ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
「ユウヒさん、これって……」
ユウヒの案内でアークエンジェルの内部に入ったナギサ達。流石にアークエンジェルの内部全てを作り込まれている訳でも自由にどんな場所でも生き来できる訳でもないが、それでもハンガーなどGBBBBで必要な機能は全て揃っている印象だ。通路を歩きながら初めて知る場所にナギサはキョロキョロと周囲を見渡しながら先頭のユウヒに尋ねる。
「アークエンジェル……。今回の事件において拠点になる場所だね。元々はショウさんがフルスクラッチしてたものをスキャンして拠点にさせてもらったんだ」
「ショウ……?」
このアークエンジェルはショウが一から作成したもののようだ。以前のカオス達やリリンの一件の際はクランルームで対策を練っていたが、今回はこのアークエンジェルを利用するようだ。最も後ろで話を聞いていたアラタはショウの名前に聞き覚えがあるのか、反応する。
「それって……「──しっかし、すっげぇーなぁ! 前のシミュレータじゃあアークエンジェルは敵のNPCでしか戦ったことなかったのに、まさか乗り込めるなんてよぉ」……あぁもう、うるせぇなぁ」
何かを尋ねようとするアラタであったが、アークエンジェルの中を歩いているという事実に高揚感を抑えきれないのか、1人はしゃいでいるリュウマに遮られ、顔を顰めて文句を言い始めると途端にリュウマと言い合いになる。
そんな2人の様子を苦笑しながらユウヒが案内したのはブリーフィングルームであった。室内には既に何人かおり、ユウヒ達を待っていたようだ。
「ノセ……!」
「ナギサ、災難だったね」
中にはツムギの姿もあった。途端に顔を歪めたナギサはすぐにツムギに駆け寄る。イグノートゥスとの邂逅、そしてブレイザーやヒマリを連れ去られたのを見ている事しか出来なかった事でやるせない気持ちが抑えきれないのだろう。そんなナギサを気遣うようにツムギはそっと彼女を労るようにその肩に触れ、笑いかける。
「ナギサ達を助けてくれたそうですね。ありがとうございます」
「ビルダーは助け合いでしょ、ってね」
ツムギは視線をそのままアラタ達に向け、彼等に感謝の言葉を伝える。大方の話はここに来る途中のユウヒから聞いていたのだろう。そんなツムギにアラタはウインクしつつ3本指を立てて敬礼のようなジェスチャーを取る。
「天っっっっ才ガンプラビルダーのソウマ・アラタだ。よろしくな」
「はは……。ツムギです。よろしくお願いします」
そのまま自己紹介をするアラタ。とはいえ天才を強調するタイプは中々、ツムギの周りにはいなかったのだろう。思わず苦笑しつつもツムギも自己紹介を返す。
「ところでさ。色々聞きたいことがあんだけど」
その後、リュウマやシイナもアラタから簡単に紹介される。一通りこの場にいるメンバーの紹介も終わると、ソフィーはツムギを見やる。
「だよね。ちゃんと説明しなくちゃいけない事が色々あるんだけど……」
ナギサもソフィーも今の状況は何も分かっていない。少なくともアークエンジェルを用意して行動しているツムギ達ならば何か知っているのだろう。そんなソフィーに頷きつつも、ツムギはナギサの背後に隠れるように立っているブレイズを見やる。
「一先ず、無事で良かったよ。ブレイザー」
何とツムギをブレイズをブレイザーと呼んだのだ。
「えっと……ブレイズじゃないの?」
「ブレイズ……。今はその名前を使ってるのか」
少なくともナギサ達は他ならぬブレイズからそう言われた訳だが、ブレイザーとはどういう事なのだろうか。ナギサの問いかけに成る程と顎先に手を添えながらブレイズを見やる。
「カドマツさんから聞いた話なんだけどね。ブレイズは元々、ブレイザーの一部だったんだ。カオスさんとの一件以来、ブレイザーは眠りについていた訳だけど、そこで何かの拍子でブレイズという存在がブレイザーの中で生まれて、抜け出してしまったんだ」
ブレイズはかつてはブレイザーの一部だった。確かにブレイザーはブレイズを追っていたようだったが、まさかそのような話があるとは思わずナギサ達は驚いてしまっている。
「じゃあブレイズがブレイズブレイカーのデータを使えてたのって」
「リリンと似たような理由じゃないかな。ブレイザーの中にあったツムギ君の登録データとこれまでのバトルログからブレイズブレイカーを再現したんだと思う」
ブレイズが使用していたブレイズブレイカー・リリィ。バトルをしていても思ってはいたが、まさにツムギが使用している本物のブレイズブレイカーとも劣らない性能だった。その点に触れるように話すソフィーにユウヒが説明する。
「ブレイザーがブレイズを追いかけてたのって……」
「理由はどうであれ自分の一部だからね。誰だって自分だった存在が自分の預かり知らないところで動き回ってたら気になるものじゃない? まあ最終的に再びブレイザーが取り込むのかはブレイザーとブレイズ次第なんだけど」
一通りの話を聞いてナギサ達も何故、ブレイザーがブレイズを追っていてのかが見えてきた気がした。そんなナギサ達に頷きつつ、ユウヒは説明を終える。
「……っ」
「あっ……」
そんなブレイズだが再びブレイザーに取り込まれる。その話を聞いてナギサの服の裾を掴むと震えてしまっている。そんなブレイズに気付いたナギサは彼女の心中を思いやる。
短い時間ではあったがブレイズと接している間、ブレイザーとはまた違ったブレイズという個を感じることが出来た。何となくだが、ナギサも何故ブレイズがブレイザーから逃げていたのかは分かったような気がする。独立した個を持っているのなら、再び取り込まれ、自分という存在がなくなることは恐怖でしかないのだろう。だからこそブレイザーに対してあそこまで強い反発をしていたのではないだろうか。
「あの、他に方法はないのかな……。取り込まないで済むような、さ」
「ない訳ではないと思う。カドマツさんじゃないから断言までは出来ないけど、少なくともGBBBBを揺るがすような影響もないし、この1年、特に問題らしい問題はなかったしね」
別の道を探ろうとするナギサ。そんなナギサにナギサの後ろで隠れるようにしていたブレイズが僅かに驚くなか、ナギサの心情を察したのだろう。ツムギは微笑を浮かべながら答えてくれる。
「ブレイズ。俺達も別に君を悪いようにするつもりはない。この一件が片付くまででも良い。俺達と一緒にいてくれないか?」
「……ツムギがそう言うなら」
イグノートゥスはブレイズも狙っていたようにも見える。その事を踏まえると下手にブレイズ単体で行動されるよりも行動を共にしていた方が良いだろう。かつてはブレイザーの一部だった事もあり、ツムギに対しては今のところ一番心は開いているのだろう。一先ずは承諾してくれた。
「ありがとう、ブレイズ。でもまさか女の子になってるなんて思わなかったよ。何だか変な感じだね」
ツムギは感謝しつつも改めてブレイズを見やる。ツムギ自身、自分の性別が逆にしたようなブレイズの容姿は思うところはあるのだろう。苦笑してしまっている。
「さて、じゃあ次の説明に移ろうか。今、俺達が対応にしているナギサ達が出会ったあの存在は──」
ブレイズの話はここで一区切りし、続いてイグノートゥスの話に移り変わろうした瞬間、新たな危機を知らせるようにアークエンジェル全体に警報が鳴り響くのであった……。
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ツムギ&ユウヒ
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ツムギ&ナギサ
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ガンブレ小説歴代オリ主人公集合絵
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