ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
突如、アークエンジェル全体に鳴り響いた警報。ナギサ達が戸惑うなか、ツムギはブリーフィングルーム内の立体モニターを操作して複数のウィンドウを開く。
「どうやらあのガンプラが現れたようだ」
複数のウィンドウは現在プレイされているミッションの映像が中継されているようだ。ツムギはその中の1つにイグノートゥスの存在を見つける。
「アイツ、何なの?」
「便宜上、アイツのガンプラの名前から取って、俺達はイグノートゥスって呼んでる」
ソフィーはずっと気になっていたイグノートゥスについて尋ねると、まずはその名からツムギは明かす。
「元々、GBVの反応が現れたのが事の発端だったんだ」
「GBV!? 何で今更……。それにあれってワクチンプログラムが配布されたんじゃなかったの?」
続いてツムギから明かされた内容にナギサとソフィーは驚いてしまう。実際、ツムギもカドマツからこの話を聞いた時は似たような反応をしていた、
「簡単に言うと、リリンやブレイザーのようなアバターAIの1人がGBVに感染していたみたいなんだ。恐らくプレイヤー達と交流している間にね」
「リリンちゃんを手に入れたから見逃したのか、それとも彼らの目を掻い潜っていたのか……。兎も角、カオス達の手から逃れていたそのアバターAIはGBVに感染している内に突然変異を起こしたんだ」
ツムギとユウヒによって順を追って説明されていく。
「突然変異……。アバターAIでありながら、GBVすら取り込んで力をつけたそのアバターAIはイグノートゥスとして他のアバターAIや覚醒を使える一部のプレイヤーを狙い始めたんだ。恐らくは更に強くなるために」
本来、ウイルスでしかないGBVを取り込み、アバターAIとは異なる別の存在へと変化したというイグノートゥス。ブレイザーを狙ったりしたのは更なるパワーアップを図ってのことなのだろう。
「何のために……」
「……そこまでは分からない。でも、見過ごすわけには行かない」
仮にGBVを己の力にしたとしても果たして何の目的で動いているのか。その疑問を口にするナギサではあったが、ツムギ達もそこまでは把握してはいなかったようだ。しかしどちらにせよ放置することなど出来ない相手であるのは間違いない。
「……なぁ、話分かったか?」
そんなツムギ達の話を傍から聞いていたリュウマはそっとアラタに声をかける。
「よく分かんねーけどよぉ。これってシミュレータの中のストーリーミッション的な奴なのか?」
「……今はとりあえずそう思っとけ」
リュウマ達からすれば置いてけぼりで話が進行している為、何が何なのか分からないだろう。一先ずアラタに意見を伺うと神妙な面持ちのまま答えられた。
(……何か既視感がある。前にも似たような事があったような?)
アラタは1人、思考の渦の中に溺れていた。それというのも自分達の状況に拭いきれない違和感があった。それはツムギ達に対してではない。まるで自分達がこの世界において異物であるかのような違和感が付き纏っているのだ。
『行き──ょう。──のお力、お借り──す』
『そう─ね、アナタ達は確──ここ──る!』
『そして俺達と──た違─在─もある……。お前達が──ガンダ──イ──だ!』
アラタの脳裏にはノイズに塗れたいくつものの言葉が過る。それが何であるのかはハッキリとは思い出せないものの、それでもアラタにとって忘れてはならないようなそんな気持ちにさせてくれる記憶だった。
「って、あれ、アカリ達のガンプラじゃねぇか!」
ふとリュウマはツムギが表示させたいくつものウィンドウの中のミッション映像から見覚えのあるガンプラ達の姿を見つける。それはガンブレ学園の生徒達によるものだった。
「おい、あのイグノートゥスってガンプラに襲われてんじゃねえか!」
そのガンブレ学園の生徒達のガンプラ達をよく見れば、イグノートゥスと交戦していたのだ。リュウマは慌てた様子でアラタの肩を掴んで強く揺さぶる。
「知り合いですか?」
「大切な仲間だ。流石に放ってはおけないな」
