守るべきもの、怒るべきもの、斬るべきもの、喰うべき謎 ――キラ、承太郎、カイエン、ネウロのごった煮会話劇   作:ギアっちょ

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ダグラス・カイエンはレモンサワーを飲んでしまう

 酒屋の冷蔵棚は、妙にきらきらしていた。

 

 ビール。

 ハイボール。

 缶チューハイ。

 日本酒の小瓶。

 

 地球の酒は、種類だけはやたらと多い。

 ダグラス・カイエンは、ひとりでその前に立っていた。

 

「へぇ……地球の酒も色々あるんだナ」

 

 別に、用事があったわけではない。

 

 たまたま通りかかった。

 たまたま店に入った。

 たまたま冷蔵棚の前に立った。

 そして、たまたま目に入った缶があった。

 銀色と黄色を基調にした、やけに高級感のある缶。

 

 表には、大きくこう書かれていた。

『季節限定醸造』

『数量限定生産』

『果汁感、限界突破。』

『からだ全体で味わう、搾りたてレモンの衝撃。』

 

 カイエンは、その文字を見た。

 

「数量限定、ねぇ」

 

 少しだけ笑う。

 

「限定って言われると、弱ぇよナ」

 

 缶の下の方に、小さくメーカー名が書かれていたが、

 カイエンは見なかった。

 

 あるいは、見たとしても、気にしなかった。

 

 そもそも彼は、買い物に慎重な男ではない。

 

 欲しいと思ったら買う。

 飲みたいと思ったら飲む。

 そして、飲んだ後で怒られる。

 今回も、だいたいその流れだった。

 

「ま、何本か買っとくか」

 

 カイエンは、缶レモンサワーを三本取った。

 

 レジの店主は、普通に会計した。

 

「限定品ですよ。けっこう人気みたいで」

 

「へぇ。じゃあ当たりかもナ」

 

「冷えてますから、すぐ飲めますよ」

 

「そりゃいい」

 

 そして、数分後。

 

 商店街に、下駄の音が響いていた。

 

 カラン。

 コロン。

 

 カイエンは、缶レモンサワーを片手に歩いている。

 

 昼間だった。

 完全に昼間だった。

 

 だが、カイエンは気にしていない。

 少し機嫌が良さそうですらあった。

 

「レモン強ぇナ。悪くねぇ」

 

 一本目は、すでに空だった。

 二本目も、半分ほど減っている。

 

 そこへ、桂木弥子と怪盗Xiが通りかかった。

 

「あ、カイエンさん」

 

 弥子が声をかけた。

 

 そして、すぐに目を丸くした。

 

「……昼間っから飲んでる!」

 

 カイエンは缶を軽く掲げた。

 

「良いじゃねぇか。今日は非番だヨ」

 

「非番でも昼間です!」

 

「昼間に飲んじゃいけねぇ決まりでもあんのか?」

 

「う……それは、まあ、成人してれば自己責任ですけど……」

 

 弥子が言葉に詰まる横で、Xiがカイエンをじっと見た。

 

「師匠」

 

「あン?」

 

「なんか臭うよ」

 

「酒の匂いだろ」

 

「違う。酒だけじゃない」

 

 Xiは眉を寄せた。

 

「なんか……すっぱい」

 

 弥子も、少し鼻を動かした。

 

「言われてみれば……レモン……というか」

 

 カイエンが自分の袖を嗅ぐ。

 

「レモンサワー飲んでんだから、レモンの匂いはするだろ」

 

「いえ、そういう感じじゃなくて」

 

 弥子は困ったように言った。

 

「全身からレモンが来てます」

 

「何だそりゃ」

 

 その瞬間。

 

 カイエンの額に、汗が一筋浮かんだ。

 

 ぷつり。

 

 その汗が、頬を伝う。

 

 Xiが無言で一歩下がった。

 

「……師匠」

 

「何だヨ」

 

