二十年後の半端者   作:山中 一

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閑話 二十四年後編 2話

 何をどうするべきかまったく分からない零菜は、とりあえず空菜に洗いざらい現状を話した。今、この場にいる零菜の記憶は中学三年生の新年を迎えた当たりで途切れていて、その後のことがまったく分かっていない浦島太郎状態であるというのは、何とも説明しにくいものではあった。

 何せ、自分が四年分の記憶をなくしてしまっただけなのか、それとも過去の自分が未来――――この時間の自分に憑依しているのか区別がつかないのだ。

 記憶喪失と憑依では、対応が当然ながら変わってくるし、何よりも零菜の外見は大学二年生の零菜のままなので、空菜からすると寝ぼけたことを言っているという程度にしか聞こえない。

「何とも……俄には信じ難いことだけど。つまりあなたは中三の零菜ってこと?」

「そう。少なくともわたしは、そう思ってる」

「……冗談、にしては突拍子もなさすぎるか」

 空菜は微妙な表情を浮かべて、零菜を凝視する。

「し、信じてくれる?」

「さて、どうかなぁ。まあ、あなたの性格的にそういう冗談を言うことはないだろうとは思うけど。それに、妙な魔力も感じるし」

「そう、かな。自分だと、よく分からないけど」

「何かフィルターがかかってるのかもね。わたしでも微弱にしか感じないし、掴みどころがないからはっきりしないんだけど、攻撃的ではない感じかな。いちおう、槍の黄金(ハスタ・アウルム)は使わないほうがいいとは思うけど」

「なんで?」

「仮にあなたが過去のあなただとして、こっちの零菜に憑依している魔力を消しちゃったらどうなるか分からないでしょ。意識自体が消えないとも限らないし、その辺はわたしの管轄外だからね」

「う、それ、怖いなぁ」

 空菜の脅しを受けて、零菜は相棒の使用を控えることにした。

 この現象の原因が分からないままに、その発生源の可能性がある魔力を打ち消すとどのような副作用が現れるか想像ができない。

 すべて元通りになるというのならば話が早いが、そうでなければ零菜自身に悪影響が出る恐れもあった。

「というか、本当にこれまでのこと覚えていないの? 四年分、ごっそり?」

「うん。覚えていないも何も、わたしの感覚からすると高校をすっとばして大学生になってるって感じだし。正直、タイムスリップみたいなもんだし」

「ふぅん、そうなんだ。四年って言ったら、わたし、生まれて……たか。生まれたばかりのころだね。零菜を妙に目の仇にしてたっけ。もう、よく覚えてないけど」

「その、そういう態度取られるの、すごい違和感なんだけど。何ていうか、四年で変わりすぎじゃない?」

 過去を懐かしむ空菜の大人びた態度は、零菜の知る中三の彼女とは別人だ。

「そうかな? まあ、自分では分からないけど。ただ、喧嘩する理由がなくなっただけじゃない?」

「そんな軽い感じなの?」

「まあ、他所のことは知らないけど、わたしはそうだったんでしょ」

 空菜の話はよく分からない。

 零菜は空菜との微妙な距離感にいつも戸惑っていた。敵ではなくなったが、仲良くもできない複雑な関係性は、友人とも家族とも違うものだった。

 それが、四年後のこの世界では普通に会話できるようになっているらしい。それどころか、家族として認識している――――可能性が高い。何があって、ここまで関係が改善したのか気になるところだが、空菜から話を聞いてもいまいち理解ができない。

 話を聞く限りは、きっかけすらなく自然と互いが互いを受け入れていったようでもあった。

「うーん、どうするかなー。これ、ちょっとわたしの手に余る」

 空菜の言葉に緊張感はないが、同時に零菜は少し落胆した。

 空菜は人工生命体として、極めて多彩な知識を詰め込まれている。問題解決の糸口を探る上で、相談先としては妥当な線ではあったが、その空菜でも手出しできないとなれば、その道のプロに話をするしかない。

