目の前が眩しくて見えない…
そして僕を囲う防護服に身を纏う者達
「これより手術を開始する」
「ま、麻酔は…?」
「…軍からの要請だ。麻酔はなしだとさ…」
「それでは危険では…!」
「これは上からの指示だ逆らえん!」
「しかし…、この子はまだ子…」
「大丈夫だよ気にしないで」
僕は彼らの会話に混ざる
「……だが」
「もう痛みは慣れたから」
「だが、今回の手術は…お前の頭を」
「時間がもったいないよ…さぁ、始めて」
「……、わかった。すまない」
そして彼らは手術を続ける
僕の頭とか目とか色々やっているのが見える
偶に防護服越しに目が合ったりするけど
何事もなく手術は続けられていた
(これがプロの技か〜すんご)
僕がこの研究所に来たのは
この手術を受ける為だ
手術の後は経過を観察して軍に復帰する形らしい
ちなみに僕がいなくなる事を
喧伝しろとも言われたので
シードにはそう伝えた
許せ…僕も上には逆らえないのさ
この後、改修された13号にまた乗る事になる
見た目も変わるらしいし…
どうなるのか気になるな〜
ブサイクはやだ! ブサイクはやだ!
「おい…大丈夫か…?」
「ん? 呼んだ? 僕は平気だから続けて」
「本当に…大丈夫なのか…?」
「僕は考え事してるから気にしないで」
「あ、あぁ…」
そして僕は彼との会話を終わらせる
僕と関わってもいいことないし
僕度々、『記憶』消されるし〜
関わっても覚えらんないし
でも…、あの兄妹なんであんなに気になるんだろう
僕あんまり人と関わらなくてもいいや〜
っと思ったけどあの2人が気になって仕方がない
でもな〜、あのヒステリック起こしてる
保護者? の女の人に切れらちゃったしな〜
もう会える事は無さそうだな〜
悲しいな〜…
飴ちゃんあげたかったわ〜
僕は記憶を振り返るが…
(ポッケの中ミント味しかねぇわw)
あげなくて正解だったみたい
「終わったぞ…、止血も縫いも終わった」
「あぁ…もう終わったのか、ありがとう」
「……気にするな、これを見て確認しろ」
僕は彼から手鏡を貰う
頭とか色々縫われたのに見えない…
プロってやっぱすげぇな!
しかも目がゲーミング化しているだと…!?
「この目…、止められないの?」
「こちらからではどうしようもできん」
「そっか」
ゲーミング化してるとは言っても
実際は金色に輝いているだけだ…
あ…! 待って僕始めて自分の顔見たかも〜!
今の内にじっくり見よ
「…そんなにおかしいか?」
「ん?」
「そんなに鏡を見つめているからな…」
「あぁ〜、そういう事か」
「…?」
「僕ね今日始めて自分の顔を見たんだ」
「は…」
「だから…今の内に見ておかないと…いつまた見れるか分からないからね」
僕は耳や頬を色々触りながら鏡を凝視する
髪は灰色で目は金色に光っているように見える
金色と言うより? 黄色か? わからんな〜
一度目を閉じると…目から光が消え
紅い目が見えた。
「ふ〜ん、僕ってこうだったんだ」
「あぁ…、好きなだけ見るといい…」
「先輩…」
「黙っておけ…」
「はい…」
僕はそんな研究者の彼らを放っておいて
自分の顔をじっくり見続けた…
そして僕は彼らから手鏡を貰ってその場から去った
……
青年が去ってしばらくして、
防護服を脱いだ研究者達は
先ほどの事を話していた
「先輩…」
「なんだ…」
「あの子まだ子供ですよね…」
「あぁ…」
「じゃあなんで、麻酔無しで、平然としていたんですか…。こっちを見たり、目の前にナイフが来ても平然と受け入れて…、頭を切られていても我関せずっと言った表情で…、ッ゙!? おえぇぇぇ…」
「……、落ち着け」
「…一体軍はどうして、あんな怪物を作り出したんですか…! 縫い合わせた途端、綺麗さっぱり後が消えたんですよ…! あんなの普通じゃない…!」
「黙れ…」
「先輩も見たでしょ…! あの怪物の目を…! あの兄妹ですら使いこなせていないインプラントの力を既に引き出しているんですよ…! あの金色の目…!」
「……」
「あの不完全なインプラントを使いこなしたのが何よりの証拠じゃないですか…! 機械の計測でもエーテル侵蝕耐性が低下するどころか…! 上がったんですよ! あれは人じゃない…!」
錯乱した後輩が叫ぶ
「お前は疲れているんだ…」
「そんな一言で片付けていい話じゃないですよ…!」
「あれは子供だよ…」
「あの怪物が…子供? 先輩おかしくなったんですか…! あの怪物が子供…、いや人ですらないんですよ…!」
「あの子が生き残ったのは幸運だよ…、あの子が普通の家庭で育っていれば普通のそこら辺の子供と変わらなかったはずだ。…でも防衛軍で育ってちまった可哀想な被害者だ。怪物と言っちまうのは理不尽だ…」
「でも…!」
「あの子だって好きでああなった分けじゃない。逆らったら殺されるのはあの子の方だぞ…」
「……」
「今日はもう帰れ…、俺がまとめておく。しっかり休め、今日の事を忘れてな…」
「はい…」
後輩を先に帰らせ、パソコンに目を向け
今回の報告書を作る
「はぁ〜…」
『へぇ〜僕の顔こうなってたんだ』
頭の中で青年の発言が残る…
もう15歳であろう青年から出る言葉ではない
防衛軍はあの青年に一体どんな事をしたのか…
自分が知ってしまったら…
軍に消されるのが目に見えている…
「…畜生」
彼は天を仰ぎ、
パソコンから目を離す
今回は少し短くなりました。
僕がやってるもう一つの方で
ちょっと力尽きたので許してください…