・オジマンディアスの特典を持って転生しちゃったぜ!
→アイシールド21の世界で特典も容姿だけじゃん!
・原尾が苗字で兄が王成!? 太陽スフィンクスって負け組じゃん!
→アメフト楽しー! 皆で行こうぜ、クリスマスボウルに!
※アイシールド21で書きたいとずっと思っていた「Fateシリーズの英霊(偽)が混ざる話」です。アメフト知識も原作知識も中途半端なので嫌いな方はバックしてください。
少しでも楽しんでもらえれば幸いです。
ーー泥門デビルバッツSideーー
「妙だな」
アメリカンフットボールの本場アメリカの強豪チームと対決する日本代表戦を賭けた、太陽スフィンクスVS泥門デビルバッツ。
強固なラインに定評のある太陽スフィンクスの攻防に苦戦しながらも、泥門デビルバッツはトリックプレーと高い攻撃力で応戦。
そんな中、泥門のクォーターバック(QB)・蛭魔妖一が違和感を口にした事でチームの注目を集める。
「妙って……何がですか?」
「太陽はライン特化の重量級チーム。それはテメーらも実感したろ」
泥門のランニングバック(RB)・小早川
「まぁ……太陽の連中はデケぇし重ぇ奴ばかりだな」
「よく俺ら
「いやいや、オレらもやってやったじゃねぇか!」
ヒル魔の言う通り、ハァハァ三兄弟は太陽スフィンクスの重量級ライン「ピラミッドライン」の強さを嫌でも思い知るハメになった。
特に太陽のセンターライン・番場衛は図体のみならず、パワー・テクニック・経験値ともにハイスペック。圧倒的なパワーと重量を誇る泥門のセンターライン・栗田を相手に引けを取らないのだから恐ろしい。
「けど凄いよ皆~! あのピラミッドライン相手に
「
栗田の言う通り、ラインなら泥門も負けてばかりではなかった。
ヒル魔の脅迫手帳によって奴隷にされ、成り行きで参加してしまった入部テストに合格したことで泥門デビルバッツに入部してしまった十文字・黒木・戸叶。
しかし
加えて太陽スフィンクスのメンバーには
泥門側が不利なのには違いないが、決して圧倒的な差ではない。それがヘタレ気味な栗田のモチベーションを保ち、格上(だと思っている)の番場相手に立ち向かえていた。
「だから妙なんだよ
「えぇぇっ!?」
「オレらッスか!?」
「今まで見てきた試合を振り返りゃ解る話だ、答えられねぇってんならブッコロす!」
ヒル魔からの突然の指名にセナのみならず、泥門のワイドレシーバー(WR)・雷門太郎ことモン太が焦る。だが悪魔の司令塔こと蛭魔は甘くなく、どこからともなく取り出した機銃をぶっ放して脅しにかかる*2。
今までの試合……今までの試合……そう口にしながらセナとモン太は思い出そうとしてみる。
恋ヶ浜キューピット・賊学カメレオンズ・王城ホワイトナイツ・西部ワイルドガンマンズ……様々なチームの戦法やフォーメーションを断片的に思い出してみると、セナはあることに気づく。
「……太陽のパスの
漠然とだが、思い出すのは太陽スフィンクスのQB・原尾王成を起点としたパスルート。
強力なQBとWRが合わさったパスは、泥門ならヒル魔とモン太、西部ならキッドと鉄馬の強豪コンビを見てきたからこそ(比較対象がアレだが)太陽スフィンクスのパスが全体的に見えてくる。
「そうそう! なんつーか、ヒル魔先輩みたいにズドーンっ!って感じでも、キッド先輩みたいにシュバッ!って感じでもねぇ。なんつーか……狙ってシューッ!つーか?」
擬音混ざりのモン太の説明をなんとなく納得した栗田達。
ヒル魔の鋭いパス。キッドの早撃ちパス。なら原尾のパスはどうかと言えば、
「けど太陽ってそういうチームでしょ? ピラミッドラインで守られながら原尾くんがレシーバーを探し出して……」
