ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak   作:ウルトラゼロNEO

141 / 141
かけがえのない仲間

 

 ユカ達ベクルックスとロウヤ達のバトルの舞台となったのはコンテナなどの軍事施設が立ち並ぶ地上基地エリアだ。

 

「さて、どう来るかねぇ」

 

 月の明かりが照らす夜間フィールドに降り立つバルバトスルプスレギーナ、キマリスランスロット、ブルーデスティニージャッジ。ユカはロウヤ達への警戒を続けていると、シミュレータが攻撃反応をけたましく知らせると、バルバトスルプスレギーナ達の前方がキラリと輝く。

 

 咄嗟に上方へ避けるバルバトスルプスレギーナ達。ビームや実弾を織り交ぜた高火力の砲撃だったのだろう。地面が削られるように焼け、着弾した場所は大爆発を起こし、その威力の大きさを物語っていると再びバルバトスルプスレギーナ達のセンサーが警報を知らせる。

 

 確認すれば、そこにはロウヤが操るストライクリバースとタカが駆るデュエルガンダム アサルトシュラウドが迫っていた。

 

 咄嗟にハイ・ビームライフルで牽制するキマリスランスロット。高火力のビームを避けていくストライクリバース達であったが、すぐさまバルバトスルプスレギーナは己の獲物を構えて向かっていく。

 

「ふぅん。やっぱりやるもんだね」

「ユカこそ6年前とは比べ物にならないな!」

 

 そのまま近接戦に発展するバルバトスルプスレギーナとストライクリバース。近距離を得意とするユカだが、中々自分のペースに持っていくことは出来ず、改めてロウヤの技術力を実感する。そんなユカのかつての実力を知っているロウヤもまた彼女の成長を称える。

 

「そりゃそれなりに大変だったしね」

 

 GBBBBでの経験だけではなく、カオス達との戦いを乗り越え、ブランクもあったユカはこれまで以上に強くなった。例えそれがかつての旧友であったとしても負けるつもりはなかったのである。

 

 距離を取る為か、咄嗟にストライクリバースはバルバトスルプスレギーナを押しのけると、機動力を活かし一気に離脱してバックパックのファトゥム-01を展開してその上に乗りながら、腰部のプリティウスとファトゥムのビームを含めたフルバーストを放つ。

 

「アタシを堕としたいなら、もっと刺激じゃないとつまんないよ」

 

 しかしバルバトスルプスレギーナは両腕に装備されているフルクロスのスカルヘッドユニットのIフィールドによってビームを無効化し、実弾兵器も超大型メイスを盾代わりにする事で防ぎ切ったのだ。

 

「こんな風に、さぁ!」

 

 バルバトスルプスレギーナは阿頼耶識システムを発動させる。ユカの真紅の瞳と阿頼耶識システムによって変化したバルバトスルプスレギーナの赤きツインアイが重なるなか、稲妻のような光を走らせながらストライクリバースへ向かっていく。それはまさに突進だ。バルバトスルプスレギーナその物を弾丸とした一撃はストライクリバースに直撃し、大きく怯んでしまう。

 

「お兄ちゃん!」

 

 ストライクリバースのその姿に地上で援護射撃に徹していたユウキのバスターガンダムがすぐに援護をしようとするが、センサーが鳴り響く。

 

 ──満月を背に蒼い死神が迫る。

 

 今までハイパージャマーで姿を隠していたブルーデスティニージャッジは神々しく輝く月を背に背部ウィングを展開する。それはまさに終焉を齎す死神のようであり、光の翼を発生させたブルーデスティニージャッジはビームシザースを振りかぶったまま急降下してバスターへ奇襲を仕掛ける。

 

「この距離なら私の鎌の方が速いッ!」

 

 すぐさまビームを発射しようとするバスターだが、ブルーデスティニージャッジのビームシザースはバスターの左腕を瞬時に斬りおとす。

 

「そう簡単には負けないもん!」

 

 接近戦において近接寄りのブルーデスティニージャッジを相手にするのなら、砲撃特化のバスターは分が悪い。しかしユウキとてただで負ける気はないのか、左腕を犠牲しながらもミサイルポッドを放つ。これにはまともな防御兵装を持たないブルーデスティニージャッジも直撃を受け、損傷を受けてしまう。

 

「それでも勝つ!」

 

 至近距離でミサイルを爆発させたことでブルーデスティニージャッジとバスターは大きくよろめいてしまうが、アオバの言葉に応えるようにツインアイを輝かせたブルーデスティニージャッジはそのまま高エネルギー長射程ビーム砲を展開すると、そのまま踏み込んで地面を蹴り、バスターの胴体に突き刺すと、そのまま上方へ持ち上げて引き金を引き、バスターを撃破する。

 

「GBBBBで、また色んな仲間が出来たんだね」

「ええ。切磋琢磨し合える素晴らしい仲間達ですわ」

 

 デュエルASと戦闘を繰り広げるキマリスランスロット。タカはバスターの撃破の知らせに苦い顔を見せながらも、アオバをはじめ、ナギサなどユカやシオンが新しい仲間をGBBBBで作った事に喜びを見せると、シオンもベクルックスの仲間達を誇らしそうに語る。

 

「だからこそ栄光を掴みたいと思えますのッ!」

 

 ビーム・ランスを鋭く放つキマリスランスロット。デュエルASは咄嗟にシールドで受け流しながらミサイルポッドとレールガンであるシヴァを放ち、キマリスランスロットに損傷を与える。

 

「アナタとまともに会話するのは初めてですが、それでもその実力。御見逸れしましたわ」

 

