ポケットモンスター 〜The Legend of Master〜【完結】   作:マイマイ

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カントーリーグ・セキエイ大会、準々決勝一回戦。

激しいバトルを繰り広げる中、遂にカイリはカノンをバトルに投入。

圧倒的な強さでグライオンを撃破するものの、続くフライゴン戦にて窮地に立たされていた。


第51話 決着の炎〜カイリ対ケイジ!!〜

「カノーーーン!!!」

「くっ……」

迫るフライゴンを睨むカノンだが、ダメージが大きいのか立ち上がれない。

そのまま、フライゴンのドラゴンクローがカノンを弾き飛ばす―――!

 

「カノン、頑張れ!! りゅうせいぐん!!」

「っ、この―――!」

吹き飛ばされていく身体を止めると同時に、りゅうせいぐんを発射させるカノン。

「フライゴン、かわせ!」

十数個のりゅうせいぐんが迫る中、落ち着いた動きで回避していくフライゴンだったが……。

 

「サイコキネシス!!」

回避に専念し過ぎていたのか、カノンのサイコキネシスによって動きを封じられる―――!

 

「何!?」

『あーっと!! ラティアスのサイコキネシスがフライゴンの動きを封じ、その身体に容赦なくりゅうせいぐんが叩き込まれる!!』

サイコキネシスの呪縛で回避できず、りゅうせいぐんの嵐をその身に受けていくフライゴン。

その隙に――カノンは最後の一撃を繰り出す準備を終えた。

 

「今だカノン、はかいこうせん!!」

放出される特大のはかいこうせん。

それと同時にサイコキネシスの呪縛から逃れるフライゴンだったが、既にはかいこうせんは眼前にまで迫っており。

爆音と共に、はかいこうせんがフライゴンを地面へと叩き落とした。

 

「フライゴン、戦闘不能! ラティアスの勝ち!」

「はぁ…はぁ…はぁ…」

無事勝利したカノンであったが、やはりダメージが大きく荒い息を繰り返す。

「カノン、戻るんだ」

これ以上は戦えない、そう判断したカイリはカノンをボールに戻し別のボールを手に取る。

「ジャローダ、頼む!!」

『カイリ選手はジャローダを繰り出しました!』

 

「えっと……ケイジはシザリガーとサンダースとグライオン、そしてフライゴンが戦闘不能になったんだよね……」

「対するカイリは、戦闘不能になったのはゾロアークとフローゼルだけね」

「じゃあ、カイリさんの有利です!」

 

「――いや、そうも言えないよ」

レイジの呟きに、カグヤは首を傾げる。

 

「どうして?」

「確かにケイジは四体、カイリは二体と数の上では有利だ。

 だけど、カノンもエレキブルもかなりのダメージを負ってる、特にカノンはたぶんもう戦えないと見ていい。

 それにゴウカザルだって毒状態になっているから、無傷なのはあのジャローダだけなんだ」

対するケイジは、まだ場に出してもいないポケモンが一体残っている。

そう考えると、まだカイリが有利だとは言えない。

「じゃあ、ジャローダがこのままやられたら……」

「勝負は、どうなるかわからなくなる」

 

『さあ、ケイジ選手はどんなポケモンを繰り出すのか……』

「……まさか、ここまでレベルを上げてるとは思わなかった」

「へっ、言っただろ。この間とは違うってな!」

「……そうだな。お前は確かに強くなったし変わった。

 ――そして、変わったのはオレ自身もだ」

「えっ………?」

「お前の力、あいつに見せてやれ。――出ろ、バシャーモ!!」

「っ」

 

「バシャーモ……」

「どうやら、あれがケイジの切り札みたいだね……纏う雰囲気が他とは違う」

 

