零斗は『萌え』を会得した!
そもそも人間とは何なのだろうか?
城之一零斗は必死に考えていた。
『人間とは何か?』という問題は古代から人々を悩ませている。
ソクラテスは『理性を持った動物』、
アリストテレスは『社会的動物』、
フランクリンは『道具を使う動物』と定義したそうだ。……しかし俺はーーーー
作)……あの……真剣に考えるのやめてもらえます?……タグに「ギャグ多め」って書いてあるし……
……うるさいなぁ……そんなの俺には関係の無いことじゃねぇか……
作)いやいや関係無くないからね?キミ、一応主人公だからね!?
おいまて一応とは何だ?一応とは?
作)…………まぁその話は置いといて……
俺としては真剣に話し合いたいのだが……
作)……だ、大体そんな簡単に弁明を諦めていいのか?
……別に弁明を諦めた訳じゃない……俺はただ人間は無力だと言うことの再確認をーーーー
優「ーーーー城之一……?」
城「……っ!?は、はいっ?」
と、そう呼ばれて零斗は我に返った。
……どうやら俺は少し夢を見ていたようだ……
優「……あのね……その……今度城之一を連れて行きたい所があるんだけど……」
城「……へ?……連れて行きたい所……?」
連れて行きたい所……か……うーん……いったいどこなんだろう?
悪『多分、映画館とか遊園地だろうな』
……はっ!お前は俺の心の中の悪魔!?…………ってか映画館とか遊園地はリア充がデートしに行く所じゃねぇか!
悪『そうだな。だからこそ優子はお前と一緒に行きたいと思ってるんじゃないか?』
……は?貴様その言い方だと優子が…………その……俺のことを好きだと言ってるように聞こえるんだが……?
悪『そういうことだ、城之一零斗』
えぇい!そんなことがあるわけねぇだろうが!優子が俺を好きになるなんてーーーー
天『そうだよ!騙されちゃダメだ!』
……はっ!お前は俺の心の中の天使!よっしゃ!俺を悪魔から助けに来てーーーー
天『バカでアホでカッコ悪くて不細工な零斗のことを好きになるなんてーーーー』
目指せワールドカップっ!(ボコッ)
天『ふぎゃあぁっ!?』
悪『ああ!?天使がまるでサッカーボールのようだっ!?』
くそっ!あの天使何しにきたんだよ!?わざわざ俺を侮辱しに来たのか!?
悪『……コホン……話は変わるがお前が優子と一緒にいる時優子はどんな様子だったのか覚えているか?』
……ん?……優子の様子?
悪『そうだ、よく考えてみろ』
……うーむ…………あ……そう言えば何度も顔が赤くなってたな。
悪『ん、そうだな。……ってことはどういうことになる?』
……顔が赤くなるってことは……
顔が赤くなる
↓
怒っている証拠
↓
そう言えば何度も赤くなっていた
↓
ってことは今怒りがピークに達してるはず
↓
優子は俺に復讐を企てるだろう
↓
(残酷な表現につき描写不可能)
↓
あの世へGO!
城「……優子……殺るんだったら一瞬でたのむぜ……」
優・悪「『…………は?』」
優子が俺を連れて行こうとしてるのは映画館や遊園地なんかじゃない…………あの世だったのか……
優「……城之一?……いきなりどうしたの?……」
城「……天国だったらいいなぁ……あ、でも俺結構悪いことしたから地獄にーーーー」
優「目を覚ましなさい城之一っ!(バコッ)」
城「ぐぱぺっ!」
……はっ!俺は一体何を……
悪『……まったく……この場合顔が赤くなってるのは恥ずかしがってるってことなんだがな……』
え?そうなの?怒ってるんじゃないの?
悪『んな訳ないだろ。ほら、好きな奴の前では緊張して少し恥ずかしがるって言うだろ?』
んまぁそうだが…………ってかちょっと待て。だから優子が俺のことをーーーー
天『そうだよ!バカでアホーーーー』
アタックナンバーワンっ!(スパァン)
天『ふぎゃあぁっ!?』
悪『ああ!?今度は天使がまるでバレーボールのようだっ!?』
はぁはぁ……油断も隙もねぇなこの天使っ!
悪『……まぁ取り敢えずお前から優子を誘ってみたらどうだ?』
……誘う?……優子を映画館とか遊園地にか!?
悪『そうだ。お前だって優子と行きたいだろ?』
……いや……まぁ……行きたく無いって訳じゃねぇけど……
悪『んだったら誘ってみるんだな。最初は難易度低めな映画館とかが良いと思うぞ』
……うぅ……マジで誘うのか……
悪『……まぁ頑張るんだな。また何かあったら相談に乗ってやるよ。……おーい天使!帰るぞ!……クソッ!アイツどんだけ吹き飛ばされてーーーー』
そう言いながら悪魔はフェードアウトしていった。
……スゥ……ハァ……おし!頑張るんだ俺!
