守るべきもの、怒るべきもの、斬るべきもの、喰うべき謎   作:ギアっちょ

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怪盗Xiは湯けむりから逃げられない その15

 二日目の夕食を終えた一行は、ロビー脇のカラオケルームへ向かった。

 

 会津地鶏の飛鳥鍋。

 地酒。

 小鉢。

 刺身。

 白い湯気と、温かい料理。

 

 普通なら、もうあとは部屋に戻ってのんびりするところである。

 

 だが、この一行は普通ではない。

 

「カラオケだー!」

 

 弥子の声が、廊下に弾んだ。

 

 Xiはその後ろを歩きながら、すでに疲れた顔をしている。

 

「……食後って、休む時間じゃないの?」

 

 キラが苦笑する。

 

「温泉旅行だと、食後にカラオケってわりとあるよね」

 

「ありますけど。このメンバーでやると、たぶん“わりと”では済まないんです」

 

 ネウロが後ろから笑う。

 

「逃げるな怪盗。今宵の謎は、貴様が何を歌うかだ」

 

「謎にしないでください!」

 

 露伴はすでに興味津々だった。

 

「カラオケはいい。選曲、歌い方、マイクの持ち方、歌わない時の態度。人間の情報が多い」

 

 泉が即座に言う。

 

「先生、取材は禁止です」

 

「まだ部屋にも入っていない」

 

「入る前に言っておきます」

 

「君は僕の自由をどこまで制限する気だ」

 

「原稿に支障が出ない範囲までです」

 

「基準がおかしい」

 

 カラオケルームは、思ったより広かった。

 

 大人数でも余裕があるソファ。

 大きなテーブル。

 壁際のモニター。

 曲を入れる端末。

 マイクが数本。

 そして軽食メニュー。

 

 弥子は真っ先にメニューを手に取った。

 

「わ、軽食ある!」

 

 キラがすぐに釘を刺す。

 

「弥子ちゃん、さっき旅館の食事いっぱい食べてたよね。だから……」

 

 弥子は、きっぱり言った。

 

「さっきのは夕食、コレは夜食!」

 

 Xiが両手で顔を覆った。

 

「理論が強い」

 

 ネウロが満足そうに頷く。

 

「この娘の胃袋は、時間帯ごとに別人格を持つ」

 

「持たないよ!」

 

「持ってるように見えるんだよ!」

 

 ラクスはメニューを覗き込み、少し楽しそうに言った。

 

「皆さまで少しずついただくなら、よろしいのでは?」

 

 Xiは一瞬ほっとしかけたが、メニューの文字を見て固まった。

 

「……待って」

 

「どうしたの?」

 

 キラが覗き込む。

 

 Xiは震える指でメニューを指した。

 

「キノコのバター醤油炒め。チーズ盛り合わせ。フルーツ盛り合わせ。チョコチップとポッキーの盛り合わせ」

 

 沈黙。

 

 キラも、そのラインナップを見て顔が引きつった。

 

「あー……」

 

 弥子が首を傾げる。

 

「普通の軽食じゃん」

 

 Xiは真顔で言った。

 

「その“普通”が確認できるまで、僕の仕事です」

 

 カイエンが鼻で笑う。

 

「まだやるのか、検閲」

 

「やります。キノコ、チーズ、パイナップル、チョコ。この並びは、僕の中の警報が全部鳴ります」

 

 ネウロが愉快そうに言う。

 

「至高のキノコ、至高のチーズ、至高のパイナップル、至高のチョコレート。見事に揃ったな」

 

「揃えないで!」

 

 Xiは内線電話を取り、スタッフに丁寧に確認した。

 

「すみません、軽食について確認です。キノコ、チーズ、フルーツ、チョコ菓子は、通常のメニューで、差し入れ品ではなく、箱に『6』も貼られていませんよね?」

 

 通話の向こうで、少し間があった。

 

 だが、旅館側もすでに慣れてきたらしい。

 