 零菜が小さくため息をついたとき、扉が開いて、バスタオルを身体に巻きつけた東雲がやってきた。

「さっぱりしたー。そして、ねむいー」

「シノさん、服は?」

「換えの服持ってきてなかった。考えてみたら当然だよね。着の身着のままだったし」

「玩具持ってきておいて、服はないんですか。凪さんがいたら、どうするつもりだったんです?」

「んー。でも、どっちにしてもベッドインするつもりだったし、結果は変わらないんじゃないかなって」

「さようで……」

「で、何か面白げな話?」

「うーん、まあ、そうとも言いますか。とりあえず、わたしたちはこれから出かけますけど、シノさんはどうします?」

「わたしは寝る。正直、限界だから。シャワー浴びながら寝落ちしそうだったくらいで……」

 しゃべりながら、東雲はうつらうつらし始める。

 よほど強烈な睡魔に襲われているらしい。

 大学の課題対応のため、ろくに眠れないままパソコンに向かい続けた結果だ。

「おやすみー……」

 あくびをしながら、東雲は凪の部屋に向かって歩いていく。

「うわ、空き缶だらけ! やっぱり酒盛りしてたんだな! くそー!」

 凪の部屋の惨状を見た東雲の声が聞こえる。

 しかしその後はベッドの軋む音を最後に物音はしなくなった。

 こっそり様子を見にいくと、東雲は凪のベッドにうつ伏せになって死んだように眠っていた。あっという間に深い眠りに落ちてしまったようだ。

 よほど眠たかったのだろう。まったく動く様子がない。この分では五、六時間は目覚めないだろう。

「完全に落ちてますね」

「うわッ、びっくりした」

 いつの間にかすぐ背後に回っていた空菜が話しかけてきたので、零菜は心臓が止まりそうになった。

 空菜は空菜で、零菜があまりに敏感に反応したので、若干引き気味だ。

「急に後ろに立たないでよ」

「急でもないと思うけど……シノさんがこの調子だと、頼るに頼れないね」

「東雲ちゃんなら、何とかできたかもしれない?」

「いや、そうとも思えないけど。もともと、この分野の人じゃないし。シノさんの眷獣は完全に殴り合い専門だしね」

「そこは四年経っても変わらないんだ」

 眷獣は吸血鬼の切り札だが、その能力は多岐に渡る。

 零菜の眷獣には、時空間制御や魔力無効化という破格の特殊能力があるが、すべての吸血鬼の眷獣がそうというわけではない。むしろ、零菜のように科学で理解できる領分を超えた能力を持つ眷獣はごく一部だ。

 東雲の眷獣は、姉妹の中でも最強というに相応しい怪物揃いだが、その能力は直接戦闘――――破壊活動に特化している。目の前の敵を倒せばいいという単純な問題ならばあっという間に解決できるのだが、零菜が抱える今の問題に対処するには相性が悪い。

「これから、出かけるって言ってたけど」

「ん? ああ、このまま家にいても事態は打開できないから、その道のプロに聞きにいくしかないかなって」

「プロって?」

「そりゃあ、時空間魔術の大家って言ったら一人しかいないでしょ」

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 南宮那月は、零菜の記憶にでは彩海学園の教師と攻魔師の兼業をしていたはずだ。しかし、この四年間で那月の立場も大きく変わり、現在は帝国総合大学で教鞭を執っているという。

 大学生になった今でも、零菜は那月の下で学んでいるということになる。

 空菜に連れられて外に出た零菜は、眩い太陽に目を晦ませる。

 初夏の日差し、といえば聞こえはいいが、南国の暁の帝国ではこの時期から真夏日になることも珍しくない。地上三階からの眺めに特筆するものは何もなく、数キロ先に聳える中央行政区のビル群の窓ガラスに反射する光が眩しかった。

