アルセウス様。私の知ってるカントーじゃないです 作:静かなるモアイ
「はい。全員揃ってますね」
初等科の女子寮でクラス生徒達はロビーで集まり、点呼していた。一先ず、安全確保の為にやってきたミカン先生の手で点呼が行われ、パジャマ姿で集まる羽目になったミヅキちゃん達であったが、全員の安全が確保されたこともあり…侵入者が確保および撃破され次第に解散となり、自室に戻る手はずとなった。
「不審者って本当に有るんだね…」
「怖い世の中だね」
自然で野生のポケモンに襲われるのはわかる。しかし、学校に居て不審者に襲われるのは別の恐怖があり、不審者が侵入したことで怖がるミヅキちゃん達であったが…
「筋肉バスターァァア!!」
「ギャァァァア!!」
なにやら筋肉バスターァァアと必殺技を唱える言葉が外から響き…天井を突き破って空から、夏油スグリが謎の不審者(フリード)に筋肉バスターを決めながら現れて着地し、遅れてガオガエンがフリードのリザードンに筋肉バスターを決めて空から振ってきた。
「ふぅ…一先ず、1人目の不審者は無事に鎮圧かな?」
筋肉バスターの一撃で完全ノックアウトされたフリードとリザードン。それを確認してから、スグリは肩を軽く回してからフリードを解放した。解放されたフリードは力なく、序でに意識もなくぐったりとして倒れてしまった。
「ちょっとまてぇぇぇぇ!なんで筋肉バスター!?しかも天井を突き破って現れたの!?」
「やあ、ミヅキ。無事なようだね。初等科の寮にはミカン先生とネイサン先生が向かったから、無事だと思ってたけど」
「それ以前だよ!!天井なんで突き破ってんの!?しかもおもいっきり筋肉バスター決めてよ!!」
まさかの筋肉バスター。しかし、ミヅキちゃんはツッコミを響かせるが、誰もツッコミを入れない。と思っていたが…
「そうですね、スグリ。貴方は間違いを侵してます」
と、ここでミヅキちゃんの援軍かミカン先生が腕を組んでスグリに注意しようとしてくれた。流石は新人といえ教師!!叱るところは叱ってくれる!!ミヅキちゃんは味方が居たことで涙を流しそうになるのだが…
「筋肉バスターはキン肉マンが使うからこそ筋肉バスターなんです!!阿修羅マンだって筋肉バスターを使うときは、阿修羅バスターになります!!よって、今のはスグリバスターですよ!!」
「そっちぃぃい!?」
残念!!ミカン先生の注意は筋肉バスターをキン肉マンではないのに使ったためだ。筋肉バスターはキン肉マンが使ってこそであり、他の人間や悪魔超人なら別のバスターとなるのである。
「あっすいません。以後、気を付けます」
「それは素直に聞くんだな!!おぃ!!」
スグリは倒れたフリードの手荷物を物色して、スマホを没収するとミカン先生に手渡す。このスマホを解析すれば、不法侵入の犯人であるフリードの正体が分かるかも知れない。
「ミカン先生、お願いします。自分が調べると、ケツの穴まで調べることになるので」
「ええ。スグリはホワイトの手伝いに行って」
そして夏油スグリはホワイトの所に向かっていった。
「でさ、何が目的なの?もしかしてプラズマ団の生き残り?おかしいなぁ~プラズマ団なら3年前に僕が跡形もなく、潰したんだけどな。
でも、ゲーチスの敵討ちで僕が狙いならもっと大勢で来るか」
「プラズマ団…あの国際テロ組織か」
簡単な拘束をされたアメジオ様ご一行。ホワイトはてっきり、過去に潰した筈のプラズマ団の生き残りだとアメジオ様ご一行を判断してたようだが、残念ながら違うようだ。
「うん。3年前に僕が跡形もなく潰して、ゲーチスは宇宙空間彷徨ってると思うけど」
「「「思う?」」」
「だって、コライドンがゲーチスの乗った脱出ポット潰して、ぶん投げちゃったもん」
朗報!!ゲーチス様、コライドンの手で脱出ポットを潰されて宇宙空間に投げ捨てられるパラガスの系に処された模様!!
「あー…それじゃあロケット団?ロケット団だってレッドおじちゃんの手でボコボコにされて、今じゃムコニャ漫才トリオしか生き残ってないと思うけど」
「「「いや…ロケット団じゃないです」」」
そしてアメジオ様ご一行、ロケット団ではと思われたがこれも違うようだ。ロケット団でもなく、プラズマ団でもないとすれば誰だろうか?
