TS竜天使娘になったので魔法大学に通いながらダンジョン攻略します 作:Revak
朝の七時にアストレアは目を覚ました。
普段はスマホのアラームを六時半に鳴らしているがスマホが無い状態なので七時に起きてしまった。
寝間着が無いので裸で寝ていたアストレアはベッドから降りて時計を見る。
「七時……まだ余裕があるな」
うーんと伸びをしてから患者衣を着る。ブラもショーツも無いのである種露出狂ではと思ったが考えないことにする。
そうしてスリッパを履いて部屋を出て食堂へ向かう。
食堂には先日うどんを食べていた者、轟美雪が居た。
「おはようございます」
「おはよー」
美雪はそう返すとハムエッグを食べ進める。
アストレアもカウンターに行き注文をする。
「鮭定食お願いします」
「アイヨ」
そうしてすぐさま鮭定食が出てくる。適当な席に座って食べる。
(うん。美味しい)
などと思いながら気持ち遅めに食べる。
小学校で早食いの癖が着いたので無くすために努力しているのだ。
気持ち遅めに食べ終わると食器を返却口に返してから部屋へと戻る。
やることが無いのでテレビをつける。
「やっぱ未来だな」
昨日の夜も思ったがテレビに映るのは近未来だ。
人々は何か耳に補聴器にも似た器具──言ってしまえばSAOのオーグマーに似た機械を付けているし、街中にはホログラムの広告がある。
車はたいして変わっていない。
テレビを見ていると時間になり、部屋にチャイムが鳴る。
「はーい」
そう言いながらテレビを消し玄関に行く。
ドアを開けると其処には透が居た。
「おはよう。準備は出来てる?」
「はい、出来てます」
「ならよかった。じゃあ行こうか」
「はい!」
そうして部屋を出て鍵を閉める。
鍵を入れるポケットも無いので手に持ったままになってしまう。
それに気づいた透が話しかける。
「アストレアのコピー魔法で私のアイテムボックスの魔法コピーできないかい?」
「アイテムボックス?」
「ほら、こういうの」
透はそういうとスマホを異空間……黒い靄の中から出したりしまったりする。
「うーん。試してみます」
魔力のまの字すらわからないので出来るだろうかと思いつつアストレアはなんとなくでろーと念じる。出た。
黒い靄が出てくる。
「あ、出来ました」
そこに鍵を入れ靄を消す。
「コピーはすごいねぇ」
「ん-……あ、意識するとコピー出来ている魔法もわかりますね。多いな……」
「どれぐらいあるの?」
「えっと……今は十個ぐらいあります」
「ああ、学生寮の子たちからもコピーしたのか……視界内に入れるだけってコピー条件緩いねぇ」
などと話しながら二人は女子寮を出る。途中エマにあったので挨拶はしておいた。
「じゃあ今から服屋に転移するね」
「わかりました」
次の瞬間二人は服屋の前に転移した。
アーカディアの街にある服屋だ。二階建ての建物である。
透が自動ドアを潜って中に入り、遅れてアストレアも入る。
内装は普通の服屋と言ったところだ。男性用も女性用もある。
「まずは下着から買おうか」
「はい。サイズも図った方がいいですかね」
「あー、まぁ一応図った方がいいかな……ただここに売ってる服全部魔法の服だからサイズ自動で調整されるんだよね」
「マジすか、魔法半端ねぇっすね」
「ま、測るだけはかろうか。店員さーん」
近くにいた店員に透が話しかける。
「はーい」
返事をしたのは猫耳と猫の尻尾を持つ店員だ。なぜかメイド服を着ている。
ちゃんと胸に店員の名札を下げている。
「この子のバストとか図ってください」
「わかりましたにゃ~」
どうぞこちらへ~とアストレアは店員に連れられ試着室に入れられる。
「では測るのでお召し物を脱いでくださいにゃ」
「はい」
アストレアは患者衣を脱ぐとすぐ全裸になる。ちんぽにゃ
それを見た店員が驚いた表情をする。
「布一枚下は全裸……お客様は変態ですかにゃ?」
「いや、あの、諸事情会って持ってる服全滅しただけの人です……」
「そ、そうですかにゃ」
そうして胸を測る。
「Gの八十ですにゃ」
「Gカップ……でっか」
フィクションでもそうそう聞かないサイズの胸である。
そのままウエストとヒップを測り、測定結果の紙を貰う。
患者衣を再び着て試着室を出る。
「どうだった?」
「Gカップらしいです……」
そう言いながらアストレアは紙を透に渡す。
「……Gカップか……」
透は仮面の下で遠い目をした。
透のカップはCである。小さめの方の。
「ま、まぁこれをもとにブラとか探そうか」
「はいっ」
そうして二人は下着を選んでいく。
これとかどうだ、これはエロイな、いやこっちのがエロイなどと。
