遊戯王オリカ・オリテーマシナリオ   作:めすがき

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 平和に村で暮らしていた子悪魔たち。

 しかし、そんな子悪魔たちの平穏は永くは続かなかった。

 ある日、たまたまサーカスを見に陸に上がったエンヴィメイドの面々。彼女らの視線に、子悪魔たちの村がふと映り込んでしまったのだ。

 色とりどりに咲き誇る花々。小鳥たちは歌い、動物たちがほのぼのと暮らしている。小さいながらも、透き通ったが光る美しい湖。そこを中心に広がる風景は、エンヴィメイドらの心を打った。

 そして、彼女らの中に1つの感情が芽生える。

 微笑みを湛え、子悪魔たちに近づいたカルタシアスが猫なで声でおねだりをする。

「ねぇ。この場所キレイだね。だからさ、私たちにちょうだい?」

 子悪魔たちは当然のように拒否をした。ここは私たちの村なのだと。

 殲滅が始まった。

 片や「古悪魔」を夢見るだけで、日々をのほほんと生きる「子悪魔」。

 片や邪智暴虐唯我独尊強欲無慈悲で名を馳せる「嫉妬の人魚」。

 力量差は歴然である。

 為す術も無く、蹴散らされた。

 此処から先、子悪魔たちはちりじりとなる。子悪魔たちの絆を引き裂くが如く。

 たまたま水汲みに行っていたことで、エンヴィメイドたちに気付かれることなく1人取り残されてしまった、ルルラン。

 行き掛けの駄賃と言わんばかりに、クラウンへと売り払われた、ハラファ。

 大都市で衣装代として売られたアルフェス。

 魔道学園都市に実験動物として引き渡された、マーリン。

 帰り道に食事代として売り払われたサフィアラ。

 そして、運悪く1人逃げ切れてしまったことで、以後罪悪感に心を苛まれ、スラムで懊悩と暮らすこととなるミシリア。

 これは、行き着いた先の街で、自らを蝕みながら暮らすミシリアの物語。


崩壊世界物語 子悪魔編6 疫病に沈む街

「ぁ、ぁあああ。あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」

 

 村から命からがら逃げ出したミシリアは、行き着いた先の路地裏にて、大粒の涙を流しながら慟哭していた。

 

 大した理由もない癖に村を滅ぼしたエンヴィメイドへの怒りに震え、そんなおちゃらけた連中に手も足も出なかった自分の無力さに震え、ミシリアは全てに怒り、全てに嘆いていた。

 

 さて、今ミシリアが伏して泣いている場所は、いわゆるスラムと呼ばれる街の貧民街に相当する場所だった。

 加えて、現在の時間帯は夜。必死に逃げて来たミシリアにはどうでも良いことでしかなかったが、そこで暮らしている住民にとって、夜に大声で泣かれることは迷惑以外の何物でも無かった。

 

 

 当然、絡まれる。

 

「おいテメェ! うるせぇぞ!」

 

 路地裏に入ってきた男はミシリアに近付くと、ミシリアの胸ぐらを掴み、軽々と片手で持ち上げた。

 

 子供らしい体重の軽さに、よくもガキが俺の睡眠を邪魔してくれたものだと更なる怒りが込み上げてきた男は、ミシリアを殴り付けようと、ミシリアを見、悲鳴をあげた。

 

 泣き腫らして真っ赤に腫れた目は、殺意に染まり、怒りに溢れるその瞳は、人1人を怯えさせるには十分な迫力を誇っていた。

 

「わたしに、かかわるな」

 

 ミシリアが男を軽く押す。それだけで、男は吹き飛んだ。

 掴んでいた手は怯えていたこともあり簡単に剥がれ、男はそのまま大通りを飛び、別の路地裏を飛び、行き当たりの家を数件貫いたところで止まった。

 当然、意識はない。

 

