TS竜天使娘になったので魔法大学に通いながらダンジョン攻略します   作:Revak

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第3話

 

 午後の五時になって。部屋にチャイムが鳴った。

 アストレアは慌てて患者衣を着て玄関を開ける。

 

「はーい」

「やぁ、どうも」

 

 ドアを開けた先に居たのは透だ。いつも通り仮面をつけている。

 右手にはバッグを持っている。

 

「板倉さん? どうしたんですか?」

「今日の分の晩御飯代と着替えとタオル持ってきたよ」

「あ、ありがとうございます」

 

 アストレアは礼を言いバッグを受け取った。

 

「それじゃあ、私はこれで。明日の八時半にまた来るから、よろしくね」

「ありがとうございます。板倉さん」

 

 それじゃあと透は扉を閉めて出て行った。

 じゃあ自分も飯を食うかと持ち物を整理してから食堂へと向かった。

 

 

 食堂には先客が三人居た。

 

「あれ、知らない人だ」

 

 そう言いながらアストレアに近づくのは黒髪黒目の美少女だ。身長は小さく百五十センチ程度。ツインテールの髪型だ。

 

「今日からここでお世話になるアストレアです。えっと、幻獣と人間の融合体? です」

「ハーフじゃないんだ。珍しいね。私は今年二年生の東山由里。よろしくね、新入生」

 

 いえーいと由里は両手でピースをした。

 それに合わせアストレアも取りあえずピースで返した。

 

「じゃあ一緒にご飯食べよ。ついてきて」

「はい」

 

 カウンターまで二人は進む。

 そこに居たのはホムンクルスだ。

 金髪碧眼の女であり肌は白い。なぜか着物を着ている。

 ホムンクルスとは魔法的手段を用いて作り出す人工の生命体の事だ。

 術者の力量にも依存するが魔法の行使すら可能にする存在であり、術者が死ぬなどがない限り永遠に生き続ける。

 この女子寮のホムンクルスはエマが作った物だ。

 

「頼めば何でも出るから好きなの頼むといいよ。一律五百円だし」

「安いですね……じゃあ、ハンバーグ定食で」

「私はチキンステーキで」

「アイヨ」

 

 ホムンクルスのホムはテーブルクロスに魔力を込めて魔法を発動する。これは魔道具だ。

 すぐさまハンバーグ定食とチキンステーキ定食が出現する。

 魔法で作ったものは消えることがない。普通の物質と同じ扱いをされる。魔法で料理だけを作ることも可能だ。

 味などは魔道具の使用者に依存する。ここの料理はそこそこと言ったところだろう。

 

 料金を払い渡された料理を二人は運び適当な席に座る。

 食べながら二人は話す。

 

「アストレアちゃんはなんで大学に来たの?」

「えっと、自分死んだと思ったら悪い魔法使いに実験台にされて……それでなんかこんな体になっちゃって。体の力とか魔法とか勉強するために大学に来ました。東山さんは?」

「由里でいいし敬語もいらないよー。私はネットサーフィンしてたら魔法大学に来ませんかってサイト見つけてね。面白そうだから応募したらここに来れちゃった」

「サイトあるんだ……」

「あるよー。ただ魔法の才能がないとサイトにたどり着けないよう魔法で作られたサイトだけどね。他にも才能を持っている人に自動的に配られるチラシとかもあるからそれでここに来るって人も多いよ」

「人集め結構してるんだ」

「それでも今年の全校生徒は二十人程度だっていうから、魔法使いの人口の少なさを感じるよねー」

「魔法使い……由里さんは魔法使いになったらどうしたいですか?」

「ん? 楽して暮らしていきたい」

「わぁ、俗っぽい」

「私元ニートでね。魔法使いになったら魔法を使って宝くじとか当てて不労所得を得るんだ」

「魔法で宝くじ当てれるんだ……」

「うん。ただ大きいのだとご同輩とかいるし運を上昇させる魔法にも限度あるからいきなり一等とかは当てれないらしいけどー」

「運の上昇……既に魔法は使えるんですか?」

「いや、まだかな。魔法の実習は二年生からで、一年生だと魔法の勉強とか魔法世界の歴史の勉強とかばっかりだからね」

「ほへー……魔法を使えるのは早くて一年後かぁ」

「けどアストレアは違うんじゃない? 幻獣の要素あるなら魔法使えるはずだよ」

「あ、そう言えば確かコピー能力持ってるってシエロ……様が言ってたような……」

「え、アストレア、シエロ様に会った事あるの?」

「うん。というか今日会って来たよ」

「え、すご。神話の時代から生きる魔法世界の頂点の一人だよ! そんなのほほんと言えることじゃない──けど魔法世界に今日踏み入れたアストレアじゃわからないかぁ……」

「具体的にどれくらい凄いの?」

「わかりやすく言うと初代大統領とか初代天皇ぐらい凄い」

「ヤバタニエンじゃん」

「よくわからないけど凄いよ」

 

 あの人あんなにすごかったんだ……とただの少女にしか見えなかったがなぁとアストレアは頭を捻らせた。

 

 話題が転がり次は学校の授業に変わる。

 