「エクスプローラーズって知ってるか?」
アメジオ様は自分達の組織の名前を教えてくれた。エクスプローラーズ、聞いたこともない名前にホワイトは首を傾げた。
「なにそれ?YouTuberの事務所?」
「いや…知らないならいい」
ホワイトがエクスプローラーズを知らなかったことで、アメジオは溜め息を吐き出した。と、その時だった。
「ホワイト、弱いもの虐めは良くないよ~」
ズボンのポケットに手を入れて歩く夏油スグリが、この場にやってきた。
「スグリ!そっちはOK?」
「バッチリ!筋肉バスター決めて、ミカン先生に引き渡したよ。しかし、ホワイト…派手にやったね」
アメジオ様ご一行の背後には…コライドンの爆裂パンチでド派手に崩れた校舎の壁!!そしてメガリザードンΖの破壊光線…メガフレアでド派手な大穴が空いた校舎であった。
「これでも手加減したんだよ?」
「ハハハ、当然だよ。キュレムは余程のアレ以外、使っちゃダメさ」
と、その時だった。ホワイトのポッケから着信が響き…ポッケからスマホロトムが出てきてオートで着信が繋がる。相手はミカン先生で…画面になにやら1枚の写真を持っており、その写真はリコの写真であった。
「あっミカン先生どうしたの?」
『ホワイト!!スグリもそこに居るわね!?相手の狙いが分かったの。相手の狙いはリコちゃんの身柄が狙いみたい!!着信履歴やメッセージ記録は見れなかったけど、間違いないわ!!』
なんと言うことでしょう。フリード達の狙いはリコの身柄であり、フリードはリコの写真を所持していたのだ。
『あと、ここから数キロ先の上空に不審者の仲間が飛空艇で待機してるみたい!!』
そして着信履歴などは見れなかったが…GPS情報などから、不審者(フリード)の仲間が上空で待機していたのだ。
そしてフリードがセキエイ学園に伝えていなかったことで、セキエイ学園側はとんでも勘違いをしてしまう。
セキエイ学園側の勘違いとしては不審者は誘拐犯であり、狙いはリコ。リコを融解してセキエイ学園から連れ去り、上空で待機している飛空艇で国外に脱出する流れだったのだ。うん、間違っているが完全に間違っていない状態である。
「じいちゃん!!聞いた?キュレム発進許可ちょうだい!!」
ホワイトはスマホロトムを操作し、速攻でカツラ校長につなぐ。秒で出たカツラ校長はサムズアップし…
『宜しい!!キュレムの発進を許可する!!』
キュレムという存在の使用許可を出すと、ノリノリで赤いボタンを押した。
その瞬間…ホワイト達の近くの地面が割れて動きだし…空へと伸びる電磁カタパルトデッキが出現した。
「なんじゃありゃぁぁぁあ!!」
ミヅキちゃんのツッコミが響いたが、もう停まらないのでスルーしよう。
『警告。これよりキュレムが出撃します。繰り返します、キュレムが出撃します。各員、衝撃に備えて下さい』
そして高く伸びた電磁カタパルトの途中まで、何かが出てきた。それは氷、雷撃、炎、3つの属性をかね揃えたイッシュ神話が誇る英雄の保護者。ゲームと異なり、レシラムとゼクロムの力を継承したのだろうか?ゲーム本編とは異なり…大きな黒と白の翼を持ち、尻尾の発動機は赤と青そして白の粒子を放出している。
そう、ゲームでは見ることが出来ない究極完全体キュレム・オリジンである!!
「なんじゃありゃぁぁぁあ!!えぇぇぇぇ!?エラー!?図鑑で見れないんですけどぉぉお!!」
『ホワイト。乗れ』
「うん」
ホワイトは究極完全体キュレム・オリジン…長いからオリジンキュレムでいっか。オリジンキュレムに跨がると、オリジンキュレムは電気のバリアーでホワイトを保護すると…電磁カタパルトの力で一気に加速して、一瞬で遥か空に飛んでいき…あっという間に音の壁を超えて飛んでいった。
「…なあ、もしかして俺達、とんでもない所に喧嘩売ったのか?」
「今さらかい?」
そして唖然とするアメジオ様とどや顔のスグリであった。
「遅いわね」
一方のライジングボルテッカーズの母艦であるブレイブアサギ号。上空で待機していて、フリードがリザードンでリコを連れてくるのを船員は待っていた。しかし、いつまで待ってもフリードは帰ってこない。それどころか、位置情報を確認してもフリードのスマホは変わらずセキエイ学園であり…なにかトラブルが起きたのでは?とメンバーは思う。
メンバーの1人で二十代前半と思われる女性、メタグロスをパートナーとしたオリオはフリードの幼馴染みであり、彼に何かあったのだろうかと心配する。
と、その時だった。オリオのスマホが鳴り、スマホの画面を見る。着信のお知らせであり…相手はフリードだった。
「もう、フリード!なにしてるの?リコちゃんとは会えた?」
『そう…この野郎はフリードって言うのね』
だが、電話に出たのはフリードではなく、ドスの効いた声を響かせるオカマであった。
『はじめまして、セキエイ学園初等科担任のネイサンです。てぇめら、誰の教え子を拐おうとしたのか分かってるのか!?あ゛?』
