TS竜天使娘になったので魔法大学に通いながらダンジョン攻略します   作:Revak

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第12話

 

「アストレア、強すぎ!」

 

三十分後。そこには怒られているアストレアの姿があった。

 

理由は単純で、アストレアが強すぎたのだ。

魔法で自己強化し前衛としてばっさばっさとゴーレムを斬りまくった結果タンクのカーラや前衛の二人の役目が無くなったのだ。

 

「これあれだね、暫くは魔力操作だけで充分だね」

「そうだな。強化魔法はすごいとは聞くが、ここまでとはな」

 

強化魔法は基本掛け算や割合上昇ではなく足し算だ。

そのため元のステータスはあまり関係ない。

だからこそ強化魔法一つでここまで差が出るわけだが。

それにしてもここまで差が出るのはコピーしたのが身体能力強化に優れたレグルスの物だからだ。一般的な強化魔法ならもっと違った結果になっただろう。

 

「まぁ、魔力操作もまだつたないから。暫くは魔力操作の練習かねてそれだけにするのと……あと、前衛ばっかだから後衛として動くわ」

「それがいいな」

 

じゃあ探索再開!と四人は動き出した。

その間もコメント欄は大盛り上がりだ。

 

youtubeの登録者数は驚異の百人を突破し視聴者数は四十人だ。

 

【なんか魔法使ってるように見えるんだけど】【リアリティありすぎないこのゲーム】【ゴーレムの中に著作権危ういの居て草】【これゲームだとしたら相当な大作じゃないと採算とれなくね】

 

コメントにほどほどに返しながら四人はゴーレムを倒していく。

このゴーレムは百グラム二百円で買い取ってくれる。

利用先はまたもゴーレムだ。

この第六から第九階層のゴーレムたちは魔法大学やアルカナスパイヤの者たちだ。

外見を決めて実際にゴーレムにしてどうなるかという実験の元作られた者たちであり、そのために外見だけは立派でも機能がない個体しかいない。

ここにさらに何かしらの機能を付けた場合はここより下に送られる。

 

午後十一時頃。第八層まで降りる。

 

「これまで宝箱なかったねー」

「草原だから配置してないのかもしれんな」

「やっぱ敵発見まで時間かかるね。アストレア、何か便利な探知魔法はないか?」

「ん、ちょっと待って……マップ作製の魔法があるね。使ってみる」

 

魔法をセットしシエロの探知魔法を使う。

 

「おぉ、地図が頭の中に浮かぶ。ちょっと待ってこれ見せる魔法も使うから」

 

探知魔法と地図を表示する魔法は別枠だ。

 

魔法を使い立体的な地図をその場に映す。ホログラムのようなものだ。

 

「おぉ、これゴーレムの姿も縮小して投影してるのか、凄いな」

 

陽斗がすげーと言いながら地図をつつく。

 

「この道を行けば次の階層だね」

「どうする?もう次行くか?」

 

大地がそう尋ねた。

 

「そうだな、この階層は旨味もないし次に行った方がいいだろう。上のボスとあまり変わらないなら勝てるはずだしな」

「けど事前情報ぐらいは仕入れた方がいいんじゃないか?」

 

それは危険だと陽斗が提言する。

 

「確かに。じゃあネットで調べてからにして……来週行こうぜ」

「まぁ、それもそうだな。あまり急ぐわけでもないんだからのんびりいこう」

 

そうしてそう決まり、配信も終わることに決めた。

 

「これまでご視聴ありがとうございました~毎週土曜日の九時ぐらいからダンジョン探索配信するのでよかったら見てくださいね~」

 

【乙】【おっぱいに見とれてたら終わってた】【やっぱこれゲームにしては無理あるくね】【なんでもええやろ面白ければ】【面白かった。ボス戦に期待】

 

「ではでは、乙でした~」

 

そうして配信は終わった。

 

 

 

新人youtuberを発掘するスレ

 

 

200:名無しの探索者 2100/5/23 18:00:00

なぁ、面白い配信者見つけたから見てくれよ

ttps:.////

 

201:名無しの探索者 2100/5/23 18:00:20

おっ今日はどんなの来るかな

 

202:名無しの探索者 2100/5/23 18:00:53

なんだこれ、ダンジョン配信?

 

203:名無しの探索者 2100/5/23 18:01:24

昔そう言うていの小説はやったなー。それが元ネタか?

 

204:名無しの探索者 2100/5/23 18:02:07

なんか画質良くね

 

205:名無しの探索者 2100/5/23 18:02:38

リアリティたけぇなこのゲーム

 

206:名無しの探索者 2100/5/23 18:03:20

その前にあのおっぱいよ。でっけぇ何センチあるんだ?