「ジャローダ、出したばっかでわりいけど、戻ってくれ!!」

言いながら、モンスターボールを構えるカイリだったが……ジャローダが一声鳴きそれを制する。

「ジャローダ……お前、まさかこのまま戦うつもりか?」

大きく頷くジャローダ。

「ダメだ、お前の方が不利なんだぞ?」

それはジャローダにもわかっているはずだ、だというのにどうして……。

ジャローダはそれ以上反応を返さず、黙ってバシャーモを睨みつける。

……決意は、変わらないらしい。

「……わかったよ。ならこのまま頑張ってくれ!」

 

「あれ? カイリ、ジャローダに戦わせるつもりみたいだよ」

「どうして……草タイプのジャローダに炎タイプのバシャーモをぶつけるなんて……」

「……ジャローダは、自分が戦いたいと言ってたんだ。だからカイリも変えなかった」

「なんでかな?」

「……ジャローダは、自分がバシャーモに勝てない事がわかってる。

 だから、少しでもダメージを与えておこうと負ける覚悟で戦おうとしているんだ」

無傷なのは自分だけ、そしてバシャーモも無傷の状態。

しかし、他のメンバーは全員手負いの状態、だからジャローダは自分を犠牲にしてこんな提案をしてきたのだ。

全ては――カイリを勝たせる為に。

 

「ジャローダ、エナジーボールだ!!」

「バシャーモ、かえんほうしゃ」

ジャローダの放ったエナジーボールを、バシャーモのかえんほうしゃが粉砕する。

それだけでは飽きたらず、そのままジャローダにかえんほうしゃが向かっていく――!

 

「ジャローダ、まもる!」

しかし、ジャローダのまもるによりかえんほうしゃは防がれ。

……眼前には、既にバシャーモの姿が。

「とびひざげり」

鈍い音と共に、ジャローダの身体に叩き込まれるバシャーモのとびひざげり。

「かわらわりだ」

流れるような連続攻撃。

かわらわりを受け、ジャローダの身体が吹き飛ばされ――岩に叩きつけられる。

 

「ジャローダ!!」

「これで最後だ、かえんほうしゃ!!」

動けないジャローダに、トドメとなるかえんほうしゃが放たれる。

このタイミングでは避けられない―――!

 

「ジャローダ、イチかバチかのギガインパクト!」

避けられないなら迎え撃つのみ、苦しげな表情のままギガインパクトを解放するジャローダ。

「そう来ると思ったぞ」

「なんだと!?」

 

「っ、拙いそれは………!」

カイリの声と、ケイジの意図に気づいたレイジの声が放たれたのは、ほぼ同時。

そして――バシャーモは更なる一手を繰り出す。

 

「バシャーモ、フレアドライブだ!!」

裂帛の雄叫びを上げながら、全身を炎で包んだバシャーモがジャローダに向かっていく。

ジャローダはかえんほうしゃを切り裂きながら、バシャーモへと向かっていっているものの、先程よりギガインパクトの威力が弱まっている。

「ジャローダ!!」

おもわず叫ぶカイリだが、もう遅い。

ジャローダとバシャーモが激しくぶつかり合い。

爆音と共に、押し負けたジャローダが地面へと叩きつけられた……。

 

「ジャローダ、戦闘不能! バシャーモの勝ち!」

「…………」

『凄まじいバシャーモの連続攻撃により、たまらずジャローダがダウンしてしまったー!!』

 

「――これで、事実上数の上でも互角になったな」

「カイリ……」

「カイリさん……」

不安げな表情を浮かべるヒメカ。

ミカンに至っては、手を強く握りしめ今にも泣きそうだ。

(……カイリ、これからどうする?)