零斗は深呼吸をした後気合いを入れた。
城「……ゆ、優子……」
優「……ん?何?」
そう言って優子が首をかしげた。
城「その……明日は暇か?」
優「明日?……明日は一日中家にいると思うけど……」
城「……そうか……それなら明日俺と一緒に…………」
優「…………一緒に?」
城「……だから……その……」
優「…………」
……くそっ……言い辛いな……ってかなんで優子は期待した目で俺のことを見ているんだ……?
城「…………」
優「…………城之一?」
……くっ!……当たって砕けろっ!(自暴自棄)
城「……明日俺と映画館にーーーー」
キーンコーンカーンコーンーーーー
…………え?このタイミングで?…………
城「………………」
優「………………」
…………さて……っと…………
城「……優子……」
優「……何よ……」
城「……最後の作戦会議もあるし……そろそろ教室に……帰らないか……?」
優「……ええ……」
……そう会話をかわしてから零斗は溜め息をつきながら、そして優子は何か納得のいかない表情をうかべながら片付けをし始めた……
城「……優子……さん……?」
優「…………」
城「……何でそんなに……機嫌が悪いんデスカ……?」
優「……別にっ……(プイッ)」
城「…………」
零斗は階段を下りながら必死に考える。
……何故だ……何故優子はこんなに機嫌が悪いんだろうか?……チャイムに邪魔されて俺から映画館に誘ってもらえなかったから……ってのはあの嘘っぱち悪魔の言ったことを肯定する事になるし……うーむ……まったく分からーーーー
優「それじゃ、Aクラスはこっちだから」
城「……え?」
……と、いつのまにか三階に着いていたようだ。
優「じゃあまた試召戦争でーーーー」
城「ちょ、ちょっと待ってくれ優子」
優「……?何?」
……ってヤバい!つい引き留めてしまった!?
城「……えーっと……」
優「…………?」
零斗が何と言おうか頭をフル回転させ考えていたその時ーーーー
姫「あれ?城之一君?」
島「……それに木下ーーーー……のお姉さんもいるわね」
ーーーー二人の救世主が階段を上ってきた。
城「おお……我が
姫「えぇ!?じょ、城之一君!?」
島「……なんで城之一はウチらに膝まづきながら手を合わせるのよ……」
しまった、つい体が。
優「あら、姫路さんに島田さん。飲み物を持っているってことは……自販機に行った帰りかしら?」
お茶やコーラが入ったビニール袋を持っている姫路と島田を見て優子はそう言った。
島「ええ。アキたちとウチらの分を買いにね」
優「……?……アキ?」
島「……あー……えっとアキって言うのは吉井のことでーーーー」
姫「そ、そう言えば美波ちゃん!どうして明久君のことをアキって呼んでるんですか!?一人抜け駆けなんてズルいですよぉ……」
島「う……こ、これは成り行きで…………って瑞希だって吉井君じゃなくて明久君って呼んでるじゃない!どっちもどっちよ!」
姫「わ、私は君付けで美波ちゃんは呼び捨てじゃないですか!どっちもどっちなんかじゃ無いと思いますっ!」
島「た、確かにそうだけど…………でも瑞希はウチに黙ってアキにお弁当を作ってきたじゃない!」
姫「あ、あれは別に明久君のためじゃなくて皆さんにーーーー」
島「え~、本当~?(ジッ)」
姫「うぅ……そんな目で見られたら困ります……」
……と、この会話を静かに聞いていた零斗と優子はと言うとーーーー
城・優『…………(ニヤニヤ)』
島「……あれ?……二人共……?」
姫「……な、なんで笑ってるんですか……?」
……いやー、なんか姫路と島田の会話を聞いてるとーーーー
優「青春だなぁと思って♪」
城「優子、お前は近所のおばさんか」
優「誰がおばさんですって?(ギラリ)」
ヤバい、殺される。
城「ち、違う!例えだよ例え!比喩表現!」
優「……そう……」
ふう……危うく消し炭になるところだった…………まぁとりあえず教室に戻ったら明久を10発殴ろう。…………一応言っておくが別にうらや(ry
姫「み、美波ちゃん……この話はまた今度に……」
島「そうね、また今度じっくりと話し合いましょう……それに今は城之一と木下さんに聞きたいこともあるし」
城・優『聞きたいこと?』
…………なんか嫌な予感…………
島「……もしかして一緒にお昼ご飯食べてた?」
城・優『っ!?』
質問がピンポイントすぎるだろっ!ってかなんかすげぇ恥ずかしいし!
