しかし、そんな子悪魔たちの平穏は永くは続かなかった。
ある日、たまたまサーカスを見に陸に上がったエンヴィメイドの面々。彼女らの視線に、子悪魔たちの村がふと映り込んでしまったのだ。
色とりどりに咲き誇る花々。小鳥たちは歌い、動物たちがほのぼのと暮らしている。小さいながらも、透き通ったが光る美しい湖。そこを中心に広がる風景は、エンヴィメイドらの心を打った。
そして、彼女らの中に1つの感情が芽生える。
微笑みを湛え、子悪魔たちに近づいたカルタシアスが猫なで声でおねだりをする。
「ねぇ。この場所キレイだね。だからさ、私たちにちょうだい?」
子悪魔たちは当然のように拒否をした。ここは私たちの村なのだと。
殲滅が始まった。
片や「古悪魔」を夢見るだけで、日々をのほほんと生きる「子悪魔」。
片や邪智暴虐唯我独尊強欲無慈悲で名を馳せる「嫉妬の人魚」。
力量差は歴然である。
為す術も無く、蹴散らされた。
此処から先、子悪魔たちはちりじりとなる。子悪魔たちの絆を引き裂くが如く。
たまたま水汲みに行っていたことで、エンヴィメイドたちに気付かれることなく一人取り残されてしまった、ルルラン。
行き掛けの駄賃と言わんばかりに、クラウンへと売り払われた、ハラファ。
大都市で衣装代として売られたアルフェス。
魔道学園都市に実験動物として引き渡された、マーリン。
帰り道に食事代として売り払われたサフィアラ。
そして、運悪く1人逃げ切れてしまったことで、以後罪悪感に心を苛まれ、スラムで懊悩と暮らすこととなるミシリア。
これは、1度は実験動物として扱われるも、1人の心優しき教授によって研究員として雇われることとなったマーリンの物語。
魔道学園都市では、今現在2つの勢力に別たれていた。
1つは押しも押されもしない現学長学派。魔道の真髄に至るためならば如何なる手段も厭わない、この魔道学園都市の約8割を占める一大勢力である。
1つは現学長学派に対抗すべく現れた新勢力。ハイセル学派。この魔道学園都市では許容されているとはいえ、知性を持った生命で実験を行う現学長学派は、倫理的に反しているという主張を持った勢力である。
ハイセル学派誕生の発端は、10年前、ハイセルとマーリンが出会ったことに起因する。
当時一介の教員であったハイセルは、学長学派の面々の依頼で都市外の人物から実験動物の引き渡しを請け負うこととなった。
そこで出合ったのがマーリンである。
彼女は全てに怯えていた。唐突に現れたエンヴィメイドに村を焼き払われ、ここまでの道中には親友であるハラファとアルフェスが売りに出されたのを目撃している。
そして、ここは魔道学園都市。まがりなりにも悪魔族であり、膨大と言って支障のない魔力を持ったマーリンがどうなるのかなど、火を見るよりも明らかである。これで怯えるなという方が無理であろう。
そんなマーリンに対し、不憫に思ったハイセルはできうる限り優しく接した。
2人が接していたのはマーリンが学長学派に引き渡されるまでのほんの数日。けれど、そのほんの数日でハイセルの心は固まった。
学長学派への引き渡し当日、ハイセルはマーリンを庇った。彼女を実験に使うだなんて間違っていると。知性ある他種族を用いた実験など、倫理的に反していると。
それに対し、学長学派の対応は冷淡なものだった。魔道の真髄へと至るために、それは必要な犠牲であると。
長時間の問答の末、ハイセルはマーリンを救い出すことに成功する。しかし、ハイセルの心にしこりが残り続けたことには変わりなかった。学長学派がマーリンを諦めた理由が、他に代わりはいくらでもいるからだったためである。
研究者である以上、魔道の真髄に至ることはハイセルにとっても人生最大の宿命とも言えるものであった。
しかし、ハイセルにとってのそれは、他種族で実験してまで至るべきモノではなかった。むしろ、他種族と手を取り合って至るモノであった。
故にハイセルは進み出す。魔道の研究のために、他種族を犠牲にする現学長学派を否定するべく。
{大魔道学会|マギアカデミア}の{子悪魔|りとるでびる}・マーリン
攻200/守400・悪魔族・風属性・レベル2・効果
このカード名の①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このターンに魔法カードが発動している場合、このカードは手札・墓地から特殊召喚できる。
②:このカードがフィールドに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、「マギアカデミア」モンスターか「{子悪魔|りとるでびる}」モンスター1体を召喚できる。
③:自分フィールドに悪魔族モンスターが召喚・特殊召喚される度にこのカードに魔力カウンターを2つ置く。
④:相手の効果でこのカードが破壊された場合に発動する。自分フィールドの「{子悪魔|りとるでびる}」モンスターを全て破壊する。
{大魔道学会|マギアカデミア}の学徒・メイリス
攻400/守500・魔法使い族・風属性・レベル2・効果
①:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。このカードに魔力カウンターを3つ置く。
②:このカードの攻撃力・守備力はこのカードに置かれている魔力カウンターの数×100アップする。
