俺とバカたちと召喚獣   作:無津伊

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《前回のあらすじ》
明久の「鈍感だなぁ~♪」は禁句。


第9問

高「ーーーーと言うわけで2年Fクラス対2年Eクラスの試召戦争はFクラスが勝利をおさめました」

藤「……ふむ、Fクラスが勝つとわねぇ…………やるじゃないかい……」

藤堂は窓際に体を向けながらふっと笑った。

藤「負けたEクラスは今頃設備がボロボロになっているだろうね……ま、悔しかったらちゃんと勉強して設備を取り返しなってEクラスに伝えな」

高「……あの……その話なんですが……どうやらFクラスはEクラスとは設備を交換しなかったようです……」

藤「……はぁ?……いったい何を考えているんだいFクラスのクソジャリ共は……」

何のために試召戦争をしているんだい……と、藤堂は呟く。

高「どうやら彼等はAクラスの設備を目標としているようでEクラスと設備を交換しなかったのはクラスのモチベーションを下げないようにするためかと……」

藤「……なるほどねぇ……あくまでも目標はAクラスの設備ってことかい……まあFクラスにはこの学園の宣伝のためにも頑張ってもらいたいねぇ……それで報告は終わりかい?」

高「……いえ、それが……もう1つあります……」

藤「まだあるのかい?」

藤堂は少し驚きながらそう言った。

高「はい、それが……」

高橋は言いずらいのか少しだけ間を開けて…………そして言った。

 

高「……今日のFクラスとEクラスの試召戦争が終わった直後、2年Aクラスが2年Fクラスに宣戦布告しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城「……はぁ……まさかAクラスがFクラスに宣戦布告してくるとはな……」

秀「……まったくじゃな……姉上がFクラスに入ってきたときは驚いたぞい……」

島「……ウチ、勝てる気がしないんだけど……」

ム「…………真っ向から勝負したら勝てない……」

明「……ねぇどうするの雄二?僕も全然勝てる気がしないんだけど……」

雄「まあ心配するな、少し計画が狂ったが……問題無い、事は全て俺のシナリオ通りに進んでいるからな」

Eクラスとの試召戦争を終えたFクラスの6人は明日のAクラス戦についていろいろと話しながら下校していた。ちなみに姫路は何か用事があるらしく学校に残っている。

城「それで雄二、その心は?」

雄「……なぞかけかよ……明日Aクラスに交渉しに行こうと思っている…………代表同士の一騎討ちで勝負をつけないかとな」

全『一騎討ちで!?』

雄二の言葉にみんなが驚く。

城「たしか一騎討ちって……なんだっけ?」

ム「……クラス全員で戦わず代表同士の対決だけでクラスの勝敗を決める特別ルール」

ムッツリーニが零斗をフォローした。

雄「ムッツリーニの言う通りだ。そこでFクラス代表の俺とAクラス代表……翔子が一騎討ちで戦う」

明「ちょ、ちょっと待ってよ雄二!一騎討ちとか簡単に言ってるけど相手は学年首席の霧島さんだよ!?本当に勝てるの? 」

雄「あぁ、勝てるさ」

雄二がニヤッと笑う。

城「……なあ、その霧島って奴はスゴいのか秀吉?」

零斗は秀吉に聞いてみた。

秀「うむ、学年首席の才色兼備と言われておっての、振り分け試験のその前のテストでは次席の姫路と3位の……久保だったかの?……まあその3位の総合点数差が数点なのに対して首席の霧島と姫路の点数差は500点近くあったそうじゃからの」