 

「……ジャローダ、ありがとな」

ジャローダを戻し、次のポケモンを取り出す。

 

「――主人想いのジャローダだな、負けるとわかってて少しでもバシャーモにダメージを与えておこうとするとは」

「…………」

そうだ、ジャローダは初めからそのつもりで戦っていた。

しかしそれでも……ジャローダの頑張りを踏みにじるように、バシャーモはさしたるダメージを負ってはいない。

だからこそ、ジャローダの想いを無駄にする事は許されないのだ。

 

「――エレキブル、行ってくれ!!」

『再びフィールドに現れたエレキブル。ですがやはり先程のダメージが大きいのか苦しそうです!』

「エレキブル、かみなりだ!!」

「バシャーモ、あなをほる!!」

真っ直ぐ向かってくるかみなりを、あなをほるで回避するバシャーモ。

 

『バシャーモのあなをほるが炸裂ー!! こうかはばつぐんだー!!』

凄まじいパワーで攻撃され、エレキブルの巨体が空中へと投げ出された。

「バシャーモ、つるぎのまいだ!!」

その隙に、攻撃力を更に上げるバシャーモ。

「くっ……負けるなエレキブル!!」

呻きながらも、どうにか立ち上がるエレキブル。

しかし、もはや限界だとカイリ以外の誰もが気づいた。

 

「ここまでだ……バシャーモ、ブレイブバード!」

攻撃力を大幅に上げたバシャーモのブレイブバードが、エレキブルへと向かっていく。

避けられる間合いではなく、エレキブルもそれがわかっているのか迎え撃つ。

「エレキブル、かみなりパンチ!!」

真っ正面から、両手によるかみなりパンチでブレイブバードとぶつかり合うエレキブル。

 

「………互角」

「――じゃない!!」

レイジがおもわず叫んだ瞬間。

 

――ブレイブバードが、かみなりパンチごとエレキブルを打ち破った。

 

「――エレキブル、戦闘不能! バシャーモの勝ち!!」

「――――」

『な、なんという強さだバシャーモ!! ジャローダ、そしてエレキブルと立て続けに打ち破りました!!』

 

「そ、そんな……」

「……追い詰められたな」

「…………」

カノンは、もはや戦う事はできないだろう。

そうなると……もはや残されたのはゴウカザルのみ。

対するケイジは、バシャーモとケッキングも残っている。

ケッキングはともかく、バシャーモはまだ反動ダメージしか負ってはおらず余裕が残っている。

……絶体絶命だ。

(カイリ、君はここで負けるの……? 僕との勝負をせずに、こんな所で終わるの?)

違う、彼はこんな所で負けるはずなどないはずだ。

ケイジは強い、けれどカイリだって同じくらい強いのだ。

だから――きっとこんな所で終わるはずがない!

 

「…………」

「カイリ、まさか勝負を捨てたわけじゃないだろうな?」

「…………」

「お前の力はそんな程度だったのか? オレには負けないと、ああ言ったのは虚勢を張っただけに過ぎなかったのか?

 ――見せてみろ、お前とお前が信じたポケモン達の力を」

 

「…………ケイジ、やっぱりお前は凄いよ」

 

「………?」

「俺はお前の事、ポケモンを大事にしない最低な奴だとばかり思ってたけど……本当はそうじゃないんだな。

 お前は確かにポケモンという存在を憎んでいるけど、同時に……すごく大事にしてる。お前のポケモン達を見るとすごくわかるよ」

「…………」

「だから、お前とお前のポケモン達はすごく強いんだろうな。

 俺、ガキだからさ……今の今まで、わかんなかった。

 レイジは気づいていたから、お前に対して友好的になってたんだろうな」

「………フン」

 

「だからこそ、お前になら“コレ”を見せる価値がある」

言いながら、カイリはボールを投げる。

中から出てきたのは……。

 

「……ゴウカザル」

毒で苦しそうに顔をしかめながらも、その瞳には確かな闘志を宿しているゴウカザル。

「見せてやるよケイジ、俺のゴウカザルの……真の力を!!」

「―――っ」

空気が変わる。

ゴウカザルを中心に、フィールドに漂う空気に熱気が帯びていく。そして―――

 

 

「いくぜゴウカザル!! オーバードライブだ!!」

 

 

「ヴォキャァァァァァァァァァッ!!!」

凄まじい雄叫び。

瞬間、スタジアム全てを包み込むような熱がゴウカザルから溢れ出した

「何、だと………!?」

『な、なんという凄まじい熱気でしょうか!!