『はい。すべて通常の当館メニューでございます』

 

 Xiは目を閉じた。

 

「通常……いい言葉だ……」

 

 キラも隣で深く頷く。

 

「本当にね」

 

 ラクスが穏やかに微笑む。

 

「普通のものを、普通に美味しくいただけるというのは、幸せなことですわね」

 

 Xiは小さく息を吐いた。

 

「……本当に」

 

 注文が通り、カラオケ端末がテーブルに置かれる。

 

 その瞬間、弥子が元気よく言った。

 

「じゃあ最初、誰から歌う?」

 

 全員の視線が、なぜかラクスへ向いた。

 

 キラが少し慌てる。

 

「えっと、いきなりラクスに振るのは……」

 

 ラクスは微笑んだ。

 

「では、少しだけ」

 

 その一言だけで、部屋の空気が変わった。

 

 弥子がわくわくした顔で座り直す。

 キラは少し照れたように、でも嬉しそうに背筋を伸ばす。

 露伴でさえ、ノートを開かずに黙った。

 

 ラクスがマイクを持つ。

 

 歌が始まる。

 

 穏やかで、柔らかく、それでいて芯のある声。

 

 カラオケルームのスピーカーから流れる伴奏が、まるでちゃんとした舞台の音に変わっていく。

 

 Xiは思わず呟いた。

 

「……本物だ」

 

 キラが静かに笑う。

 

「うん」

 

 ソープも目を細めた。

 

「歌で空気が変わるんだね」

 

 アウクソーが静かに頷く。

 

「はい。とても美しいです」

 

 ネウロは少しだけ黙っていた。

 

 その表情は、いつもの悪意を楽しむものとは違っていた。

 

「ふむ」

 

 弥子が小声で訊く。

 

「ネウロ?」

 

「……人間の歌というものは、時に謎より深く染みる」

 

 弥子は少しだけ笑った。

 

「でしょ」

 

 一曲が終わると、部屋には自然と拍手が起きた。

 

 キラは誰よりも真剣に拍手していた。

 

 弥子がすかさず言う。

 

「次、キラさんとラクスさんでデュエット!」

 

 キラの顔が赤くなる。

 

「えっ、いや、急にそれは」

 

 ラクスは楽しそうに微笑む。

 

「キラ、ご一緒に」

 

「……うん」

 

 Xiが隣で小声で言った。

 

「キラさん、逃げ道が完全に塞がれましたね」

 

「Xiもそのうち塞がれるよ」

 

「やめてください」

 

 デュエットが始まる。

 

 キラは最初こそ緊張していたが、ラクスの声に支えられるように、少しずつ自然になっていった。

 

 弥子はきらきらした目で見ている。

 

「いいなあ……」

 

 ネウロが言う。

 

「羨ましいか、弥子」

 

「うん!」

 

「即答か」

 

「だって仲良しだもん!」

 

 露伴が小さく呟く。

 

「なるほど。歌う時、人間は普段より距離を隠せない」

 

 泉が即座に睨む。

 

「先生」

 

「書いていない」

 

「言いました」

 

「言葉も駄目なのか」

 

「内容によります」

 

 そこへ、軽食が運ばれてきた。

 

 キノコのバター醤油炒め。

 チーズ盛り合わせ。

 フルーツ盛り合わせ。

 チョコチップとポッキーの盛り合わせ。

 

 見た目は完全に普通の宴会軽食だった。

 

 だが、Xiの目は真剣である。

 

「まずキノコ」

 

 カイエンが箸を伸ばそうとする。

 

 Xiが止めた。

 

「待ってください。確認します」

 

「まだか」

 

「前世と対話したくないでしょ?」

 

「……確認しろ」

 

「納得早い!」

 

 弥子が一口食べた。

 

「美味しい! バター醤油!」

 

 Xiが訊く。

 

「前世は?」

 

「見えない!」

 

「よし、普通のキノコ」

 

