っていた。

 

 白い前掛け。

 銀色に近い、きれいに整えられた白い髪。

 背筋がまっすぐ伸びた老婦人が、両手を前に重ねて、私を見ていた。

 

 そして、にっこりと笑った。

 

「おはようございます、ひめ様。ようやくお目にかかれました」

「……ひめ様?」

 

 自分のことだと気づくまでに、少し間があった。

 老婦人は、嬉しそうに目を細める。

 

「スズキ様から、ユキ様のお世話をするよう申しつかりました。ばあや、と呼んでいただければ」

「ばあや……さん」

 

 そう呼ぶと、老婦人は少しだけ目を丸くした。

 それから、困ったように、けれど嬉しそうに微笑む。

 

「ばあや“さん”は不要ですよ、ひめ様」

「……不要?」

「はい。ぜひ、ばあや、とお呼びください」

 

 ばあやは胸に手を当て、少しだけ誇らしげに背筋を伸ばした。

 

「それが、私の一番好きな呼ばれ方でございます」

「……ばあや」

「はい」

 

 その一言だけで、ばあやは本当に満足そうに笑った。

 

「よくできました、ひめ様」

「……子供あつかいされた気がする」

「もちろんでございます。ひめ様は、まだお小さいですから」

「……む」

 

 思わず口を尖らせると、ばあやは楽しそうに目を細めた。

 

「ふふ。——ああ、そんなに警戒なさらなくても大丈夫ですよ。怖い顔はしませんので」

 

 私は自分が警戒した顔をしていたことを、その一言で知った。

 

「……よろしくおねがいします」

「こちらこそ。——長年、このばあやが、この城でひめ様をお待ちしておりましたもので。ようやくお越しくださって、よかった、よかった」

 

 最後の「よかった、よかった」が、独り言のようだった。

 

(……お城の世話係みたいな人が来た)

 

「失礼いたします」

 

 そう言いながら部屋に入ってくる。

 

 ばあやは、部屋に入った瞬間から手を止めなかった。

 窓を開け、カーテンを直し、椅子の向きを変え、棚の端に小さな包みを置く。

 

「ユキ様は、いつ頃お目覚めですか」

「……だいたい、日がのぼったころ」

「明日からは、目覚める前に参ります」

「……そんなにはやくなくても」

「なりません」

 

 きっぱりと言った顔は、少し楽しそうだった。

 

「ひめ様が目覚めた時に、すでに準備が整っている——それが、ばあやの仕事の醍醐味でございます。ふふ、これはもう、長年の性分で」

 

(……楽しんでる)

 

 私は椅子に座りながら、ばあやの動きを目で追った。

 城の中を知り尽くしているような動き方だ。

 この部屋のどこに何があるか、すでに把握しているかのように、手がためらわず動く。

 

「ばあやは、ながいあいだ、ここに?」

「ええ。世界が変わる前からでございます」

 

 ばあやは少しだけ遠くを見る顔をした。

 

「ここで笑う人の顔を、もう一度見たかったのでございます」

 

 それから、すぐにいつもの顔に戻った。

 

「ひめ様のおかげで、今日はそれが叶いました」

 

* * *

 

「ひめ様、こちらをご覧ください」

 

 ばあやが、持ってきた包みを広げた。

 

 白い外衣だった。

 

 光の角度で薄く輝く、きめの細かい生地。

 袖はなく、胸元からゆったりと広がっている。

 中央には白い花がひとつ。

 花びらの縁だけ、薄緑に染まっていた。

 

「スズキ様がご用意されました。ひめ様の外衣でございます」

「……外衣」

 

 おとぎの国のお城にいる、特別な誰か。

 そんなものに見えた。

 そして同時に、スズキさんの考えていることが、布の形をして目の前に置かれているのだとも思った。

 

「……これを着たら、わたしは、そういう人になるの?」

 

 ばあやは、すぐには答えなかった。

 外衣を両手で持ったまま、静かに首を振る。

 

「いいえ」

「……ちがうの?」

「衣装は、ひめ様を別の方にするものではございません」

 

 ばあやの声は、やわらかかった。

 

「皆さまが、ひめ様を見つけやすくするためのものでございます」

 

 別の誰かになるためではなく。

 見つけてもらうため。

 それなら、少しだけ分かる気がした。

 

 昨日、広場で大人たちは遠くから見ていた。子供たちは近づいてきた。

 誰もが、どうすればいいか分からない顔をしていた。

 

 もし私が、どこにいるかすぐ分かるようになれば。

 近づいていいのか迷っている人が、少しだけ足を出せるのかもしれない。

 

「……着てみてもいいですか」

「もちろんでございます。さあさあ、こちらへ」

 

 ばあやの手は早かった。

 袖を通される。

 裾を直される。

 胸元の花を整えられる。

 

