ガンダムビルドブレイカーズ ReBreak 作:ウルトラゼロNEO
フリーダムフリート四天王が1人、大地のグスタフの異名を持つあの巨漢が待つのは荒野のステージであった。その中心にはグスタフのボルトガンダムゴリアテが腕を組むようにして仁王立ちしており、その威圧感はかなりのものだ。
「……ふんっ!」
ボルトガンダムゴリアテはエネルギーを纏ったマニピュレータを地面に叩きつける。すると大地を崩壊し、続けざまに隆起させた岩盤や散り散りになった岩石がキマリスランスロット達に襲いかかる。
「この威力……!」
「大した挨拶じゃねぇか、まったく……!」
咄嗟に上空に飛び上がって避けたは良いものの、フィールドの半分を隆起させた岩盤が占めている。それを見るだけでボルトガンダムゴリアテが放ったガイアクラッシャーの威力の凄まじさが分かり、アータルもマシマも思わず戦慄してしまう。
「しかし臆する気はありませんわ!」
すぐさまキマリスランスロットがハイ・ビームライフルを構えてその引き金を引く。通常のビームライフルよりも格段に威力の高いその高出力ビームはシオンの射撃精度を持ってしてボルトガンダムゴリアテに直撃するものの大した損傷があるように見えない。
「……ドーラの為、お前達を倒す」
直撃を受けてもビクともしない堅牢さ。それはGBVによる効果なのだろうか。しかし今は考えていても仕方ない。戦闘開始を表すかのようにボルトガンダムゴリアテはマニピュレータ同士を打ち付け、襲い掛かって来る。
三対一。考えずとも数の差でいえば圧倒的な有利な条件に立っているシオン達。しかも烏合の衆という訳ではなく、シオンもマシマもアータルもそれぞれ高い実力を持つ者達だ。しかしいざ戦闘が始まってみれば、そんな3人を相手にしてもボルトガンダムゴリアテは劣勢に立つことなく、渡り合っているのだ。
「……その異常な性能。確かに驚異的ですわね」
ビーム・ランスとロッドモードとサイズモードを切り替えてボルトガンダムゴリアテとの近接戦に臨むキマリスランスロット。振り落とされる大型ヒートホークは一撃でも受ければタダでは済まないだろう。
「生憎ですが、ワタクシに触れて良いのは姉妹を除けば1人だけですの」
大型ヒートホークだけではない。斬撃の合間にマニピュレータによる格闘を織り込んできているのだ。しかしシオンは動じることなく、シールドで受け止める。
「そこだ!」
ボルトガンダムゴリアテのマニピュレータをキマリスランスロットのシールドが受け止めた瞬間、アータルナイトが素早く接近し、脚部の関節に一太刀入れる。
「ちょこまかと……!」
「させねえよ!」
続けざまに攻撃を仕掛けるアータルナイトにボルトガンダムゴリアテはシールドごとキマリスランスロットを押し切り、そのままアータルナイトを対処しようとするが、マシマのチューンアップしたガンプラ……ヌーベルクレインクインのフィンファンネルが牽制する。ゴーグル型の頭部だったクレインクインからガンダムタイプのものに切り替わったヌーベルクレインクイン。両腕はビームシールドを発生させる機関を持っていたりと順当にクレインクインをアップデートしたような内容のガンプラだった。
「そこッ!」
「受けてみろ!」
マシマのフィンファンネルに翻弄されている隙にキマリスランスロットとアータルナイトが並び、一気にボルトガンダムゴリアテにそれぞれの武器を突き出して突撃する。グスタフが気付いた頃には遅く、ここ漸く目立った損傷を与え、そのまま吹き飛ばすことが出来た。
「俺は……負けない……ッ!」
「それもドーラの為って訳か!」
少しずつ流れはシオン達に傾いてきた。グスタフも自覚しているのだろう。だからこそ彼が守ろうとする存在の為、諦める訳にはいかない。そんなグスタフを察しながらビームサーベルを抜刀したヌーベルクレインクインがボルトガンダムゴリアテに襲い掛かり、幾度となく切り結ぶ。
「大切な者の為に立ち向かう気高さがアナタにあるのは認めます。ですが、その方が誤った道を進むことを何故、止めようとしないのです!」
「それがドーラの選んだ道なら……!」
しかし曲がりなりにもGBVで強化されたガンプラ。すぐにヌーベルクレインクインを力押しで吹き飛ばし、追撃しようとした瞬間にキマリスランスロットが割り込んでボルトガンダムゴリアテとの接近戦に臨む。幾度となく刃を交わしながらシオンはグスタフの一面こそ認めるもののだからこそ惜しいとばかりに問うもグスタフはドーラが選んだ道ならばどこまでついていくのだろう。
「それが破滅の道でもですか……。ワタクシには理解できませんわね」
