ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
未来のために
「では、改めてモノリス攻略ミッションの編成について発表する」
日を跨ぎ、いよいよモノリス攻略ミッションへの出撃の時となった。参加メンバーを見渡しながら代表してマイスターが説明を始める。
「本ミッションは6つのモノリスの同時破壊が目的であり、その為、6つのチームに分かれて出撃してもらう。そして、この作戦は全体の状況把握も重要になるため、ここに残って指示を出す統括担当も用意する」
モノリスの破壊を目的とした同時出撃。ただ闇雲に出撃しても意味がない。6つのチームに分かれた上で全体の状況を見て、指示を出す統括担当も別途用意しなくてはならず、何よりそのポジションは誰でもいい訳ではない。果たして誰がそのポジションにつくのかと考えていると、ショウは一歩前に踏み出す。
「全体統括は俺が担当する」
「ショウさんはこの場にいるメンバーの中で最も経験豊富な人材だ。常に情報を集め、状況判断やバックアップをする大変な役回りだが、適任だと考えた」
ショウが統括を担当するようだ。下手をすれば出撃するよりも負担の大きいポジションだが、ガンプラバトルの初期から今日まで多くの経験を積んできたショウならば適切に状況を進行してくれるだろうというマイスターの信頼があっての人選だった。
「次に各モノリスを攻略するチーム分けだが、まずミッション内容の偵察を兼ねた第一陣と後続の第二陣に分け、各チームでコンビネーションや経験値での戦闘バランスを考慮して選んでみた」
他のメンバーも始まりのガンダムブレイカーとして名を馳せるショウならば問題ないと頷いている。すると流れるように話はいよいよ出撃メンバーの組分けに移っていく。
「まず第一陣第一班はライムとアータル、ウィル君。第二班はユカ君、ミサ君、リン君。そして第三班はシーナ君とマシマ君。そしてアオバ君にお願いしたい。全体的に経験値のあるメンバーが先陣を切り、情報を送ってほしい」
まずは先陣を切る第一陣の3つのチームの組分けがマイスターから発表された。全員実力のあるメンバーだが、反応は様々だ。
「マジかよ!? いや、お嬢やアオバちゃんと出撃できるのは嬉しいけど……ホントにその組み合わせで良いのか?」
「シーナ君とマシマ君、アオバ君の機体特性の組み合わせはバランスが良いんだよ。それに、君の経験値があれが何があってもフォローできるだろう」
あれだけシーナと出撃したがっていたマシマが一番驚いており、何なら確認までしてくる始末だ。熱望していたシーナとの出撃に関してマイスターの知るところではないがマイスターなりに考えての編成であった。
「そ、そうか……。分かった、2人のエスコートは任せてくれ!」
「わかりました。マイスターさんの指示に従います」
「同じく。情報はなるべく送るようにしますよ」
マイスターの言葉に乗せられたマシマは力強く答える。シーナも編成に関しては思うところはありそうだが、ちゃんと考えた上での編成である為、それを飲み込み、アオバと共に頷く。
「ミサ君達のチームはまず、ユカ君はミサ君とは付き合いが長いと聞く。リン君ともカルパッチョ戦を見る限り、相性は悪くないだろう。ミサ君とリン君は親戚だという事で連携も取りやすいと判断した。それに、この中で特にミサ君は経験値が相当高いと私は踏んでいる」
「えぇ……? 買い被り過ぎだよォ……。まあ、でもリンとユカが一緒なら私も安心できるし、任せといてよ!」
ミサ達第二班の編成は連携を重視したようだ。マイスターの説明になにやらモジモジと体を揺らし、照れた様子を見せるミサだが、気の置ける間柄である2人と出撃できるというのもあって張り切っている。
「そして第一班。ライムとアータル、そしてウィル君は熟練のファイターと言って良いだろう。ウィル君は2人と初めて組んでもらう事になるが、覚醒もあり突破力もある君ならば問題ないと判断した」
