攻殻機動隊 生身をぶち込んでみた   作:落雁主義

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続き
前提設定、天才ハッカーが公安の中に入り込み、草薙素子の思考や性格、記憶や義体までコピーして草薙素子の2体目を作り出す。それを自身が乗り移り、内部情報を抜き撮ろうandチームの崩壊を招こうとする。コピーされた草薙素子も本体もどちらもオリジナルという意識を持つが故に本人達も混乱を起こしている。


第2話

 

 

ホテル内 事後

 

「急に会いたいって珍しいね、素子さん。」

 

裕二は笑みを浮かべながらベット上にいる彼女に話しかける。頭の良い彼だ、全てを察しているに違いない。詳細は語られずともニュースで犯人の手口は語られている。そこから彼なら自身におきた事を察することはできるだろう。

 

「……たまには体を合わせて確かめたい事もあるのよ、大人にはね。」

 

「その言い方は反則じゃない?大学院生は大人じゃ無いわけ?酷いなぁ。」

 

彼は笑いながら話を続ける、裕二は自身に背中を見せながら話を続ける。

 

「ねぇ、テセウスの船って知ってる。」

 

「……えぇ、知ってる。」

 

「なら聞きたいんだけど、素子さんはどう思う。新しいテセウスの船はテセウスの船と言えると思う。」

 

「……酷な質問ね、私はテセウスの船じゃないって訳。」

 

「俺はさ、テセウスの船っていうのはテセウスが持っている船をテセウスの船というのであって形や材質が変わろうとテセウスの船だと思う。でもさ、持ち主が変わって同姓同名でも元のテセウスの船とは言えない思うんだよね。なんでだと思う?」

 

「さぁ、私に配慮してるのかしら。それとも慰め?」

 

「フフ……いつもの素子さんみたいじゃないね。」

 

「ッ!」

 

手を強く握りベットにシワができる。焦りや怒りが見て取れる。

 

それを監視カメラからバトー達は見ていた。

 

「クソッ、裕二も気づいてねぇのか。」

「そりゃ、そうでしょ。俺らもタチコマや課長さえ気付けなかったんだ、であって数ヶ月プラス生身の人間にわかるもんですか。」

 

2人の隣には草薙素子が座っている。その目には強い怒りと独占欲が見えている、それは自身にそっくりなボディに対してか、それとも自身の恋人に近い者と睦みあったコピーへの怒りか。

 

「話はそこまでだ。動きを見せた瞬間、突撃する。」

 

厳しい言い方は2人はの背筋を伸ばす、電脳での会話をしなくても目で男たちは語り合う。

裕二ぃ、気づけぇ。と

それを隣にいる草薙素子は画面を睨み肯定する。

 

「すこし回りくどくなったけどさ、何が言いたいかと言えば魂が大事だと思うのよ。」

 

「魂…か。」

 

「素子さんもよく言ってるでしょ、ゴーストが囁くって、それはさ証拠も再現性もないけど、確かな証拠じゃない。そんなものに自分の行動を任せちゃう素子さんのことがすきなのよ。」

 

「だからさ、

 

素子さんの体で何してんだ。カス。」

 

別の部屋でバトーとトグサは驚いていた。自身達でも見抜くのに時間がかかったのに彼は1時間程度で見抜いたのだ。

2人が戦慄している横で草薙素子はほぼ笑みを浮かべていた、それは安堵が喜びが溢れていた。

 

『テセウスの船はテセウスが変わることでテセウスの船と言えなくなると俺は思う。だから、全てが変わってもテセウスの船はテセウスの船だし素子さんは素子さんだ。だが、素子さんの真似をするお前は素子じゃない。』

『当たり前だろ、どんなに形を変えたりしてもお前はお前だ。だから、お前を俺は許さない。』

 

明確な怒りは同じ部屋にいる彼女の方を震わせる、コピーだといえどコピーは自信を本人だと思っているのだ思いを寄せる相手から根本の否定は効くものがあるのだろう。

バトー達は少し心が虚しくなるが、犯人に憎悪を向けるて何とか忘れようとする。

 

『そこで、見てるのが面白いんだろ。笑みを浮かべ、仲間が仲間を殺す瞬間を映画のラストシーン見るように心を湧かせながら見る。最悪の趣味だな、反吐が出る。』

 