「なに……!」
グスタフの返答にどこか失望の感情を見せるシオン。それがグスタフの癪に障ったのだろう。怒りを示すように大型ヒートホークを荒々しく振るうも、動きが単調化したからか、動きを見極めたシオンによってカウンターの一撃を逆に受けてしまう。
「大切な存在だからこそ、可能性を感じた存在だからこそ、もっと先に進める筈。そこで終わらすには惜しいとワタクシならば誤った道に進むのなら殴ってでも止めますわ」
「……ッ!」
「アナタとドーラという方の関係は分かりませんが、ワタクシはワタクシの大切な存在の為、アナタを討ちます!」
かつて真紅の瞳を持つ少女も一度だけ怒りに呑まれ、ただ己の怒りを表す為にガンプラで戦った事があった。その際、彼女を止めたのは他ならぬシオンであったが、そうしたのはその少女に可能性を見出したからだ。そこで終わらすには惜しい存在だという確信があったからだ。そしてその少女は成長し、GBBBBの未来を切り開くために戦っている。ならばシオンも戦い、その先に待つ素晴らしい光景を共に見るだけだ。
「だまれぇッ!」
やがてキマリスランスロットとボルトガンダムゴリアテの戦闘もキマリスランスロットが完全にペースを掴み、懐に深々と一撃を入れる。咄嗟にボルトガンダムゴリアテが後方へ飛び退き、エネルギーを貯めたマニピュレータを地面に叩きこもうとする。
「なっ!?」
しかしマニピュレータを地面に叩きつけようとした瞬間、ボルトガンダムゴリアテは大きくバランスを崩したのだ。
「GBVによる異常出力が原因だ」
「見てて思ったが、GBVはガンプラ本体の負担がデカいんだろ。ガンプラを支える関節を傷つければ、こうなるだろうと思ったぜ」
先程の戦闘でボルトガンダムゴリアテの関節部を狙っていたのはこの時を待っていたからだ。ただでさえ大技を繰り出す際はガンダムの関節に負担がかかる。それがGBVに不正に強化されれば猶更だ。すぐに体勢を立て直そうとにもバランスを崩してうまくいかないボルトガンダムゴリアテを見ながらアータルもとマシマは冷静な分析を口にする。
「おさらばです」
キマリスランスロットはバックパックに接続されているファトゥム-00の上に乗り。ビーム・ランスを構えて突撃し、その勢いは一筋の流星のような鮮やかさを持ってボルトガンダムゴリアテを撃破する。
「ワタクシ達ならばもっと素晴らしい未来へ進めますわ。そうでしょう、ユカ」
ボルトガンダムゴリアテが爆発し、その跡地から粒子が溢れ出て上空で何やらエンブレムを形作る。これがカオスの要塞への鍵の一つなのだろう。手中に収めながら誇り高い姫騎士は穏やかな笑みを見せるのであった。
・・・
ボルトガンダムゴリアテが撃破される前に時間が遡る。一方、アオバ、アヤト、ヒマリで臨んでいたGBBBB防衛ミッション。こちらも実力のあるプレイヤーで固めている為、操られているガンプラ達を次々と撃破していた。
「っ!」
その瞬間、アオバのブルーデスティニージャッジにオールレンジ攻撃が仕掛けられる。その名のように食らいつくように襲い掛かってきたのはGNファングの数々だった。
「……まさかと思ってはいたけど」
ヴォワチュール・リュミエールを発動し、光の翼を発生させながら軽やかに避けるブルーデスティニージャッジは攻撃を仕掛けてきた相手を見やる。そのガンプラを見て、一瞬、驚いたアオバだったが、やがて厄介そうに顔を顰める。
「……アキナ」
そこにいたのはリボーンズガンダムをベース機にカスタマイズした灰色の機体色を持つリプレイスガンダムという名のガンプラであった。アオバはそのガンプラに覚えがあった。大切な妹であるアキナ。彼女が使用していたガンプラがまさに目の前のリプレイスガンダムだったからだ。動きを止めて、リプレイスガンダムを見やるアオバ。しかし問答無用とばかりにリプレイスガンダムは大型GNビームサーベルを引き抜いてブルーデスティニージャッジに襲い掛かるのであった。
ガンプラ名 リプレイスガンダム
元にしたガンプラ リボーンズガンダム
RIGHT LONG RANGE WEAPON GNバスターライフル
CLOSE RANGE WEAPON GN大型ビームサーベル
HEAD リボーンズガンダム
BODY シナンジュ・スタイン(ナラティブver.)
RIGHT ARM リボーンズガンダム
LEFT ARM リボーンズガンダム
LEGS ローゼン・ズール
BACKPACK リボーンズガンダム
SHIELD GNシールド(リボーンズ)
機体色はゲーム内プリセットにあるシナンジュ・スタイン(ナラティブver.)カラーで統一