「この大馬鹿者め〜!!!」
ホロウの外… 建設現場
道は封鎖され…仮設テントを設置し…大勢の治安官が周囲の捜索を行いながら…数人の治安官達がテントの中で大柄な筋肉質の男…ブリンガーに怒鳴らていた…
「今回の首謀者と思われる者を逃がしただと!?お前達は一体なにをしていた!職務怠慢であるぞ!」
「「すいません…ブリンガー長官」」
「全く…だがパールマンの身柄は確保した…後はあいつから聞き出すしかない…!絶対に取り逃す訳にはいかんぞ!わかったか!?」
「「はっ!」」
「よし…!ならば持ち場に戻れ!」
「「失礼いたしました!」」
そういい治安官達慌てて自分達の持ち場へ戻っていったのだった
「…くそ、このまま我が主に合わせる顔がない…どうしたものか…早急に犯人を捕まえなければ…」
ここにはいない…自身の神に対し、懺悔するブリンガーであったが…ブリンガーの元に1人の部下が戻ってくる
「長官…少しよろしいでしょうか…?」
「なんだ…後にしてくれ…」
「それが…その…」
だが部下からの返事は辿々しい…
「…?どうした?一体誰が…ッ!?」
「あぁ…ごめんね…?ブリンガー…忙しいみたいだね。僕の手で良かったら手伝おうかい?」
そこにいたのはブリンガーが主と慕い敬い神と崇め立てる存在…"渚カヲル"の姿があった
「大っっっ変!失礼いたしました…!!!我が主よ!」
ブリンガーは膝を付き…頭を垂れる
「ちょ…長官…?」
その事に戸惑う部下の治安官を置き去りにして…
「馬鹿者!頭を下げよ…!この方を誰だと思っている!?…無礼であるぞ!」
そう部下に怒鳴りつけるブリンガーの肩に手が置かれる
「まぁまぁ…いいじゃないかブリンガー。いつも言ってるじゃないか…焦る必要はない…僕を敬う君の心は素敵だと思っているよ…でもそれを他人に強要するのは良くないよ?」
「申し訳ございません…!我が主よ…」
「いいや…?僕は気にしないから…君の部下には謝ろうか…僕も謝るから… 君…ブリンガーが迷惑を掛けたみたいだね?ごめんね…?」
「いえ…!?自分は…」
「すまない…」
ブリンガーは部下の返事を待たず…部下に向かって頭を下げる…
「こ、こちらこそ失礼いたしました〜…!!!」
だがその姿を見て部下は足早に去っていった。その後ろ姿を見届けたカヲルは口を開く
「…さて、ブリンガー…今回の件の報告を聞かせてもらえないかな?パールマンを操っていたのは誰かな?TOPSかな…?それとも…"ゴミ"の方かな?」
「…こ、後者で…あると思います」
「そっか…じゃあ殺さないとね?」
「…はい」
「パールマンは泳がせておいて…?彼を始末しに来るゴミを僕が処理しておくから…ね?今はパールマンを首謀者ということで処理しよう…」
カヲルの手がブリンガーの肩に乗る
「ちなみに聞くけど…
君じゃないよね?」
そう言ったカヲルの目に光はなく…底が見えない泥沼のように濁っていた…
「め、滅相もございません…!私が主様を裏切るなどあろうはずがございません…!」
ブリンガーは冷や汗で服をびっしょり濡らすほど汗をかきながら肩を震わせて…恐怖で震える目でどうにか自身の主と目を合わせようとする…
「そっか…まぁ…いいか…ブリンガー…別に僕を裏切るなら別に止めるつもりはないよ…それは信仰の自由だからね
でもね?」
カヲルは恐怖に震えるブリンガーの頬を掴み彼と目を合わせながら…言い放つ
「君がゴミに成り下がるようであれば…
僕は君に生まれてきた事を懺悔させながら地獄の業火に落とさないといけなくなるんだ…
安心して…?ちゃんと…僕は遅れて地獄の業火にやれるだろうから向かうから…一緒に業火の中で罪を向かい合おう…」
そう言い終わると同時にカヲルはブリンガーから手を離して…ブリンガーから背を向ける…
「僕が頼んでお願いした身で…何度も言うのあれだけど…ブリンガー あのゴミの中に擬態するのはいいけど…混ざり合わないでよね…?君はネズミじゃなくて猫でないといけないんだからね…?」
そのカヲルの後ろにいるブリンガーは足を震わせ…膝を付き…冷や汗が止まらず地面へ滴っていく汗を眺めがら…必死にカヲルの発言を聞き頭を縦に振る
「そっか…ならよかったよ…僕を信じてくれてありがとう…君のおかげで元気でたよ…それじゃあ今後とも気を付けてね…ブリンガー?」