『だからよ、さっさと寝てな。』

 

裕二が事を発した瞬間、バトー達の隣にいた草薙素子は電気を抜かれた家電のように倒れふす。

 

「なにが!」

 

トグサは混乱しすぎて声も出ないバトーの代わりに疑問を口にする。

自身も何が起きたのか分からないが、異常事態なのはわかる。どうすれば良いのか混乱していると、マイクから声が聞こえる。

 

『ふたりとも、監視してたのは水に流してやるから早くそこの犯罪者を捕まえてくれない。』

 

裕二の言葉で2人は事態を正確に把握する、つまり、自分たちが本人だと思った草薙素子はコピーであったのだ。

なぜ、それに気づいたのか分からないがやる事はひとつ、コピー体を拘束すること。

 

『あと、このカメラハッキングしたから、もう見れないし音も聞こえないよ。言い訳は後で聞くから、また明日。』

 

ブツン、とカメラとマイクが途切れる。2人はお楽しみのようだが止める手立ても理由も2人にはない。慰める為の時間も必要なのだ。

 

次の日の朝

 

ホテルの前で二人は待っていた、案の定、待ち人は出てきた。1人だけ。

 

「少佐、は。」

「寝てるよ、ぐっすり。」

 

こともなげに彼は口を開く、相変わらず底の見えない男だ。バトーはこの男の趣味やセンスは評価していたが、この底知れなさは嫌いであった。

死人と目を覗くような深淵と若芽のような瑞々しさが同居した感覚を好きなれるものなんて草薙素子くらいだろう。

 

「それで、」

「それでって何?」

「どうやって見分けた、こっちは最新機器を使ってようやくだぞ。脳幹すら調べ上げ、遺伝子情報や義体の拒絶反応まで調べあげた。」

「それで騙されてたら様ないね。」

「うぐぅ。」

 

うめき声しか出ないバトーは隣のトグサに目を向ける。

意味を正確に読みとったトグサは話を続ける。

 

「聞きたいのは理由なんだ、お前のお陰で犯人を捕まえた。次にまた同じような事件が起きた時の為に理由を聞きたい。」

「簡単だ、草薙素子の理解度の差だよ。」

「理解度、か。」

「そう!理解度。あんた達はさ草薙素子をどう思ってるのさ。強い女性だから?普段の草薙素子なら不安になっても俺に会おうと頼ろうとしないと?違うだろ、本当に強ければ義体になった時から持ってる時計なんて要らないはずだ、義体もより戦闘向けの人間の様に見えないようなものにするだろ。」

「それをわかってるか、知らないかの違いだよ。それじゃ、俺はあと5時間くらい楽しんでくるよ!バイナラ!」

 

2人は何も言えず公安に帰るのであった。

 

 

 




攻殻機動隊 オリジナルキャラクター
八坂 裕二 (やさか ゆうじ)
攻殻機動隊の時代では珍しい、オール生身の大学院生 心理学を専攻しており、既に論文を7個かいている。そのうちの全てが国際的に評価を得ており、公安でも新たな犯罪者心理プログラムのひとつに選ばれるほどである。
心理学の専攻している科目は多く、犯罪心理もそのうちの一つである。
また、ありとあらゆる学問に精通している為タチコマを大きく凌ぐ高度なAIの自作に成功しており、愛車のバイクに搭載している。
その身体は完全義体の草薙素子すら凌ぐ身体能力を保持しており、電脳戦などは未経験だが、ハッキングならばアメリカだろうがなんだろうが入り込む技術をもつ。
草薙素子との出会いは、街中でのナンパから始まる。



最新技術で調べて分からなかったのは、犯人が全て改竄してたからで、思考も全て同じ!と言ったのは実は犯人であり、ただの思考トレースなだけで犯人の思考や人格はコピーの中で生きていました。
あの笑みも、バレてない事に対する安堵と喜びのものでした


最新技術で調べて分からなかったのは、犯人が全て改竄してたからで、思考も全て同じ!と言ったのは実は犯人であり、ただの思考トレースなだけで犯人の思考や人格はコピーの中で生きていました。
あの笑みも、バレてない事に対する安堵と喜びのものでした


あと、コピーの方地の文ては草薙素子と、本物は彼女で分けてるし、伏線で男同士で目線で分かりあった時もコピーの方も理解していたり伏線があります。
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