超かぐや姫!~"はじまり"、祈り。そして、”はじまり”~   作:tomine1411

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《希望という名の未来を夢見て // Dream, to the future》

A.D.20xx。日本某所、某アパートにて。

 

(注:独自設定を含みます)

 

 

彼の誘いを断ったあと、(ヤチヨ)はほぼ全ての日々をこの部屋で過ごしていた。

 

ここ数年で急速に発達したインターネットによって人と繋がることができた...のも、あるが。

 

FUSHIが都市部で動くのが、そろそろ難しくなってきたのだ。

 

実体のない身体で動くことはまだできるのだが、それを認識してもらう手段がない。

 

そして、実体のある身体を使うには、この都市はいささか危ない面が多いのであった。

 

 

 

...閑話休題(それはともかく)。私の使命は、何だっただろうか。思い出す。

 

そうだ。ツクヨミを、もう一度創り出す。あの、(かぐや)と彩葉が出会った場所を。もう一度。

 

-茜色の雲 思い出もふたつ 遠く流れていくよ-

 

今は、思い出せる。遠く昔でもあり、この先の未来である、この記憶が。

 

 

 

 

そうだ。何から作ればいいだろうか。

 

これまで考えていた必要なものは、その結構な割合が世界で発明されている。

 

-星の向こう行けるかな 空見つめて歩く ひとひかり-

 

 

あとは、私が手助けすれば十分にあの時代に間に合うだろう。

 

スマートコンタクト(視聴覚連動型VRデバイス)。まだ私の頭の中にしか無いけれど、その理論は全て覚えている。

 

そして、この"もと光る竹"の余剰領域を演算システムとして利用した、ツクヨミメインシステムの構築。

 

それ以外にも、やるべきことは数多くある。一人でも、進めていくことが。

 

-月の上 一人でも 螺旋の果てへ 駆けていくよ-

 

 

 

民間だけでは進まない納税などを含むキャッシュレス決済システムである”ふじゅーPay”、そして

 

その分配アルゴリズムである”エモーショナル・エンジン”。

 

これらについても、行政・政治や医療方面から手助けや介入が必要となる。

 

 

そして、そのための手段はもう用意していた。

 

彼が帰る前に用意してくれていた、ホットライン。そして、以前助けた恩があると手伝ってくれている、かの一族。

 

君たちの力を、もう一度借りる時が来た。

 

-君は泣いた後笑える はずだからって言ったんだ-

 

-僕らの旅 忘れたりしないよ-

 

 

あの旅の続きを、もう一度。今度は、未来のために。

 

彼には貸しがもうあるけれど、まだまだ頼ることにしよう。

 

 

 

 

ああ、やるべきことは数多くある。

 

でも、ここからは、”知らない夢”では、ないから。

 

-虹の風になびかれて 見つからない僕は どこへ行こう-

 

-知らない夢の彼方 とまどうアリス その先まで-

 

 

この先の未来(彩葉のいる未来)に、辿り着けるように。

 

私が(月見ヤチヨ)として、最後まで。

 

 

 

 

...ああ。もし、もう一度彩葉が私と分かれることになったら。

 

-伝えられなかった言葉を 言えたら最後にしない-

 

-僕らの旅 また分かれ道でも-

 

最後にお別れくらいは、言えたらいいな。

 

ここに来るまで、数多くの人を見捨てた私には。

 

それくらいしか、許されないかもしれないけど。

 

 

 

 

ああ。目覚めて消えてく記憶の中で。せめてあなたの幸せを、祈ってるよ。

 

-それでも目覚めて消えてく 精一杯の笑顔で-

 

-見送るよ 君のことを-

 

 

...大好きな、彩葉。八千年経っても、あなたを愛しています。

 

 

《出典:Alicemagic / Rita@リトルバスターズ!》

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