③:1ターンに1度、自分フィールドの魔力カウンターを5つ取り除いて発動できる。デッキから「マギアカデミア」モンスター1体を手札に加える。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は魔法使い族モンスター以外のモンスターの効果を発動できない。
{大魔道学会|マギアカデミア}の教員・モーゼン
攻1000/守1500・チューナー・魔法使い族・風属性・レベル4・効果
①:このカードは自分フィールドの「マギアカデミア」カードに置かれている魔力カウンターを3つ取り除き、手札・墓地から特殊召喚できる。
②:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。自分フィールドの魔力カウンターを置く事ができる「マギアカデミア」カード全てに、魔力カウンターを1つずつ置く。
{大魔道学会|マギアカデミア}の助教・ハイン
攻1000/守1500・チューナー・魔法使い族・風属性・レベル4・効果
①:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。自分フィールドのモンスターの数と同じ数だけ、このカードに魔力カウンターを置く。
②:1ターンに1度、自分フィールドの魔力カウンターを5つ取り除いて発動できる。デッキから「マギアカデミア」魔法カード1枚を手札に加える。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は魔法使い族以外のモンスターの効果を発動できない。
{大魔道学会|マギアカデミア}の教授・ハイセル
攻1500/守2800・S・魔法使い族・風属性・レベル6・効果
魔法使い族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。自分のフィールド・墓地の「マギアカデミア」カードと同じ数だけこのカードに魔力カウンターを置く。
②:このカードの攻撃力・守備力はこのカードの魔力カウンターの数×100アップする。
③:1ターンに1度、自分の墓地の「マギアカデミア」モンスター1体を対象にして発動できる。そのモンスターのレベルと同じ数だけこのカードの魔力カウンターを取り除き、そのモンスターを特殊召喚する。
{大魔道学派|マギアカデミア}の博士・ハイセル
攻1000/守500・S・魔法使い族・風属性・レベル10・効果
チューナー+チューナー以外の魔法使い族モンスター1体以上
①:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。自分のフィールド・墓地の魔法カードの数だけ、このカードに魔力カウンターを置く。
②:このカードはこのカードに置かれている魔力カウンターの数によって、以下の効果を得る。
1つ以上:このカードの攻撃力・守備力はこのカードの魔力カウンターの数×200アップする。
3つ以上:相手のモンスターの攻撃力・守備力は自分フィールドの魔力カウンターの数×100ダウンする。
5つ以上:自分・相手ターンに1度、自分フィールドの魔力カウンターを5つ取り除いて発動できる。自分の墓地から「マギアカデミア」モンスター1体を特殊召喚する。
8つ以上:自分フィールドの「マギアカデミア」カードは相手の効果を受けない。
{大魔道の真髄|マギアカデミア}の都市長・ハイセル
攻3400/守3400・融合・魔法使い族・風属性・レベル9・効果
「{大魔道学派|マギアカデミア}の博士・ハイセル」+魔法使い族モンスター2体
①:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。自分のフィールド・墓地の「マギアカデミア」カードの数だけ、このカードに魔力カウンターを置く。
②:相手が効果を発動した時に、自分フィールドの魔力カウンターを5つ取り除いて発動できる。その効果を無効にする。
③:魔力カウンターの置かれている「マギアカデミア」モンスターは戦闘では破壊されない。
{大魔道の極致|マギアカデミア}の{古悪魔|エルダーデーモン}・マーリン
攻3000/守2500・融合・悪魔族・光属性・レベル8・効果
「マギアカデミア」モンスター+魔法使い族モンスター2体以上または「{子悪魔|りとるでびる}」モンスター+悪魔族モンスター2体以上
このカードは融合召喚できない。自分の墓地の上記カードをデッキに戻した場合のみ特殊召喚できる。
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚した場合に発動する。このカードに、このカードの素材としてデッキ・EXデッキに戻したモンスターの数と同じ数の魔力カウンターを置く。
②:「マギアカデミア」モンスターを素材として特殊召喚したこのカードの種族は、魔法使い族として扱う。
③:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドの魔力カウンターを12個まで取り除く。その後、レベルの合計が取り除いた魔力カウンターの数と同じになるように、自分のデッキ・墓地から「マギアカデミア」モンスターまたは「{子悪魔|りとるでびる}」モンスターを特殊召喚する。
④:相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時、自分フィールドの「マギアカデミア」モンスターまたは「{子悪魔|りとるでびる}」モンスター2体をリリースして発動できる。その効果を無効にし破壊する。