 ネウロが笑う。

 

「毒見役にするな」

 

「毒見じゃないです。食欲センサーです」

 

 弥子が胸を張る。

 

「任せて!」

 

「任せすぎると危ないからほどほどに!」

 

 次はチーズ盛り合わせ。

 

 カイエンがひとつ摘まみ、地酒の残りを少し飲んだ。

 

「……悪くねぇ」

 

 アウクソーが穏やかに言った。

 

「マスター、安全なチーズのようですね」

 

 Xiはしみじみ言う。

 

「普通のチーズで“安全”って言えるの、本当にありがたい……」

 

 キラも頷く。

 

「匂いで記憶が消えないって大事だね」

 

 露伴が眉を上げる。

 

「君たちは食べ物に対する評価基準がおかしくなっている」

 

 Xiとキラが同時に言った。

 

「おかしくされたんです」

 

 そしてフルーツ盛り合わせ。

 

 皿の中央には、きれいに切られたパイナップルがあった。

 

 Xiの目が細くなる。

 

「……パイナップル」

 

 弥子がぱくっと食べる。

 

「甘い!」

 

「口の粘膜は?」

 

「ある!」

 

「痛みは?」

 

「ない!」

 

「よし、普通のパイナップル」

 

 ラクスが微笑んだ。

 

「よかったですわね」

 

 Xiは小さく頷く。

 

「はい。普通のパイナップルって、美味しいんですね」

 

 カイエンが言う。

 

「普通ならな」

 

「その“普通なら”が重いんですよ」

 

 最後にチョコ菓子。

 

 弥子がポッキーを一本取り、ぽりっと食べた。

 

「おいしい!」

 

 キラが真剣に訊く。

 

「初恋、覚えてる?」

 

 弥子は少し考えた。

 

「えーと……たぶん?」

 

「たぶん!?」

 

 Xiが慌てる。

 

「弥子ちゃん、そこ曖昧にしないで!」

 

「だって初恋ってどれだろうって」

 

 ネウロが冷たく言う。

 

「食欲が初恋を上書きしているだけだ」

 

「ネウロ、ひどい!」

 

 Xiはチョコチップをひとつ食べた。

 

 甘い。

 

 普通に甘い。

 

 記憶は消えない。

 初恋も、たぶん消えない。

 シックスの気配もしない。

 

「……普通のチョコです」

 

 ソープがそれを見て、少し嬉しそうに言った。

 

「よかったね、Xi」

 

「はい」

 

 Xiは少しだけ目を伏せた。

 

「普通のものを普通に食べるの、思ってたより大事でした」

 

 その空気を破るように、弥子がマイクを握った。

 

「じゃあ次、あたし歌う!」

 

「切り替え早い!」

 

 弥子の歌は、勢いがあった。

 

 上手い下手以前に、全力だった。

 食べる時と同じく、歌う時も遠慮がない。

 

 ネウロが眉を上げる。

 

「声量だけなら魔界の小型獣程度はあるな」

 

「褒めてる!?」

 

「微妙だね」

 

 キラが苦笑する。

 

 弥子が歌い終わると、全員が拍手した。

 

「次、Xi!」

 

 弥子が言った。

 

 Xiは固まった。

 

「僕?」

 

「うん!」

 

「僕は監査担当だから」

 

 カイエンが地酒の盃を置く。

 

「歌え」

 

「何で命令なんですか」

 

「逃げるな」

 

「マイクから逃げる怪盗がいてもいいじゃないですか」

 

 ネウロが笑う。

 

「滑稽で良い見世物だな」

 

「見世物じゃない!」

 

 ソープが穏やかに言った。

 

「Xiの歌、聴いてみたいな」

 

 Xiは一瞬、言葉に詰まった。

 

「……そういう言い方はずるい」

 

 キラが小声で言う。

 

「逃げ道、塞がったね」

 

「キラさん、楽しんでません?」

 

「ちょっとだけ」

 

