例えば事故や病気であなたの大切な人が死の間際にたつとする。大切な人が死んでしまう直前、キーンという音とともに声が聞こえる。「君に覚悟はある?私と一緒に来るならその人を助けてあげるよ。」あなたはそう言われてその人についていくだろうか?これはここで「行く。」と答えたとある少女の物語。
カチ、カチという音で時計が進む。それと同時に空間も動く。私は神楽。ここで働いている時空神だ。時空神っていうのは簡単に言うとこの世界の時間と空間のバランスを正しく保ち、時には事故で亡くなった人を助けたりもする神様のこと。10年前、まだ私が人間だったころ、私は『誰か』のために神様になった。その『誰か』が誰なのかも、私の人間だったころの名前や記憶はぜーんぶ覚えてないんだけどね。
「神楽先輩、少しいいですか?」
そういい、時空部屋に入ってきたのは私の後輩時空神の神成だ。続いて同じく後輩の神矢も入ってきた。
「いいよ。どうかした?」
「少し、ここの資料で質問があって―」
2人は2年前に神様になってもう立派に仕事をすることができる、優秀な時空神だ。そろそろ仕事を任せてみてもいいかもしれない。
「あ、それとさっき流神さまが先輩のこと呼んでました。」
「え、流神さまが?ありがとう。あとで言ってみるよ。」
流神さまは私を神様にしたあの時の声の正体。かなり前から時空神をやってるらしく、年齢は不明だ。まあ、聞くのが怖くて誰も聞けないだけだけど…。
「流神さま、神楽です。神矢が私のことを流神様が呼んでいると言っていたので。」
「ああ。来てくれたの。ちょうど今から呼びに行こうと思っていたのよ。早速本題に入るけでいいかしら?」
「はい。」
「あのね、神成と神矢の2人のことなんだけどもう入ってきて2年になるでしょう?だから一日時空部屋の仕事を2人に任せてみるのはどうかしら?その間、神楽には別のやってもらいたい仕事があるのよ。」
「そうですね。私もそろそろ任せてみてもいいかと思っていました。私は問題ありません。それで、私にやってほしい仕事ってなんですか?」
「話が早くていいわね~。無駄な時間を使わずに済むわ。あなたにやってほしいのは人命救助よ。任務対象は〇県△市に住む小学2年生の女の子。下校途中に強盗の車にひかれて死んでしまうの。やってくれる?」
「もちろんです。じゃあ時空時計を持ち出していいですよね?」
時空時計というのは任務などで空間の移動をしたり、時間をもどしたりすることができる特別な時計のことだ。これがないと任務ができないが、とても危険かつ貴重なものであるため、持ち出すには流神さまの許可が必要だ。
「もちろんよ。じゃあ明後日に行っておいで。手配をしておくわ。」
そうして時は過ぎ明後日。「じゃあ流神さま、行ってきますね。」私はそういい、人間界に降り立った。
投稿するのが定期的ではないと思われます。
よろしくお願いします。