ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
「やったー、二回戦も突破! 流石はお姉ちゃん!」
「私の実力なら、ざっとこんなもんよ!」
彩渡商店街ガンプラチームとのバトルを終えて、ロビー広場に戻って来たツムギ達。勝利を喜ぶリンにミサも得意げな反応を見せる。
「とはいえ、ヒヤっとしたけどね。まさかあのコが覚醒を使ってくるなんて。私達の周りには覚醒を使える人が何人かいるけど、まさか古巣からもまた出てくるとは思わなかったよ」
《最近は色々と研究が進んで覚醒を使えるビルダーも増えてきているらしい。それでも数は少ないし、しかもあのコは研究の成果ってわけでもない。天然物のようだな。ツムギやイチヤと同じ位、レアな人材だよ》
ミサが言うようにまさかサーヤが覚醒を使えるとは思っていなかったのだろう。開発側のカドマツから見ても、研究が進んで覚醒を使える養殖のようなプレイヤーも増えているようだが、それでもツムギ達のような自然に覚醒を果たしたプレイヤーはまだまだ少なく、希少価値も高いようだ。そんな話をしていると、ふと彩渡商店街ガンプラチームがこちらに向かってきていた。
「ありがとうございました。やっぱりミサ先輩は強かったですね」
「次は負けないけどね〜」
礼儀正しく頭を下げるリツキに対してイントは相変わらず小生意気な態度で不敵に笑う。
「お疲れ、リッキー! アンタも腕が上がってたよ! イントちゃんも強かったし、それにサーヤちゃん、凄かったね! まさか覚醒を使ってくるなんて!」
バトルを終え、ミサはかつての古巣である彩渡商店街ガンプラチームのメンバーをそれぞれ労っていると……。
「あの……さっきはすみませんでした」
先程からずっとモジモジと何か言いたげだったサーヤは謝罪の言葉を口にしたのだ。
「対戦前のことです。色々失礼なことを言ってしまって。言ったことがすぐ口に出てしまうもので……よくトラブルになるんです」
何のことか分からず、戸惑っているミサ達であったが、どうやらバトル前の自身の物言いを気にしていたようだ。
「なんだ、そんなことか。全然気にしてないよ。私も頭に血が上っちゃったけど、結果的にいいバトルができたし」
「……ミサさんと戦えたこと、光栄です。それに、色々課題も見つかりました。次は絶対に負けません」
ミサ自身も対して気にしていなかったのか、あっけらかんとした様子で答える。そんなミサの態度にホッとしながらとサーヤは再戦を誓いながらツムギを見やる。
「それに、アンタも。同じ覚醒の使い手として負けられない」
「いつでも受けて立つよ。それでも俺のガンプラが勝つけど」
ツムギをライバルとして対抗意識が芽生えたようだ。ツムギとしてもサーヤのような実力のあるビルダーにそう思われるのは光栄ではありつつ負けるつもりはないのか、力強い笑みを見せ、サーヤと笑い合う。
《──なーに仲良くなってんだ! 私は悔しくてしょうがないぞ!》
《そんなにムキになることないだろ……》
和やかな空気が流れるなか、突然、通信越しにモチヅキからの悔しさを滲ませた叫び声が響き渡る。まだ学生のサーヤ達でさえ穏やかにやり取りしているのに、ただ1人駄々をこねているモチヅキにカドマツはみっともないとばかりにため息をついた。
《お前に吠え面かかせてやりたかったんだよ! サーヤっていう秘密兵器も用意して、今度こそお前を土下座させてやるつもりだったのに!》
「モチヅキさんは見てただけじゃないですか」
だが、何と言われても怒りは収まらないのか、モチヅキは地団駄を踏むも、サーヤの冷静なツッコミが入る。
《そんなら、俺からも何か条件をつけとけば良かったかな》
「カドマツも外から見てただけでしょ」
悪いことを思いついたとばかり意地悪い笑みを見せるカドマツだが、ミサからもツッコミが入る。
《……なんか昔もこんなやり取りした気がするぞ》
《そんなこともあったな。お前、あの頃から成長してないってことだ。背も伸びてないし》
《余計なこと言わなくて良いんだよ! そっちこそ顔ばっかり老けて中身は全然成長してないだろ!》
既視感あるやり取りなのか、怒りが収まるモチヅキだが、カドマツの余計なひと言でまた怒りが爆発する。
「ねぇ、カドマツさんとモチヅキさんって、なんか距離感近くない?」
「せやなぁ……。モチヅキさん、カドマツさんの事情も知ってたみたいやし」
しかし本気で怒ると言うよりは2人なりの戯れに見える。それを感じ取ったリンは周囲にヒソヒソと話し始めると、こういった話が好きなのか、タオはすぐに食いつく。
「だよねー。前々から怪しい感じなんだけど……。ひょっとしてホントに2人、デキてたりするわけ?」
《絶対言わない!》
以前より親交のあるミサも気になってはいたのか、この際疑問をぶつけるが今日一大きなモチヅキの声によって誤魔化されるも、それは半ばどちらなのか答えているようなものだろう。