その瞬間…オリオは理解した。フリードは説明が足りないところがあり、セキエイ学園側に「リコに安全を確保してほしい」というリコの母親から与えられた依頼のことを伝えるのを忘れており、不法侵入からのリコ誘拐犯という形になり…セキエイ学園側にフリードが粉砕されたと。
「あの…私達は」
『ごちゃごちゃうるさいんだよ…『ネイサン先生!!代わります!!』ミカンちゃん!?』
『はじめまして、セキエイ学園中等部担任のミカンです。悪いことは言いません。武装解除し、投降してください』
だが、電話がドスの効いたオカマから女性に変わったことで、オリオは安堵するが…相手の口調が柔らかく多少優しくなっただけで、本質はきっと変わらない。
『投降することを強く勧めます。貴女方がロケット団かプラズマ団の残党、或いは別のテロ組織や反社会的勢力だとしてもです。
我が校最強の生徒がそちらに向かいました。そろそろ、そちらの飛空艇を落としにかかりますよ』
と、その瞬間…後方から亜光速でプラズマのレーザーが飛来し、ブレイブアサギ号のバリアーを一撃で破壊した。
「バリアーを一撃で!?」
「どうなってる!?センサーには何も映らないぞ!?」
パニックになるブレイブアサギ号の船内。と、その瞬間に何かが音速を越えた速度でブレイブアサギ号の隣を通過し、発生した衝撃波でブレイブアサギ号が激しく揺れる。
揺れが収まり…オリオ達が前を見ると…ブレイブアサギ号を掴み、発動機から莫大なエネルギーを産み出そうとしているオリジンキュレムが居たのだ。
「なんだあのポケモン!?」
「Error!?図鑑に登録されていない!?」
「それもそうだけど…子供が乗ってる?」
そしてオリオ達は気付く。オリジンキュレムの背に、子供…ホワイトが乗ってることに。
「グゥゥギュュゥォォォォォーー!!」
キュレムが咆哮を響かせて世界が揺れる。発動機のエネルギー生成量が倍以上に増加し、口から光が溢れだす。間違いない、このオリオ達が見たことがない未知のドラゴンタイプのポケモンは一撃でブレイブアサギ号を破壊できる力が有ることを。まあ、余裕だろう。分裂した状態のゼクロム&レシラム単体でイッシュを焼け野原に変えることが出来るのだから。
オリオ達はもちろん、死への恐怖でガクガク震えるわ、ブレイブアサギ号には居候の野生のポケモンもおり、彼らもガクガクと震えてしまう。
「あっ…嘘…キュレムストップぅぅ!!」
少年…ホワイトが何か叫び、オリジンキュレムはブレイブアサギ号から手を離して…口を上空に向けて、青白い熱線が宇宙に向かって放たれた。
『ホワイト。どうした?』
「「「しゃべったぁぁぁぁぁあ!!」」」
脳内に響くようにオリジンキュレムの声がオリオ達に聞こえ、オリオ達がビックリしてしまう。
「なんか、野生のポケモンが普通に乗ってる!!ゲーチスのプラズマ団と違って虐げられてない!!」
『む?…本当だな。そこの女、一応沈める前に確認するが…テロリストではないな?テロリストならポケモン達を保護してから、消し飛ばすが?』
「違います!!いや、本当に!!」
『ではホワイトの後輩であるリコを狙った訳はなんだ?』
「狙ってません!!リコさんの母親から、護衛を頼まれただけなんです!!本当ですから!!」
『ふむ…そこのメタグロスも貴様には悪い感情は持ってないようだな。良かろう…ただし、セキエイ学園に連行する。その後は教員の指示に従え。なに、貴様達がポケモンと信頼関係を本当に結んでいたら、悪いようにはされんさ』
そしてブレイブアサギ号はオリジンキュレムに牽引されて、セキエイ学園に連行された。
数刻後…
「俺達、ライジングボルテッカーズはセキエイ学園で非常勤講師やスタッフで働く。そんでアメジオは中等部に編入で、アメジオの部下は高等部に編入かスタッフで働くですか?」
カツラ校長から言われたフリードとアメジオ様ご一行の判決。それはライジングボルテッカーズはセキエイ学園で非常勤講師やスタッフとして働くこと、アメジオは中等部に編入、ジルコニアコンビは高等部編入かスタッフで働くであった。
もちろん、断れば不法侵入で逮捕からの損害賠償である。
「人事権はワシにあるからOK!あっ、条件飲んでくれるなら損害賠償として請求する修繕費用は理事長が払うから!!」
そして修繕費用の見積りを見せられ…
「「喜んで受けさせていただきます!!」」
ライジングボルテッカーズ&アメジオ様ご一行、セキエイ学園に加入。そしてワタル理事長のポケットマネーから修繕費用として、8000万消えた。
次回…ミヅキちゃん、校外学習でトキワシティに向かう。
ツッコミ増やす?
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増やしてくれ…増やしてくれぇ!
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ミヅキよ。目指せポケモン界のツッコミ柱
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もういっそ、全員ボケてしまえぇぇ!!