魔道学園都市マギアカデミア
フィールド魔法
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分が魔法使い族モンスターを召喚・特殊召喚する度にこのカードに魔力カウンターを1つ置く。
②:自分フィールドの魔力カウンターを9つまで取り除いて発動できる。取り除いた魔力カウンター3つにつき、自分はデッキから1枚ドローする。
③:自分フィールドの魔力カウンターを5つ取り除いて発動できる。自分の墓地から「マギアカデミア」カード1枚を手札に加える。
{魔力収集装置|マギアカデミア・プール}
永続魔法
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分が魔法カードを発動する度にこのカードに魔力カウンターを1つ置く。
②:自分の手札・フィールドの魔法カード1枚を墓地に送って発動できる。デッキから「マギアカデミア」魔法カード1枚を手札に加える。
③:1ターンに1度、自分フィールドの魔力カウンターを5つまで取り除いて発動できる。取り除いた魔力カウンターの数まで、自分の墓地の「マギアカデミア」魔法カードを選んでデッキに戻す。この効果の発動後、ターン終了まで、自分はこの効果でデッキに戻したカードと同名のカードの効果を発動できない。
{大魔道学会|マギアカデミア}ハイセル学派
永続魔法
①:魔法カードが発動する度に、このカードに魔力カウンターを1つ置く。
②:1ターンに1度、自分フィールドに「マギアカデミア」モンスターが存在する場合、相手が発動した魔法カードの効果を無効にする。
{魔力循環|マギアカデミア・ループ}
通常魔法
①:デッキから「マギアカデミア」魔法カード1枚を手札に加える。
{魔道解放|マギアカデミア・サモン}
通常魔法
①:デッキから「マギアカデミア」モンスター1体を手札に加える。
{魔力上昇|マジックアップ・マギアカデミア}
通常魔法
①:自分フィールドの「マギアカデミア」カード1枚を対象にして発動できる。そのカードに魔力カウンターを2つ置く。
{魔力回収|マギアカデミア・チャージ}
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに2度まで使用できる。
①:墓地の「マギアカデミア」魔法カード1枚を対象にして発動できる。そのカードを手札に加える。
{大魔道の鼓動|マギアカデミア・ハーツ}
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドの魔力カウンターを3つ取り除き、自分の墓地の魔法カード5枚を対象にして発動できる。そのカードをデッキに戻す。その後、デッキから戻したカードとはカード名が異なる通常魔法カード1枚を手札に加える。
{魔力向上|ハイ・マギアカデミア}
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドの魔力カウンターを置く事ができる「マギアカデミア」カード全てに、魔力カウンターを1つずつ置く。
{魔力発散|リバース・マギアカデミア}
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに2度まで使用できる。
①:自分フィールドの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。自分の墓地の「マギアカデミア」モンスター1体を特殊召喚する。
{魔道の真髄|マギアカデミア・コンフュージョン}
通常魔法
自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、魔法使い族モンスター1体を融合召喚する。
{魔力暴走|マギアカデミア・バースト}
速攻魔法
①:自分フィールドの魔力カウンターを6つまで取り除いて発動できる。取り除いた魔力カウンター3つにつき、自分・相手のフィールドのカード1枚を手札に戻す。
{魔力生成|マギアカデミア・クリエイト}
永続罠
①:罠カードの効果が発動する度に、このカードに魔力カウンターを1つ置く。
②:1ターンに1度、自分の墓地・除外状態の「マギアカデミア」カードを3枚まで対象にして発動できる。そのカードをデッキに戻す。その後、このカードに魔力カウンターを3つ置く。
③:このカードの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。デッキから「マギアカデミア」モンスター1体を手札に加える。
テーマ紹介
コンセプトは大量のリソースと継戦能力で相手を追い詰めること。フィールドにモンスターが3体ならんでマギアカデミア・プールが存在すると宇宙が確定する。
めすがきのテーマでは珍しい完全2枚初動のテーマ。動きの特性上サーチを連打するため、誘発受けはかなり悪い。
めすがきのオリカ環境における評価はカジュアル。完全なTier外。かといって十分にぶん回って完成した盤面はカジュアルのパワーでは突破は難しいところ。環境には連れていけず、かといって盤面はガチガチ。シンクロンみたいな感じになる。
融合体マーリンはマギアカデミア内では単なる妨害兼2体特性召喚だが、子悪魔で使うと大量特殊召喚によってとんでもないことになる。