 ちょうど、低い背丈のアパートが密集する区画のようだ。二階建ての低価格学生アパートが集まっているので、道を歩いている疎らな人影は皆、大学生くらいの年齢に見えた。

「ここ、どの辺なの?」

「帝大の場所、知らない?」

「それは何となく分かるけど……」

「口で言うと難しいけど、帝大まで歩いて五、六分ってとこ。自転車ならあっという間」

 駐輪場で自転車の鍵を開ける。

 空菜はここまで自転車で来たようだ。零菜も空菜に教えてもらった自分の自転車に跨った。

 今の状況を完全に受け入れているわけではない零菜だが、夢だと思うには現実感がありすぎる。肌を焼くような太陽光の熱もこの手に握る自転車のハンドルの感触も、生暖かく湿った空気もすべて本物だ。何よりも夢だと言うのなら、こんなにも空菜と仲良く会話ができているはずがない。それは零菜からすれば非現実的ではあったが、同時に「零菜自身が想像することができない」ということが夢ではなく現実なのだと教えてくれる。

「まずは大学に行って、それから那月先生の研究室に行ってみる。いるかどうか分かんないけど」

 那月は多忙だ。アポなしで突撃しても、不在にしていることも珍しくない。

 空菜の先導で大学に向かう。坂道のない平坦な道のり。人工島らしい区画整理で直角に交わった道路をジグザグに進んでいくと、すぐに大通りに出る。

 ああここか、と零菜はすぐに自分の記憶と目の前の景色を重ね合わせる。

 知らない場所ではなかった。この大通りをまっすぐ北に向かって行けば中央行政区の駅前に出る。中学生の零菜にはあまり大学近辺は縁がないのだが、車やバスで何度か通ったことはあった。道の名前を知らない。しかし幹線道路ではあるはずだった。

 両脇には青々と葉を茂らせるケヤキが立ち並び、初夏の風に木漏れ日が揺れている。

 雲ひとつない青空はどこまでも続いていて、少し早いがプールか海で騒げば楽しいだろうなと思わせる。何故か信号機に併設された電子温度計の表示は三十三度で、真夏日一歩手前であった。それでいて湿度が高いので、不快指数が鰻上りだ。ここに来るまでに汗も大分かいてしまった。

「門が変わった?」

 赤信号の前で止まった零菜は、正面に見える帝大の門を見て呟く。

 帝国総合大学――――通称帝大の門は、赤レンガ製だった。年代物の雰囲気を意図的に演出していたのだが、目の前にある正門は、黒塗りの簡素な木造に見える。それこそ、日本の寺の門を大きくしたような見た目だ。

「去年、ちょっと魔獣が暴れる騒ぎがあって、レンガの門は壊れちゃったからね。バイコーンが頭突きして、木っ端微塵になったの」

「何でこんな街中にバイコーン!?」

「移送中のトラックから逃げ出したんだったかな、確か。全国ニュースになって、大騒ぎだったんだよ」

「そりゃ、そうだよね」

 街中に低級とはいえ魔獣が現れて、大学の門を破壊したとなれば大事だ。

 バイコーンは二本の角を持つ、凶悪な魔獣である。神話では純血を司るユニコーンに対して不純を司るとされるが、現実のバイコーンには特筆した特殊能力はない。その角を狙った乱獲によって数が大きく減り絶滅の危機にあるという問題を抱えた保護対象の魔獣である。

 しかし、それでも魔獣は魔獣だ。

 その角の一突きで人間は死ぬだろうし、獣人でも重傷は免れない。体格もサラブレッド並で、筋力はその数倍。その上、魔力で筋力を上昇させるので、さらに突進力は跳ね上がる。昔、テレビ番組で野生のバイコーンが乗用車に突進する映像を見たことがあるが、その凄まじい突進力に乗用車は一突きで破壊され、真っ二つにされていた。

