ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
「よーし! 後は殴り込むだけだね!」
「そうだね! リリン、すぐ行くから!」
モノリス攻略戦から翌日。遂にカオスとの決戦の時が来た。決戦を前にしただけあって周囲の士気も高く、ミサとリンは張り切った様子を見せる。
「士気は高いに越したことはないが、ここは冷静にアプローチするべきだな。いよいよ直接対決なんだ。何を仕掛けてくるか分からねぇだろ」
「クラックを仕掛けたり、ウイルスをばら撒いたりとルール違反に躊躇いのない方達ですからね」
とはいえ、熱に浮かされたまま挑むのは危険だ。マシマやシーナの言う通り、向こうも後がない以上は何をしてくるかも分からない。
「事実、カオスの要塞を守るのはウイルスによってコントロールを奪われたガンプラ達だ。奪ったガンプラを盾にするとは、なんという卑劣なことを……!」
「防備のガンプラはかなりの数だ。それだけウイルスが蔓延していたという事だろう」
この日の為に事前にリサーチはしていたのだろう。まさに総力戦と言わんばかりにウイルスで掌握したガンプラ達がカオス達への道を阻む。そのようなやり口に憤りを感じるアータルに気持ちは理解しつつも客観的な視線でライムは語る。
「けど……それでも……アタシ達は絶対に負けないよ!」
ここまで来たのだ。何が待ち構えても絶対にリリンを助ける。そんな意志を示すように力強くリンは言い放つ。
「そうや! 向こうがどんな卑怯な手を使って来ようとな!」
「必ずカオスの野郎をぶっ倒す! そしてリリンちゃんを取り戻すぜ!」
「そうですね……。私達の日常を取り戻しましょう!」
リンの言葉にタオ、マシマ、シーナも同意する。
「──ああ。今日で全部終わりにしよう」
他の皆も口に出さないものの気持ちは同じだ。するとクランルームの入り口の方から声が聞こえてきたと思えば、そこにはタツヤと、その背後にはアヤトとヒマリの姿があった。
「タツヤ、もう良いのか?」
「ええ。リアルだと満足に動けるわけではありませんが、GBBBBなら関係ありませんから」
リアルでのタツヤの状態は昨日、ヒマリから全体へのチャットで知らされていた。ここに来たということは作戦に参加するつもりだろう。とはいえ流石に目覚めたばかりなのもあり、マイスターは心配するがタツヤは気にしないでくれとばかりに笑顔を見せる。
「……それにゼノギアを、シキを止めないといけませんから」
タツヤが無理をしてでもやってきた理由はゼノギア、いやシキを止めるためなのだろう。その気持ちを汲んだマイスターは頷き、タツヤの参戦を受け入れる。
「では、作戦を説明する。厳選した精鋭部隊を編成。他のメンバーが周囲の敵を抑えている間に、その突入部隊がカオスの元へ向かう」
マイスターは早速、作戦の概要を説明し始める。カオスと直接対決するのは精鋭部隊。少数なのもあり、かなり責任を感じる役割ではあるが、そんな部隊をカオスの元へ向かう為の道を切り開かねばならない。どの道、責任重大だ。
「……その突入部隊、アタシも入れて!」
メンバーの選出に話が移ろうとしたタイミングでリンが名乗りを上げる。これには隣で聞いていたミサも驚く。
「アタシじゃ力不足なのは分かってる。でも、どうしてもリリンを助けに行きたいの! リリンは大切な妹みたいなものだから……リリンはアタシの手で取り戻したいの! お願い!」
リンよりも実力のあるメンバーはいる。それは誰よりも理解しているリンだが、リリンを助けたいと想う気持ちは誰にも負けていないつもりだ。
「良いだろう。リン君の強い決意、受け取った。タツヤに呼びかけ続けたアヤトとヒマリの例もある。リリン君を助けたいという、より強い気持ちがいざという時の力になるだろう」
リンの覚悟を受けて、彼女を突入部隊に組むこむことをマイスターは了承する。その言葉にリンの表情はたちまち明るくなる。
「他のメンバーは、私とツムギ君で編成しようと思う」
そして残りのメンバーはマイスターとツムギに決定した。カオス達が何を仕掛けてくるか分からない以上、覚醒という切り札を持つ者達から選出するのは間違っていないだろう。
「でも、ツムギのブレイズブレイカーって前の戦いでデータが破損したんじゃ……」
「それにそのツムギ君も、何だったらショウさんもいないね」
しかし問題はツムギが使用するガンプラがない事だ。その事について触れるソフィーに続くようにアオバはこの場にツムギとショウの姿がない事に気付く。
「……そうだな。このまま出撃の流れになるだろうし、一度、全員、マイハンガーへ移ってくれ」
ツムギ達がどこにいるのかはマイスターは知っているようだ。マイスターの指示に首を傾げつつも一同、マイハンガーへ向かう。
・・・
「あれは……」
マイハンガーへ移動したマイスター達。その中でユカは見慣れぬガンプラの存在に気付いた。一同、そのガンプラの元へ向かうと丁度、リフトを通じてツムギとショウが降りてきていた。
