ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak   作:ウルトラゼロNEO

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不愉快だわ…

 

セレクトMでのひと時から数日後、GBBBBのロビー広場にはツムギの姿があった。ミッションを受注したのか、ミッションカウンターに背を向け、早速出撃しようとしていると……。

 

「──あっ、ツムギ。もしかして、これからミッションに行くの?」

 

不意に声をかけられる。見てみれば居合わせたのか、リンがこちらに歩いてきていた。

 

「うん。マイスターに刺激されたからね」

「丁度良かったかも。ミッションデータを見せて?」

 

マイスターとの共闘ミッションはツムギを刺激させたのだろう。これからミッションという矢先、リンはツムギが受注したミッションの詳細を確認する。

 

「どれどれ……。あっ、これならいけそう! ……あのさ、急なんだけど今日は2人でミッションに行かない?」

 

ミッションの内容から自分も同行できると思ったのか、リンからのツムギのミッションへの出撃を打診される。クラン・ブレイカーズを結成してそれなりに経ったが、2人だけでのミッションは初めてだろう。

 

「……何かあった?」

「な、なにもないし!」

 

カオスとの勧誘の際の勝ち逃げ発言といい、先日のマイスターとの共闘ミッションでの様子といい、リンのツムギへの反応に違和感を感じる時がある。今日はたまたま居合わせただけでクラン・ブレイカーズのメンバーが他にいる訳ではないが、リンの態度に妙な引っかかりを感じたのツムギはそれとなく問いかけると、誤魔化すような上擦った声が返って来る。

 

(……もう。変なところで鋭いんだから)

 

誤魔化しつつも内心では焦った様子のリン。やはりツムギに対して何かしらの思惑があるらしい。

 

「……で、一緒に行ってくれるの?」

「それは勿論。リンと2人だけっていうのも初めてだし、楽しみだよ」

 

改めてミッションを共にプレイしてくれるのか確認してみれば、ツムギ自身も特に異論はないのだろう。寧ろリン と2人だけでミッションをプレイする事は初なのでそれはそれで楽しみなようだ。

 

「い、言っとくけど別にデートとかじゃないからね!」

「マシマさんじゃあるまいし。そんな事思ってないよ」

(……何の意識もしてないのはそれはそれでムカつく)

 

ツムギの2人だけ、という発言から途端に顔を赤らめて訂正しようとするリンだが、端からデートという考え自体がなかったのか、ツムギはやや苦笑気味だ。とはいえその反応はそれはそれで異性として認識されているのかとリンは内心、苛立つ。

 

「よし、決まり! じゃあ急いで出撃準備してきてよね!」

 

とはいえ言っていても仕方がない。切り替えてリンは出撃準備を促すと、頷いたツムギは一足先にマイハンガーへ向かっていく。

 

「……アタシとアイツ、何が違うのかな。まっ、2人で行ったら分かるでしょ! 今日は負けないから!」

 

リンはやはりツムギに対して何かしらのコンプレックスがあるようだ。今回、ツムギをミッションに誘ったのも何かしらを確かめるためでもあるらしい。張り切った様子のリンはツムギと共にミッションへ出撃していくのであった。

 

・・・

 

ミッションのステージは月面基地内部。ミッション形式は現れる敵NPC機を殲滅するフィールド制圧ミッションだ。近代的な軍事基地内部をストライクブレイザーとフレールが駆ける。

 

(また強くなってない……!?)

 

ミッション開始早々にストライクブレイザーは次々に出現するNPC機を撃破していく。元々、火器の類を多く装備しているストライクブレイザーだが、使い余すことなく全て使いこなして着実に戦果を挙げていた。

 

マイスターが先日のミッションの中でリンにアドバイスした“冷静に相手の動きを見極め、着実にダメージを与える”を意識的に行っているのだろう。以前よりもストライクブレイザーの動きに無駄がない。

 

「っ……!?」

 

するとNPC機がフレールにも矛先を向ける。咄嗟に対応しようとするリンだが、NPC機の動作、そしてひとつひとつの攻撃力は高い。今回のミッションはツムギが受注した。クラン・ブレイカーズも先日のクラン戦で大きくランクアップを果たす程の快進撃を見せた。そしてマイスターとの共闘ミッション……。ツムギの中でより飛躍する為により高い難易度のミッションを選んだ事もあってか、出現するNPC機も一機一機が驚異的だ。

 

しかし先日のクラン戦だが、実はリンはまともに出撃していない。逆にツムギは全てのクラン戦に出撃しており、そこで得た経験は差となっているのだろう。ツムギのようにスムーズにはいかず、フレールは苦戦しながらも何とか撃破してミッションを進めていく。

 

「……ふぅ、ちょっと疲れたかも。3人が2人になるだけでこんなに大変なんて……」

 

それから数分。ミッションも終盤まで進めた頃、リンは一息つく。難易度の高いミッションを行っているのもあり、ただのNPC機とはいえ苦戦してしまう場合も多く、中々思うように進まなかった。

 

「そっちは……まだヨユーみたいだね」

 

普段、クラン・ブレイカーズでは3人でミッションをしていた為、より負担も大きいのだろう。だが対してツムギは特に負担に思っていないようで動きに衰えが一切ない。それどころかエンジンが温まってきたかのようにより動きが洗練されていく。

 

「……あー! アタシもホントは疲れてなかった!」

「……リン?」

「さっ、早く先に進も! ここからはアタシが活躍するんだから!」

 

大っぴらに声を張り上げるリン。流石にツムギもここまでくればリンへの違和感は強まるのだろう。疲れているのなら疲れているでそれで良い訳だが、張り合うつもりでいるのか、リンはどんどん先に進んで行き、ツムギも違和感は感じるもののその後に続くのであった。

 

・・・

 

「来た……。こいつがボスか!」

 

月面基地内部を抜け出てみれば、ミッションボスである二本足が特徴的な巨大MA・ビグザムが上方から地響きを立てながら降り立ち、その存在を誇示するように周囲にメガ粒子砲をばら撒く。その圧倒的な姿を確認しながらもリンは戦意を燃やしていた。

 

「でも、これ位、アタシ1人でじゅーぶん! アンタは見てるだけで良いからね!」

「ねえ、リン。2人で協力してやろうってミッションじゃないの?」

 

どうにも今日のリンは何か力んでしまっているように感じる。ビグザムへ向かって突撃していくフレールに流石に見かねたツムギが釘を刺そうとするが、どうにも聞こえていないようだ。

 

(……ここでイイとこ見せなきゃ!)

 

今日のミッションでまだ目立った活躍が出来ていないのもリンが力んでしまっている原因の一つなのだろう。フレールはお構いなしにビグザムへ突撃していき、戦闘を開始するのであった。

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  • ユカ&シオン
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