 Xiは観念してマイクを取った。

 

「一曲だけです。一曲だけ」

 

 露伴が身を乗り出す。

 

「選曲に注目だな」

 

 泉がすかさず言う。

 

「先生、分析は禁止です」

 

「曲名くらい見てもいいだろう」

 

「分析は禁止です」

 

「厳しいな」

 

 Xiが選んだのは、軽快で少し怪しげな、夜と逃走と自由を思わせる曲だった。

 

 イントロが流れる。

 

 Xiは最初、照れ隠しのように軽く歌い始めた。

 

 だが、途中から少しだけ声が乗る。

 

 逃げること。

 追われること。

 それでも自分で道を選ぶこと。

 

 そんな雰囲気が、妙にXiに合っていた。

 

 歌い終わると、弥子が大きく拍手した。

 

「Xi、いいじゃん!」

 

 ソープも笑う。

 

「うん。Xiらしかった」

 

 カイエンが短く言った。

 

「悪くねぇ」

 

 Xiはマイクを置いて、少し照れたように言った。

 

「……それ、カイエンさん基準だと結構褒めてますよね」

 

「調子に乗るな」

 

「即打ち消し!」

 

 露伴は腕を組み、満足そうに言った。

 

「なるほど。逃走と自由への執着が選曲に出ている」

 

「分析禁止って言われたでしょ!」

 

 泉が無言で露伴を見る。

 

「……感想だ」

 

「ギリギリです」

 

 次は承太郎だった。

 

「俺は歌わん」

 

 全員が一瞬黙る。

 

 だが、弥子が言った。

 

「えー、承太郎さんも一曲!」

 

 承太郎は帽子のつばを下げる。

 

「やれやれだぜ」

 

 結局、短く一曲だけ歌った。

 

 低く、淡々と、飾らない歌い方だった。

 終わったあと、部屋の全員がなぜか納得した。

 

 Xiが言う。

 

「承太郎さん、歌っても承太郎さんですね」

 

「どういう意味だ」

 

「そのままです」

 

 続いて、露伴。

 

 泉がマイクを渡す。

 

「先生の番です」

 

「僕は観察する側で」

 

「歌ってください」

 

「なぜだ」

 

「公平性です」

 

「君は今日、そればかりだな」

 

 露伴は不満げにしながらも、選曲した。

 

 意外にも、癖のあるが洒落た曲だった。

 歌い方も妙にこだわりが強い。

 

 ネウロがにやりと笑う。

 

「自己演出の濃い歌い方だな、漫画家」

 

「黙れ、魔人」

 

 泉は淡々と拍手した。

 

「先生、思ったより普通に歌えましたね」

 

「褒めているのか?」

 

「褒めています」

 

「褒め言葉に聞こえない」

 

 そして、ついにカイエンの番が来た。

 

 弥子がわくわくしている。

 

「カイエンさん、歌う?」

 

「俺は歌わん」

 

 Xiが地酒のメニューをそっと差し出した。

 

「カイエンさん、もう一杯どうです?」

 

 カイエンがじろりと見る。

 

「何を企んでる」

 

「会津の酒文化調査です」

 

 ソープが楽しそうに言った。

 

「文化調査なら、少しだけならいいんじゃないかな」

 

 カイエンはソープを見て、Xiを見た。

 

「お前ら……」

 

 Xiは目を逸らす。

 

「いえ、明日の朝稽古が中止になればいいなとか、そういうことは」

 

「言ってる」

 

「しまった!」

 

 カイエンは盃を受け取り、一口だけ飲んだ。

 

 そしてマイクを取った。

 

「一曲だけだ」

 

 Xiは小声で言う。

 

「地酒効果あった……?」

 

 カイエンの歌は、低く、静かで、しかし妙に迫力があった。

 

 声を張るわけではない。

 だが、部屋の空気が自然とそちらへ引っ張られる。

 

 歌い終わると、弥子が拍手した。

 

「強い!」

 

