ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak   作:ウルトラゼロNEO

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新たな炎と共に

 

「わぁ……壮観だねー」

 

 いよいよ始まるカオスへの反撃。その初となる出撃の為、一同、場所をこのためだけに用意されたハンガーへ移動する。そこにはクラン・ブレイカーズとベクルックス、アルティメイトフォースゼロ、そしてガンダムブレイカーであるショウとユウヒのガンプラが格納されており、その光景にナギサは圧倒されたように呟く。

 

「……ん? あのガンプラは……」

 

 ふとマイスターはその中でとあるガンプラを目に留める。それはまさにリンのアバターのデザインをそのままガンプラに落とし込んだようなデザインであった。

 

「アタシの新しいガンプラ……リン・カーネーション。お姉ちゃんがプレゼントしてくれたの!」

「この間のカオスとの戦いでやられて、前の機体が使えなくなっちゃってね。リンの手持ちで代わりになるガンプラがなくて、新しいのを作るにも時間が足りないから私がプレゼントしたの」

 

 その外観からやはりというか、リンが持ち込んだガンプラであった。バトルトーナメントでの決勝戦、その後のカオス達との戦闘により、フレールのデータが破損してしまっていたようで、ミサがプレゼントしたようだ。

 

「元々は私が人からもらったものなんだけど、リンをモデルに改造しちゃったんだ。良い感じでしょ?」

「恥ずかしいけどお姉ちゃんが作ったガンプラだから性能は良さそうだし……これ以上のガンプラを作るのは今のアタシじゃ無理そうだから、リリンを助ける為なら背に腹は代えられないって訳!」

 

 そのミサも元は他の誰かから譲り受けたガンプラをカスタマイズしたらしい。確かにリンのアバターを落とし込んだそのガンプラの出来は素晴らしいと言えるが、同時にインパクトのあるデザインだ。リンも気恥ずかしそうだが、フレール以上の出来もあり、自身のアバターを思わせるガンプラ、リン・カーネーションを使用する事を選んだようだ。

 

「想いだけでも、力だけでも……。私も同じ気持ちです。乗り換えまではしていませんが、ガンプラをチューンアップしてきました」

「俺のガンプラもパワーアップしたぜ! これまでの経験とノウハウをフルに生かしてビルドしたからな!」

「僕も僕も! リンの新しいガンプラには負けへんで!」

 

 リリンを取り戻したい想いは皆、同じ。だからこそマイスターからの招集がかかるまでの間に愛機であるガンプラに更なるカスタマイズをしたようだ。ガンダムチクラミーノセカンド、ヌーベルクレインクイン、タオSDカスタムアドバンス……。これまでの経験から火力面や機動性の底上げなど各々、自分に合ったカスタムをしてきたようだ。

 

「私達も組み立てていた新しいガンプラを完成させてきたよ」

「……ま、こんなことになるとは思ってなかったけど」

 

 ガンプラの強化をしてきたのはクラン・ブレイカーズだけではない。ベクルックスもだ。アオバの言葉にソフィーは思わず嘆息する。既に自分好みの最適なガンプラを作っていたナギサのエアリアルソアーと対マイスター用に極限までこだわり抜いたウィルのセレネスノーヴァ以外は見慣れぬガンプラばかりだった。

 

「アオバちゃんのガンプラは……デスティニーガンダムをベースにガンダムデスサイズヘルとブルーディスティニーの要素を組み込んでるんだね」

「私なりの遊び心を組み込んだ、私だけの蒼い死神ですよ」

 

 アオバのガンプラはブルーディスティニー1号機を思わせるゴーグル型のブルーディスティニーエクストラとは違い、カラーリングこそブルーディスティニー1号機だが、ガンダムタイプのガンプラだった。ユウヒの言うようにガンダムデスサイズヘルの要素とエグザムシステムを宿すブルーディスティニー3号機の頭部をデスティニーガンダムをベースに組み込んだそのガンプラは運命の名を冠する蒼い死神というアオバの遊び心を活かしたガンプラであった。

 

「ソフィーのはセレナさんのガンプラに似てるね」

「うん……。結構、あの時のお姉様の影響されちゃってさ。ウイングガンダムプロトゼロをベースにサマエル以上の戦いが出来るようにチューンアップしたよ」

「いいね! 翼もあるし、エアリアルソアーと一緒に飛んでみたいよ!」

 

 ナギサが目を向けたのはソフィーのガンプラであった。ウイングガンダムゼロカスタムをベースにカスタマイズしたセレナのガンダムオルタナティブ・トリニティ。あのガンプラを彷彿とさせるのはソフィーがピックアップしたのがウイングガンダムプロトゼロをベース機にしたからだろう。青と白のカラーリングに両腕にはFファンネル、バックパックにはCファンネルとツインバスターライフルによる高火力のみならず、オールレンジ攻撃も仕掛けられる幅広い戦術が出来るガンプラだ。翼を持ったガンプラというだけあり、光の翼を持つエアリアルソアーと肩を並べる日を想像しているのか、ナギサは目を輝かせる。

 

「……ところでリン君のガンプラは元は君がもらったものだそうだが、自分では使わなかったのか?」

「うん、ずっとしまってて。丁度いいからリンにあげちゃった」

「丁度いい……。そうか……」

 

 ふとマイスターはリン・カーネーションを見ながらミサに声をかける。が、どうやら貰ったはいいものの使用することなく、保管していたが、この機会にリンに譲ったようだ。その返答にマイスターはどこか複雑そうな表情を見せる。

 