「随分と人を褒めるじゃないか。流石に気持ち悪く感じるね」
「君の実力“は”信頼しているからな」
第一班は熟練のファイター同士の組み合わせだ。そつなく連携もこなしてくれることだろう。何より不測の事態が起きてもウィルには覚醒がある。どうとでもなる筈だ。マイスターの説明に肩を竦めながら憎まれ口を叩くウィルにマイスターも負けじと言葉を強調させながら話し、2人は無意識のうちに口角を僅かに上げる。
「先鋒は任せたぞ。実力もあり、信頼に足る者でなければ任せられない役目だ。……やってくれるな?」
「フッ……分かった。ここはおだてに乗ってやろう」
第一陣は大事な役目だ。ミッションの情報の共有などただ出撃すればいいという問題ではない。第一陣はマイスターの信頼もあっての編成だ。それを感じながらライムは軽口を叩くように笑みを見せながら腕を組む。
「ライム、これはおだてではない。主殿は本心から信頼して頼んでいるのだ」
「大丈夫だ、アータル。ライムは分かって言っているんだ」
「む……? それは真か、ライム?」
しかしそんなライムに律儀にマイスターの真意を説こうとするアータル。思わずライムの笑みも引きつるなか、マイスターは苦笑気味にライムのフォローをする。最もそれはそれでアータルはライムに確認してしまうため、「……それを俺に言わせるか?」とライムは呆れ交じりに答えていた。
「さて、ある程度、情報が集まったところで出撃する第二陣の説明に入る。まずは第四班。ツムギ君、タオ君、ナギサちゃん。第五班をマイスター、アヤト君、ヒマリちゃん。第六班をシオンちゃん、ソフィーちゃん、ユウヒで編成した」
脱線まではいかないがショウは話を再度、チームの組分けに戻し、いよいよ第二陣の発表をし、そのまま説明し始める。
「第四班は幼馴染であるツムギ君とナギサちゃんは連携も取りやすだろうし機体相性も良い。タオ君も全体を見て、そんな2人の連携に合わせられると考えた」
「あ、あのガンダムブレイカーにそないな事言ってもらえるなんて照れるなぁ」
ツムギとナギサの相性は今更言うまでもないだろう。そんな2人に対してもタオなら俯瞰して対応できるだろうと判断したショウの説明にタオは気恥ずかしそうに答える。
「タオとはGBBBBをはじめてずっと戦ってきたからね。下手したら一番、連携も取りやすいかもしれない」
「むぅ……なんか複雑。でもGBBBBを始めた時から2人は一緒だったんだもんね」
ツムギとしてもタオは信頼に足る存在で片づけられない程、心強い存在なのだろう。屈託のないツムギの発言に唇を突き出して頬を膨らませるナギサだが、GBBBBでの付き合いの長さは聞いている為、下手に張り合うような真似は控える。
「第五班はアルティメイトフォースゼロのメンバーとして共にいた彼らなら今更、連携の心配はないという判断だ。お互いの事は分かっているだろうしな」
「ええ。心強い後輩達であり仲間ですから」
第五班のマイスターとアヤト、ヒマリの編成。ショウが言うように元々同じクランとして戦っていたマイスター達ならば何の問題もないだろう。ショウの言葉に迷いなく答えるマイスターの言葉にアヤトとヒマリは思わず顔を見合わせ、笑みを見せる。
「第六班はシオンちゃんとソフィーちゃんは姉妹ということでミサちゃん達と同じ理由だな。ユウヒは誰にでも合わせられる実力の持ち主だ。問題なく切り抜けられるだろう」
「その期待に結果で応えて見せますよ」
そして最後のチームについても説明する。姉妹であるシオンとソフィー。そして柔軟な対応ができるユウヒならば問題ないと判断しての事だった。ショウの説明にユウヒはウインク交じりに答え、シオンとソフィーも異議はないのか頷いている。
「異存などはないようだな。では早速、第一陣のメンバーは準備に向かってくれ。攻略準備は常に共有するので慎重に進めよう。では、みんな、よろしく頼む」
チーム分けも異議はないようだ。ならば早速、モノリス攻略へ向かうのみ。ショウの指示と共にクランルームは慌ただしくなっていくのであった。