 ミシリアは、しばらく男の飛んでいった先を睨み続けていたものの、しばらくすると再び悲しみや怒りが込み上げてきたのかまた地面に伏せて泣き始めた。

 

 二人のその光景を見ていたスラムの住人たちは、このスラムに新たな王が誕生したことを直感した。

 

 

 

 

 

 数年後───

 

 当然のようにスラム街のボスとなっていたミシリアの元に、部下の1人が駆け寄ってきた。

 

「た、大変です! お頭───」

 

 曰く、街全体で病気が広がっている。スラムでも広がりを見せている。ミシリアの組織の構成員にも、その病気の症状が見られる。その病気に罹ると体中に黒い斑点のようなものができる。回復魔法は気休め程度にしかならない。

 そして、現状致死率100%。

 

 ミシリアは直感した。これは、自分1人の手には負えない案件だと。

 かといって、何もしないという手は無かった。

 

 恐らく自分は問題ない。古悪魔(エルダーデーモン)となった今の自分の体は、並みの病程度じゃ罹ることすらない。しかし、自分に付き従ってくれているスラムの連中はそうではない。

 

 この数年間スラムで暮らしてきたミシリアは、曲がりなりにもこのスラムの住人たちに仲間意識を感じ始めていた。

 

 何とかしてやりたい。そんな想いが、ミシリアに芽生えた。

 

「ノアのところに行ってくる。ああ、それとイクリプスの奴のとこにも。患者は隔離して、お前らはなるべく近付かないようにしておけ」

 

 数年前、村を救えなかった自分。しかし、今度こそは。決意を込めて、ミシリアは一歩を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の病原体

攻0/守0・アンデット族・闇属性・レベル1・効果

 

①:このカードが効果で破壊され墓地へ送られた場合に、このカードを除外して発動できる。デッキから「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体を特殊召喚する。

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の感染源

攻0/守0・アンデット族・闇属性・レベル1・効果

 

①:このカードが効果で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の少女 ウィル

攻1400/守1500・アンデット族・闇属性・レベル4・効果

 

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:手札のこのカードを相手に見せて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分の手札・フィールドのカード1枚を破壊する。

②:このカードが効果で破壊された場合に発動できる。このカード以外の自分の墓地・除外状態の「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体を特殊召喚する。

③:自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・デッキの「{疫病に沈む街|パンデミナ}」カード1枚を破壊する。

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の医師 ノア

攻1800/守600・アンデット族・闇属性・レベル4・効果

 

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:「{疫病に沈む街|パンデミナ}」カードが効果で破壊された場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

②:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。自分の手札・デッキの「{疫病に沈む街|パンデミナ}」カード1枚を破壊する。

③:自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・フィールドのモンスター1体を破壊する。その後、自分フィールドに「{疫病に沈む街|パンデミナ}トークン」(アンデット族・地・星1・攻/守0)2体を特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はアンデット族・悪魔族以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の看護 ペスティ

攻1400/守1800・アンデット族・闇属性・レベル4・効果

 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが効果で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。

②:自分の手札・フィールドのモンスターが効果で破壊された場合に発動できる。手札・墓地からこのカードを特殊召喚する。

③:このカードがフィールドに存在する限り、「{疫病に沈む街|パンデミナ}」カードが破壊される度に発動する。自分のLPを300回復する。

 

始まりの{疫病に沈む街|パンデミナ}

攻800・L・アンデット族・闇属性・リンク1・効果 ↑

 

「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。

 

終わり無き{疫病に沈む街|パンデミナ}

攻500・L・アンデット族・闇属性・リンク2・効果 ↓↘️

 

「禁海」モンスターまたは「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスターを含むアンデット族モンスター2体

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体を特殊召喚する。

 

絶え間無き{疫病に沈む街|パンデミナ}

攻1000・L・アンデット族・闇属性・リンク2・効果 ↙️→

 

「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスターを含むアンデット族モンスター2体

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードがL召喚した場合に発動できる。自分の手札・デッキ・フィールドのアンデット族・闇属性モンスター1体を破壊する。