「
泥門屈指の(というか唯一の)データキャラであるヒル魔が栗田の意見に補足する。
ヒル魔がコレまでに調べた太陽スフィンクスの対戦データによれば、原尾はピラミッドラインの強固さを過信してボールを投げるまでの時間が長かった。レシーバーもパっとしておらず、確実に通るパスでヤードを稼ぐのが太陽スフィンクスの基本戦術である。
「だが
アメフト選手としてはルーキー寄りなセナとモン太でも漠然と理解できるほどの、以前までにはなかった総合力の高さ。それがヒル魔が見出した違和感の正体だ。
ヒル魔の言う通り、泥門ラインがピラミッドラインに食らいついている事を除いても、今の原尾は迅速かつ的確なパスを繰り出している。対するレシーバーもモン太や鉄馬には劣るが、太陽スフィンクスらしい高い背丈を活かしたキャッチを強みとしている。
そして、元から子供っぽく口が悪い笠松新信を除き、太陽は驕りも慢心もせずに泥門デビルバッツと戦っている……それが蛭魔妖一が見出した結論だった。
「他の連中はともかく原尾のヤツがあそこまで鍛え上げたのはオレの想定外だった。まぁ連中もやっと本気になりやがったと考えるべきだろうが……」
ヒル魔の疑問に答えたのは、意外な事に佐竹と山岡だった。
「理由? 決まっているだろ」
「あれを見な」
真剣な眼差しで指差す二人に乗せられ、真剣な顔でセナとモン太が振り向いた先には……!
「SIN、BATSU! SIN、BATSU! ス・フィン・クス!」
小柄な太陽校女子達が、バステトをモチーフとした猫耳衣装を着て自チームを応援しているではないか! 太陽スフィンクスの選手が軒並み高身長なのも相まって、全員が少女のように可憐に見える。
「褐色エジプト猫耳ロリのチアガール達だぞ!?」
「太陽高校は未来に生きているんだ!!」
「未来に生きているってなんだろう……」
「20年ぐらい先の話じゃね……?」
鼻息を荒くし熱弁する助っ人コンビを他所にコソコソと話すセナとモン太だった……。
「「しかもだ!」」
あれを見ろ!とばかりに指差した先には!
「SIN、BATSU! SIN、BATSU! ス・フィン・クス!」
チアリーダーらしき、姉崎まもりに匹敵する美少女が居たのだ!
ー
「あんな絶世の美女がチアリーダーやってんだぞ!?」
「しかも清楚系美少女ときた……恐るべし太陽高校!」
「太陽関係ねぇ~」
「美人ならなんでもいいのかよ」
呆れる黒木と戸叶だが、佐竹と山岡の助平心は手強いぞ。
「「つまり、泥門にもチアガールが必要なんだ!」」
「アホ言ってんじゃねぇ」
心底くだらなさそうな顔をして、ヒル魔は機関銃のグリップで佐竹と山岡の頭を殴った。
「ケケケケ、連中の総合力が底上げしていようが結局オレらのやることは変わらねぇ。とにかく攻撃しまくってブッコロすのみだ!」
「「「おう!」」」
ラインのみならず敵チーム全体が油断も隙もないが、元より強引に突破し点を稼ぐのが泥門デビルバッツ。やることは変わらないが、相手が練習を重ねより強くなったと解った以上は更に気を引き締めなければならない。ヒル魔を除く全員は気合を込めて大きな声を上げた。
ーー太陽スフィンクスSideーー
「鎌車と
ピラミッドラインの中心にして太陽スフィンクスを纏めるサブリーダー・番場の結論に皆が驚いた。
「鎌車はともかく王嶋もだにか?」
「ヤツは秋大会に出す切り札! 泥門相手に出すことはない!」
「ここで負けるようでは多チームへの威厳に関わる。加えてあの
太陽スフィンクスの
恵まれた体格から繰り出す自分達のラインに自信はあったが、中々どうして泥門のラインも侮れない。