《じゃ、話は終わりだ。お前ら、次も頑張れよ》
「あー、誤魔化したー! 完全にガチの反応でしょ!」
カドマツも答えることなく通信を終える。そんな2人の反応にミサも確信を持ったようだ。
「えーっ、やっぱりそうなの!? 詳しく聞きたーい!」
《女子会みたいなムード出すんじゃねーよ! あー、もう終わり終わり! じゃあな!》
そういった話が気になる年頃なのか、すぐに食いついてくるリン。面倒事になりそうな予感がしたのか、モチヅキは照れながらも通信を切る。
「では、僕達もこれで失礼します」
「あーあ、逃げられちゃった。もっと話聞きたかったのになー」
モチヅキも通信を終えてキリの良さを感じたのか、リツキ達も一礼してクラン・ブレイカーズから去っていき、リツキ達からもモチヅキに関して聞きたかったのか、ミサは残念がる。
「あまり問い詰めない方がいいですよ。そういうことはデリケートな話題ですし」
「お嬢の言う通り、男と女にゃ色々あるのさ。外からやたら口出しするのも野暮ってもんだ」
以前、ツムギを意識しているリンに対してしつこく絡んでいた時もそうだが、ミサには時折そういったところがあるようだ。釘を差すシーナに同意しながら何やらしたり顔でマシマは諭す。
「あーっ! しまった!」
……のだが、ここで急にマシマが大声を出して慌て始めたのだ。
「何やかんや話をしていたせいで、サーヤちゃんとイントちゃんをそのまま帰しちまったぜ……。話とかフレンド申請とかしたかったのによぉぉぉ」
「……マシマさんは存在そのものが野暮ですね」
会話の流れから、うっかりサーヤとイントを見送ったことを天を仰いでマシマは嘆く。一気にクラン・ブレイカーズの呆れた視線が集中するなか、シーナから手痛いひと言を受ける。
「──やっほー。おめでとさーん」
そんなクラン・ブレイカーズに声をかけてきたのはユカであった。いつもように飄々とした態度で軽く手を挙げて挨拶してくる。
「ありがとう、ユカ! でも、それだけの為にわざわざ?」
「これでクラン・ブレイカーズがアタシ等の次の相手ってことが確定したからね。挨拶がてらって訳さ」
素直に喜ぶミサだが、それを伝える為にわざわざ来てくれたのだろうかという疑問が浮かんだが、ユカは堂々と足を踏みしめながらニヤリと不敵な笑みを見せる。そう。彩渡商店街ガンプラチームを破ったことでこれでクラン・ブレイカーズの次の相手はユカ率いるベクルックスなのだ。
「リベンジさせてもらいます。今度は俺達が勝ちます」
「生意気言うねぇ。まっ、それ位、言ってもらわないと張り合いがないけどね」
かつては手も足も出ないままユカ達に敗れたツムギ達。あの苦い経験は忘れてはいない。真っ向からユカに言い放つツムギにどこか嬉しそうに笑いながら、ミサに顔を向ける。
「そうだ、ミサ義姉さん。そろそろイッチが帰ってくると思うよ」
「えっ!?」
「ただの勘、だけどね。アタシも下手な事は言えないけど、少しは肩の荷が降りてくれると嬉しいな」
ふとユカから齎されたアマミヤ・イチヤの情報。思わぬ内容に驚くミサだが、ユカは相変わらず飄々とした態度のまま背を向けると、んじゃねーと軽く手を振って去っていく。
「そっか……。イチヤが帰ってきてくれるんだ」
「勘と言っていましたが、流石に不確か過ぎるのでは?」
最愛の恋人が帰ってくる。その知らせに頬を染めながらミサは愛おしそうにギュッと胸の前で手を握る。まさに恋をする少女のようだ。そんなミサに水を差すのは気が引けるが、シーナは勘を真に受けるのかと首を傾げる。
「ユカの勘はよく当たるんだよ。特にイチヤ絡みの勘はね。だから……イチヤはもうすぐ私のところに帰ってくる」
長い付き合いだからこそ、ユカの勘を信じられるのだろう。これ以上になく喜びを見せたミサはアマミヤ・イチヤを想うように天を仰ぐのであった。
小話にハロウィン衣装が見たいのは(10月10日まで)
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ユウヒ
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ナギサ
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ソフィー
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ヒマリ
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ショウ
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ユカ
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アオバ