攻殻機動隊 生身をぶち込んでみた   作:落雁主義

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カスみたいな二次創作です。


攻殻機動隊 生身をぶち込んでみた

太陽光が眩しく輝く夏の日

公安9課の草薙素子は街中を歩いていた。

 

『バトー、トグサ、気を抜くなよ。テイリー・スプリングスは全身の70%を義体化している、見た目を変えることには慣れているはずだ。』

『大丈夫ですよ、これでも観察眼には自信があるんで。』

『テメーの観察眼1つで見つけられたら苦労しねぇっての。』

 

街を歩く素子は電脳で同僚の2人に注意を促す、今回の犯罪者は自身には及ばないもののかなりの割合を義体に変換している者、それも何回も乗り換えて犯罪を犯している。そんな存在が癖のひとつを出すのは余りにも確率が低いだろう。それでもその低い確率に藁に縋らなければならない程事態は逼迫していた。

 

緊張した雰囲気をおくびにも出さず、街中を歩いていると、前から背の高い整った顔の男性が歩いていきた。

 

「そこの人、今時間ある?」

 

ナンパであった、そこら辺の女性なら直ぐに乗ってしまう程のスペックをもつが、相手は必殺仕事人の草薙素子 いつも通りにかわそうとしたら、男性の後方に見えるカフェのテラスに目的の犯罪者ーーテリー・スプリングスーーが見えた。

 

自身の義体ならば一人でカフェテラスに入っても問題は無いだろうが、今目の前の誘いを断り相手が騒げば対象が移動をするかもしれない。

懸念を覚え、1秒もしないうちに答える。

 

「いいわよ。立ち話もなんだから彼処のカフェのテラスで話さない?」

 

出来るだけ自然に、といったもナンパは毎回断っていたタチだ断る以外の進め方を知らないなりに話を続ける。

 

「おお!以外に好感触だね、行こ、行こ!お代は俺が持つからさ。」

 

隣に男は並び偶然か対象が視界内に入る範囲の席に男は足を進める。

 

「ここで待ってて、飲み物はコーヒーで良いかな?見たところお腹すいてそうじゃないし。」

 

「意外と目敏いのね、コーヒーはホットでお願い。」

 

男は理解したらしく店内に向かっていく、男が視界から消えたのを確認し同僚に連絡を入れる。

 

『バトー、トグサ、対象を発見した。対象はカフェ……Terribleのテラス席 植木から2番目に近い席にいる。服装は茶色コートにブロンドの長髪、テーブルの上にはコーヒーも黒いノートパソコンを1台、自身の席の横に黒の四角いカバンを置いている。私はそこから五席ほど離れた場所に居る、気づかれないように接近しろ。』

『了解』

『了解、よく気づいたな少佐。』

『ナンパ男のおかげね。』

『少佐をナンパするなんて中々肝が据わってるやつだな、尊敬するぜ。』

『バトー』

『了解、配置に着く』

 

連絡が終わったのを見計らったように男はテーブルに近ずいてくる。その手には小さいケーキが2つ、ひとつは苺が乗ったショートケーキ、もうひとつはレアチーズケーキ、甘いものが苦手でも食べれるようにと選択肢を持たしたのだろう。手馴れているようだ。

 

「ごめんね、会計が思ったより混んでてさ。コーヒーは後で来るって。どっちか食べれるかな?」

 

矢継ぎ早しで話す男の顔には焦りが見える。

思ったより時間が掛かったことが持ち帰りに影響していないか不安なのだろう。

 

「ッフ…そんなに焦らなくても大丈夫、少し時間がかかった程度で不機嫌にならないから。」

 

男は安堵したようで席に腰を下ろす、続いて口を開く。

 

「自己紹介がまだだったね、自分の名前は八坂 裕二 君の名前を教えてくれるかな。」

 

その問いに少し考える、今名前を言ってしまえば対象に名前を聞かれるのではないか、懸念を覚えるが一先ず話を進めるのが1番と考えた素子は今使っている名前を口に出す。

 

「草薙素子、よろしくねナンパ師さん。」

「あらら、バレてたか。……そんなに手馴れてるように見えるかな?これでも隠してるつもりだったんだけど。」

「こんなに手馴れてて隠してるつもりなの?次からはもう少し狼狽える演技をした方が良いわよ。」

 

思ったより会話が弾む、彼女はそう感じていた。

話すのは嫌いではない、されど軽口とは言われないタチであった自分はここまで仕事以外で喋る事はあっただろうか。

無意識に右手にはめている銀色の腕時計に触れる、ほんの少しの言いようもない不安感を心の内に秘めながら会話を続ける。

 

「それでさ……「ごめんなさい、用事を思い出したの、ここでお別れよ」えっ!ちょ、ちょっと待ってよ。急に」

 

彼女は対象が動きを早め店を後にしたのを視認する、何かの動きーー動きから予想外の事が起きたのだろうーーがあったことを直感した彼女は話をぶった切り店を後にする。

後ろから着いてくる男を無視して足を早める、ここで逃がせば追跡は困難になる、重圧を感じながら後を追うが、対象は黒のスポーツカーに乗り公道を急ぐ。

 

「クソッ、バトー!使える車は!」

 

『生憎だが、少佐。使える車は半径200m内には存在しねぇ。すぐさまタチコマが向かう、少佐は車の特徴を教えてくれ。』

 

「ッ…黒のスポーツカー、ナンバーは、あ の2954 後部席には赤いヒールが乗ってる、逃すなよ!」

 

素子は周りを見渡しなにか無いか探す、この義体も大勢の人間が要るこの場では使いようが限られる。必死に選択肢を探していると、

 

「素子さん、なにか困り事?」

 

後ろから先程のナンパ男ーー八坂 裕二の声がした。

驚きはしたが仕事モードになっている彼女は即座に返答する。

 

「ええ……貴方、バイクか車持ってる?」

 

「?うん、持ってるし、自動操縦でここまで5秒で来るよ。乗ってく?」

 

思いも乗らない救世主の到来に頬が緩む、肯定の返事をすると裕二は手元のデバイスを操作する。

裕二の言う通りものの5秒でバイクが来た。

 

キキィ ピタッ

 

目の前で急停止したバイク、裕二は言う。

 

「どうぞお先に」

 

素子はバイクに跨る、ハンドルにかけてあるヘルメットを被ると男を置き去りに走り出そうとしたが、カバーを上に上げ裕二に言葉を投げかける。

 

「次はホテルで」

 

ハンドルを前に倒し公道を走り出す。

バイク瞬く間に120kmに加速して、対象の車を捉える。

 




その後、2人は何度も逢瀬を重ねる。セフレ以上恋人未満のような関係は続く。
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