 ゴウカザルのパワーが桁外れに上がっています!!』

 

「な、何あれ!?」

熱風から顔を隠しながら、カグヤが叫ぶ。

「――凄い。あれがゴウカザルのオーバードライブ」

話には聞いていたが、見たのは初めてだ。

そしてそれは――レイジの想像など遥かに超えるほどの凄まじいものだった。

「おれのレジェンドと互角か、それ以上だな……」

寡黙なロストも、ゴウカザルのパワーに驚きを隠す事ができない。

 

「いくぜ、ケイジ! ゴウカザル、ほのおのパンチだ!!」

「っ、気をつけろバシャーモ。ほのおのパンチ!!」

ゴウカザルとバシャーモのほのおのパンチがぶつかり合う。

しかし……ゴウカザルはあっさりとバシャーモを弾き飛ばす。

 

「なんだと!?」

つるぎのまいによる大幅な攻撃力上昇がまるで無意味なように、ゴウカザルはそれ以上のパワーを以てバシャーモを打ち負かした。

「マッハパンチ!!」

(っ、速―――)

速い、などというスピードではない。

たった一瞬でバシャーモとの距離をゼロにしたゴウカザルのマッハパンチが、まともに命中し壁にめり込むほどの威力で叩きつけられた。

「――バシャーモ、戦闘不能! ゴウカザルの勝ち!!」

『な、なんというパワーとスピード!! 瞬く間にバシャーモを打ち倒しました!!』

 

「す、凄い……凄すぎるよ」

観客席にいるカグヤ達は、もはや驚く事しかできないでいた。

「…………」

しかし、カイリが流れを掴んだというのに、レイジの表情はあまり浮かばれない。

(……このままじゃ、もう保たない)

そう、レイジにはわかっていた。

ゴウカザルのオーバードライブが、如何に強力過ぎる技なのかを。

展開している今も反動ダメージを受け続けているのだ、それに今のゴウカザルは毒状態。

……速く勝負を決めなくては、ゴウカザルは負ける。

 

『いよいよ追い込まれたケイジ選手、はたして逆転する事はできるのでしょうか!!』

「ケッキング、これで最後だ!!」

場に出すのは、ケイジ最後のポケモンであるケッキング。

「カイリ、悔いの残らないよう全力でお前を倒してやる」

「上等だ。かかってきやがれ!!」

 

「ケッキング、アームハンマー!!」

「ゴウカザル、ほのおのパンチ!!」

激しくぶつかり合う両者の拳。

オーバードライブによる劇的なパワーアップをはたしたゴウカザルにも、ケッキングは食らいついていた。

 

「インファイト!!」

「連続でアームハンマー!!」

打撃音だけが、場を支配する。

観客の誰もが声援を忘れ、黙って戦いを見守っていた。

 

「グッ………!」

永遠に続くかと思われた拳戟も――ゴウカザルの呻き声により、終わりを迎えた。

「っ、ゴウカザル!!」

 

(オーバードライブの反動が限界を迎えたんだ………!)

 

「ケッキング、かわらわり!!」

迫るケッキングの一撃。

だが――ゴウカザルとカイリはそれを待っていたのだ!!

 

 

「―――ブルーフレア・バーストだぁっ!!!」

 

 

至近距離からの最強技。

瞬間――耳をつんざくような爆撃音と共に。

会場全てが、噴煙によって覆い尽くされた………。

 

………。

 

――次第に晴れていく噴煙。

観客達は、勝負の行方がどうなったのか、視線をフィールドに向けた。

そして……その場に立っていたのは。

 

 

「ケッキング、戦闘不能! ゴウカザルの勝ち!! よって勝者、フタバタウンのカイリ選手!!」

青い炎を宿し、雄々しく立つゴウカザルの姿があった………。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「―――ケイジ!!」

 