 それがこんな人の多い場所で暴れだせば、下手をすれば死人が出るだろう。

「どうなったの、それ」

「大学構内に飛び込んできたから、わたしたちで迎撃した。凪さんが一撃入れて、わたしが眷獣で取り押さえた。わたしの眷獣はそういうのと相性がいいからね」

黄金の指先(クリソスロノス)?」

「そう」

 空菜の眷獣はパワー型。おまけに魔力を吸収するので、魔獣を取り押さえるのに向いているのだ。空菜が魔獣学を専攻したのも、魔獣への対応能力の高さからなのかもしれない。

 彼女ほどの力があれば、バイコーン程度は片手間で倒せるだろう。

 ちょうど話が終わったところで、青信号になったので、二人はペダルを漕いだ。大学のキャンパス内に自転車で入る。何棟もの研究棟が立ち並ぶ総合大学のキャンパスだが、ちょうど午前の授業中の時間帯なだけあって人気は少ない。

 零菜と空菜は、キャンパスの最奥に位置する魔導学部棟の駐輪場に自転車を停めた。

「何か緊張する」

「あなたの学部だよ」

「わたしは、意識の上では中学生なんだって。大学って、それだけで敷居が高いって言うか」

「悪いこと何もしてないのに、敷居が高いって。別に大学見学に来たつもりでいればいいんじゃない? どうせ、見た目では分かんないよ」

「そうかもしれないけどさ」

 零菜にとっては初めて来た場所だ。普段、通っているのだとしても、意識上は場違いな感覚を抱いてしまう。

「みんな大人な感じ」

「どこが?」

「なんとなく」

 零菜は通り過ぎる学生たちを見て、そんな感想を漏らした。

 大学生だ。中学生からすれば、雲の上の存在である。大学という高度な学校(・・・・・)で授業を受ける人たちで、遥かな先輩たちだ。

「その感覚は、わたしには分からないけど。零菜が思ってるほど、大学生は大人じゃないよ。正直、子どもより性質が悪いかもしれない」

「そうなの?」

「間違いないよ。まあ、中学生も中学生が思ってるほど大人じゃないけどね。だからこそ、モラトリアムなんて言うんだけど」

 歩きながら、埒のない話をする。すれ違う大学生の視線が、妙に気になってしまう。零菜が必要以上に周囲を気にしていることもあるが、視線を集めるのは零菜と空菜の容姿がそれだけ人目を惹くからだ。

 エレベータで五階まで上がり、そこから薄暗い廊下を東側の突き当りまで歩いていく。部屋の管理責任者名に南宮那月とあった。

「那月ちゃん、ほんとに大学の先生になったんだ」

「四年前の時点でその話はあったみたいだよ。南宮先生は、地位にも研究にも固執する人じゃないから色よい返答をしなかっただけで……」

 そう言いながら、空菜は扉をノックする。しかし、応答がない。

「やっぱりいないかな。今日の講義は一限だけだった気がしたんだけどな」

 大学の教員が研究室を離れるのは珍しいことではない。講義もあれば研究もある。講演会などで外出することもあるだろう。現地調査のために海外に出向くことだってある。那月の場合はそこまでしないにしても、魔導犯罪者対策の最前線にいるだけの、教員以外の仕事も抱えている。

「アポなしは無理か。講義終わりを狙えればよかったんだけど、お?」

「何してんの?」

 やって来たのは腰まで伸ばしたポニーテールが印象的な美少女だった。細身のジーンズと無地の白いワイシャツという簡素な服を着て、その上から緑色のエプロンをかけている。腕まくりして露になった細腕で分厚い本を五冊ほど抱えていた。

「紗葵さん、奇遇ですね」

「こんちわ、空菜さん。それに、零菜姉さんも? 南宮先生は、今日の夜まで出てるみたいだよ?」

「え、夜までいないの?」

「うん。だから、これを部屋の前に置いといてくれって、うちの店に連絡があってさ。よっと」

 長机の上にどすんと本の束を置いた紗葵は、ぐるぐると手を回して筋肉を解している。

 彼女が持ってきた本は、『魔術研究史Ⅲ』とか『近代魔導犯罪の傾向と分析』といった難しげな本ばかりだ。最低でも二百ページはあるだろう。それを五冊。すべてハードカバーなので、相当な重量だっただろう。