強く揺さぶられた事に眉を顰めながらその手を振り払いつつ、ツムギの問いかけに答えるアラタ。断片的な情報ながらイグノートゥスという未知の存在に仲間達が襲われてるとなれば放ってはおけないだろう。
「でもお前、さっき戦闘中に素っ裸になってたじゃねえか。またいきなり脱がれても困るぜ」
「言い方ァ! まあ、あれは結局、何なのか分からないとなぁ」
先程の戦闘中、覚醒を発動させたHi-ν-ブレイカーは外装が吹き飛び、フレームの状態になってしまった。そんな状態で戦闘になれば流石のアラタといえど簡単に撃墜されてしまうだろう。最もその事を指摘するリュウマの言い方に事情を知らないツムギが困惑するなか、アラタはすかさずツッコミを入れる。
「……アラタ君、君も出撃するべきだと思うよ」
「ユウキ?」
「僕の考えが正しければ、君もまた革新を迎えようとしているはずだ」
するとシイナがおもむろにアラタに声をかける。神妙な面持ちのシイナにアラタは首を傾げていると、シイナはどこか確信めいた口調で答える。
「一応、俺達の仲間が各フィールドに出回って警戒してます。恐らく今、イグノートゥスの出現を知って一部はそちらに向かっている筈です。実力は申し分ありませんし、俺達もこのアークエンジェルごとそのフィールドに向かってます。サポートは出来ると思いますよ」
「そうか……。まっ、尻尾巻いて下がってるのは俺らしくないしな。出撃させてもらうよ」
今、このアークエンジェルはイグノートゥスが出現したフィールドに向かっているようだ。ツムギの説明にいつもの軽口を叩きつつアラタは出撃を決める。
「……っ」
「ブレイズ……?」
アラタが出るのであればリュウマやシイナも出撃するようだ。イグノートゥスとの戦闘が迫るなか、ブレイズはギュッと手を握る。恐らく自分も狙われた事による恐怖心もあるのだろう。そんな様子にナギサはいち早く気付く。
「……ナギサ、一先ずブレイズと一緒にいてあげてくれないか。今回は俺達で何とかする」
そんなブレイズの様子に気付いたツムギはナギサに声をかける。ナギサを抜きにしても十分な実力者揃いだ。それならばナギサにブレイズの様子を見てもらっていたほうが良いだろう。ナギサもブレイズが気掛かりなのか、頷く。
「ありがとう。まだ説明しきれてないけど、今はこの辺で。行きましょう」
ナギサに礼を言いつつ、ツムギは周囲に声をかけると出撃準備を進める。
「アラタさん。無理はしないでくださいね。その……いきなり脱がれるのは」
「俺が! 脱いだわけじゃないからな。変態ではなく天才ガンプラビルダーの実力、見せてやるよ」
アラタに起きている状況は分からないが、ツムギなりに気遣う。最もその発言の内容にアラタはすかさずツッコミを入れつつ、力強い笑みを見せる。
「ブレイズガンダムブレイカー、ツムギ、行きます!」
「Hi-ν-ブレイカー、ソウマ・アラタ、出るよ!」
いよいよイグノートゥスが現れたフィールドに突入したアークエンジェル。カタパルトが展開されるなか、先陣を切るようにツムギのブレイズブレイカーとアラタのHi-ν-ブレイカーが出撃していくのであった。
ユウヒ&ナギサ(ハロウィン)
【挿絵表示】
ナギサ「お菓子をくれなきゃ食べちゃうぞ〜。あれ、イタズラだっけ?」
ユウヒ「まさか、イタズラ目当てに何も用意してない、なんてことはないよねぇ? そしたら本当に食べちゃうかもね〜」
10000UA突破感謝致します!記念イラストで見たいのは……(11/14まで)
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ツムギ&ユウヒ
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ツムギ&ナギサ
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ガンブレ小説歴代オリ主人公集合絵
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ガンブレ小説歴代オリヒロイン集合絵