ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak   作:ウルトラゼロNEO

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新たなる参加者

 

《はい、というわけで! ワタシとミスターの2人でGBBBニュースをお送りしまーす!》

 

 ショウ、そして新たなガンダムブレイカーであるタツヤとアヤト、そしてその妹のヒマリとの出会いから数日後、GBBBBのロビー広場では今日もレコとミスター・ガンプラがGBBBBニュースを伝えていた。

 

《いよいよ新たなクラン戦が始まりますね。ワタシ、もうワクワクです!》

《はっはっはっ、私もだよ! どんな熱い戦いが見られるのか、胸が躍るね!》

 

 告知されていたクラン戦がいよいよ開催されようとしている。公式イベントである今回のクラン戦はプレイヤー達にとっても期待が大きいのだろう。GBBBBニュースを見るそれぞれの表情は輝いて見える。

 

《下馬評では圧倒的な戦績を誇るマイスター・アインの活躍が予想されていますが、どう思われますか?》

《もちろん、マイスターの活躍は楽しみだが……新たな才能がどこに眠っているかは分からない。この大会でそれが開花する事を願っているよ!》

《そうですね! マイスターの牙城を崩すニューフェイスの出現にも期待したいところです!》

 

 今回のクラン戦はトーナメント方式ではなく、期間内のマッチングしたクラン同士のバトルの戦績を競うものだ。いまだ絶対王者のマイスター・アインがリーダーを務めるアルティメイトフォースゼロに大きな期待が寄せられるが、ミスターも言うようにここで新たなプレイヤーが名を上げる可能性も大いにあり得る。クラン戦による盛り上がりを期待しつつGBBBBニュースの配信は終わるのであった。

 

 ・・・

 

「いよいよクラン戦が始まるんやな! 腕が鳴るで!」

「ちょっと身構えちゃったけど、アタシ達みたいな初心者クランでも参加できるもんなんだね」

 

 GBBBBニュースはクラン・ブレイカーズのメンバーも見ていた。戦意を見せるようにガッツポーズを作るタオにリンもクラン戦に参加できることにどこか安堵した様子を見せる。

 

「うん、参加するのに腕前なんか関係ないもん! 参加資格はただ一つ、人数が6人以上おるクランっちゅうだけや! その点、ウチはバッチリやからね! まずはボクで1……」

 

 参加資格は人数のみ。そうしてタオを起点にリン、リリン、シーナ、ツムギと見渡す。クラン・ブレイカーズが誇る5人のチームメンバーである。

 

「足りてないじゃない!」

「あ、あれっ? おかしいな。絶対、6人おった筈なんやけど……」

 

 そう、1人足りていないのだ。すかさず怒涛のリンのツッコミが入る。これに関してはボケでもなんでもなかったのか、タオは一転して困ったように眉を寄せながらしどろもどろになってしまっている。

 

「……ミスター?」

「それや────!!」

 

 そもそも誰と勘違いしていたのか。そんな矢先に思い当たる人物の名を口にするリリンにタオはすかさず食いつく。

 

「ミスター、どないしたんやろ……。ここにこの時間集合やってクランメンバー全員に連絡を回したのに」

「……ちょっと待って。ミスターってクランに入ってたっけ」

 

 見渡してもミスターの姿はどこにもない。あんな奇抜なアバターだ。ロビー広場にいればすぐに分かりそうなものだが……。タオもクラン戦に備えてメンバー全員に連絡をしたというだけあって困った様子だが、ここでリンからまた指摘が入る。

 

「あっ」

「なにやってんの──────ッッッ!!!!!」

 

 ミスターはクラン・ブレイカーズのメンバーではない。その事実を改めて思い出したタオは思わず間の抜けた声を漏らすが、大きく息を吸い込んだリンの怒号にも似たツッコミが入る。

 

「そうタオさんを責めないであげてください。ミスターさんは、あの存在感ですから……」

「うん。チームメンバーだって言われてもおかしくない位、馴染んでたしね」

 

 自分のミスに肩をガックリと落として大きく凹んでいるタオをフォローするシーナとツムギ。単にロビー広場で会話するだけではなく共にミッションも行ったことだってある。タオが無意識にチームメンバーだと思ってしまうのも仕方ないともいえるだろう。

 

「あっ、そっか。確かに存在感は通常の3倍あるもんね! ……じゃなくって! 参加メンバー足りてないじゃん! 一体、どうするの!?」

「そ、それなら今からでも入ってくれる人を探せばエエやろ!」

 

