ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak   作:ウルトラゼロNEO

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ブレイブブレイザー

 

 遂に始まったカオスとの最終決戦。デビルガンダムを相手に激しい戦闘が繰り広げられる。しかし劣勢に追いやられているストライクブレイザー・リブレイク達に対してデビルガンダムは目立った損傷らしい損傷はない。

 

「フッフフフフフ……圧倒的じゃないか、我が力は!」

 

 GBBBBトップクラスのツムギやマイスター達さえ手も足も出せない状況にカオスは湧き上がる愉悦を抑えきれず、高らかに笑う。

 

「いや……あのAIの力と言うべきか? あのAIを機体のコアとしたことで、ここまでのシステム介入が可能となったのだ。AIは人に使われる道具に過ぎない。これこそがAIのあるべき姿だ」

 

 どれだけストライクブレイザー・リブレイク達が攻撃しようとたちまち自己修復していくデビルガンダム。対してストライクブレイザー・リブレイク達には当然ながらそのような機能は持ち合わせておらず、劣勢に追いやられるのは火を見るよりも明らかであった。

 

「なんという攻撃だ……。システムの限界を超えている! カオスの言う通り、リリン君を通してシステムに介入しているとすれば彼女にどれ程の負荷がかかっているか……!」

 

 これまでのGBVによる強化など比にならない程の攻撃を見せるデビルガンダム。システムに介入しているとなればこれ程の力も納得できる。だが、それはマイスターの言うようにコアユニットとなるリリンには想像も付かない負荷がかかっていることだろう。

 

「そんな……! じゃあリリンはどうなっちゃうの!?」

「戦いの中で彼女を救う方法もある筈だ。リリン君の機体がデビルガンダムのコアユニットに融合されてしまっているのだとすれば、裏を返せば、あのコアユニットだけを切り離すことが出来れば彼女を助け出し、デビルガンダムを止めることが出来るはずだ!」

 

 リリンの身を案じるリンに何とか打開策を見出そうとするマイスター。しかし問題があった。

 

「でも、切り離すと言ったってどうやって……! 仮にデビルガンダムを撃破したら、リリンのデータにも影響がありますよね!?」

 

 激しい戦闘の最中、疑問を口にするツムギ。そう、コアユニットとデビルガンダムを切り離すと言ってもその手段が分からないのだ。

 

「……どうしたら」

 

 マイスターもその術その物は見出せていないのだろう。戦いの中でリリンを救う方法もあるとマイスターは語っていたが、それを模索している間もリリンには途方もない負担が襲い掛かっていることだろう。ツムギは必死に思考を張り巡らせていると……。

 

《──!》

「ブレイザー?」

 

 ふとブレイザーの気配を感じた。それはまるでリリンを助けだす術があると主張するかのように。

 

「ブレイザーだ! ブレイザーならば同じAIであるリリン君に干渉できる筈だッ!」

 

 そこでマイスターもリリンを助け出す手立てを思いついたのだろう。通信越しに聞こえてくるマイスターの言葉にツムギはその手があったかと驚く。

 

「……そうか。ブレイザーもリリンを助けたいんだな」

 

 このタイミングでブレイザーが己の存在を主張したのはきっとブレイザー自身もリリンを助けたいという強い想いがあるからだろう。その想いを感じ取ったツムギは覚悟を決めたようにデビルガンダムを見やる。

 

「行くぞ、ブレイザー!」

 

 ストライクブレイザー・リブレイクのツインアイが強く輝く。するとストライクブレイザー・リブレイクの左目を中心に青い炎のような光を纏い、ゆらゆらと揺らめき輝く。ブレイザーの力を顕現させたストライクブレイザー・リブレイクは一気に飛び出していく。

 

「お願い、ツムギ、ブレイザー! リリンを助けて!」

 

 リンの必死な頼みを耳にツムギとブレイザーが駆るストライクブレイザー・リブレイクはデビルガンダムへ向かっていく。背部から展開したデビルフィンガーから高出力のビームがいくつも放たれる。その一撃一撃が直撃したらタダではすまないだろう。

 

