「ねぇアルク、あなたって戦闘ではよく刀型のガンブレードと銃槍を使ってるけどそれ使いにくくないの?」
昔、アイリスからそう言われたことがある。あの時はその言葉の真意が分からなかったが、今なら分かる。アレはなぜ自分に合っていない武器を使うのかということだったのだろう。俺がこの武器を使うのは少しでもあの女の影響から逃げたかったのだ。
アルクはその後、アリス達に正式に謝罪を行い、許しを得ることが出来た。ふとアルクが時計を見るとそろそろエンジニア部に戻るにはちょうどいい時間であったため、先生たちに事情を説明しその場を後にする。
エンジニア部の部室の前に到着するとアルクは最初に訪れたときのことを思い出し、再度若干警戒しながら扉を開ける。幸いなことに今回は爆発することはなく問題なく入ることが出来た。
「あ、来たかい代理人。いいタイミングだよ。ちょうど先程すべての検査を終えたところだ」
「なら良かった、ちなみに単刀直入で聞かせてもらうが直せそうか?」
「技術的な問題は我々ならいける。だが素材的な問題がかなり厳しいかもしれないね。このガンブレードの刀身の約4割強ほどがキヴォトスでは見たことのない素材が使われているね。代理人、主要な素材の割合や名称を教えてもらうことは可能かな?」
「素材か、たしかX社の合金が30%、アルカナタイトが15%、ビリオンメタルが10%、タングステンが5%、レニウムが3%、モリブデンが2%だったはずだ」
ウタハは少し考え込みボソリと「なるほど…聞き覚えの無いものは素材検査で分からなかったものと同じ割合だな」呟く。
「すまないが代理人、その中だとタングステン、レニウム、モリブデン以外の素材は少なくともこのミレニアムハイスクールで流通しているという話は聞いたことは無いね」
「そうか、流石に素材がなら仕方ないな」
アルクはそう言って諦めて帰ろうとする。しかしウタハはその行動に待ったをかける。
「素材がないなら廃棄するしかない、というのはいささか早計じゃないかな?代理人」
「どういうことだ?」
「修理が出来ないのならこの壊れた武器を流用して新しい物を作ればいいのさ」
アルクはその発言に思わず膝を打つ。その手があったか、と。それは都市に転生して以降すっかり忘れていたこと。武器が壊れるまで使い潰し、修理出来なくなったのなら買い直すことが当たり前となっていたアルクにとってすっかり頭から抜けていたことであった。
「なるほど!ちなみに改造案とかはあったりするのか?」
「もちろんだとも。だが最優先は顧客の要望だ、まずは代理人がこの武器をどうしたいかを聞かせてくれないかな?」
221:都市のアンダーボス
突然だがこれより安価を開始する!!
お題は折れたガンブレードの刃を再利用した武器だ!!
>>230
222:名無しの転生者
え?なに!?突然の安価!?えー槍!
223:名無しの転生者
拳銃に銃剣として取り付ける
224:名無しの転生者
鎌にする
225:名無しの転生者
大胆に銃の弾として加工
226:名無しの転生者
熱耐性高いらしいからグラディウスみたいに灼熱の短剣にする
227:名無しの転生者
アイスピック
228:名無しの転生者
靴に仕込む
229:名無しの転生者
フォプーンにする
230:名無しの転生者
ガンブレードの柄頭と連結できる短剣にする
231:名無しの転生者
>>229
スフォーク、な?
232:名無しの転生者
>>229
>>231
ス◯キヤだろ
233:都市のアンダーボス
連結できる短剣ね、了解
234:名無しの転生者
てかなんで突然安価?
235:名無しの転生者
それは気になった
236:都市のアンダーボス
エンジニア部の人達が素材がないから修理は無理。でも再利用して改造するのはいけるけど?って言うから改造案を安価で決めることにした
237:名無しの転生者
あーなるほど
238:名無しの転生者
納得。ただエンジニア部に改造任せるのかぁ…
239:名無しの転生者
うーん…余計な機能つけられないといいけど…
240:都市のアンダーボス
ところでさ、お前らなんか俺に言うことあるだろ
241:名無しの転生者
イヤーナンノコトダカ
242:名無しの転生者
チョットナニイッテルカワカンナイ
243:都市のアンダーボス
目上の者の質問に答えない場合は顎を…
244:名無しの転生者
あっ親指
245:名無しの転生者
あいうあえーあいあおああっええうあん(アリスがAIなの黙っててすまん)
246:名無しの転生者
>>245
判断が早い!