 白い布が、私の体にふわりと乗る。

 

 軽い。

 それなのに、妙に重い。

 考えると変な話なのに、頬だけは先に熱くなった。

 

「よくお似合いです、ひめ様」

 

 ばあやは本当に嬉しそうに言った。

 

「——ああ、もったいない。この部屋には鏡がない。スズキ様に言わなければ」

 

 ばあやが、本気で惜しそうな顔をする。

 

「……ありがとうございます」

「スズキ様は昔から、そういう目をお持ちです。似合うものを、きちんとご存じなんです」

 

 ばあやは、くすりと笑った。

 

「ふふ。ひめ様は、少々照れていらっしゃいますか?」

 

 見透かされていた。

 

(……なんか複雑だ)

 

 それでも、アキさんが見たら何か言うだろう。そう思った自分に、少しだけ驚いた。

 扉が二回ノックされた。

 

「ユキ、朝の準備——」

 

 アキさんが部屋に入って、止まった。

 視線が、私の衣装の上で一拍だけ止まる。

 それから、ゆっくり目元がやわらかくなった。

 

「……かわいいわね、衣装」

「うん」

「似合ってるわ。ほんとうに」

 

 それだけ言って、アキさんはすぐに視線を落とした。

 耳の端が、わずかに赤い気がした。

 

 ばあやが、小さく咳払いする。

 

「アキ先生は、毎朝いらっしゃるのですか」

「ええ。朝の体調も見たいので」

「左様でございますか。にぎやかで、よろしいですね」

 

 その「にぎやか」は、少し意味が違う気がした。

 アキさんも同じことを思ったのか、ほんの少しだけ目を細める。

 

 ばあやは、気づいているのかいないのか、にこにこと続けた。

 

「今日から毎朝参ります。ひめ様の支度を整えてから、お見送りするのが、ばあやの役目でございます」

「……そんなに手をかけていただかなくても」

「なりません」

 

 柔らかい顔のまま、きっぱりと。

 

「ひめ様はひめ様として、きちんとしておられる必要があります。それが、ここにいる方々への誠実さでございます」

「せいじつさ」

「はい」

 

 ばあやは、そこで少しだけ笑った。

 

「まだ、遠くから見ておられる方が多うございます。近づいてよいものか、迷っている方も」

 

 昨日の大人たちの視線を思い出した。

 

「その方々が一歩踏み出せるよう、そこにいらっしゃる。それだけでよいのです」

 

 ばあやは、胸元の花をもう一度だけ整えた。

 

「信じるかどうかは、いつもその後でございます」

 

 スズキさんの絵図とは、少し違う気がした。スズキさんが言っていたのは、役割だった。

 名前のないもの。

 人が顔を上げる先。

 ばあやが言っているのは、誰かのために、ちゃんとそこにいることだった。

 

(……それなら、できるかもしれない)

 

 私は、胸元の花にそっと触れた。

 

「……わかりました」

「はい。では、行ってらっしゃいませ、ひめ様」

 

 ばあやが深く一礼する。

 アキさんと二人で階段を降りる。

 

 石畳に朝の光が斜めに差していた。

 

* * *

 

 城を出ると、広場の端に子供たちが集まっていた。

 

 昨日、腕を見せに来た子。

 包帯を替えてもらった子。

 広場で走り回っていた子。

 

 五人、六人、いや、もっといる。

 その中から、ルミがぱっと顔を上げた。

 

「あ、ひめ様だ!」

「ほんとだ!」

「白い!」

「お城のひめ様!」

「ちがうよ」

 

 反射的に言った。

 

「わたしはユキ。ひめ様じゃないよ」

 

 すると、一番前にいた男の子が首を傾げた。

 

「でも、お城にいるよ?」

「いるけど」

「白い服だよ?」

「着せられたの」

「光出るよ?」

「……出るけど」

「じゃあ、ひめ様だ!」

 

 理屈が強い。私は言い返せなかった。

 子供たちが、わっと笑う。

 

「ひめ様って、走れる?」

「走れるよ」

 

 また反射で答えてしまった。

 言った瞬間、ばあやの気配が背中で固まる。

 

「ひめ様?」

「……ちょっとだけ」

 

 広場の石畳には、子供たちが炭で描いた丸が並んでいた。

 けんけんぱ、みたいなものだった。

 丸は少し歪んでいて、途中に星の形が混じっている。

 

「ここ、片足! ここ両足!」

「分かった」

「ひめ様、できる?」

「できるよ。たぶん」

 

 たぶん、と言った時点で少し怪しかった。

 でも、もう引けなかった。

 私は白い裾を少しだけ持ち上げて、片足で跳んだ。

 

「いち、に、さん——わっ」

 

