TS竜天使娘になったので魔法大学に通いながらダンジョン攻略します 作:Revak
三日後の午後十二時。
アストレアは大学で授業を終えサラとかおりと共に大学の食堂で食事をとっていた。
サラはチーズフォカッチャを、かおりとアストレアはうどんを食べている。
楽しく授業について話しているとアストレアのネクサスギアに電話がかかる。電話の主は真壁だ。
「あ、電話来た。ちょっと外すね」
アストレアがそう断りを入れて席を立ち離れる。
通話をオンにし電話を始める。
「もしもし、アストレアです……何かわかりましたか?」
『はい。お母さんのお墓がわかりました。今からこれますか?』
「十分後に出れます。場所はどこですか?」
『■■県の■■市の──』
アストレアは真壁から場所を聞く。
「ありがとうございます、昼食を食べ終えたら向かいます」
『わかりました。お待ちしています』
そうして電話が切れる。
席に戻るとかおりが話しかけてくる。
「どうした? どこか思いつめたような顔をしておるが……」
「あぁ、何でもない。ただちょっと……あっただけだから」
そう笑顔で返すもその笑顔には曇りが見える。
本人がこういうのなら大丈夫だろうと思いかおりとサラは追及を辞めるのだった。
■
アーカディアの街の転移機能でアストレアは外の街に転移し、人間が出していい速度でダッシュし目的地に向かった。
疲労とはほとんど無縁の為息切れ一つ起こさず寺に辿り着く。
寺の入り口に着くとそこには真壁と天城が立っていた。
「すみません! お待たせしました!」
「いえ、待ってないので大丈夫ですよ……では行きましょうか」
「はいっ!」
そうして寺の左側を歩くと墓地に着く。
墓地を少し歩くと目的の場所につく。
「ここです」
真壁が止まる。
そこにはアストレアの母の名前が刻まれていた。
「……まぁ、死んでるよな……」
アストレアはポツリと呟いた。
アストレアが生きていた時代から七十四年が経っているのだ。生きている訳がない。
こうして墓が残っているのも奇跡と言ってもいいだろう。
アストレアは墓の前で手を合わせ目を閉じる。
長い長い合掌だ。
つぅ、とアストレアの頬を涙が伝った。
たっぷりと時間が経った後、アストレアは目を開け手を元に度した。
「見つけてくださりありがとうございます。報酬、振り込んでおきますね」
「あぁ。これぐらいならお安い御用さ。またなんかあったらうちにどうぞ」
そして三人は別れた。
■
十月十六日。
シリウス一行はジャネット武具店前に来ていた。
アストレアがドアを開け中に入る。
奥には店主が座っている。何か本を読んでいた。
店主が顔を上げアストレアたちを見るとにやっと笑みを浮かべた。
「来たね。ここで装備していくかい?」
「はいっ!」
「よし来た。持ってくるよ」
ジャネットは奥に行き防具を持ってくる。
持ってきたのは全員指輪や腕輪だ。
展開するタイプの魔道具であり使用することで防具を一瞬で纏う事が出来る魔道具だ。
アストレア、陽斗、アグネスは指輪を。カーラと大地は腕輪を受け取る。
アストレアのは髑髏が着いた銀色の指輪である。
「展開!」
別に言う必要はないが言いたいのでアストレアはそう言い指輪を掲げ魔道具を発動する。
次の瞬間アストレアの格好が変わる。
白を基準とした服なのは変わらず。だが左胸には鉄っぽい胸当てが付いているし、足に鎧のブーツが付いているし小手もついている。
スカートも鎧のような形になっておりジャラジャラとしている。
防具としての性能に振っており攻撃力上昇などの効果はないがその分防御値は高い。
「これが防具か。いいな、うん」
大地も展開し纏う。
大地のは完全に柔道着その物だ。靴の代わりに草履をはいている。
攻撃力と移動速度上昇が着いた柔道着だ。
「おー、これぞファンタジーの冒険者だな!」
陽斗は軽装鎧だ。見た目は革で出来た鎧だが当然魔道具なので革っぽいだけの超物質である。
中級冒険者の軽装鎧のような恰好である。
攻撃力とクリティカルダメージ上昇が着いた鎧だ。
「暗黒騎士みたいだな、これ」
カーラは漆黒の鎧を纏っている。どこか禍々しく恐ろしさを感じさせる。
胸元が露出しているなんてこともない、顔こそ晒しているがそれ以外はがちがちに固まっている。と言っても魔法の力で関節部分は自由に動くが。
防御力全振りの鎧である。
「これ凄いねぇ。注文通りの性能だ」
アグネスは軽装鎧だ。胸元を守るプレートが付いた服であり下はズボンだ。
移動速度上昇と軽量化全振りの防具だ。防具の癖に防御力はあまり高くない。
「それ着て配信頼むよ。宣伝してくれよな!」
ジャネットは笑顔でそう言った。
「じゃあ装備更新したしダンジョン挑むか!」
アストレアは笑顔でそう言った。
それに対し全員「おー!」と返すのだった。