ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
イグノートゥスの暴走からバトルフィールドが崩壊が起こり、何とかアークエンジェルに帰還して離脱したツムギ達。他のフィールドにいたタオ達やシオン達も帰還し、ブリーフィングルームに集結していた。
「お姉ちゃん……。アタシ達を庇って」
ミサはリンとリリンを庇ったことにより、イグノートゥスの手中に落ちてしまった。それだけではない。シイナやイチカ、アヤ、アカリさえもだ。アラタの活躍により、誰もがイグノートゥスの制圧を疑わなかった状況もあり、思わぬ事態への困惑は大きかった。
「その後、イグノートゥスはどうなったんでしょうか?」
《フィールドのデータを取り込んでそこを拠点に自己修復も兼ねて籠もってるみたいだな。恐らく要塞のようなものも作ろうとしているんだろう》
フィールドからの離脱に全力を注いでいた為、暴走しているイグノートゥスのその後が分からなかった。ツムギの質問に通信しているカドマツがモニター越しに答える。
「お姉ちゃん達は無事なんだよね?」
《ああ。アカウントやデータを改竄された跡はない。文字通り囚われているだけだ。最も何でそんな事してるのかまでは分からんけどな》
ミサの心配をするリンを安心させるように答えるカドマツ。少なくともその前に取り込まれているブレイザーやヒマリもまだ無事と考えて良いだろう。しかし彼の言うようにミサ達が無事である事その物は喜ばしいが、以前としてイグノートゥスの目的は謎に包まれている。
「何が目的なんやろ……。アバターAIや覚醒を使えるプレイヤー達を狙ってってのは聞いたんやけど、そもそも何のためにそんな事を……」
「力を手に入れて、かつてのフリーダムフリートのようにGBBBBを我が手にしようとしているのでしょうか……」
イグノートゥスの目的について考える一同。タオやシーナが己の疑問や考えを述べるも、確証はなく、しっくりくるようなものでもない。
「……そういうのではないと思う」
「どういう事だよ、リリンちゃん」
ふとシーナの考えを静かに否定したのはリリンであった。マシマをはじめ、一同の視線がリリンに集中する。
「イグノートゥスが暴走する寸前、私はイグノートゥスから恐怖を感じた。あの人も私と同じように心が持っているんだと思う……」
「恐怖、か……」
同じAIだからこそ、思うところ、感じるところはあるのだろう。リリンの言葉にアータルは考えるように視線を伏せる。
「そう言えばアイツ、"誰にも私の存在を奪わせない"って言ってたな……」
「何かに怯えてる……とか?」
ふとタツヤは暴走の寸前にイグノートゥスが発した言葉を思い出す。その内容からアヤトは推察する。
「何であれ、このままには出来ない。ブレイザーやミサさん達を助けないといけないしね。カドマツさん、何か対策はありますか」
《勿論だ。アイツの力の源は適合して取り込んだGBVが変化したものだ。そこにワクチンプログラムを叩き込んでやれば大分、マシになるだろう》
イグノートゥスに事情があるにせよ、今の状況を野放しにする事は出来ない。とはいえイグノートゥスの力は危険だ。少しでも対策を立てる必要がある。ツムギの問いかけにカドマツはイグノートゥスの問題が発覚した頃から対策は考えていたのだろう。
《幸いな事にカオスが散布したGBVのワクチンプログラムがある。ソイツを改良したプログラムがもうすぐ完成する。これで何とかなるだろう》
元々はGBVはカオスが生み出したもの。それを力にしているイグノートゥスにはカオスが作ったワクチンプログラムも有効だろう。
「今のイグノートゥスはアウラからの干渉すら受け付けない程の存在になっている。油断は禁物だな」
「ええ。ワクチンプログラムが完成するまで俺達も戦いの準備を進めていましょう」
マザーAIたるアウラすら干渉できない程の存在となったイグノートゥス。その事に触れるライムにツムギは頷きながら一同に声をかける。
「まっ、乗りかかった船だ。俺達も協力するよ」
そんな中、アラタは一歩踏み出して協力を申し出た。
「そうね。どの道、イチカさんも捕まってる訳だし」
「助けてもらった恩は返したい……です!」
自分達を庇ったとはいえ、囚われのイチカやシイナを助けなくてはならない。それにミサ達は窮地を助けてくれた存在だ。協力できるならしたい。その気持ちはイオリやマリカも同じようだ。
「難しい事は分かんねーけどよ。やるだけやろうじゃねえか」
「うんっ。どうせならハッピーエンドで終わらせたいしね」