247:名無しの転生者
うーんこれは礼儀をわきまえてる
248:都市のアンダーボス
>>245は失敗をするが反省するのが早くて良いんだよな
アルクはその後エンジニア部に武器の改造の依頼を行い、翌日回収する手筈となった。その日はとりあえずミレニアムの自治区内にあるホテルで宿泊することとなった。
部屋のベットで横になりながらアルクは物思いにふけっていた。
(短剣か…そういやあんま使ったことなかったな。ガキの頃もらった短剣術の指南書どこにやしたっけ…燃やしたわ…クソが、恨むぞ過去の俺)
(てか手持ちの弾丸の残りどうだったっけ…確認しとこ)
アルクはのっそりとした動きでベットから起き上がり腰につけていた弾薬のホルダーを漁る。残っているのは5発の推進弾だけであった。灼熱推進弾やアルク専用のオーダーメイドの弾丸が残っていないか確認したが、それらはこちらに来る前に使い切っていたことを思い出した。
どうしたものかと頭を悩ませていると、こちらの世界に来たばかりの頃のことを思い出した。
「確か自販機で弾丸が売ってたよな、買いに行くか…」
アルクはそう呟くと財布を持って自販機を探しに向かう。
アルクが自販機を探して路地を歩いていると不思議なチラシが落ちてるのを見つける。チラシには都市の文字で楽しく振って、爽快に楽しもう。新製品ダンシングぷにゅにゅんオレンジ味と書かれている。
「懐かしいなこれ、ガキの頃1回飲ませてもらったなぁ…でもなんでこれがあるんだ?」
アルクは不思議そうにチラシを見ながらもチラシを胸ポケットにしまい再び自販機を探してさまよう。
しばらく彷徨っているとようやく弾丸が売られている自販機を見つける。アルクは推進弾の口径を確認しながら自販機の弾丸を購入する。
「えーっと、この口径の弾丸は…これか。うっわまじで買えた…都市ならありえない値段だろこれ」
アルクは戸惑いながらも購入した弾丸の確認を行う。買った弾丸はどれも精巧な出来であり、ほとんどの弾丸には問題がなかった。
弾丸の確認を終えたアルクは一発弾丸を取り出し、銃槍を射撃用の状態に変形させた後に装填し、射撃を行う。適当に近くの廃ビルに狙いを定めたにも関わらず弾丸は狙った地点を正確に貫いた。
「…あれ?これやばくね?」
そう、弾丸が建物を貫いたのである。これは都市において頭の定める禁忌の一つであるのだ。つまりアルクは何らかの方法でこれに関する記憶を消さない限り都市に帰ると即座にぶち殺されることが決まったのだ。
「…終わったぁ…もうダメだぁ、おしまいだぁ…」
アルクはその場で頭を抱えてうずくまる。が、少し考え込みある結論にいたる。
「いや別に都市に帰れなくてもいいわ。こっちのが平和だし」
別に問題ないと結論づけたアルクはすっと立ち上がり薬莢を回収してその場を後にしようとする。
ドカーン!!
突如近くのビルで爆発音が聞こえた。アルクはめんどくさそうな表情を浮かべながらも、安眠のために向かうことにした。
アルクが爆発音の聞こえたビルの元にたどり着いた頃にはすでに何かが終わったのか静寂だけが残っていた。問題が解決してるならいいやと思いアルクがホテルまで帰ろうとすると背後から声をかけられる。
「おい、お前ここに何のようだ?」
アルクが振り返るとそこには小柄な赤髪赤目の少女が2丁のサブマシンガンの片方の銃口をこちらに向けながら問いかけてくる。アルクはわざとらしく周囲を見渡しながら人を探すふりをする。
「お前だよ赤いコート着てるお前!てかここにはお前とあたししか居ねぇだろうが!!」
「あぁ俺か、俺がどうした?」
「どうしたもこうしたもねぇよ!お前なんでここに居んだよ?」
どこか威圧的な雰囲気を醸し出しながら目の前の少女は語りかけて来る。
「爆発音が聞こえたから来ただけだ」
アルクがそう答えると少女は銃口を下ろす。
「そうかよ、じゃあもう解決したから帰ればいいぞ」
「そうか、じゃあ失礼する」
アルクはそう言ってその場を後にする。