ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
《早く決勝にな〜れ♪ はーい、レコでーす! 引き続き司会進行役を務めさせていただきまーす! そして解説はお馴染み、世界初のプロガンプラファイター……》
《ミスター・ガンプラです、よろしくぅ!》
GBBBBのロビー広場。もう間もなくバトルトーナメント決勝戦の開始時刻が迫るなか、レコとミスター・ガンプラのすっかりお馴染みとなった2人によるGBBBBニュースが配信される。
《連日、アツい戦いが繰り広げられているこのトーナメントですが、数多の激闘を経て遂に本日、この日を迎えました!》
《そう、決勝戦だね! 決勝に勝ち上がったのは不動の王者、マイスター・アインが率いるアルティメイトフォースゼロ! そして……》
《奇跡のチーム、クラン・ブレイカーズが再び決勝まで勝ち上がっています!》
そう、遂に今日、バトルトーナメントの決勝、クラン・ブレイカーズとアルティメイトフォースゼロによるバトルが行われるのだ。
《前回トーナメントではアクシデントにより、決着がつかなかった訳ですが、まさにその時と同じ顔合わせが実現しました!》
《あれから経験を積んで実力を上げたであろうクラン・ブレイカーズの成長をマイスターとの戦いで確かめることが出来そうだね! 観戦している諸君も大いに盛り上がっている事だろう!》
《真の最強チームは果たしてどちらか! 間もなく決勝戦の開幕です!》
GBBBBプレイヤーならば誰もが気になっていた両クランの決着。それがもう間もなく始まろうというのだ。GBBBB全体が熱気に包まれるなか、決勝戦の開始を刻一刻と待ち続けるのであった。
・・・
「……やはり、この顔合わせとなったか。君達の事を知っていれば、不思議ではないが」
ロビー広場では多くのプレイヤー達がざわついていた。その視線が集まる先にいるのは、クラン・ブレイカーズとアルティメイトフォースゼロ。周囲の事は気にせず、マイスターはどこか嬉しそうにツムギ達を見やる。
「今度こそ決着をつけます。そしてGBBBBの頂点に立ってみせます」
「……良い心意気だ。決勝に相応しい素晴らしい戦いになるのを期待しているよ。君達の全力、見せてもらう」
真正面からマイスター達に啖呵を切るツムギ。今の彼らならばGBBBBの頂点に立ったとしても不思議なことではない。それを誰よりも理解しているマイスターは笑みを見せると、他のメンバーを連れて去っていく。
「……マイスター、なんかやけにシリアスな雰囲気じゃなかった?」
「俺等を警戒してるのかもな。前回の決勝でも互角だったし、向こうも油断はしてねえってことだ」
いつもの紳士然としたマイスターたが、今日に限ってはどこかヒリついた緊張感を感じる。そのことに触れるミサにマシマはその理由を察して答える。
「そこまで認めてくれてるってことか……。ますます気合が入ってきた!」
「そうだね。私達も気を引き締めて……」
GBBBBの頂点に立つマイスターが認めたともなれば、それだけ身も引き締まるというものだ。張り切るリンに頷きながらミサはこの後のバトルに意識を向けようとする。
《あー……ミサ、ちょっと良いか?》
そんなミサに突然、カドマツから連絡が来たのだ。
「何? 決勝前で盛り上がってるところなんだから、水を差すような事しないでよね!」
《おっと、そりゃ悪かったな。だが、これだけは今のうちにお前に伝えておこうと思ってな》
決勝に意識を向けていただけあって、急に冷水をかけられた気分だ。些か棘のある物言いのミサにカドマツは本題をきり出す。
《……俺達のチームのエースだった、イチヤのことだ》
それはアマミヤ・イチヤに関する話だった。行方知れずの恋人の名前が出ただけあってミサは呆気にとられる。
《マハラの事件でも話しただろ。実はな……俺、前に渡米した時、アイツと再会したんだ》
「えっ、そうなの!? イチヤ、今どこで何してんの!? 待っててほしいって言われたけど禄に連絡もないし……イチヤもカドマツもホント薄情なんだから……」
以前、ユウヒが語っていたが、かつてアマミヤ・イチヤとミサが奏海高校ガンプラチームと共闘して困難を打ち破った事件がある。実はカドマツはアマミヤ・イチヤと人知れず再会していたらしく、ミサはすぐに少しでも情報を聞き出そうとする。あまり大っぴらにはしないが、やはり1人取り残された状況に寂しさは感じていたようだ。
《……すまなかったな。だけど、イチヤの奴にも事情があるんだよ。俺が色々隠していたのと同じでな。分かってやってくれ》
「しょうがないな、そんな風に言われたら……」
カドマツ自身、ミサに対して申し訳なさは感じているのだろう。とはいえ少しでもアマミヤ・イチヤをフォローすると、ミサも当人から少ないなりに説明はされていた為、渋々引き下がる。
《ただ、アイツは元気でやってる。それだけ伝えたくってな。大事な戦いの前だってのに邪魔してスマン。決勝、頑張れよ》
ミサからすれば恋人が行方不明である為、その不安も計り知れないのだろう。だからこそカドマツなりに気を利かせて連絡してきてくれたようだ。