 6年前から顔は知っているシオンとタカだが、それこそ友達の友達、下手したらそれ以上の距離感である為、会話する機会はまともになかったが、改めてバトルを通じてその実力をまさに痛いほど理解したシオン。よろめくキマリスランスロットを確実に仕留める為、デュエルASはビームサーベルを抜き放ち、一気に距離を縮める。咄嗟にシールドを構えるも容易く切断されてしまう。

 

「ですが、ワタクシはそう簡単に堕ちるほど軽い女ではありませんの」

 

 これでトドメ。そう確信めいた想いでビームサーベルを振り上げるデュエルASだが、ツインアイを輝かせたキマリスランスロットは瞬時にマウントしていたレイピアを抜き放ち、的確にビームサーベルを持つデュエルASの腕部の関節を貫くと膝部のドリルニーを展開すると、そのままデュエルASを穿つ。各部にスパークを走らせるデュエルASはそれでも残った武装をキマリスランスロットに放つが、目の前の相手に確実に勝利する事を選んだシオンのビーム・ランスによって切り裂かれ、撃墜されてしまう。

 

 残るはバルバトスルプスレギーナとストライクリバースのバトル。お互いに損傷が目立つなか、ふと地上からストライクリバースを狙ったビームが放たれる。回避しながら見てみれば、ビームライフルの銃口を向け、光の翼を発動させながらこちらに向かってくるブルーデスティニージャッジの姿が。

 

「分身はこうやるらしいよ」

 

 ヴォワチュール・リュミエールによる効果で高速移動するブルーデスティニージャッジは残像を幾つも残し、まるで分身したかのようにストライクリバースをかく乱する。ストライクリバースは自機の射撃兵装でブルーデスティニージャッジを狙うが、残像を貫くのみでブルーデスティニージャッジを捉えられずにいた。

 

 隙を見て、ビームシザースを構えてストライクリバース目掛けて一気に振り下ろすブルーデスティニージャッジ。しかし瞬時に反応したストライクリバースの試作双刀型ビームサーベルで受け止め、周囲にスパークが走る。

 

「ユウキの仇討ちをさせてもらうッ!」

 

 そのままブルーデスティニージャッジを押し切り、コックピットにアーマーシュナイダーを放とうとする。咄嗟に回避行動に移った為、何とかコックピットへの直撃は避けたが、ブルーデスティニージャッジのコックピットは危険信号のようにアラームが響く。

 

「アオちゃん!」

 

 続けざまに攻撃を仕掛けようとするストライクリバースにバルバトスルプスレギーナは超大型メイスを投擲し、質力を持ったその一撃はストライクリバースを大きく損傷させる。それが隙となったのだろう。すぐさまブルーデスティニージャッジの全エネルギーを集中させてストライクリバースに突き刺さる超大型メイスを引き抜くと、横薙ぎに超大型メイスを振るい、ストライクリバースを撃破するのであった。

 

 何とか勝利を収めたブルーデスティニージャッジ。しかし既に限界が訪れたのだろう。超大型メイスを握ったまま落下していく。バルバトスルプスレギーナがすぐに助けようとするが……。

 

「我々は勝者なのです。ならば堂々としていなければ」

 

 ブルーデスティニージャッジを下方からキマリスランスロットのファトゥムが土台となって回収する。地面への激突を避けた事に安堵しながら、シオンは微笑むのであった。

 

 ・・・

 

「お姉……!」

 

 ベクルックスは準決勝へ駒を進めた。今回、一番に活躍したのはアオバのブルーデスティニージャッジだろう。姉の勇姿を見届けたアキナは安堵したようにため息をつく。

 

「私も……大切な仲間を作れたら、あんな事しなかったのかな」

 

 アオバも元々は覚醒の使い手を嫌っていたが、GBBBBでの日々の中でツムギやマイスター、ウィルと知り合い、彼等の姿や共に歩むユカ達の存在によってその価値観が変わり、成長していった。1人、閉じこもるような日々を過ごしていたアキナとの明確な違いはそこなのだろう。だからこそ今、モニターでバルバトスルプスレギーナとキマリスランスロットに支えられているブルーデスティニージャッジの姿を眩しそうに眺めるのであった。

 

 ・・・

 

「でねでねー。アオバさん達、格好良かったんだー!」

 

 それから数時間後、イチノセ宅では夕食の時間が訪れていた。テーブルを囲むツムギ、ナギサ、ソフィー。会話の内容は今日のベクルックスのバトルだった。

 

「自分に合ったガンプラ作りをしているだけあって、その特性を最大限に活かしてる……。やっぱり強いな」

「そりゃそうよ。だからノセ達も早く勝ち上がってきなよ」

 

 ツムギもバトルの映像を見てはいたが、やはりベクルックスのメンバーの実力は軒並み高い。改めてその事を実感していると、ソフィーは自慢げに笑いながらツムギに発破をかける。

 

「そうだね。次勝てば、準決勝はベクルックスとぶつかる事になるんだもんね」

 

 準決勝に勝ち進んだベクルックス。クラン・ブレイカーズは同じブロックにいる為、次の試合に勝てばベクルックスと準決勝でバトルする事になる。改めてその事実を知ったツムギは気を引き締めつつ、ナギサ達との夕食を楽しむのであった。

小話にハロウィン衣装が見たいのは(10月10日まで)

  • ユウヒ
  • ナギサ
  • ソフィー
  • ヒマリ
  • ショウ
  • ユカ
  • アオバ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
一言
0文字 一言(必須:10文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。