「汗、すっぱい」

 

「汗がすっぱいって何だヨ」

 

 弥子が恐る恐る言う。

 

「カイエンさん、たぶん……汗からレモンみたいな匂いがします」

 

「……」

 

 カイエンは、手に持っていた缶を見た。

 

 Xiも缶を見る。

 

 そこで、ようやくメーカー名が目に入った。

 

『HEXSACS BREWERY』

 

 Xiの顔が、一瞬で冷えた。

 

「あのクソ親父……今度は酒かよ」

 

 カイエンは眉をひそめた。

 

「ヘキサクス?」

 

 その時、Xiの端末が鳴った。

 

 軽い電子音。

 

 差出人不明。

 

 件名。

 

『一族自慢の一品について』

 

 Xiは画面を見た。

 

 そして、心底嫌そうな顔で読み上げた。

 

『我が一族の醸造所で配合した、特製のレモンサワーだ。

 

 常人が飲むと、全身からすっぱい汗をかくが……

 

 レモン本来の酸味を、肌からも楽しめるように仕上げた。

 

 慣れるとクセになる。』

 

 沈黙。

 

 弥子が叫んだ。

 

「肌から楽しませないでください!!」

 

 Xiも端末を握りしめた。

 

「“からだ全体で味わう”ってそういう意味かよ!」

 

 カイエンは、もう一度自分の腕を嗅いだ。

 

「……俺、すっぱくねぇか?」

 

「すっぱいです」

 

 弥子は即答した。

 

「すっぱいね」

 

 Xiも即答した。

 

 カイエンは、缶を見た。

 

「最悪だナ」

 

「カイエンさん、何本飲んだんですか?」

 

「二本目」

 

「二本目!?」

 

「三本目開ける前で良かったナ」

 

「良くないです!」

 

 Xiは空き缶と飲みかけの缶を見た。

 

「師匠、一人で買ったの?」

 

「当たり前だろ」

 

「誰かと一緒なら止められたのに……」

 

「限定って書いてあったんだヨ」

 

「限定に負けないでよ」

 

 弥子が缶のラベルを読む。

 

「季節限定醸造、数量限定生産、果汁感限界突破、からだ全体で味わう搾りたてレモンの衝撃……」

 

 弥子は少し悔しそうに言った。

 

「キャッチコピーだけは普通に上手いですね」

 

「そこが腹立つんだよ」

 

 Xiは苦い顔をした。

 

「しかも数量限定は嘘じゃない。どうせ嫌がらせ用に少数しか作ってないんだから」

 

 カイエンは口元を歪めた。

 

「良く言えばヴィンテージか」

 

「良く言わないでください」

 

 弥子が即座に言った。

 

 

 やがて、ログナー司令が到着した。

 

 知らせを受けて来たのだろう。

 

 その顔は、いつも通り冷たい。

 

 だが、カイエンを見る目は、いつもよりさらに冷たかった。

 

「カイエン」

 

「あン?」

 

「お前は学習しないな」

 

 カイエンは缶を持ったまま顔をしかめた。

 

「限定って書いてあったんだヨ」

 

「限定に負けるな」

 

「酒屋で売ってる酒を買っただけだろ」

 

「ヘキサクス製品を二本飲んでいる」

 

「メーカー名までいちいち見ねぇヨ」

 

「だから学習しないと言っている」

 

「黙れログナー。汗がすっぱい時に説教すんな」

 

「汗をすっぱくしたのはお前だ」

 

 弥子が小声で言った。

 

「すごい会話ですね……」

 

 Xiが頷く。

 

「最強格同士が、すっぱい汗で揉めてる」

 

 そこへ、シン・アスカとアスラン・ザラも合流した。

 

 シンは状況を見るなり、顔をしかめた。

 

「……なんかレモン臭くないですか?」

 

 カイエンが睨む。

 

「俺を見るな」

 

「いや、明らかにカイエンさんから……」

 