 最後の丸で少しよろける。

 子供たちが大笑いした。

 

「ひめ様、へた!」

「へたじゃない!」

「もう一回!」

「やる!」

 

 言ってから、はっとした。

 私は何をしているのだろう。

 白い衣装で。

 城の前で。

 子供たちと、けんけんぱをしている。

 

 遠くで、アキさんが口元を押さえていた。

 笑っている。

 

「……アキさん、見ないで」

「見てないわ」

「見てる」

「見てない」

 

 完全に見ていた。

 ばあやは胸元を押さえながら、けれどどこか嬉しそうに言った。

 

「ひめ様、裾だけはお気をつけくださいませ」

「……はい」

 

 その返事をした瞬間、また子供たちが笑った。

 

「ひめ様、次はこっち!」

「ここ、落ちたら負け!」

「落ちてない!」

「落ちた!」

「落ちてないってば!」

 

 言い返しているうちに、胸の奥が軽くなっていた。

 昨日まで、私は見られていた。

 光を出す子として。お城にいる子として。

 何か特別なものとして。

 

 でも今は、子供たちがただ笑っている。

 私がよろけたから。言い返したから。むきになったから。

 それだけで、笑っている。

 

(……あ)

 

 少しだけ、砦の広場を思い出した。

 リク。

 ナナ。

 ハル。

 ケンケンパもどき。

 

 あの時も、こうやって笑っていた。

 私はもう一度、片足で跳んだ。

 今度は、最後まで落ちずに渡れた。

 

「できた!」

 

 つい、両手を上げてしまった。

 子供たちが「おおー」と拍手する。

 

「ひめ様、すごい!」

「だから、ひめ様じゃなくてユキだよ」

「ユキひめ様?」

「混ぜないで」

 

 また笑い声が上がった。

 

* * *

 

 その笑い声は、広場の端まで届いていた。

 配給の列にいた大人たちが、こちらを見ていた。

 

 最初は、いつもの遠い目だった。

 

 あの子に治してもらえるのか。

 近づいていいのか。

 そんな目。

 

 でも、子供たちに囲まれて跳ねている私を見るうちに、少しずつ変わっていった。

 

 困ったような。

 拍子抜けしたような。

 それから、少しだけ、ほっとしたような。

 

 誰かが小さく笑った。

 私はその全部に気づいていたわけではなかった。

 

 ただ、アキさんの視線が、私ではなく大人たちの方へ動いたのが分かった。

 ばあやも同じ方向を見ていた。

 

「……なるほど」

 

 ばあやが、小さく呟いた。

 

「ばあや?」

「いえ。ひめ様は、たいへんよろしいです」

「なにが?」

「今のままで、よろしいということです」

「……よく分からない」

「いずれ、お分かりになります」

 

 ばあやはにこりと笑った。

 

 その笑顔の向こうで、大人たちがまだこちらを見ていた。

 さっきまでの、祈るような目ではない。

 怖がる目でもない。

 白い衣装の子供が、子供たちに混じって跳ねている。

 それを見ている目だった。

 

 私は、そこでようやく気づいた。

 たぶん、私は今、誰も治していない。

 光も出していない。

 ただ、笑っていただけだ。

 

 でも、それでも。

 誰かの顔が少しだけゆるむことがあるのだと。

 

「ユキ」

 

 アキさんが声をかけた。

 

「そろそろ行くわよ」

「あ、うん」

「汗かいてる」

「……ちょっとだけ」

「衣装、汚れてるわ」

「……ばあや」

「はい」

「ごめんなさい」

 

 ばあやは、胸に手を当てて、深くうなずいた。

 

「ひめ様が楽しく遊ばれた証でございます。よい汚れです」

「いいの?」

「もちろんでございます。ただし、帰ったらすぐに落とします」

「……はい」

 

 アキさんの口元が、かすかにゆるんだ。

 その笑い方を見て、胸の奥がふわっとあたたかくなった。

 

 私は白い裾を気にしながら、アキさんの隣へ戻った。

 広場の子供たちが手を振る。

 

「またやろうね、ユキひめ様!」

「混ぜないでってば!」

 

 そう言い返すと、また笑い声が起きた。

 その笑い声を背中に受けながら、私は大きい医務室へ向かった。

 

* * *

 

 その日の医務室では、少しだけ空気が違った。

 

 流れはいつも通りだった。

 水差しを浄化する。

 包帯に手をかざす。

 アキさんが「ありがとう」と言う。

 ハルカさんが患者を案内してくる。

 

 それだけなら、昨日と変わらない。

 でも、最初に入ってきたお母さんが、小さく笑って言った。

 

「今朝、子供たちと遊んでいらっしゃいましたね」

「……見てました?」

「ええ。とても、楽しそうでした」

 