 ミスターの存在感はリンも認めるところなのだろう。だがそれとこれとは話が別だ。ヒートアップするリンにタオは何とか打開策を考えようとする。

 

「せや、ツムギ! ユウヒさんと連絡とれへん? ガンダムブレイカーがいてくれるなら心強いで!」

「今日は確か仕事中だよ……。他に入ってくれそうな人は……今すぐにってのは難しいんじゃないかな」

 

 人見知りな部分もあるので、人柄も知っているユウヒならば安心だとタオはツムギに聞いてみるが、そもそも社会人であるユウヒ、ましてや接客業でもある為、今は仕事中らしい。他にもクランに入っていない知り合いでいえばアオバやバトルをした思い出のあるシゲなどが出てくるが、クラン戦の開幕と同時に参加しようと決めていたのであれば間に合うものではないだろう。

 

「……やはり、そう都合よく見つかるものではありませんね」

「──だったら俺はどうだい、お嬢さん」

 

 クラン戦は少なくともメンバーが増えるまでは見送りか。シーナも楽しみにしていた分、落胆はあるようだ。少しずつクラン・ブレイカーズの空気が暗くなってくるなか、その空気を払しょくするように声をかけられる。

 

「え……? あの、失礼ですがどちら様でしょうか?」

「俺はマシマ。参加不可能を可能にする男だ」

 

 そこにいたのはジオン軍のロゴが入ったジャケットを羽織った銀髪の男性だった。クラン・ブレイカーズの面々の外見年齢が高校生から大学生であればマシマを名乗る男性は少し年上に見える。自信満々に親指で自分を差し、キラリと歯を輝かせるマシマにシーナは呆気にとられたように暫く見つめていると……。

 

「やはりクランに入っていただける方はそう都合よく見つからないのでは……」

「ちょ、ちょっと待てって! 俺がいるって言ってるだろ!」

 

 マシマの存在をなかったことにして現状を嘆くシーナをはじめとしたクラン・ブレイカーズ。無視されたことで先程までのキザな態度が一転、慌ててクラン・ブレイカーズの会話に入って来る。

 

「アンタのはただのナンパ目的でしょ。うちのクランメンバーにちょっかい出さないでよね」

「おいおい、そう怒るなよ。かわいい顔が台無しだぜ」

「……えっ、可愛い? ……じゃなくって! アンタみたいなのお断り!」

 

 魂胆が見え見えだとばかりに白けた様子ながらもシーナとリリンを守るように威嚇のような態度を見せるリン。だが再びキザな態度に戻ったマシマは今度はリンにもウインクし、その言葉に呆気にとられたリンだが、照れた様子を見せながらもすぐにマシマを突っぱねる。

 

「どうして? 1人増えれば良いんでしょ?」

「チームワークが必要なクラン戦で誰でも良い訳ないじゃない! こんなチャラそうな人なんて……」

 

 とはいえ、この状況、わざわざ名乗り出てくれたマシマを加えれば参加条件は満たせる。何故、そんなに拒むのかと不思議そうなリリンにリンは胡散臭いものを見るようにマシマを見やる。

 

「おっと、チャラいかどうかは兎も角、実力は保証させてもらうぜ。これでも場数は踏んでるからな。戦力としても男としてもアテにしてくれ!」

「では、試しに加入してもらい、実力を見せていただく……というのは如何でしょう?」

 

 チャラさは否定しないものの実力を語る上でのマシマの言葉には自信を感じられた。いまだリンは信用していないようだが、その声色の自信を感じ取ったシーナはチャンスを与えようとする。

 

「そりゃ俺も望むところだ。実際に見てもらった方が早いからな。──俺の格好良さは!」

「これはダメなパターンだよね。ナンパの事しか考えてなさそう」

「ハハッ、そう褒めるなよ!」

 

 こういう態度があてにならないと思われているのだとは感じてしまうが、マシマはその軽妙な態度を崩さず、マイペースに笑う。

 

「じゃ、早速行こうぜ! お嬢さん達の視線を釘付けにするぜ!」

 

 完全にこの場のペースはマシマが掴んでしまった。完全に同性であるツムギとタオは眼中にないようだが、マシマはそのまま意気揚々とクラン・ブレイカーズのメンバーとしてクラン戦に臨むのであった。




中村悠一さんってあれだけガンダムシリーズに多く出演しているのにどのキャラも演技が被ってないのが声優としての技術と実力を感じさせてくれますね。
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