 

207:名無しの探索者 2100/5/23 18:03:41

百センチは超えてるだろこれ

 

208:名無しの探索者 2100/5/23 18:04:56

身長も高くね?比較対象男子だけど男子より圧倒的に高いぞ

 

209:名無しの探索者 2100/5/23 18:05:59

ドラゴンっぽい角あるくせに背中には天使の翼と天使の輪があるのか。種族何モチーフなんだろ

 

210:名無しの探索者 2100/5/23 18:07:15

てかここまでリアリティあるゲーム聞いたことないんだが

 

211:名無しの探索者 2100/5/23 18:07:50

ダンジョン攻略がメインのゲームなのか

 

212:名無しの探索者 2100/5/23 18:08:21

つうかこれほんとにゲームか?グラフィック現実としか思えん

 

213:名無しの探索者 2100/5/23 18:08:58

いうて今の技術ならこれぐらい作れるだろ

 

214:名無しの探索者 2100/5/23 18:10:17

作れるとしても予算どこにあるんですかね

 

215:名無しの探索者 2100/5/23 18:11:19

敵ワンパンかよ

 

216:名無しの探索者 2100/5/23 18:12:38

大鎌使いエッチだ

 

217:名無しの探索者 2100/5/23 18:13:05

スカートだからかパンツよく見えるな。エロ売りか?

 

218:名無しの探索者 2100/5/23 18:14:21

登録者まだ少ないな。登録してあげよ

 

219:名無しの探索者 2100/5/23 18:14:43

けどこれCGやゲームにしてはリアリティありすぎるよな……

 

 

 

少しづつ、シリウスは有名になっていく。

 

 

 

 

 

 

五月二十九日。朝の九時。

不死王の墳墓第九階層。第十階層への階段前にて。

シリウス一行は配信を開始した。

 

「どうもー、ダンジョン攻略チャンネルです!なんか登録者一気に増えてて驚きました!チャンネル登録ありがとうございます!」

 

今チャンネルの登録者は百人ほどだ。

視聴者数は三十人と十人も増えている。

 

【わこつ】【おっぱいでかいね】【今日はどこ攻略するの?】【うぽつ】

 

コメントもそこそこの速度で流れていく。

 

「今日は第十階層のボス討伐しようと思います!ちゃんと調べてきました!陽斗どうぞ!」

 

急に振られた事に驚きつつ陽斗が答える。

 

「お、おう。第十層のボスはドラゴン……型のゴーレムだ。魔法使いもセットで戦うらしいが魔法使いを倒さずともゴーレムを倒せばクリアになる。それは逆に魔法使いを倒してもクリアにはならないってことだ。相手はドラゴンだからブレスとか使ってくるらしい」

「とのことです。疑似とはいえドラゴン戦、胸が熱くなりますね!」

 

アストレアはふんすと吐息を漏らす。

 

「それじゃあ、行こうか」

 

カーラがそう言い先頭に立ち階段を降りていった。

 

降りていった先の扉を開け、四人は中に入る。

中は長方形の部屋だ。

石造りの部屋であり、灯りの類が見受けられないのに明るい。

奥には男性が一人立っている。

 

ある程度近づくと男が話しかけてくる。

 

「ようこそ、ダンジョン攻略チャンネルシリウスの者たちよ。ダンジョンの者たちはお前たちを見ているぞ」

「あ、ご視聴ありがとうございます」

「うむ。このダンジョンの宣伝が成されれば利用者も増える。もっともっと有名になってくれ……雑談はこれぐらいにして、行くぞ!」

 

男、名を海野陽介は召喚魔法を行使する。

召喚魔法は物質を特定の場所から転移させる魔法だ。異世界から魔物を転移させたりできる魔法ではない。

地面に青い魔法陣が生まれ、魔法陣からドラゴン型のゴーレムが召喚される。

 

出て来たのは青白い鱗を持つドラゴンだ。

蜥蜴の体に蝙蝠のように皮膜のついた翼を持ち、二対の角を持っている。

サイズは十メートルほどだ。

 

「さぁ行け、ぶる……じゃなかったスノウドラゴン、冒険者を倒せ!」

 

【リアルドラゴンだ】【でっか】【なんか見たことあるフォルムだな】

 

その台詞にスノウドラゴンは雄たけびを上げた。

 

「こいっ!」

 

カーラが前衛に立ちスノウドラゴンの突撃を受け止めた。

その隙を狙い左右から陽斗と大地が攻撃を入れる。

多少傷着いたが、致命傷には程遠い。

その間にアストレアは後ろに移動し魔法を使う。

 

四重曲九つの地獄(カルテットナインヘル)

 

黒い魔力弾が四つ生まれスノウドラゴンに向かって飛んで行く。

 

「させん!」

 

陽介が魔法を行使する。

魔力で出来たバリアをスノウドラゴンの前に展開する。

四つ受けるとバリアは破壊され、もう一度四つの魔力弾がスノウドラゴンに襲い掛かる。

だがスノウドラゴンはその翼で空へと羽ばたき回避する。

 

しかしあと八回魔力弾は飛ぶ。

 