「見るなっつってんだろ」

 

 アスランは缶を確認した。

 

「HEXSACS BREWERY……またヘキサクスか」

 

「今度は酒です」

 

 弥子が説明した。

 

「カイエンさんが数量限定レモンサワーに釣られて、

 飲んだら全身からすっぱい汗をかくように」

 

 シンは固まった。

 

「説明されても意味がわからない」

 

 ログナーは空き缶と未開封の一本を回収し、検査を始めた。

 

 毒物。

 薬物。

 精神誘導。

 記憶改変。

 味覚操作。

 感情増幅。

 魔界由来の力。

 未知の微細機械。

 食品添加物として認可されていない成分。

 アルコール濃度。

 香料成分。

 代謝後の汗腺反応。

 

 シンは顔を引きつらせた。

 

「レモンサワーの検査項目じゃない……」

 

「ヘキサクス製品だ」

 

 ログナーは短く答えた。

 

 しばらくして、結果が出た。

 

「毒性なし。薬物性なし。精神誘導なし。記憶改変なし。魔界由来の反応なし」

 

 弥子がほっとする。

 

「よかった……」

 

「ただし」

 

 ログナーは続けた。

 

「摂取後、数時間にわたり汗腺からクエン酸様成分と強いレモン香が分泌される。皮膚への重大な害はないが、目に入るとしみる。衣類に酸味臭が残る可能性がある」

 

 シンが叫んだ。

 

「それ、普通に嫌ですよ!」

 

 カイエンは顔をしかめた。

 

「目に入るとしみるのかヨ」

 

「汗を拭け」

 

「言われなくても拭くヨ」

 

 Xiは缶のコピーをもう一度見た。

 

「からだ全体で味わう、搾りたてレモンの衝撃……」

 

 少し黙る。

 

「ほんとにコピーだけは良いんだよな」

 

 アスランが真面目に言った。

 

「宣伝文句としては成立している。効果を知ると悪質だが」

 

 シンが頷く。

 

「嘘は言ってないのが最低です」

 

 その時、アウクソーが静かにやってきた。

 

 カイエンを一目見て、状況を察したようだった。

 

「マスター」

 

「あー……」

 

「消臭対策を用意しておきます」

 

「早ぇナ」

 

「汗の酸味が衣服に残る可能性があります」

 

「そんな真面目に分析すんなヨ」

 

「洗濯も必要です」

 

 ログナーが淡々と付け加える。

 

「風呂もだ」

 

 カイエンが眉をひそめた。

 

「俺を処理対象みてぇに言うな」

 

「処理対象だ」

 

「おい」

 

 アウクソーは表情を変えずに言った。

 

「マスター。三本目は回収します」

 

「飲むとは言ってねぇだろ」

 

「飲む顔でした」

 

「お前までログナーみてぇなこと言うなヨ」

 

 シンは、缶を見てからカイエンを見た。

 

「でも、なんでこれ買ったんですか」

 

「だから、限定って書いてあったんだヨ」

 

「そんなに限定に弱いんですか?」

 

「限定なら試す価値があるってだけだ」

 

 Xiが言った。

 

「その結果がすっぱい汗だけどね」

 

「黙れ」

 

 ログナーは報告書に記録していく。

 

「公共交通機関、会議、密室、戦闘前、接客前の摂取は通行止め」

 

 シンが言った。

 

「ほぼ全部ダメじゃないですか」

 

「酒類としても通行止めだ」

 

 カイエンが不満そうに言う。

 

「風呂前ならいいだろ」

 

「推奨しない」

 

「じゃあ何のための酒だヨ」

 

 Xiが即答した。

 

「あの親父の嫌がらせ」

 

 カイエンは少し黙った。

 

「……納得したくねぇナ」

 

 脳噛ネウロは、いつの間にか近くの壁にもたれていた。

 

「ククク……酒の失敗が、物理的な匂いとして残る。実にくだらん悪意だ」

 