城「ま、マジかよ……」

一体どんだけ頭いいんだよその霧島って奴は……

島「それで坂本、どうやって学年首席に勝とうとしてるの?」

雄「ああ、それなんだがな……実は小学生の時、俺はアイツに『大化の改新』の年号を間違えて覚えさせちまったんだ」

全『大化の改新の年号???』

全員の声がうまくハモる。

雄「おい明久、大化の改新が何年にあったのかわかるか?」

明「まったく雄二ったら~、こんな小学生レベルの問題なんて簡単だよ~♪……たしか鳴くよウグイス大化の改新だからーーーー」

城「794年とか言ったらコロス」

明「ごめんなさい、心の底からごめんなさい」

明久は瞬時に謝った。

島「まったくアキったら~」

ム「……さすが明久……」

秀「まあ明久だからしょうがないのぉ……」

やれやれと3人は首を振りながらそう言う。

明「うぅ、小学生の頃に習ったことなんて覚えているわけないじゃないか!……だいたい3人は何年に大化の改新があったかわかるの!?」

城「いやいや明久。そんなのみんな分かるに決まってーーーー」

島・ム・秀『知らない(キッパリ)』

こいつらは俺の想像していた以上にバカみたいだ。

城「……雄二、これじゃあ一騎討ち以外に勝つ方法は無いな……」

雄「……今俺もそう思った……」

二人ははぁ……と深い溜め息をつく。

雄「……話を戻すがな、大化の改新は645年におきたことだ。でも俺は翔子に無事故の改新…………625(・・・)年と間違って教えてしまったんだ」

島「……ってことはその大化の改新がいつおきたかっていう問題が出たら霧島さんは確実に間違えるってこと?」

雄「あぁ、そういうことだ」

秀「……じゃが相手はあの霧島じゃぞ?その程度の問題は覚え直しているのではないかの?」

雄「いや、それはない。アイツは一度学んだことは絶対に忘れないからな」

雄二は自信ありげにそう言った。

城「……でも戦うのはテストの点数じゃなくて召喚獣勝負だろ?しかも小学生の問題だしよ」

明「そうだよ雄二。弱点がわかっていても意味がないんじゃあ……」

零斗と明久は雄二にそう聞いた。

雄「確かに召喚獣勝負ではこの弱点は使えない……でもな、もしフィールドの内容を限定したら……例えばレベルは小学生程度、100点満点方式のテスト勝負ならどうだ?」

全『なるほど!!!』

雄二のその答えにみんなは納得する。

島「そういうことね!それなら勝てる可能性があるわね!」

秀「うむ、良い考えじゃな!」

城「よく考えたな雄二!マジ尊敬するぜっ!」

ム「…………(グッ!)」

明「さすが雄二!根は腐ってもやっぱり神童だね!」

雄「根は腐ってもは余計だ明久。 ーーーーまあ俺に任せておけ、お前らを絶対に勝たしてやるからな!」

雄二のその言葉は何故かわからないが零斗たちをその気にさせた。

明「……ねえ雄二、ひとつ聞きたいことがあるんだけど……」

雄「どうした明久?」

明久は雄二に質問する。

明「霧島さんとは仲がいいの?」

確かにさっきから雄二の話を聞いていれば霧島のことを翔子とかアイツって呼んでいた気がする。

雄「あぁ、俺と翔子は小学生の時からの幼なじーーーー」

明「殺ってやるっ!」

ム「……死して償えっ!」

雄「うぐおぁ!?あっぶねぇっ!ーーーーってかなんでお前らはそんな物騒な物を持ってるんだよ!?」

明久はサバイバルナイフを片手に、ムッツリーニはスタンガンを両手にひとつずつ持ち、獲物(雄二)を仕留めようとしたがその獲物(雄二)はそれをギリギリで回避した。

明「黙れ文月学園全男子生徒の敵めっ!」

ム「……必ずこの手で……獲物を屠るっ!」

明久とムッツリーニの目が血走っている。あーおそろしや。

城「おいおい二人共、いくらなんでも殺らなくていいんじゃないか?文月学園には霧島以外にも女子生徒は沢山いるんだからよ」

明「……霧島さんの写真を見ても同じことが言えるかな零斗?…………ムッツリーニ、例の写真を」

ム「……了解」

そう言ってムッツリーニは自分のカバンをごそごそと探り一枚の写真を取り出して零斗に渡した。……彼がカバンを探っている時、成人向けの雑誌や盗撮に使われそうな小型カメラがチラチラ見えたのはこの際気にしないでおこう。