「ツムギ、このガンプラは?」
「見たところ、君が以前使っていたガンプラのようだが……」
恐らくはツムギが使用する新しいガンプラなのだろう。シオンとウィルはその詳細をツムギに尋ねる。
「ブレイザーが目覚めたんです。でも、ストライクブレイザーは知っての通り、損傷が激しくて……。だからショウさんに相談して何とか使えるようにしようとしたんです」
「ストライクブレイザーに破損していないブレイズブレイカーのデータパーツを組み込んだんだ。突貫工事だったのでこんなギリギリになってしまったが……」
ブレイザーの目覚め。それだけでもこの場にいる者達にとっては大きなニュースだ。そんなブレイザーが宿るストライクブレイザーを使用できる状態にしようと長年、ガンプラバトルに関わってきたショウの手を借りて何とか形にした。確かに良く見てみれば、ストライクブレイザーをベースにブレイズブレイカーのパーツが組み込まれていた。
「破壊と創造のブレイザー。これがストライクブレイザー・リブレイクです」
例え何度破壊されても、それでも顔を上げ、創造をして未来へつなぐ。これがツムギが生み出した復活のストライクブレイザーなのだ。
「まるで不死鳥だね。そんな不死鳥の、燃えるような君の勇気があればきっとリリンちゃんを助けられるよ」
「うんっ! その為の道はナギサさん達が切り拓くから!」
そんなストライクブレイザー・リブレイクを見上げたユウヒはふとツムギに微笑み、ナギサも同意するように力強く答える。ユウヒとナギサの言葉にツムギは強く頷く。
「リリンの事、頼むで。ここぞって時に頼りになるんは、やっぱり君や!」
「お前とリンちゃんならやれるさ! 頼むぜ、リリンちゃんを助け出してくれよ!」
「後ろは私達が抑えます。必ず任務を果たしてきてくださいね」
ツムギとショウも作戦については一足先にマイスターから聞いているのだろう。編成に関してもマイスターとツムギは既定路線だった。タオ、マシマ、シーナと次々にツムギへエールを送る。
「リンとリリン……。妹達のこと、お願いね」
「任せてください。もうこれ以上、誰も悲しませたりしません!」
ミサからもリン、そしてリリンの事を託される。これ以上、悲しみの連鎖は続かせるわけにはいかない。ツムギはミサを安心させるように答える。
「責任重大だね、ツムギ。リリンとGBBBBの運命がアタシ達にかかってるなんて。けど、絶対やり遂げなきゃ! 頑張ろうね!」
「ああ。取り戻そう。そして繋げよう、GBBBBを……その明日を」
突入部隊としてのプレッシャーは感じるが、リリンとGBBBBを取り戻すという強い想いに比べれば、些細な事だ。リンとツムギは想いを共有する。
「恐らくこれが最後の戦いとなるだろう。危険な戦いになると思われるが……みんなの気持ちとガンプラの力で乗り越えよう」
出撃の時間が迫るなか、マイスターは今一度、この場にいる全員に呼びかける。気持ちは同じだ。リリンを助け、GBBBBを取り戻す。マイスターの言葉に頷いたツムギ達は続々と自身のガンプラへ向かい、出撃準備に入る。
「ブレイザー、本来ならもっと休ませたいところだけど……。でもごめん、力を貸してくれ」
《──……!》
ストライクブレイザー・リブレイクに乗り込んだツムギはブレイザーに呼びかける。自己修復がある程度の目途が立ったとはいえ、まだブレイザーは危うい状態だ。出来る事ならまだ修復させたいが、状況がそれを許さない。申し訳ない気持ちが押し寄せるが、ふとブレイザーの気配を感じる。それはまるで気にするなと言わんばかりに。
「行こう、ブレイザー!」
そんなブレイザーにツムギは笑みが零れる。出撃準備が整い、カタパルト画面が表示されるなか、不死鳥の如く復活し、燃えるような勇気をその瞳に宿したツムギはストライクブレイザー・リブレイクと発進していくのであった。
ガンプラ名 ストライクブレイザー・リブレイク
RIGHT LONG RANGE WEAPON MA-M21KF 高エネルギービームライフル
LEFT LONG RANGE WEAPON MA-M21KF 高エネルギービームライフル
RIGHT CLOSE RANGE WEAPON ビームサーベル
LEFT CLOSE RANGE WEAPON ビームサーベル
SHIELD アンチビームシールド
HEAD マイティーストライクフリーダムガンダム
BODY マイティーストライクフリーダムガンダム
RIGHT ARM ガンバレルストライクガンダム(ガンダムブレイカーver.)
LEFT ARM ガンバレルストライクガンダム(ガンダムブレイカーver.)
LEGS マイティーストライクフリーダムガンダム
BACKPACK 強襲型ガンバレルストライクガンダム(ガンダムブレイカーver.)
BUILDERS PARTS チークガード×2(ヘッド2左右の位置)
機体色はゲームのプリセットにあるヴィクトリーガンダムカラーで統一