②:このカードが効果で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の統括者 イクリプス

攻3500・L・アンデット族・闇属性・リンク5・効果 ↑↓↗️→↘️

 

「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスターを含むアンデット族モンスター2体以上

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時に発動できる。その効果を無効にし破壊する。その後、自分の手札・フィールドのカード1枚を破壊する。

②:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。

③:相手によってフィールドのカードが破壊された場合に発動できる。相手フィールドのカード1枚を選んで破壊する。

 

{疫病に沈む街|パンデミナ}の{古悪魔|エルダーデーモン}・ミシリア

攻2700・L・悪魔族・光属性・リンク4・効果 ←↑↓→

 

「{子悪魔|りとるでびる}」モンスターまたは「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスターを含むモンスター2体以上

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが特殊召喚した場合に発動する(この効果の発動に対してお互いは効果を発動できない)。このカードをカウンター罠カード扱いで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。

②:このカードの効果でカウンター罠カード扱いでセットされているこのカードは、以下の効果を持つカードとして発動できる(モンスターの効果としては扱わない)。

●魔法・罠カードが発動した時に発動できる。自分の手札・フィールドの「{子悪魔|りとるでびる}」モンスターまたは「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター2体を破壊し、その発動を無効にする。発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。

 

静寂の{疫病に沈む街|パンデミナ}

通常魔法

 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:自分の手札・デッキの「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体を破壊する。

②:このカードが破壊された場合に発動できる。このカードを手札に加える。

 

禁海より渡る{疫病に沈む街|パンデミナ}

通常魔法

 

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

①:以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分フィールドの「禁海」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。その後、デッキから「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体を特殊召喚する。

●自分フィールドの「{疫病に沈む街|パンデミナ}」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。その後、デッキから「禁海」モンスター1体を特殊召喚する。

 

死を運ぶ{疫病に沈む街|パンデミナ}

通常魔法

 

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。その後、自分の手札・フィールドのカード1枚を破壊する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はアンデット族・悪魔族モンスターしか召喚・特殊召喚できない。

②:このカードが破壊された場合に発動できる。このカードを手札に加える。

 

隔離されし{疫病に沈む街|パンデミナ}

永続魔法

 

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから「{疫病に沈む街|パンデミナ}」カード1枚を手札に加える。

②:アンデット族モンスターが効果で破壊された場合に発動できる。自分の墓地・除外状態のアンデット族モンスター1体を手札に加える。

③:このカードが破壊された場合に発動できる。このカードを手札に加える。

 

黙示録の{疫病に沈む街|パンデミナ}

永続罠

 

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。その後、自分フィールドのモンスター1体を破壊する。

②:自分・相手ターンに発動できる。自分は1枚ドローする。その後、自分の手札・フィールドのカード1枚を破壊する。

③:このカードが破壊された場合に発動できる。墓地・除外状態のこのカードを自分フィールドに表側で置く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テーマ紹介

破壊によって展開して行くテーマ「パンデミナ」

単体での運用の利点は、破壊によって展開する為うらーらなどの誘発を多少受けにくいこと。欠点は誘発を受けるとちゃんと盤面が弱くなること。

カード内に表記されている様に、もう1つの子悪魔テーマ禁海と組み合わせて運用することを想定している為、単体では手数があまり足りていないような気もする。

めすがきのオリカ環境の評価はカジュアル。禁海と組み合わせてもTier外といったところ。環境に連れていくとすると、後攻どうするの問題と、子悪魔で良くねという反論を覆せない為。

テーマ内のエースであるミシリアにしても、恐らく子悪魔で妨害の1つとして出した方が強く使える。

作中のミシリアの村に居た時点での戦闘能力は、この世界の一般人を1、英雄を100とすると80くらい。数年後の古悪魔(エルダーデーモン)へと成長した時で140くらい。ちなみにエンヴィメイドは一人一人が1万くらい。

 

 

 

 

 

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