城「どれどれ(ピラッ)」

写真には肩まで伸びる綺麗な黒髪に整った容姿を持つ日本人形のような女子生徒が写っていた。

…………ほほう、この美少女が霧島か…………

城「さてと、殺るか」

雄「ちょっと待て!なんだよその『宿題でもやるか』みたいなノリは!?」

城「俺の逆鱗に触れたな雄二っ!明久、ムッツリーニ!奴を必ず殺るぞっ!」

明・ム『了解っ!』

そう零斗が言うと3人は一斉に雄二に飛びかかろうとしてーーーー

秀「ちょっと待つのじゃお主ら。冷静になって考えてみるのじゃ」

ーーーー秀吉に止められた。

明「え~、秀吉は雄二が憎くないの?」

秀「よく考えてみるのじゃ。相手は男に興味は無いともっぱら噂の霧島翔子じゃぞ?」

島「あ!その話ウチも聞いたことがあるわ!」

城「……は?……明久、霧島は男に興味がないのか?」

零斗は少し驚きながら明久に聞く。

明「うん、その話本当らしいんだよね……霧島さんはいろいろな男子生徒から告白されているらしいんだけど全部断っているみたいだから。」

城「そ、そうなのか……」

うぅ、なんかショックだ……

ム「……むしろ興味があるとしたら……」

『『『………美少女………』』』

6人はここにはいないウサギの髪留めをした女子生徒を思い浮かべた。

城「……で、でもそんなことが身近にあるわけないだろ!なぁ島田?」

零斗はこの場にいる唯一の女子に意見を求める。

島「……いや、ウチの友達にそんな女子がいるわ……」

城「うそーん」

意外と身近にいたんですけど。

島「……その女子生徒の名前はーーーー」

清「やっと見つけました美波お姉さま!」

島「ーーーーきゃあぁっ!?み、美春が何でここに!?」

女子生徒の名前を言おうとした島田に縦ロールをツインテールにした女子が後ろからいきなり抱きついてきた。

城「……えーっと……島田に抱きついているのはいったい誰なんだ?」

零斗は少し驚きながらみんなに聞く。

ム「……2年Dクラスの清水美春」

雄「ちなみに噂では細身の貧乳美人が好みだそうだ」

秀「1年生の時からあんな感じじゃからのぉ」

明「美波も結構苦労してるよね……」

城「……なるほど……同性愛者ってことか……」

みんなの言葉に零斗は納得した。

清「ひどいですお姉さま!今日は美春と一緒に帰るって約束したじゃないですか!」

島「そ、そんな約束してないわよぉっ!」

清「しました!昨日、約束するメールを100通ぐらいお姉さまの携帯に送ったじゃないですか!」

ヤバい、俺の目の前にストーカーがいる。誰か警察を……

清「……まあそのことは置いといて……今日は美春の家に泊まっていってください!」

島「えぇ!?い、いやよ!」

清「……そして美春の部屋のベッドの上で……ムフフなことをしましょうっ!」

なんだ、何なんだムフフなことって。

島「た、助けてアキ!このまま美春に連れていかれたらウチは大きなトラウマを抱えることに!」

島田が明久に助けを求める。

雄「……助けてやれ明久」

城「……このままだと島田が大変なことになるぞ」

明「よ、よし!美波、今助けにーーーー」

清「美春とお姉さまを邪魔する者は許しません……世界の果てまで追いかけて…………殺します……」

清水は人を殺せるのではないかと疑うぐらいの強い視線で明久を睨み付ける。

明「……ごめん美波。ソコに飛び込む勇気は僕にはないみたいだ……」

確かに今助けに行ったら確実に殺られるだろう。

島「ちょっとアキ!?見捨てるの!?」

明「美波、君のことは絶対に忘れない!」

島「アキのバカっ!こうなったら!(バッ)」

清「きゃあ!」

島田は抱きついている清水を力強く振り払った。

島「アキっ!明日、覚悟しておきなさいよ!(ダッ)」

そして美春から逃れるべくダッシュで逃げる。

清「お姉さま~!待ってくださ~い!!」

それを追って清水も走って行ってしまった。

城「……はぁ……なんか疲れたな……」

明「……確かになんか疲れたよね……」

秀「……島田も大変じゃのぉ……」

ム「…………疲れた(ぐったり)」

雄「……やれやれだな……」

5人は今日最大の溜め息をつきながら言った。

雄「……話は変わるが一応お前らも勉強しとけよ?」

秀「む?じゃが明日戦うのは雄二だけじゃないのかの?」

雄「一応だ、一応。もしかしたら3対3とか5対5になるかもしれないからな」

明「……僕、支給された教科書、全部学校に置いて来ちゃったんだけど……」

城「……俺も置いてきちまったんだが……」

零斗と明久は言いにくそうにそう言った。

雄「まったくお前らは……まだ学校は開いているはずだから教科書取ってこい」

城・明『め、めんどくさい……』

雄「文句言うな。ほら、さっさと行ってこい」

城・明『ほぉーい』

2人は適当に返事をした。

雄「……んじゃあ俺たちは先に帰るぞ」

ム「…………また明日……」

秀「走って転ぶでないぞお主ら」

明「大丈夫だよ秀吉、子供じゃないんだから!また明日ねー!」

城「じゃあなー、明日も頑張ろうぜ!」

お互いに別れの言葉をつげると雄二たちは背を向けて歩き始めた。

城「……よし、学校にどっちが早く着くか勝負だ明久!」

明「OK!僕の脚力をなめないでよ零斗!」

城「ちなみに負けたほうは何か奢るってことでっ!(ダッ)」

明「ちょ、ちょっとぉ!?そんなの聞いてないよっ!(ダッ)……っていうか零斗、今のフライングだよね!?卑怯だよっ!」

城「ナニ卑怯って?オイシイノ?」

明「零斗ぉ!覚悟しろぉっ!」

そうして零斗と明久の死闘(かけっこ)が始まったのであった…………

 




久しぶりの投稿でした。

……姫路さんの殺じーーーー……じゃなくて料理をそろそろ出したいです。
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