「お店、忙しいの?」

「いえ、別に。というか古書店なんで、むしろ閑古鳥が鳴いてますよ。使う人、いませんからね」

「よく経営してるよね。そういうお店ってどうやって稼いでるの?」

「うちはネットが主な収入源になってるんです。レア物の魔導書もありますからね。もちろん、合法なヤツ。後は、古書をインテリアに使う人向けにも販売してるんで、以外に需要はあるみたいです」

「古書をインテリアに。へえ、そんなのもあるんだ」

 紗葵は空菜と親しげに話してから、ふと零菜に視線を向ける。

「何か、零菜姉さん、大人しいけどどうかしたの?」

「え、いや、別に……」

「もしかして、また凪んとこでお酒飲んでたりして」

「……ん、ぅ」

「えー、またー? 姉さん達、最近緩みすぎ!」

 身を乗り出すように紗葵が強い口調で言う。

 妹にこんな風に言われなければならないほど、最近の零菜の生活は緩んでいるのだろうか。そうかもしれない。今日、目が覚めたときに見た部屋の惨状を見ると否定することができない。

「まったく、凪が血の従者で、基本的にわがまま聞いてくれるっていっても限度があるんだからね。講義はちゃんと出てるの?」

「まあまあ、その辺で。成績については、意外にもきちんとしてるんで大丈夫大丈夫」

「……そう? なら、い――――くないけど。まあ、零菜姉さんのことだし、わたしにはかんけーないし」

 などと言いながら、ため息をつく紗葵。

「凪も凪だ。やっぱり、わたしが見に行かないと。このままじゃ、どんどん堕落する」

 ぶつぶつとそんなことを呟いた紗葵は一人で頷いている。

「ところで、紗葵さん。ちょっと、いいかな」

「ん? なんです?」

「実のところ零菜関係で問題が発生したんで、先生に相談に来たんだけど」

「やっぱり単位?」

「いえいえ。身体の問題で」

「身体? ――――あ、ま、まさか、こ、子どもができたとか。せめて避妊はちゃんとしてるもんだって」

「いえ、そうでもなく」

「ち、違う? よかった。びっくりした」

 顔を紅くしたり青くしたりした紗葵は、ほっと一息をついた。

 紗葵の中で零菜はそうとう評価が低いらしい。どういう生活習慣になったら、そこまで言われるんだと零菜は内心で未来の自分を詰った。

「それで、えーと。何があったの?」

「はい、実はですね」

 空菜は周囲に人がいないことを確認した上で、紗葵にも零菜の現状を伝えることにした。

 この問題は家族間で情報を共有したほうがいい。落ち着いたら雪菜にも伝えなければならないとは思っていた。

「……とりあえず、お祖母ちゃんのとこに行ったら? たぶん、家にいるよ」

「なるほど。確かに」

 いぶかしみながら紗葵はそうアドバイスする。祖母の深森は医師でもある。それも魔族を相手にしてきたのだ。那月がダメなら、深森も選択肢としてはありだ。

 紗葵はこれからすぐに店に戻らなければならないらしい。深森に会いに行って様子を見てもらい、その結果をメッセージアプリで共有する約束をして、紗葵は店に戻っていったのだった。




紗葵・・・帝国総合大学人文学部一年生。二ヶ月前まで高校生だったこともあり真面目に学校に行き、真面目にバイトをしている。バイト先は大学近くの魔導書も扱う古書店。姉たちの爛れた生活には辟易しているが、凪が姉妹の仲の楔になっていることも事実なので、ハーレム状態には口を出さず、とりあえず生活状況改善を目指して小言や掃除などで年上たちと関わっている。まだいやらしいことは未経験。吸血も凪が血の従者になった頃を最後にしてない。

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