俺とバカたちと召喚獣   作:無津伊

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《前回のあらすじ》
かけっこと言う名の死闘が始まりました。


第10問

城「………明久……すまなかった……」

明「……僕こそ……ゴメン……」

城之一零斗と吉井明久はよろよろとおぼつかない足取りで文月学園の中央階段をのぼっていた。何故か二人は試合にKO負けしたボクサーのようにボロボロだ。

城「……やっぱり道路標識を振り回すのは危ないよな……」

明「……うん……ガードレールを振り回すのも良くないよね……」

 

 

※良い子のみんなは道路標識やガードレールを地面から引っこ抜いて振り回したら絶対にダメだよ! (そんな子供いないと思うけど……って言うかいたらコワイ)

 

 

城「……ふぅ……ようやくついたな……」

明「……ここまで長い道のりだったね……」

……と、やっと2年Fクラスの教室に着いたようだ。

明「よしっ!それじゃあ…………ただいまー!(ガラガラ)」

城「おいおい、中に誰かいたらーーーーっ!(サッ!)」

零斗は明久に続いて教室に入ろうとしたが……素早くドアの影に身を隠した。

 

 

姫『よ、吉井君!?どどどどうしたんですか!?』

 

 

何故なら教室に美少女ーーーー姫路瑞希がいたからだ。

城「(放課後に想いを寄せている者同士がばったりと教室で……それに姫路が持ってるピンク色の手紙はラブレターっぽいし……これは邪魔しないほうがーーーー)」

優「あら?覗き魔……じゃなくて城之一じゃない。そんなところでーーーーフゴォッ!?」

【明久と姫路を二人っきりにして良い雰囲気にしようぜ作戦】を考えていた零斗のところに優子が現れたが、零斗は素早く優子の口を左手で塞ぎ右手で自分の胸に引き寄せた。

優「(ちょっ!?な、なんなのよいきなりっ!///)」

何故か分からないが優子の頬が少し朱い気がする。

城「(ゆ、優子!お前まだ帰ってなかったのか!?)」

優「(高橋先生の手伝いをしてたのよ!ずっとプリントの枚数数えてたから疲れたわ……)」

城「(さ、さすが優等生……じゃなくて、こんな時にお前は……なんて間の悪い音痴腐女子なんだっ!)」

優「(コロスわよ?(ニコッ))」

城「(怖いっ!何故か悪魔の微笑みのように見えるっ!)」

視線でこんなにも俺を震え上がらせるなんて……恐るべし木下優子……

城「(そ、それよりあれを見ろ!)」

優「(どれよ?…………成る程、だから私を取り押さえた訳ね……)」

どうやらFクラスの教室の中を見ただけですべてを理解したらしい。

優「(あれは……ラブレターかしら?……で、これからどうするの?)」

城「(どうするって……気になるし見るしかねぇだろ!お前だって気になるだろ?)」

優「(……まぁたしかに気になるけど……そ、それより……///)」

城「(ん?どした?)」

優子は何かを言いたそうにもじもじしている。

優「(……少し……苦しい……///)」

城「(……え?………………っ!? す、すまんっ!///)」

零斗は何のことか分からず少し考えてから優子を自分の胸の中から解放した。

優「(……べ、別にそのままでも良かったんだけど……)」

城「(ん?何か言ったか?)」

優「(な、なんでもないわよっ!///そ、それよりほらっ)」

優子に教室の中を見るようにうながされる。

 

 

明『あれ?姫路さん?まだ教室にーーーー……あ……』

姫『あ、あの……吉井……君……?……///』

 

 

城「(お!明久がラブレターに気がついたぞ!)」

優「(さて吉井君の反応はどうかしら?)」

※実況は城之一零斗、解説は木下優子でお送りします。

 

 

明『うんうん、わかってるよ。なんかラブレターに使うような封筒を持っているけどそうじゃないってことはわかってるよ姫路さん』

 

 

城・優「(いや、あれはどこからどう見ても確実にラブレターだろ!(でしょ!))」

零斗と優子はツッコんだ。何故か息ピッタリだ。

 

 

姫『えっと……だから……その…………きゃっ!(ガコッ)』

明『おぉっと……大丈夫姫路さん?僕が拾ってあげるよ…………っ!#&%&@=!!!』

 

 

城「(姫路が足を卓袱台にぶつけて転んだな。そして明久がラブレターの中の紙を拾って……そこには……)」

優「(……『あなたのことが好きです』……って書かれてるわね……)」

城「(……もうこれ確実だろ……明久宛だな)」

優「(……吉井君、かなり動揺してるわね……)」

 

 

明『………………はい、姫路さん(ピラッ)』

姫『あ、ありがとうごさいます吉井君…………あの……見ちゃい……ましたか……?』

明『……うん、チラッとね…………あのさ、姫路さん…………』

姫『…………は、はい…………』

明『………………』

姫『………………』

 