 弥子が言う。

 

「でも、これ普通に売られてたら買う人いません?」

 

「いるだろうね」

 

 Xiは缶を指差した。

 

「限定醸造、数量限定、果汁感限界突破。酒好きは普通に手に取る」

 

 アスランが言った。

 

「流通に紛れ込ませるには十分な体裁だ」

 

 ログナーは頷く。

 

「酒屋への納入経路を調べる」

 

 その時、レディオス・ソープがラキシスとともに姿を見せた。

 

 どうやら騒ぎを聞きつけたらしい。

 

 ソープは、回収された缶を興味深そうに見た。

 

「体表からレモン成分が発散されるのか。地球の酒は面白いね」

 

 ログナーが即座に言った。

 

「陛下、通行止めです」

 

「まだ何もしていないよ」

 

「興味を持った時点で警戒段階です」

 

 カイエンがにやりと笑う。

 

「ほら見ろ。ソープも面白がってんじゃねぇか」

 

 ログナーは視線だけでカイエンを黙らせる。

 

「黙れカイエン。陛下を巻き込むな」

 

 ソープは悪気なく続けた。

 

「運動後に爽やかな香りが出るスポーツドリンクに応用すれば――」

 

「通行止めです」

 

「汗の匂いを季節ごとに変えて」

 

「通行止めです」

 

「レモンだけでなく、ゆずやミントも」

 

「陛下」

 

 ラキシスが、そっとソープの袖を引いた。

 

「ソープ様」

 

「何だい、ラキシス」

 

「私は、普通のレモンスカッシュが良いです」

 

 ソープは少し考えた。

 

「普通のレモンスカッシュか」

 

 ログナーが言った。

 

「通行可です」

 

 Xiが小声で言う。

 

「姫様ブレーキ、今日も強い」

 

 カイエンは自分の缶を見た。

 

「俺のレモンサワーは?」

 

「通行止めだ」

 

 ログナーが即答する。

 

「差がひでぇナ」

 

「お前はすでに二本飲んだ」

 

「一本半だヨ」

 

「十分だ」

 

 アウクソーが淡々とタオルを差し出した。

 

「マスター。汗を拭いてください」

 

「はいはい」

 

「そのタオルは後で別洗いにします」

 

「そこまでかヨ」

 

「レモン臭が移ります」

 

 シンが思わず笑いをこらえた。

 

「剣聖のタオルが別洗い……」

 

 カイエンが睨む。

 

「笑うな」

 

「すみません」

 

 弥子は少しだけ申し訳なさそうに言った。

 

「でも、カイエンさん。体調は大丈夫なんですよね?」

 

「酒としては普通だ。汗がすっぱいだけだヨ」

 

「だけ、で済ませるには嫌ですね……」

 

 ログナーは未開封の缶を回収袋に入れた。

 

「残品はすべて、販売店からも回収する」

 

 Xiが呆れたように笑った。

 

「またヘキサクスの嫌がらせが、地元商店の売上補填に変換される」

 

 ネウロが笑う。

 

「悪意が流通に入り、回収され、経済を少しだけ回す。滑稽だな」

 

 カイエンは額の汗を拭いた。

 

「で、俺はいつまでレモンなんだヨ」

 

 ログナーは時計を見た。

 

「摂取量から見て、あと二、三時間程度」

 

「長ぇナ」

 

「自業自得だ」

 

「限定だったんだヨ」

 

「限定に負けるな」

 

 その日の夕方。

 

 カイエンは、アウクソーに連れられて消臭対策へ向かった。

 

 本人は最後まで不満そうだった。

 

「風呂くらい一人で入れるヨ」

 

「マスター。衣服はこちらで処理します」

 

「俺は子どもか」

 

「今回は、飲料選択に関しては子どもより不用意でした」

 

「言うようになったナ、アウクソー」

 

 ログナーは、その背中を見ながら報告書へ記録した。

 