全てを把握した訳ではないが、それでも出来ることはする。それがリュウマだ。ユイも今の状況はストーリーミッションの類だと認識しているようで笑顔で頷く。
「と言うわけで改めて俺達のチーム名はサイド0。よろしくな」
「アラタさん達が協力してくれるのは心強いです。俺達はクラン・ブレイカーズです。こちらこそよろしくお願いします」
アラタ、ユイ、リュウマ、イオリ、マリカから成るチームサイド0。かつて独裁的なガンブレ学園を打ち壊し、自由を創造したチームの名だ。先程の戦いでアラタの戦闘スキルを見せつけられたツムギも協力の申し出に異論はなく、快く受け入れながらリン達と並び立って己のクラン名を明かし、握手を交わす。
「私はサイド0ではなく、その協力者の第10ガンプラ部だけれども及ばすながら手を貸すわ」
「ついでにアタシ達ベクルックスもね」
「ああ。俺達アルティメイトフォースゼロも変わらず協力する」
レイナはサイド0の協力者ではあるが所属しているわけではない。とはいえ今回の事態には協力してくれるようだ。レイナのみならずベクルックスやアルティメイトフォースゼロも引き続き事態の収拾にあたってくれるようだ。
《さて、イグノートゥスはどうにかなるとして問題はミサ達が囚われている空間だな》
「何か問題でも?」
かつてGBBBBを救った三大クランに加え、サイド0の協力。心強い布陣だ。そんな中、カドマツは懸念点を明かし、シオンは何かあったのか尋ねる。
《ミサ達が囚われているのはまた別のデータ空間なんだよ。そこがどこなのか、またどうやってアクセスして抜け出すのか分からないとな》
「確かに抜け出す方法があるなら、ミサさん達ならとっくにそうしているだろうね」
今回の目的はミサ達の救出も含まれている。とはいえそう簡単な話ではないようでカドマツの言葉にアオバはどうしたものかと頭を悩ませる。
「……あの。あーしに考えがある」
そんな中、ふとブレイズが手を挙げたのだ。
「その上手くいくかは……保証できないけど」
とはいえそれが絶対の効果があるかはブレイズ本人も保証出来る訳ではなく、その言葉は段々と尻窄みになっていく。
「別に良いんだよ! それにさ、もしも何か問題があってもここには色んな人がいる。ブレイズの考えを尊重して何かあったら補強してくれるよ!」
「……うん。何も完璧である必要なんてないよ」
そんなブレイズをフォローするようにナギサはブレイズの肩に手を添えると、周囲を見やる。そんなナギサに頷きながらソフィーもアドバイスを送る。
「ブレイズ、君が今、一歩踏み出して発言してくれた事が嬉しいよ。だから君に対して俺達も一歩踏み出すから君の考えを聞かせて欲しい」
ブレイズが恐る恐る周囲を見るが、誰しも優しげな表情でブレイズを見守っている。そんな中、ツムギが一歩踏み出してブレイズの考えを求めるように手を伸ばす。
「実は──」
そんなツムギ達の姿を見て、ブレイズも意を決したのだろう。己の考えを明かし、それを元に意見を交わしながら作戦を立てるのであった。
・・・
「ユウヒさん、どうしたんですか?」
カドマツのワクチンプログラムの改良。そしてブレイズの作戦の準備が進められるなか、ふとツムギはメッセンジャーを開いて何やら操作しているユウヒに声をかける。
「取り敢えず今の状況をこの場にいない何人かに共有しててね。もしかしたら後で助けに来てくれるかもしれないし」
「そうですね。この状況ですし、助っ人は何人いても良いですから」
ユウヒは元々ガンダムブレイカーや模型店店主の地位のみならず、その社交性の高さから広い人脈を持つ。状況が状況だ。ユウヒが情報を共有している人物ともなれば腕は確かだろう。
「うん。それにね。囚われのお姫様であるミサちゃんを助ける為の王子様は必要だからね」
ツムギに頷きながら、ふとユウヒは特定の人物の事を考えているのか、ふと天を仰ぐ。その言葉にツムギも思い当たる存在がいるのか、少し驚いたものの笑みを見せるのであった。
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ツムギ&ユウヒ
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ツムギ&ナギサ
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ガンブレ小説歴代オリ主人公集合絵
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