 覚醒を発動させたストライクブレイザー・リブレイクはアンチビームシールドを構え、何とか直撃を避けながらデビルガンダムへと距離を縮めると、胸部のレンズ上のパーツの元へ突っこんでいく。

 

「そうはさせるものかッ!」

 

 ツムギ達の意図を察知したのだろう。カオスはすぐさまブラックロータスのアロンダイトを引き抜いてストライクブレイザー・リブレイクへ向かっていこうとするが……。

 

「これ以上、彼らを苦しませるものかッ……!」

 

 その行く手を阻んだのはガンダムルークであった。GNソードⅡロングとブラックロータスのアロンダイトがぶつかり合い、激しい鍔迫り合いとなる。

 

《──……Li……リ……N……!》

「そうだ。リリンを助けるんだッ!」

 

 そんな中、何とか胸部ユニットへ到達したストライクブレイザー・リブレイクは覚醒とブレイザーの輝きを右腕に纏いながらレンズ上のパーツを貫いてデビルガンダムに干渉する。先程まで強い抵抗を示していたデビルガンダムの動きが鈍る中、ブレイザーとツムギは必死にリリンを助け出そうとする。

 

《──!!!!!!!!》

 

 それはまるで獣のような咆哮であった。ブレイザーもまたシステムに介入してリリンとデビルガンダムのリンクを断ち切ろうとしているのだろう。しかしそれはブレイザーにとっても大きな負担を強いられるものであった。しかしそれでもブレイザーの叫びは悲鳴などではない。寧ろ勇ましく猛々しいものであった。

 

「リリン、俺達の手を掴んでくれ!」

 

 ツムギが無我夢中に叫ぶ。ブレイザーの働きもあり、やがてストライクブレイザー・リブレイクのマニピュレータに手応えを感じると、一気にデビルガンダムから引き抜く。引き抜いたストライクブレイザー・リブレイクのマニピュレータにはリリンのコアユニットが弱々しくも輝いていた。

 

「おのれ……やらせはせん! やらせはせんぞッ!」

 

 コアユニットであるリリンを失った事でデビルガンダムは大きく弱体化した筈だ。マイスターとの近接戦の最中にいたカオスはガンダムルークを蹴り飛ばすとコアユニットを奪われた怒りを表すようにデビルガンダムを操作する。コアユニットを失ってしまった状況ではあるが、まるで最後に残った僅かな力を振り絞るようにデビルフィンガーから再び高出力のビームを放つが、それはまさにばら撒くといった表現が似合う程、乱雑な攻撃であった。

 

「クッ……!」

「きゃぁあー!?」

 

 しかしだからこそ予測が難しいのだろう。回避行動に専念していたガンダムルークとリン・カーネーションだったが、全てを避けきれず直撃を受けてしまう。だが、やがてコアユニットを失ってしまった事でデビルガンダムは沈静化する。

 

「……!」

 

 そんなデビルガンダムを見て、何よりもショックを受けていたのはカオスであった。最強の力という自負があったのだろう。だからこそコアユニットであるリリンを奪還され、力なく項垂れ停止するデビルガンダムの姿は何よりの衝撃となった筈だ。

 

「手酷くやられたな……。これでは戦闘は厳しいか……。君達は無事か!?」

「アタシも同じかも……。でもツムギは無事みたいだね」

 

 元々のデビルガンダムとの戦闘、更には最後の悪足搔きのようなビームの乱射を受けてガンダムルークもリン・カーネーションも手酷い損傷を受けてしまった。あちこちにスパークが走り、マイスターもリンもガンプラの状態をチェックして苦い顔を見せるなか、ふとリンは比較的損傷の少ないストライクブレイザー・リブレイクを見やる。

 

「ああ。やっと……やっとリリンを取り戻せたよ」

 

 デビルガンダムを背後にストライクブレイザー・リブレイクはゆっくりとリン・カーネーション達へ歩みを進める。そのマニピュレータの中にはリリンのデータが。やはりデビルガンダムのコアユニットになってシステムに介入していた事がかなりの負担になっていたようでその輝きも弱弱しいが一先ずリリンを助け出せた現状にツムギは安心したように胸をなでおろすのであった。

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