ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak   作:ウルトラゼロNEO

80 / 108
今の自分を

 

「あの2人って知り合いだったの?」

「みたいだね……。2人のあんな姿、初めて見たかも」

 

 無言で明らかに焦っているマイスターに寄りかかったまま圧をかけるユカ。その姿を見ながらナギサとツムギはヒソヒソと話している。

 

「……何やってんの、アンタ」

 

 そんななか、漸くユカが口を開いた。地を這うようなその声に思わずマイスターがピクリと反応するなか……。

 

「何、とはどういう事かな……? そもそも先程から私を誰かと勘違いしてるのでは……」

「ふぅぅーーん」

 

 あくまでユカの問いかけをはぐらかそうとするマイスター。その姿にユカはマイスターをジッと見つめながらその顔を覗き込む。

 

「アンタ、そんな三文芝居でアタシを騙せると思ってるんだ?」

 

 ユカの中にあったマイスターの正体。マイスターを目の前にしてそれが確信に変わったのだろう。どんどんマイスターを詰めていく。

 

「……あー。時間もないんだ。ここでいつまでもウダウダやるつもりかい?」

 

 流石に見かねたのか、ウィルが助け船を出すように声をかける。もう間もなく準決勝戦が始まる。ここでマイスターとユカの問答で時間を終わらせるのは惜しいと思ったのだろう。

 

「ここで君が何者か答える必要はない。この後のバトルで君を倒す事だけだ」

 

 ユカがマイスターに寄りかかるのを止め、僅かに距離を開けるなか、ウィルはまっすぐマイスターを見据え、その瞳に宿る熱量を向ける。

 

「僕には勝利の女神がいる。今回はユカと一緒に戦うんだ。負ける理由がないね」

「アンタねぇ……」

 

 ユカの手を取りながら彼女にウインク交じりに浮ついたセリフを吐くウィル。その姿にユカが呆れたような表情を浮かべていると……。

 

「……」

 

 ウィルからユカを引き剥がすようにユカの肩を掴んでマイスターは強引に引き寄せたのだ。

 

「……おやおや、マイスターともあろう人がレディの扱いも知らないのかい?」

「GBBBBでは不純な真似は止めていただこうか」

 

 好意を抱くユカを強引に引き剥がされた事でウィルも癪に障ったのか、嫌味を吐くがマイスターも先程とは打って変わって、鋭く言い放ち、ユカを挟んで見えない火花がマイスターとウィルの間で散る。

 

「……もしかして、マイスターの正体って」

「そうですわねぇ……。まあ、ほぼ間違いないでしょうね」

 

 そんなやり取りを眺めながらユウヒはシオンに声をかける。ユウヒはユカのようにマイスターの正体については特に何か考えていた訳ではなかったようだが、既視感のあるやり取りに薄々マイスターの正体を察したようだ。

 

「……なにやってるのさ」

 

 だからこそなのだろう。ユカのような明確な怒りを露にするわけではないが、呆れ交じりにため息をついていた。

 

「……っーか、アンタ、人に勘違いだなんだのって言ってたんだから触るんじゃ……」

 

 肩を抱かれたままでいるユカだが、先程のやり取りもあって気に入らないのだろう。マイスターの腕を強引に振り払おうとするも……。

 

「──!」

 

 そっとマイスターがユカに耳打ちしたのだ。ほんの一瞬の言葉だったため、周囲の人間には聞き取れなかったようだが、唯一、耳打ちされたユカは驚いたようにマイスターを見やる。

 

「……時間だ。何であれ、バトルは全力で行かせてもらう」

 

 マイスターはそっとユカを離しながら、マントを翻して背を向ける。もう間もなく準決勝戦が始まる時間だ。肩越しにユカ達ベクルックスを見ながらそう言い残すとタツヤ達と共にマイハンガーへ向かっていく。

 

「ユカ、今のは?」

「……ま、今は目の前のバトルに集中しようってことだね」

 

 去っていったマイスターが果たしてユカに何を耳打ちしたのか。その内容を尋ねるシオンにユカは内容を明かさずにベクルックスのメンバーに向き直る。

 

「ごめんね。変なところ見せちゃって。今回のバトルはアタシとシオン、ウィルで行かせてもらうよ」

 

 先程までのマイスターとのやり取りを見せてしまった事を詫びながら今回の試合の出場メンバーを選出するユカ。この三人は元々旧知の仲であり、ベクルックスの中でトップの実力者達だ。マイスター率いるアルティメイトフォースゼロに挑むのならば異論はない人選だ。

 

 ・・・

 

「んじゃ行きますかね。バトルの方がマイスターの事ももっと分かりやすいかもしれないしね」

 

 マイハンガーへ移動し、バルバトスルプスノームのコックピット内で出撃の時を待っていたユカだが、遂にその時が来た。元々口数の多いタイプではないマイスターだ。彼を知るのならばバトル越しの方が見えてくるものもあるだろう。

 

「行くよ、バルバトス。今のアタシ達をアイツに見せてやろう」

 

 ずっと共にガンプラバトルを駆け抜けてきたユカのバルバトス。時間の流れと共にその姿を変えてきた。その軌跡を今ここでマイスターにぶつける為、共に出撃していくのであった。

 

 ・・

 

「……」

 

 一方、マイスターも今まさに出撃の時を迎えようとしていた。先程の姿とは打って変わってまるで刃のような鋭い雰囲気を身に纏っている。目の前のバトルに集中している証だろう。

 

「……ガンダムルーク、出る」

 

 マイスターが装着しているバイザーの奥から真紅の瞳が見え隠れする。相手が誰であろうとバトルには関係ない。GBBBB絶対王者は戦いの舞台に向かっていくのであった。




以前、ウィルのセレネスノーヴァの詳細を書けなかったので……。

ガンプラ名 ガンダムセレネスノーヴァ

RIGHT CLOSE RANGE WEAPON シラヌイ
LEFT CLOSE RANGE WEAPON ウンリュウ
  
HEAD アストレイゴールドフレーム天
BODY ガンダムパーフェクトストライクフリーダム
RIGHT ARM アストレイブルーフレームセカンドリバイ
LEFT ARM アストレイブルーフレームセカンドリバイ
LEGS カオスガンダム
BACKPACK マイティーストライクフリーダムガンダム
BUILDERS PARTS スラスターユニットx2(両脹脛部分に一つずつ)

カラーリングはプリセットのガンダムレギルスカラー
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。