カヲルの去った方向へ向け頭を下げ続けるしかなかった
「はぁ…やれやれ…全くブリンガーはこれだから…」
(ブリンガーは優秀ではあるけど…僕への信仰?が強いからよく僕の指示曲解するからな〜釘を差しておかないと問題起こすから…別に讃頌会に潜入できたらしてきて?って冗談で言ったのに…本当に潜入しちゃうし…引き抜きもしてるって…どゆこと?意味がわからない)
「はぁ…やれやれ」
カヲルの溜息を吐きながら歩みを進める…道中複数人の人々とすれ違うも"誰も"カヲルがいることに気づかない…そしてカヲルの姿は新エリー都の路地裏の奥へ消えていった…
……
新エリー都 某所
その中では円形の机の十字となるように椅子が置かれおり…そのうち4つの椅子の中で3人が座っていた
「…例の計画はどうなった?」
黒い帽子にサングラス掛けた若い男は言った
「失敗したそうよ…だけど"アダム"が表に姿を現したようね…アダムが動き出したなら…我々も動かなくてはならないわね…あれは金の卵を産むガチョウよ?」
白髪に褐色の肌の女がいった
「"アダム"を引き込めれば我々の地位も盤石となる…既に新エリー都の覇権を握る鍵はヘーリオスの遺産ではない"アダム"だ…アダムを味方にした組織が…この新エリー都で頂点に君臨することだろう…」
杖を付く老いた男が言った
「私は賛同する…だが保険は必要だ」
「えぇ…アダムだけでは不安材料が多すぎるわ」
「まぁ…"偽りの神"よりは信頼できるだろう…偽りの神の信仰する組織より"アダム"を信仰する組織の方がよっぽど優秀だ…まず彼らを引き入れよう」
「……」
「おっと…機嫌を損ねてしまったようだね」
「喧嘩を売ってんの…?」
「さて…どうだろうね?」
「内輪揉めはよせ…まだ舞台も整っていないのだ…焦る必要はない…時間は我々の味方となるであろう…」
「……そうね」
「そうだな」
「では…私は失礼する」
老人は立ち上がり…その場を後にした…
彼らが話し合っていた部屋から離れ…誰にも後をつけられていないことを確認すると…指紋認識が必要な部屋の前で止まり…指紋をかがし…ロックを解除した事を確認すると老人は中へ入っていく…その先にいたのは…
「待たせてしまったかな?"アダム"よ」
そう発言した老人だったがその声と共に背後の扉は何重にもロックが掛かり外と遮断され閉ざされた…
「君達ってほんと僕の事色んな名前で言うし…僕を怒らせる事ばかりするよね〜…時間の無駄なのにさ」
老人の視界の先は"アダム"と呼ばれるアッシュグレイの髪の青年…"渚カヲル"がソファに横になって本を読んでいた…
「さて…取引更新を始めようか…アダムよ」
………
新エリー都 中心部
「ようこそお越しくださいました…中で"市長閣下"がお待ちです…」
「わかりました…では失礼します…」
白い毛に覆われたオオカミのシリオン…ライカンが案内するのは純白の司祭服を来た女性…サラであった
「こちらでございます…」
ライカンが案内したのは市長の執務室だった
「そうですか…では失礼いたします…」
するとライカンは扉を開ける…その先には紅茶を入れるメイドの姿と…椅子に座り、書類を片付ける市長の姿があった
「これは…失礼した…生憎、仕事が立て込んでおりまして…少々お待ちを…」
「いえいえ…ご多忙な身である市長閣下に…時間を使わせてしまい…申し訳ありません…本日お招き頂きまして…誠にありがとうございます…」
「こちらこそ…申し訳ない…よろしければ…そちらへ掛けてくれ…」
「失礼します…」
「紅茶でございます…」
「ありがとうございます…」
サラはソファへ腰を下ろす
「…さて、今回お招きした理由ですが…」
「我々の信仰する神の事でしょうか?でしたらご安心を…我々が信仰するのは眉唾物の神ではありません…」
「…そうですか、ではどういった神なのでしょうか…?我々としては…讃頌会の偽装ではないか…という声が上がっておりまして…」
「滅相もございません!我々の神とあの偽りの神と一緒にしないでいただきたい!」
するとサラは声を荒げ、机を叩きつけ…立ち上がった
「は、はぁ…これは失礼した…」
「いえ…こちらこそ申し訳ありません…これでは主様にはしたないと怒られてしまいますね…」
「…話を戻しましょう…貴方達の言う…"神"は実在するのですか?」