「やっぱ魔法大学だと授業でも魔法が飛び交うの?」

「いやー、そんなことはないよ。たまに先生が転移してきたり遠くのものを魔法で近寄らせたりするけど、それぐらいだね」

「ん-、飼ってた魔獣が逃げだしたー! とかないの?」

「ないねぇ。幻獣……魔獣自体は飼ってるらしいけどちゃんと管理されてるし。昔の映画みたいにはいかないよ」

「ハリーポッターは所詮フィクションか……」

「古い映画知ってるねぇ。映画マニア?」

「え、そんなに古い? 四年前に完結したけど……」

「え、もう百年ぐらい前じゃなかったその映画」

「え」

「え」

 

 二人して頭を捻った。

 何やら前提情報の違いが発生している。

 

「……今って二千二十六年だよね」

「いや二千百年だけど」

「ひゃくねん」

 

 ぽかんとアストレアは口を開けて呆けた。

 

「え、ここ未来?」

 

 アストレアは自分がいろんな種族の融合体とは聞いていたが今が未来とは聞いていないので驚いた。

 

「えぇ……未来……えぇ……」

 

 気分はまるで浦島太郎である。

 だが、まぁいっかで済ました。

 

「未来という事はハンターハンター完結したの?」

「いや昔の漫画出されても知らないよー」

「むむ、自分で調べるしかないか……」

 

 お金に余裕が出来たらスマホを買おう。そう決心するのだった。

 

 食べ終わり食器を返却口に返す。

 

「そうだ、私このままお風呂入るけどアストレアも入る?」

 

 その台詞に天啓が来たかのようにアストレアは興奮した。

 だが次の瞬間冷静になる。

 ここで男と明かさず女風呂に入ればバレた時が怖いし、魔法で看破されるかもしれない。

 故真実を告げることにした。

 

「えっと、自分元男で、この体は女なんだけど……流石に女風呂一緒に入るのは駄目かなって」

「なんで? 体が女ならいいじゃん」

「……ほ、他の人はどうかな?」

「みんなそこまで他人に興味ないからいいよ。さ、準備していこー」

 

 そうして二人は風呂場へと向かった。

 

 

 

 ■

 

 

「こ、ここが女子風呂……」

「まだ着替え場だよアストレアちゃん」

 

 準備した後に着いたのは風呂場の着替え場だ。

 他の客はおらず由里とアストレアの二人しかいない。

 ちゃっちゃか着替えようと由里は服を脱いでいき、アストレアは背中を向けて患者衣を脱ぐ。

 一枚しか着てないのですぐ全裸になり、由里が脱ぐのを待つ形になる。

 好奇心に負け由里を見る。

 

 そこに居たのは上半身裸の美少女だ。

 胸は小さい。何がとは言わないが何がはさめる程度だろう。

 ショーツを脱ぎ、女性器が露になる。

 

「あわわわ……」

 

 両手で目を隠しながらその隙間で見るのは変態の所業だ。

 

「んもー、もっとじっくり見ていいよ」

 

 ふふんと由里は胸を張った。

 それに対しアストレアはあわあわする事しか出来ない。

 

「じれったいなぁ、ほら」

 

 由里はアストレアの手をとり、己の胸に当てた。

 

「?!?!!」

「女同士だから触ってもいいよー。てか私も触るし」

 

 そういうと由里はその手でアストレアのでかぱいを揉んだ。

 

「うわでっかおっも……クーパー靱帯どうなってんだろ……でかいってすごいな……顔ぐらいあるんじゃない?」

 

 遠慮なく由里は揉みしだく。

 

「んっ♡」

 

 ちょっと喘いだ。

 

「ま、これぐらいにしてお風呂はいろー。女の子の入り方教えてあげる」

「よ、よろしくお願いします?」

 

 などと話しながら二人は風呂に向かう。

 

「ひろ」

 

 風呂場は広かった。

 普通の湯銭から電気風呂、サウナに水風呂まである。

 

「まずは体洗おっか」

「はい」

 

 備え付きのボディタオルとボディソープで体を洗う。

 これは魔法で作った物なので効力が凄い。体を傷つけることはなく体の美容を保ち続ける。

 

 ごしごしと洗っていると由里からストップがかかる。

 

「あー、女の子の肌はやわらかいんだからもっと弱くていいよ……いやけど幻獣なら硬いのかな……まぁ、気持ち弱めで」

「わかった」

 

 言われるがままに気持ち弱めで肌を擦る。

 そうしてシャワーで泡を流し次は髪を洗う。

 長いので洗うのに一苦労しそうだが幻獣の体は丈夫で疲労などしなかった。

 洗い終わり立ち上がると由里も洗い終わったのか立った。

 

「じゃあ、髪結ってあげる」

「あ、ありがとう」

 

 由里がアストレアの髪を縛る。

 ちゃんとヘアゴムで縛った。お団子ヘアーである。

 

「じゃあ、湯銭につかろ」

「はい」

 

 そうして二人は並んで湯銭に浸かる。

 

 ふぅ、とアストレアの息が漏れる。

 女の体は大変だな……と思いつつ男の体に戻るつもりのない自分がいる。

 

 そうして風呂を堪能し、二人は上がるのだった。

 

 

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