 

優「(……この妙に長い間は……もしかして告白するのかしら?)」

城「(よしっ!いけ明久!この雰囲気なら絶対に告白がせいkーーーー)」

 

 

明『変わった不幸の手紙だね』

 

 

城・優「(何故そうなる)」

またまた零斗と優子がツッコんだ。

 

 

姫『そ、それってすごく困る勘違いなんですけど……』

明『……相手はうちのクラスメイト……かな……?』

姫『…………は、はい……そうです……///』

 

 

城「(……もしかしてアイツ……勘違いを……)」

優「(……勘違い?)」

 

 

明『……その人の何処がいいの?外見なんてたいしたことないと思うけど……』

姫『……いえ、外見じゃないんです……で、でももちろん外見も好きですよ!…………私の友達も言ってましたよ?美少年の吉井君とたくましい坂本君が一緒に歩いていると絵になるねって!』

明『良い友達だね!その子とは仲良くーーーー』

姫『あと「やっぱり吉井君が受けなのかな?」っても言ってました♪』

明『………………(ガクガク)』

姫『よ、吉井君?そんなに震えてどうしたんですか!?』

明『だ、大丈夫だよ姫路さん…………くっ!僕は受けなんかじゃっ……!』

 

 

城「(……明久と雄二が…………うぷっ……は、吐き気が……)」

優「(……吉井君がツッコむ所はそこなのね……)」

 

 

明『……うぅ、雄二め…………姫路さん、その手紙…………いい返事がもらえるといいね!……』

姫『……はい!(ニコッ)……』

 

 

城「(くそっ、明久の奴あの手紙の宛先を雄二だと思っていやがるっ!……なんて鈍感なんだアイツは!)」

優「(…………鈍感って…………(ジトッ))」

城「(……待て、なんでお前は俺のことをジトッっとした目で睨んでいるんだ……?) 」

優「(…………別にっ……(プイッ))」

城「(ゆ、優子?……意味がわかんねぇよ……)」

零斗は頭の上にクエスチョンマークを浮かべている。

 

 

姫『そ、そういえば吉井君!美波ちゃんのことを名前で呼んでませんでしたか!?それに明後日美波ちゃんとデートに行くって木下君から聞きましたよ!?』

明『ち、違うよ姫路さん!あれは脅されてーーーー』

姫『うぅ……美波ちゃんだけズルいですよぉ……だから私も吉井君のことを明久君って呼びますからね!それに明後日のデートは私もついて行きます!』

明『ええっ!そ、そんなぁ~……僕の食費がーーーー』

姫『問答無用です!』

明『うぅー……』

 

 

城「(……はぁ……まったくコイツらは………………よっと……)」

優「(城之一?帰るの?)」

城「(あぁ、もう遅い時間だしな。……ほら、一緒に帰るぞ優子)」

優「(……え?……い、いいの?)」

城「(いいのって……いいに決まってるだろーが。……こんな時間に女子を一人で帰すわけにはいかねぇしな。ほら行くぞ)」

優「(う、うん///……)」

そう言って二人は少し痺れている足を動かしてFクラスの教室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城「へぇー、優子の家もここら辺なのか?」

優「ええ、この辺は学校に近いけど……道が入り組んでて迷いやすいのよね……」

城「……確かにな。俺も初めて文月学園に行くとき迷子になりかけたからなぁ…………んー、今日はなんか疲れたなー……」

零斗はぐっと背伸びをしながらそう言った。

優「……それじゃ、私こっちだから」

不意に優子が十字路で止まった。どうやらここを右を曲がった方向に家があるみたいだ。

城「ん?そうなのか。……家まで送って行ってやるか?」

優「……え?………だ、大丈夫よ!すぐそこだし!///」

恋人同士じゃあるまいし……と優子は呟く。勿論零斗には聞こえない声で。

城「……まぁそうだよな!もし不審者がお前の前に現れてもお前の右ストレートで………………優子、何故俺に向かって戦闘隊形をとる?……」

優「……不審者の前に城之一をボコボコにしようかしら?(ポキポキ)」

怖い、優子が不審者に見えるのは俺の気のせいなのだろうか?

優「……まあいいわ。明日の試召戦争、覚悟しときなさいよ!じゃあねっ!」

城「そっちこそ油断するんじゃねぇぞ!絶対に勝ってやるからなっ!じゃあまた明日な!」

そう言って零斗はまた歩き始めるがーーーー

 

城「よし!家に帰ったら早速勉強を………………ん?……まてよ、何故俺は学校に戻ったんだ?」

 

ーーーーそこで彼はようやく気づいた。

 

 

 

城「……………あ……教科書…………………………」

 

 

 

Fクラスに置きっぱなしにしている教科書の存在に…………

 




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