「そっか。イチヤ、元気なのか……。あれ、そういえば」
「どうしたの、お姉ちゃん」
カドマツからの連絡も終わり、アマミヤ・イチヤが少なくとも息災であることが分かったミサはどこか安堵していると、ふと何かに気付いたように顔を上げる。いきなりのことにリンが気になって問いかけると……。
「今の話で思い出したんだけど、イチヤとマイスター・アインって何か似てるんだよね。マイスターほど紳士的って感じじゃないけど、何か雰囲気というか何と言うか……」
「なら、アレやないですか? 有名人が身近な人に似てるように感じる、みたいな話とか……」
「そう言うんじゃないんだよね。ホントに似てるんだよ……。2人とも、覚醒の使い手だし」
ミサには分かる何かがあるのだろうか。少なくともツムギは以前、ユカからアマミヤ・イチヤの捻くれた人物像については聞かされていたが、紳士的なマイスターとは合致しない。タオの例えにミサは引っかかりを感じているのか頭を悩ませる。
「でも、もしマイスターがイチヤだったとしたら……。正体を隠して私の前に現れて、何にも明かそうとしないなんて……それはそれで変な気がするんだよね」
「お姉ちゃんだってミスターのアバターでアタシの様子をみてたけどね」
恋人である間柄なのだとしたら、マイスターの正体を明かしても良いとは思うが、少なくともミサはそのような話を聞いていない。とはいえ、リンからツッコミが入り、他ならぬ自分が正体を隠して接していた過去がある為、ミサは苦い顔を見せる。
「過去に触れられたくない理由でもあるんじゃねぇの? さっきカドマツさんが言ってたみたいにさ」
「うーん……でも、やっぱり何かスッキリしないなぁ」
仮にマイスターがアマミヤ・イチヤだったとして恋人に正体を隠すのなら、それなりの理由があるのではないか。そう話すマシマだが、どうにもミサは疑問が浮かんでは解決せず悶々としていた。
「──それなら直接確かめに行きなよ。その方がミサ義姉さんらしいよ」
そんなミサに声がかけられる。一同、視線を向ければそこにはユカをはじめとしたベクルックスのメンバーやユウヒ、ショウの姿があった。
「ユカは何か知ってるの?」
「ここで答えるのは簡単だけど直接確かめに行ったら? アタシの知ってるミサ義姉さんならそうするよ」
「……そうだね。この決勝、私が出撃していい? マイスターと直接戦って、ホントの事を確かめたいの!」
アマミヤ・イチヤの双子の妹であるユカならば何か知ってるのではないか。だが我武者羅なミサならばここで言葉を交わすより自分で確かめる方が性に合っている筈だ。ユカの言葉に頷いたミサはクラン・ブレイカーズのメンバーに決勝への参加を願う。
「アタシも行きたい! 今度こそキッチリ決着つけなきゃ!」
「ここまでの戦いを踏まえても2人は調子エエみたいやし、エエんとちゃうかな」
リンも名乗りを上げる。意気込みもそうだが、リンとミサは既に高いポテンシャルを発揮している。出場に異論はなかった。
「俺も行きたい……いや、俺が行く」
最後の1人を誰にするか。するとツムギが一歩、前に踏み出したのだ。
「マイスターと決着をつけたいんだ。今回だけは誰にも譲れない」
普段は人を気遣う場面が多いツムギがこれ程までに我を通そうとするのは珍しい。それだけ決着のつかなかったマイスターとのバトルが心残りだったのだろう。他のメンバーもツムギの実力を顧みて承諾する。
「マイスターは強い。ツムギ君だけだったら危ういかもしれない……。でも、君は1人じゃないよね」
「はい。ユウヒさんが教えてくれた事です。だから……みんなで乗り越えて見せます」
マイスターの実力を良く知っているユウヒは客観的に見て、その実力差を語るも、そもそもこれはチーム戦。1人では届かない相手も手を繋ぎ合えば届くかもしれないのだ。ひとりぼっちだと思っていた自分に温もりを与えてくれたユウヒの言葉にクラン・ブレイカーズのメンバーを見渡しながら、ツムギは頷く。
「決着を……いや、勝ちに行こう」
決着をつけるのではない。マイスター達に勝つんだ。ツムギの言葉にクラン・ブレイカーズのメンバーが頷くなか、ツムギ、リン、ミサは決勝戦に向かうのであった。
小話にハロウィン衣装が見たいのは(10月10日まで)
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ユウヒ
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ナギサ
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ソフィー
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ヒマリ
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ショウ
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ユカ
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アオバ