今しがた反則スレスレの引き寄せでラインを退けた事、泥門デビルバッツの攻撃的なフォーメーションに翻弄されている事もあり、新戦力の投入は避けられなかった。
「何よりも、だ」
顔を顰める番場に、原尾を始めとしたチームメンバーは察して溜息を零す。
そんな彼らのしかめっ面を余所に……彼らは呼ばれてもいないのにベンチからやってきた。
「ヒュウ〜! いよいよオレらの出番みたいッスよ
ー鎌車ケン。身長188cm/体重95kg。背番号98。ポジション:コーナーバック(CB)。
「然り! この時を今か今かと待ち焦がれていた!」
ー原尾
方や背丈だけでなく手足までもが長い、箒の如き独特的な髪型をした男。
方や整った容姿をしているが、傲岸不遜な気質を隠そうともしない黒髪の男。
どちらも180cmを越えており筋肉質。太陽スフィンクスらしい巨漢の高校一年生である。
「呼んでもおらぬのに地獄耳だな、
「フハハハ! これだけ待たされれば耳敏くもなろうよ、
そう言って王成の背を叩く王嶋。細かい事を全く気にしないこの気質故に、チームメンバーは「出すと聞いたら迷わず出るんだろうなぁ」と一種の不安を抱えていたのだ。
だが遂に原尾
「ところでオメー、同じ一年生だのに何でアニキ呼びなんだに?」
「オレにとってアニキは尊敬するアニキなもんで!」
「そ、そうだにか……ややこしいんだに」
「王嶋様に不敬ですよ鎌車!」
突如として笠松の背後から現れて鎌車を叱りつける、特徴的な癖っ毛をした少女。
ー
「二トちゃんパイセンそんな怒んないでよ~」
「
「ヒュウ~、キッツ~」
そう茶化しつつ「不敬っ不敬っ」とプンプンしている仁藤を見てホッコリする鎌車であった。
「止せ仁藤。その呼び名は余が許したが故、其方の気負いは不要である」
「弟なりに鎌車を友と認めている上、これからは同じ太陽スフィンクスのメンバーで同期だ。マネージャーであるなら露骨な贔屓はせぬことだ」
「うぐぐ……王成様がそうおっしゃるのでしたら……」
「……頑張れよ仁藤」
これから色々と苦労するだろうな、と労わりを込めて仁藤の頭を撫でる番場だった。
「お、王嶋さーんっ! 頑張ってくださーいっ!」
「……!(むふーっ!)」
根縁田からの名前呼びエールを受けて一気にやる気が上がる王嶋。二人は中学時代からの恋仲なのだ。
「オメーは小学生か」
「弟はああ見えて純粋なのだ……」
子供みたいに奮起する王嶋の素直さに呆れる笠松と王成。中学の頃に弟から恋の相談をされた時の驚愕と焦燥は今も尚、忘れられぬ兄弟の思い出である。
「まずは鎌車、お前の力を見せてやれ」
「うーっす!」
リラックスタイムもここまでと王成が鎌車に命ずる……ここからが太陽スフィンクスの見せ所だ。
ーー泥門デビルバッツSideーー
鎌車ケンの【戦車バンプ】*3でモン太のキャッチを悉く妨害、遂には太陽がボールを奪って攻守交代、太陽スフィンクスの攻撃となる。
(あれって……)
原尾王嶋なる太陽の新メンバーのポジションは原尾王成の後ろーランニングバック(RB)だ。
「た、太陽がラン!?」
「しかもコテコテのラン特化フォーメーションじゃねぇか」
太陽スフィンクスの基本戦術を知る栗田は驚愕し、ヒル魔は相手の堂々とした作戦バレに警戒レベルを上げる。
レシーバーの数を減らし「ランニングバックを走らせますよ」と言わんばかりに人員を前衛に回す。奇しくもそれは、泥門デビルバッツの快進撃の始まりである
見え見えかつ堂々とした作戦故にヒル魔は素直にラインの後ろを厚くし、太陽スフィンクスの攻撃が始まる。
ボールが原尾に渡された直後―――最初に違和感を感じたのは十文字だった。
(なんだ――?)
十文字は感じ取る―――笠松越しに伝わってくる
(太陽のラインから―――っ!?)