『ヘキサクス製レモンサワー。

 季節限定醸造、数量限定生産を装い酒類販売店へ流通。

 宣伝文句は“からだ全体で味わう、搾りたてレモンの衝撃”。

 表示自体に虚偽は少ないが、効果説明としては悪質。

 ダグラス・カイエン、二本目途中まで摂取。

 摂取後、数時間にわたり全身よりレモン香および酸味を伴う汗を確認。

 毒性なし。

 生命への危険なし。

 尊厳への被害あり。

 酒類として通行止め。』

 

 シンはその最後の一行を見て、思わず言った。

 

「尊厳への被害……」

 

 Xiは深く頷いた。

 

「今回それが一番大きい」

 

 弥子も頷く。

 

「カイエンさん、しばらくレモンの人ですね」

 

 アスランが言った。

 

「本人には言わない方がいい」

 

 

 カイエンが風呂上がりに、まだ少しだけレモンの匂いをまとって戻ってきた。

 

 Xiがそれに気づく。

 

「師匠、ちょっと爽やかになったね」

 

「黙れ」

 

 弥子が口元を押さえる。

 

「言い方だけ聞くと褒めてるのに……」

 

 シンは笑いをこらえきれなかった。

 

「すみません、カイエンさん。でも、今回ばかりはメーカー確認、大事ですね」

 

 カイエンは少し不機嫌そうに言った。

 

「次から見るヨ」

 

 ログナーが即座に言う。

 

「本当か」

 

「うるせぇナ」

 

「次に“数量限定”で釣られたら、酒ではなくお前を回収する」

 

「俺を商品みてぇに言うな」

 

 アウクソーが静かに言った。

 

「マスター。限定品は、次回から私が確認します」

 

「そこまで信用ねぇのかヨ」

 

 Xiが笑った。

 

「今回でだいぶ減ったね」

 

 カイエンは、空を見上げた。

 

 夕方の空は、少しだけ黄色く見えた。

 

 レモンのせいではない。

 

 たぶん。

 

「……地球の酒、油断ならねぇナ」

 

 アスランが真面目に答える。

 

「地球の酒ではなく、ヘキサクス製品が問題です」

 

 弥子も頷いた。

 

「次は普通のお酒にしましょう」

 

 カイエンは少し考えた。

 

「普通の酒か」

 

 ログナーが言った。

 

「通行可。ただし昼間から飲むな」

 

「そこまで指揮すんなヨ」

 

「指揮が必要な飲み方をするな」

 

 シンが小さく呟いた。

 

「やっぱり最強格同士の会話が雑すぎる……」

 

 Xiは、回収された缶を見ながら言った。

 

「数量限定、季節限定、からだ全体で味わう……か」

 

 そして、ため息をついた。

 

「あの親父、ほんと暇なの?」

 

 ネウロは笑った。

 

「暇なのではない。悪意の形を変えて遊んでいるのだ」

 

「もっと最悪じゃん」

 

 

 商店街には、まだ少しだけレモンの匂いが残っていた。

 

 その日の教訓は、単純だった。

 

 限定品には気をつけること。

 

 キャッチコピーが良すぎる商品には、もっと気をつけること。

 

 そして、ヘキサクスの名を見たら、酒でも菓子でも、まず飲むな。

 

 ログナー司令の報告書の最後には、こう追記された。

 

『なお、ダグラス・カイエンの単独酒類購入は、当面要注意。』

 

 カイエンはそれを見て、心底嫌そうに言った。

 

「俺は子どもかヨ」

 

 ログナーは答えた。

 

「今回に限れば、すえぞう以下だ」

 

 カイエンは黙った。

 

 すえぞうは、遠くで普通のラムネを食べていた。

 

「らむね!」

 

 少なくとも、すえぞうはメーカー名を見ていなかった。

 

 だが、今回は普通のラムネだった。

 通行可だった。

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