スノウドラゴンは高速で飛行しアストレアに向かう。

狙いがちゃんとできておらず四割ほどしか当たらなかった。

スノウドラゴンの体が削れるが行動に支障が出るほどではない。

 

後衛であるアストレアを潰そうとスノウドラゴンは動く。

それをさせんとカーラがボレアレスの魔法を行使。スノウドラゴンが反転しカーラに突撃する。

 

真正面からの前足の振り落とし。

重低音が響き、カーラの足元がへこむ。

だがカーラには大したダメージにはならない。防御力強化の魔法が凄まじいのだ。

 

「まだまだ行くぜ!」

 

陽斗が斧を振るいスノウドラゴンの左後ろ足に攻撃を当てる。

クリティカル率を上昇させる。

だが、運は味方しなかった。

斧が手からすっぽ抜けたのだ。

 

「やべ!」

 

その隙を見逃すスノウドラゴンではない。顔の向きを陽斗に向ける。

スノウドラゴンがブレスを吐こうとするーーよりも早く大地がスノウドラゴンの顔をぶん殴った。

 

「早く拾え!」

「おうっ悪い!」

 

アストレアも魔力操作の応用で大鎌を振るうと同時に魔力の斬撃を放つ。魔法ではない、単なる魔力の斬撃だ。

 

スノウドラゴンの背中に命中しダメージを与える。

 

陽斗が斧を拾い終える。

今度こそ、と陽斗は斧の攻撃を当てる。

クリティカルにはならなかったもののそこそこのダメージを与える。

 

陽斗が引くと同時に大地が踏み込み正拳付きを与える。

 

スノウドラゴンの右前足が折れた。

 

スノウドラゴンが叫びながら空に飛ぶ。

口に魔力をためる。

 

「スノウドラゴン!ブレスだ!」

 

「みんなっ!私の近くに!」

 

カーラが叫ぶより早く他の三人は動いていた。

カーラの近くに集まると同時にスノウドラゴンが吹雪の息吹を放った。

カーラがバリアを張る。ブレスに霜が出来ていく。

 

だが、バリアに罅が入ったり割れるようなことはない。

二十秒ほど続いたブレスが終わり、スノウドラゴンは地上へと降りる。

その途端アストレアが飛び出した。

魔力操作による基礎的な身体能力上昇だけで突撃し、スノウドラゴンの頭上へと跳び上がった。

 

そのまま大鎌を振るい落とす。スノウドラゴンの頭部に罅が入った。

 

その罅に追撃を入れんと陽斗が動く。

それを邪魔しようとスノウドラゴンが動くが大地がスノウドラゴンを殴り動きを阻害した。

陽斗も跳び上がりアストレアは引く。

アストレアが作った傷に合わせ斧の一撃を入れた。

今度はクリティカルだ。大ダメージが入る。

そのままスノウドラゴンの頭部が割れた。

 

地面にどうにか陽斗は着地する。

 

「やったか?!」

 

陽斗がそう叫んだ。

それに対し大地が突っ込む。

 

「それ言うとやっててもやれなくなるから言うなや!」

 

だが、頭部を失ったスノウドラゴンは動く様子が無い。

 

ぱちぱちと陽介が拍手をする。

 

「君たちの勝利だ。私の敗北だ」

 

その言葉に四人は雄たけびを上げた。

四人集まってハイタッチをする。

 

「ほら、これがボスドロップ品だ」

 

陽介が腰につけたバックのアイテムボックスから宝箱を取り出した。他の宝箱よりも外見が良い。

 

「よし、俺が開けよう」

 

陽斗がそう言いそれがいいと三人が言い宝箱を開ける。

そこには金のインゴットが八本と黒いライオットシールドが入っていた。

 

「盾だな。鑑定鑑定」

 

アストレアが解析魔法を使う。

 

「能力は所有者の防御力上昇と魔力相によるバリアの展開だね。防御特化だ」

「おぉ、それじゃあ私が使っていいか?」

 

カーラのその台詞に三人は反対する事無く受け入れた。

 

「それじゃあ、次の階層まで行ってみよう!」

 

ここで次の階層に行っておかないとまた十層からスタートで毎回ボス戦をしなくてはならなくなる。

 

四人は陽介に礼を言うと奥の扉を開けて階段を降りていく。

 

降りた先のドアを開けると、そこは洞窟だった。

むき出しの石が羅列し、天井には鍾乳石らしきものもある。

ただ灯りの類はなく暗い。

 

「おぉ、洞窟だ」

「こりゃ灯りがいるなぁ。魔法の灯り買わないと」

「出てくるモンスターはどんなのかな」

 

三人はそうわいわい話す。

 

「と、そうだ。配信はここまで、ボス戦視聴ありがとうございました!」

 

アストレアがそう言いドローンに顔を向ける。

 

【乙】【ボス戦緊迫したわ】【ボス戦でもエロさは変わらないねw】【おつでしたー】

 

そうして配信は終わり、一行は転移してダンジョン前まで戻るのだった。

 

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