次に気づいたのは、十文字の隣でブロックする黒木。敵のディフェンシブラインから伝わる力を
(いやいや、栗田はともかく、そっちは―――っ!)
戸叶が思ったのは、番場+2名と栗田+2名というガチンコ勝負なのに対し、黒木と十文字が配置されているラインには人員が増していないという事実。
そして泥門のライン全員は幻視する―――ピラミッドの内部から
「フハハハハハ!」
現れたのは、ピラミッドに穴を空けて飛び出す
(ラインを、自分の力だけでこじ開けたっ!?)
太陽スフィンクスのRB王嶋がした事にセナは驚愕する。
2対2のライン勝負に鍛え抜かれた巨躯を捩じり込むどころか、そのまま突破して走り抜ける。番場の後ろに人員を加えたのは強大な栗田に突破されRBを止められる事を抑える為だった。
ラインの僅かな隙間を潜り抜け事はあるが、ラインをこじ開けそのまま突き抜けるなどやったことがなかった*4。
「止めろっ!!」
ヒル魔に言われるまでもなく、太陽の巨漢2人ごと十文字・黒木を押しのけてきた王嶋を止めるべく泥門メンバーが動き出す。
「そうはさせにーっ!」
だが十文字と黒木を倒したことで動けるようになった太陽のライン2人がブロックに入る。それはさながら、ピラミッドから崩れ落ちた煉瓦で道を塞がれたかのよう。巨体を活かした分厚い壁に守られた王嶋は、そのまま猛スピードで走り出す!
(凄いスピード……けど遅い!)
矛盾しているその思考はセナが40ヤード4秒2という驚異的なスピードの持ち主だからである。あの分厚い体躯を考えれば間違いなく速い方ではあるが
「惰弱、惰弱ぅっ!」
「ひぃぃぃぃっ!!?」
しかし、小柄とは言え人間一人しがみ付いても王嶋は走り続けているではないか!
「タッチダーウンッ!」
セナに抱き着かれたまま王嶋はタッチダウン。疲れは軽微でしか見せないから驚きのスタミナだ。
「鉄馬丈*5を、ライン突破に特化したランニングバックに変えたようなもんだ。しかも相当タフときやがる」
王成を始めとした太陽陣営の声援が轟く中、ヒル魔はそう呟きながらも口角を釣り上げる。それは余裕だと示すブラフではなく、面白いプレイヤーが現れたという楽しさから来ていた。
「見たか! これぞ【ブリッツ・スフィンクス】*6である!」
太陽を背に叫ぶ王嶋を見上げながらセナは震え始める。それは捕らえたのに止めれなかった悔しさと肉体の疲れ……そして。
(この人も……凄いアメフト選手だ!)
武者震いであった。
その後の展開は割と原作通りなのでカットだ! メタい!? 気にすんじゃねぇよ、YA-HA-!!
ー完ー
~おまけ~
●仁藤栗栖(にとうくりす)
試合前日は「てるてるメジェド」なるものを100体以上作るのがお約束。
●鎌車ケン
実は仁藤にガチ惚れ。カッコいい所を見せようとしては空回り……誰かに似てるな?
●根縁田理子(ねへりたりこ)
中学時代は滅茶苦茶地味だった。今の姿は、王嶋に見合う女になろうと努力し続けた結果なのだ!
●太陽チアリーディング部
根縁田理子が太陽高校入学直後に設立。原尾兄弟の人気や理子の人柄もあって早期に女子が集まった。バステトというか猫がモチーフなのは王嶋が猫好きだから。
因みにフラグメンツのライダー(偽)は前世にはないパワフル語が理解できたぞ!
ー次回のあらすじ(偽)ー
来る関東大会初戦、遂に姿を現した白秋ダイナソーズの秘密兵器・峨王力哉!
その圧倒的な存在感を前に、太陽スフィンクスはある決断を告げる!
「止むを得ん……
番場ですら躊躇う謎の選手・
次回「恐竜VS巨王」!(嘘!
※因みに垂井の身長は峨王より30cm高い。