 どう答えていいか分からなくて、私は膝の上の手を見た。

 

 お母さんは、私の白い衣装を見る。

 でも、前みたいに遠くから拝むような目ではなかった。

 子供を見守るような、少しだけやわらかい目だった。

 

 アキさんが横で記録を書きながら、何も言わない。

 でも、ペンの動きがほんの少しだけ軽かった気がした。

 

 その日、私は何人かを治した。

 

 けれど、朝のけんけんぱのことを思い出すたびに、息がしやすかった。

 子供たちが笑いながら呼んだ「ユキひめ様」は、遠ざける名前ではなかった。

 からかって、笑って、また遊ぼうと手を振るための名前だった。

 

 だから少しだけ、嫌じゃなかった。

 

* * *

 

 眠れなかった。

 

 城の夜は静かだった。

 砦には波の音があった。ゴンドラには、アキさんの寝息があった。

 ここには、どちらもない。

 

 ベッドが柔らかすぎる。

 壁が遠い。

 天井が高い。

 

(……アキさんがいない)

 

 そう思った瞬間、もうだめだった。

 

 ベッドから降りた。

 足がつかない高さがある。

 慣れた動作で端から滑り降りて、扉を開けた。

 

 部屋の外は薄暗かった。

 

 素足を踏み出すたび、ペタ、ペタという小さな足音が、広すぎる石造りの空間に空虚に反響する。

 壁にマナ結晶がひとつ、ほんのりと光っている。

 その青白い明かりが城の冷徹さを際立たせていた

 

 城の外廊下へ続く扉を抜けた。

 夜風が冷たい。

 

 砦の狭いゴンドラでは決して感じなかった寂しさが、足元から這い上がってくるようだった。

 

 アキさんの部屋の前で、そっとノックした。

 扉はすぐに開いた。

 

 アキさんは、まだ起きていた。

 白衣の前は留めていない。

 手には記録帳とペンを持っている。

 

「……眠れなかったの?」

「ちがうよ。ただ、話したくて」

 

 アキさんは私の足元を見た。

 

「素足じゃない。入って。冷えるわ」

 

 部屋に入ると、薬草の匂いがした。

 それだけで、少し息がしやすくなった。

 

「夢の国って、へんだね」

「何が?」

「お城があって、ばあやがいて、いしょうがあって……なんか、おひめさまみたいな人になっちゃってる」

 

 アキさんが一拍、動きを止めた。

 

「……今日の衣装」

 

 そう言って、また書き続ける。

 

「似合ってたわ」

 

 さらっと口にしながらも、ペンの速度がわずかに変わった気がした。

 

「おかしくない? わたしが、おひめさまって」

「おかしくないわ」

 

 アキさんは、記録帳に目を落としたまま言った。

 

「ユキが変わったんじゃない。場所が変わっただけよ」

「……そうかな」

「あなたは、あなたのまま」

 

 その一言が、胸の奥に落ちた。

 

「ねむれるかな」

「眠れなかったら、また来ていいわ」

「……いいの?」

「いいわよ。来て」

 

 アキさんはそこで、視線を外した。

 

「あの部屋、大きいベッドが二つあるって聞いたけど」

「うん」

「……隣、使ってもいい?」

「アキさんが?」

「何かあった時、遠いと困るから」

 

 最後まで、こちらを見なかった。

 

「……案内して」

 

* * *

 

 二人で城の階段を上がった。

 

 夜風の中、アキさんは少し前を歩く。

 城の上の部屋の扉を開けると、マナ結晶の淡い光が部屋を照らしていた。

 

 大きなベッドが二つ。

 細いアーチ型の窓。

 砦にはなかった種類の静かさが、そこにあった。

 アキさんが部屋を見回す。

 

「……はじめから、こっちにすればよかったわね」

 

 ぽつりと言った。誰に言ったとも分からない声だった。

 

(……はじめから)

 

 私はその言葉の意味をうまく処理できないまま、「こっちのベッドがわたしの」と伝えた。

 

「じゃあこっちね」

 

 アキさんが隣のベッドに腰を下ろした。蝋燭を消すと、部屋はマナ結晶の光だけになった。

 天井は高い。でも、さっきより遠くなかった。

 

「……アキさん」

「何」

「このベッド、広すぎるね」

 

 少し間があった。

 

「……もう、子どもみたいなこと言って」

 

 そう言いながら、アキさんが立ち上がる気配がした。

 私のベッドの端に腰を下ろす。

 

「狭くなるわよ」

「いいよ」

 

 白衣から、薬草の匂いがした。

 砦でも、ゴンドラでも、近くにあった匂いだった。

 

 それだけで、広すぎた部屋の端が近くなった気がした。




次回「列の朝」
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