市長は目を細めながら、サラに視線を向ける
「ええ!実在します!我らが神は我々と共に歩んでくださいますので…!」
「ほう…?」
「我らが神は脆弱でひ弱な我らの為に外界へ降りて来た神なのです…!あの御方の神々しさを…!市長閣下もご覧になればわかることでしょう…!」
「そうか…是非会ってみたいものだ」
市長はサラを発言に肯定を示す
「そうですか…!それはよかった…ですが、我らが神は謀は嫌いですので…そう言った話は抜きでお願いします…」
「そうか…」
「そうなのです!我らが主は!手を差し伸べられない我々の手を握る為に降臨されたのですから…!あぁ…感謝の祈りを捧げなくては…!」
するとサラは立ち上がり両手を合わせ…市長達がいるのに関わらず…祈りを捧げ始める
「…話を聞けてよかった…その…神様の都合が合う日があるだろうか?私もその貴方達の信じる神に会いたいのだが…」
「それはいいことですね!…ですが…今我らが神は多忙なようで今は教会にもどこにも姿をお見せくださらないのです…申し訳御座いません…市長閣下」
「そうか…気にしないでくれ」
「我らが最後に賜った神の御言葉は『しばらく君達と接触することはできない』と言っておりまして…申し訳ありません」
「いえ…こちらこそ失礼した…本日はもうお帰りですかな?サラ司教殿…」
「えぇ…!皆と我らが神に祈りを捧げその偉大さを広めねばなりませんので…!では失礼します…市長閣下!」
するとサラは足早にその場から去っていった。そしてサラが完全に去った事を確認する為、ライカンは扉の元へ向かい…扉を開け…周囲に人気がない事を確認すると…市長へ声を掛けた
「市長閣下…周囲の人影は御座いません」
「そうか…ありがとうライカン君」
「いえ…滅相も御座いません。市長閣下…彼らをどう見えましたか…?」
そのライカンからの問いかけに市長は神妙な顔をする…そこへメイドの…リナが声を掛ける
「どうかなさいましたか?市長閣下」
「いや…なんでもない…だがあの"博愛教会"の信仰は讃頌会とは別の意味で危険だ…」
「…"博愛教会" 身分や国籍、損得などを問わず、すべての人を差別することなく広く平等に愛し…その慈悲深い神に救いを求めよ…と言うキャッチコピーのようですね」
「あぁ…彼らの言う…"神"が正常である間は問題ないだろう…だがその"神"が闇に堕ちるようであれば…第二の讃頌会となるだろう…それが"問題"なのだ」
「問題…というと…?」
「讃頌会と違い彼らは"博愛教会"の活動を大々的に行っている…治安局にTOPS、防衛軍に…市政にまで信徒が溢れかえっている。もし…その神が我々に牙を向ければ…我々の命運も尽きることだろう…その神の言葉で全てが決まる事になる…権力の一極集中になりかねない…」
「…調査いたしますか?」
「いや…やめておこう…彼らの信徒は多い…聴き取り程度に留めるのがやっとだろう…どこに彼らの信徒がいるかわからない…関係悪化は避けるべきだろう」
「では…そのように…準備いたします」
「頼むよ…ライカン君」
そういいライカンは去っていった
「市長閣下…本当によろしかったのですか?」
そういい市長は椅子から立ち上がり…腕を後ろで組み、窓から見える空を眺める
「あぁ…これが今の我々ができる…精一杯だ」
何度も書いては没にしてを繰り返して妥協して投稿するか〜と思ったら前回の投稿から5日前…
どんどん速度が落ちていく…
誤字ありましたら報告お願いします…感想と評価もありますと作者のやる気がちょっと上がります。
もの凄く関係ないアンケート 作者の更新サボってる別作品は
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更新する
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放置でいいよ
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今のこれを書け
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これと両方やれ
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作者のさじ加減