そうして三着ずつブラとショーツを選びカゴに入れ、次は服だと服を選ぶ。
「これとかどうすか」
アストレアが手に取ったのはバニー服だ。
「それ着て学校行くの?」
透が少し正気に戻り問いかける。
「バニーの女ってエロくていいじゃないすか」
「エロいの前に怖いが来るんじゃない?」
「あ、それもそうか……じゃあ」
などときゃいきゃい笑いながら服を選ぶ。
二人とも元男だというのにやってることは完全に女だった。
そうして服を選び終える。
試着室で服を着て、カーテンを開けて透に見せる。
「どうかな?」
「凄いよく似あってる。天使の翼も相まってガチ天使に見える」
ふふんとアストレアはでかい胸を張った。
着ている服はチャイナ服に似ている白い服だ。腰には深いスリットがある。
白いニーソも着用している。胸元は露出している。
実によく似合っている服だ。
「じゃあこれ同じの五着ぐらい買う?」
「流石に同じ服五着は駄目でしょ。他のも探そうか」
そうして二人は二時間ぐらい服を見た。
「ありがとうございましたー」
二人は服屋を出た。
アストレアは最初に選んだ服を着た状態だが、まだ靴を履いていない。
「次は靴を買おうか」
「えぇと、いいんですか? もう十万円以上も使っちゃってますけど」
魔法の服は高い。最低でも一万する。
これは魔法の服の材料も魔法で作るという人件費が嵩むからだ。普通の服を魔法の服にするのも出来なくはないが機能が制限されてしまう。
高い分魔法の服は強い。洗濯しなくとも常に清潔で汚れの無い状態をキープし破損しにくくしても一日も経てば直る。
これらの要素があるから一万円という高さでも問題なく売られるのである。
「気にしないで、私はお金だけは持ってるから」
そういい透はブラックカードを見せた。
「お金持ちだ……」
「まぁ、割と資産は数十億あるからほんとに気にしないで」
「大富豪だ……」
などと言いながら二人は靴屋に向かう。隣の店舗だ。
中に入って今度は靴を探す。
何がいいかな、これはどうだ、あれはどうだと二人して色々と物色する。
そうして十分ほど悩んだ末に選んだのは白いサイハイブーツだ。これも一万円ほどした。
能力は魔法の服と左程変わらないが耐久性は高い。
そうして二人は衣服の買い物を済ますのだった。
店を出て透が話しかける。
「そうだ、ネクサスギア買う?」
「なんですか? それ」
「昔で言うスマホだよ。持っておいた方が楽だよ」
「スマホに該当する存在なら買っておいた方がいいですね……ただまた板倉さんに出してもらうことになりますが」
「だから気にしなくていいって、さ、行こ」
そうして二人はまた転移し電気屋に行く。
着いた先は一階建ての建物だ。自動ドアを潜って中に入る。
そしてガラスのショーケースの中に目当てのネクサスギアが入っている。
「これがネクサスギア……」
いかにも近未来的ガジェットを前にアストレアは興奮する。
形としては補聴器と眼鏡をくっつけたようなものだろうか。
左耳にかけるような形の物である。全体的に白い。
「店員さーん」
アストレアがネクサスギアに感動している間透が店員を呼ぶ。おっさんの店員が来た。
「ネクサスギア一つください」
「はいまいど。分割払いと一括払いどちらにします?」
「一括払いで」
「でしたら七万二千円になります」
「はーい」
透はアイテムボックスから財布を取り出し七万二千ちょうどとりだす。
「現物持ってきますね」
店員がカウンターに行き透とアストレアも着いて行く。
カウンターの席に座り店員が持ってくるのを待つ。
少し待つとすぐ持ってきた。
「はいどうぞ。初期設定もしていきますか?」
「していきます」
「でしたらこちら説明書になります。まずはつけてください」
「わ、わかりました」
アストレアは左耳にかけてみる。
「電源ボタンが耳の上にあるのでそれを押してください」
「わかりました」
言われるがまま電源ボタンを押すとARで画面が表示される。この画面はアストレアにしか見えていない。
そのまま説明書通りに悪戦苦闘しながら設定をしていく。
二十分ほどで設定は終わった。今の時代にもグーグルは存在した。
「ありがとうございましたー」
やる気のない台詞と共に透とアストレアは退店した。
透もネクサスギアを装着し何か操作する。
するとアストレアの方にメッセージが来て電話番号の登録画面が映る。
「これ、私の電話番号。登録しといて」
「わかりました」
アストレアは慣れた手つきで登録をする。
「それじゃあ、女子寮まで送るね。今日は楽しかった、ありがとう」
「こちらこそ色々とありがとうございました! 今度何かお礼します!」
そうしてアストレアは女子寮前に転移したのだった。