「歌の感想がそれ?」

 

 キラが笑う。

 

 Xiは真剣に言った。

 

「歌まで剣圧がある」

 

「あるか」

 

 カイエンはマイクを置いた。

 

 ソープは楽しそうに拍手していた。

 

「よかったよ、カイエン」

 

「……そうか」

 

 アウクソーも静かに微笑む。

 

「素敵でした、マスター」

 

 カイエンは何も言わず、少しだけ酒を飲んだ。

 

 ネウロは最後まで歌わないつもりだった。

 

 だが、弥子が言った。

 

「ネウロも歌いなよ」

 

「我が輩が?」

 

「うん」

 

 Xiが警戒する。

 

「魔界の歌とかは禁止です」

 

「魔界の歌ではない」

 

「本当に?」

 

「たぶんな」

 

「たぶんって言った!」

 

 ネウロが選んだ曲は、妙に不穏な雰囲気の曲だった。

 

 歌い方は上手いというより、完全に“支配”だった。

 場を掌握し、聞く者を不安にさせる。

 

 弥子が曲の途中で叫ぶ。

 

「普通に歌って!」

 

「普通とは何だ」

 

「こういう時に哲学しないで!」

 

 曲が終わると、Xiはぐったりしていた。

 

「カラオケって、こんなに疲れるものだったかな……」

 

 キラが隣で言う。

 

「このメンバーだからだと思うよ」

 

「知ってます」

 

 軽食の皿は、かなり減っていた。

 

 キノコも、チーズも、フルーツも、チョコ菓子も。

 どれも普通で、安全で、美味しかった。

 

 弥子は満足そうにポッキーを一本くわえている。

 

「普通のお菓子、美味しいね」

 

 Xiは頷いた。

 

「うん。普通っていい」

 

 ラクスが微笑む。

 

「今日のカラオケは、良い口直しにもなりましたわね」

 

「はい」

 

 Xiは少しだけ照れくさそうに笑った。

 

「……ちょっと、助かりました」

 

 ソープがそれを聞いて、嬉しそうに目を細めた。

 

 カラオケ回は、結局一時間半ほど続いた。

 

 ラクスの歌で空気が変わり、キラが照れ、弥子が全力で歌い、Xiが逃げ損ね、承太郎が一曲だけ歌い、露伴が自己演出し、カイエンが低く歌い、ネウロが場を不穏にした。

 

 そして軽食は、シックス産トラウマの上書きに成功した。

 

 部屋を出る時、Xiはメモ帳にこう書いた。

 

『カラオケ実施。器物破損なし。旅館被害なし。軽食はすべて通常品。キノコ、チーズ、パイナップル、チョコ菓子、安全確認済み。普通の食べ物はありがたい。カイエンさん、地酒追加。ただし明朝稽古中止の見込みは薄い』

 

 キラがそれを覗き込み、苦笑した。

 

「最後、まだ期待してるんだ」

 

「ゼロではないです」

 

 その前を歩いていたカイエンが、振り向かずに言った。

 

「明朝もやるぞ」

 

 Xiは天井を仰いだ。

 

「ゼロでした」

 

 弥子が笑う。

 

「でも楽しかったね!」

 

 Xiは少しだけ間を置いて、答えた。

 

「……まあ、悪くなかったです」

 

 ネウロがにやりと笑う。

 

「怪盗がまた一つ、逃げ損ねたな」

 

「逃げ損ねたんじゃなくて、付き合ったんです」

 

 ソープが穏やかに言った。

 

「ありがとう、Xi」

 

 その一言に、Xiは視線を逸らした。

 

「……契約中なので」

 

 湯けむりの二日目夜。

 

 怪盗Xiは、マイクから逃げられなかった。

 

 けれど、普通のキノコと、普通のチーズと、普通のフルーツと、普通のチョコ菓子で、少しだけ何かを取り戻した。

 

 そのことだけは、日報には書かないでおこうと思った。

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