「えっと……どうかした?」

「……いや、何でもない。いつまでも話していたいところだが、今はこの辺にしよう。さあ、出撃だ」

 

 そんなマイスターの様子にミサは思わず首を傾げるが、マイスターはこれからのミッションに意識を切り替える。他にもチューンアップしたユカの新たなバルバトスやシオンの新しいガンプラに注目が集まっているが、時間が決まっている以上、これ以上の浪費は避けたい。

 

「……行ってくるよ、ブレイザー」

 

 そんな中、ツムギは1人だけ会話に参加することなく、マイスターの厚意でハンガーに設置されていたボロボロのストライクブレイザーのコックピット内でブレイザーに声をかけていた。

 

「必ずGBBBBを、リリンを取り戻して見せる……。その為に、俺達は真っ直ぐぶつかり続けるよ。それがきっとブレイザーが応えてくれる唯一の方法だと思うから」

 

 ツムギ達がツムギ達として変わらずその想いをぶつけ続ける。それが強い想いに応え続けたブレイザーを呼び戻す方法なのだろう。しかしそれでもその心はブレイザーを失い、傷心しているのか、少しでもブレイザーを感じようとしているかのように目の前の機器の類を抱きしめる。

 

「──マイスターから聞いた話だとブレイザーのデータは完全に失われている訳ではないらしい」

 

 そんなツムギに声をかけたのは、リフトからコックピットの中を覗き込んだショウであった。

 

「とはいえ簡単に復帰できるような状態でもないようだ。アウラとの接続も不安定な中、自己修復をしているのだろう。それがいつ終わるのかは誰にも……」

「……その情報だけで今は十分です。それだけで俺は前を向ける」

 

 ブレイザーは確かにターンΩとの戦闘で深く傷ついてしまったようだが、データその物がロストした訳ではない。いつものように出てこれないのは自己修復に専念しているからだろう。しかし今のツムギにとってはそれで充分なのか、ストライクブレイザーのコックピットから出てきながら、迷いなく答える。

 

「……ショウさん達から話は聞いた。君が新しいガンダムブレイカーになるとはな」

 

 ショウとリフトから降りたツムギをマイスターとユウヒが迎える。出撃準備が進められるなか、ふとマイスターはツムギの新しいガンプラを見やる。マイティーストライクフリーダムガンダムをベースにツムギなりにストライクブレイザーの要素を取り入れた新しいガンプラの名はブレイズガンダムブレイカー。改めてそのガンプラを見ながら、マイスターはどこか感慨深そうにツムギを見る。

 

「願掛けみたいなものなんです。それでも俺はこの現状を破壊して、いずれ来るGBBBBを創造する為の道を切り開きたい……。ただ、それだけなんです」

 

 ツムギ自身、ガンダムブレイカーの名が相応しいものだとは思っていない。それでも自分に大きなものを与えてくれたGBBBBをここで終わらしたくない。いずれ来る正式版のGBBBBを、そこで訪れる多くの出会いのチャンスを失いたくないのだ。

 

「常識を壊し、非常識に戦う。友と戦い共に討つ。俺が初めてガンダムブレイカーの名を名付けたのはガンダムブレイカー隊に身を置き、出会いの中で多くを学んだからだ。そしてガンダムブレイカーとして戦っていく中で何よりも最後まで諦めない事の大切さを教えられた」

「そしてそこから生まれた誇り(プライド)をぶつけて、ガンダムブレイカーは未来という夢の舞台への扉を開いてきた。君ならば高く……。そうさ、もっと高く飛べるはずだ」

 

 ショウ、そしてマイスターからの言葉。それはガンプラバトルの中で身を置いて、ずっと進み続けた者達によるもの。その言葉は不思議とツムギの胸にスッと入っていき、温かさと共に胸に広がっていく。

 

「だから君だけのありのままであれば良い。誰かを真似るんじゃない。君だけのガンダムブレイカーで」

 

 誰よりも慕ってきたユウヒの言葉。彼がいなければ、もしかしたらツムギはGBBBBに来なかったのかもれしい。背中を押すようなその言葉に頷いたツムギはブレイズガンダムブレイカーへと向かい、そのコックピットに乗り込む。

 

「ブレイズガンダムブレイカー、行きます!」

 

 いよいよ出撃の時が来た。初陣に気を巡らせているのか、けたましい駆動音が響く。その音よりも感覚を研ぎ澄ませていたツムギはやがてゆっくり目を開き、新たなガンダムブレイカーともに出撃していくのであった。




ガンプラ名 ブレイズガンダムブレイカー
元にしたガンプラ マイティーストライクフリーダムガンダム

RIGHT LONG RANGE WEAPON MA-M21KF 高エネルギービームライフル
LEFT LONG RANGE WEAPON MA-M21KF 高エネルギービームライフル
RIGHT CLOSE RANGE WEAPON ヴァジュラビームサーベル 
LEFT CLOSE RANGE WEAPON ヴァジュラビームサーベル
HEAD マイティーストライクフリーダムガンダム
BODY マイティーストライクフリーダム
RIGHT ARM 高機動型ガンバレルストライクガンダム(ガンダムブレイカーver.)
LEFT ARM 高機動型ガンバレルストライクガンダム(ガンダムブレイカーver.)
LEGS マイティーストライクフリーダム
BACKPACK ガンダムパーフェクトストライクフリーダム
SHIELD アンチビームシールド

BUILDERS PARTS チークガード×2(ヘッド2左右の位置)
機体色はゲーム内プリセットにあるVダッシュガンダムカラーで統一
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