夕日が沈み始め、もうすぐ夜が訪れる中。

ゆっくりと、セキエイ高原を後にしようとするケイジに、カイリは声を掛けた。

準々決勝一回戦を終え、あのバトルの興奮も冷めやらぬ中、ようやく静寂が訪れた頃。

ケイジは何も言わずに、カイリ達の前から姿を消そうとしたのだ。

 

「……どうした?」

「どうした、じゃねえよケイジ、何で黙っていなくなろうとしたんだ」

「……いちいちさよならを言う必要があったのか?」

「あのなぁ……」

相変わらずなケイジに、カイリはうなだれ他は苦笑を浮かべる。

 

「――強くなったな、お前もお前のポケモンも」

「まあな。……ところで、これからどこに行くんだ?」

「さてな。特に決めてはいない、だが……また一からやり直す。

 お前達に、少しは教わった事があるからな」

 

そう言いながらケイジは僅かに笑みを浮かべる。

そこに今までの冷たさはなく、年相応の少年の笑みそのものだ。

 

「……なあ、ケイジ」

「何だ?」

「次はいつ会えるかわからねえから、レイジが訊きたい事があるんだってさ」

「レイジが……?」

「…………」

カイリの前に立ち、レイジは口を開く。

 

「ケイジ、君は……僕達と同じように人間にはない力を持ってるよね?」

前から気になっていたこと、確かめなくてはならない事を、訊くために。

「……やはりな。お前達もか」

「お前達もって……お前も何か、不可思議な力を持ってるのか?」

「ああ」

短く肯定するケイジに、カイリ達は全員驚愕の表情を浮かべる。

 

「僕はポケモンと話す能力、カイリは未来を視る力と……対象の時間そのものを巻き戻す力。そして君は――」

「――オレは、対象を別の空間へ移動させる力だ」

「別の、空間……」

「みんな覚えてる? コガネでカイリと戦った時、ケッキングが一瞬でジャノビーの真上に現れた時のことを」

「あっ、じゃああれが……」

「そうだ。それがオレの力だ」

「なるほどなぁ……けど、まさか俺やレイジみたいな力を持つ奴が他にいるなんてな……」

「ケイジ、君はその力は生まれた頃からあるの?」

「ああ。物心つく頃にはあった、尤も……オレ自身どうしてそんな力があるのかわからんがな」

「…………」

 

やはり、彼も自分の力を完全に理解しているわけではないようだ。

しかし、レイジの思った通りケイジの能力は空間を渡る能力だった。

 

(……ますます、ディアルガとパルキアの関係に近くなった)

この能力には、謎が多すぎる。

せめて、何か手かがりのようなものがあれば……。

「何を考えているのか知らないが、今は試合の事だけを考えていた方がいいんじゃないか?」

ケイジに言われ、レイジも我に返る。

そうだ、確かに気にはなるが今の自分には試合が待ち受けているのだ。

 

「………じゃあな」

「もう、行くの?」

「別にお前達の仲間になったわけじゃない、オレにとってお前達は倒すべき相手だ」

「ちぇ……そういう所は変わんねえよな」

「カイリ、せいぜい無様な負け方はするなよ」

「余計なお世話だよ!」

皮肉めいた笑みを浮かべながら、ケイジは再び歩き出す。

 

「ケイジ!!」

「………?」

「元気でな!!」

「………ああ」

短くそう返し、今度こそケイジは行ってしまった。

 

「さてと……後はお前達3人だな」

「でもカイリ、私とヒメカはレイジ達と当たらなかったから、きっと余裕だよ」

「あなたねぇ、そんな楽観的な考え方じゃ負けるわよ?」

「大丈夫大丈夫、なんとかなる!!」

お気楽なカグヤに、全員が呆れたようにため息をつく。

 

――そんな中、レイジは一人思考に耽っていた。

 

(……ロストさんに、今の僕が勝てるのか?)

エンジュでは手も足も出なかった彼に、はたして自分の戦いは通用するのだろうか……。

不安だけが、彼の頭を占めていた―――

 

 

 

 

To.Be.Continued...

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