城「は……はははっ!そ、そんなわけねぇだろ!なぁ優子!」
優「そ、そうよ!さっき偶然会っただけでーーーー」
姫「あ、でも木下さん。弁当箱とお出掛け用のシートを持ってますよね?」
城・優『…………』
恥ずかしさのあまり誤魔化そうとした零斗と優子だったが姫路の指摘により黙り込んでしまった。
島「どうやら図星のようね(ニヤニヤ)」
姫「そうみたいですね(ニコニコ)」
……これはあれか、さっきの仕返しなのか……?
島「……それじゃあ木下さん、ちょっと詳しい話を聞かせてもらいましょうか?(ガシッ)」
姫「……私も何があった知りたいです♪(ガシッ)」
優「え?ちょ、ちょっと二人共!?」
優子が島田と姫路に引っ張られ階段の踊り場へと連れていかれる。
……くっ!……優子……どうにかあの二人を言いくるめてきてくれ……!
~1分経過~
優『ーーーーだからずっと二人っきりだったわけじゃないのよ?』
島『なるほど、そんなことがあったのね……』
姫『……それで木下さん、どう思ってるんですか?』
優『……?……どう思ってるって?』
島・姫『『城之一(君)のこと』』
優『っ!?///……べ、別にどうも思ってなんかーーーー』
島『怪しいわね(ジッ)』
姫『本当ですか?(ジッ)』
優『……うぅ///…………そ、それなら2人は吉井君のことどう思ってるのかしらっ?』
島・姫『『ええっ!?……そ、それは……///』』
……はぁ……一体何の話をしてるのだろうか?……全然関係の無い話をしているような気が………………はぁ………
姫「……これじゃあきりがありませんね……」
優「……ずっと言い争ってる訳にもいかないわよね……」
島「……この話もまた今度にしましょうか……」
ーーーー零斗が2回目のため息をついていると3人が帰ってきた。
城「お帰り3人共…………優子、上手く誤魔化せたか?(ボソッ)」
零斗は小声で優子に聞くがーーーー
優「……どっちもどっちって事が分かったわ……」
うん、意味が分からない。……誤魔化せなかったのだろうか?
優「……あら、もう1時じゃない。そろそろAクラスに戻るわね」
優子は腕時計をチラッと見ながらそう言った。
姫「……私達もそろそろFクラスに戻りませんか?」
島「そうね、試召戦争に出る5人の発表もあるだろうし……そうしましょうか。……優子さん、お互いに頑張りましょうね」
優「……ええ……頑張りましょう」
『頑張る』のは多分試召戦争のことだろう。
島「ほら城之一、行くわよ」
城「…………」
と、島田に急かされるがーーーー
城「……優子!」
ーーーー振り替えって優子を呼び止めた。
優「……?何?」
案の定、優子はさっきと同じように立ち止まってくれた。
……優子はさっき怒ってたし……でも後ろに島田と姫路がいるけど…………言うしかないよなぁ……
零斗はそう考えながら腹を括ってーーーー
城「……弁当、凄くうまかった!また今度一緒に食べような!」
優「えっ!?」
ーーーーそう言ってから驚く優子を横目に……赤くなった自分の顔を隠しながら零斗は歩き始めた。
ーーーー
零斗の背中を見ながら、
優「……はぁ……こんなの……卑怯よ……///」
誰にも聞こえない声で優子は呟いた。
ーーーー
島「アンタ、なかなかやるわね(ニヤニヤ)」
姫「かっこよかったですよ城之一君♪(ニコニコ)」
Fクラスの方向に歩いて行くと島田と姫路が笑いながら待ってくれていた。
城「……お前ら……さっきのは見なかったことに『無理(です)よ』して……くれ……」
……現実とは非情なもんだな……
城「……それじゃ見なかったことにしなくていいから……そのかわりに優子たちと弁当を食べたことは明久たちやFクラスの奴らに秘密にしといてくれないか?」
姫「……え?秘密……ですか?」
島「……秘密……ねぇ……」
姫路は首をかしげながら、島田はコクコクと頷いてからそう言った。
城「理由は……えっと……その……」
島「……アキたちに殺られるわね……確実に……」
城「……そう言うことだ……」
恨み妬み嫉みで殺されてしまいそうだ。
島「……そう言うことなら秘密にしといてあげるわよ」
城「おう、サンキューな」
姫「?」
姫路は意味が分からないとでも言いたげに首を傾げている。……説明する必要はないな……邪推してほしくないし……
城「……あ、そう言えば……」
姫「どうかしましたか城之一君?……あ、着きましたね」
……と、Fクラスの前に到着した時、零斗は思い出した。
城「Fクラスに戻ったら明久と雄二を100発ずつ殴るんだったな」
島「一体屋上で何があったのかしら……?」
色々とあって忘れてたが思い出してよかった…………ん?捏造? 1発も10発も100発も同じだろ?(※だいぶ違います)
城「まぁ色々とあってな……(ガラガラ)」
そう言いながら零斗はFクラスの引き戸を開けた。
「「「「…………(ピクピク)」」」」
『『『『…………(ガクガクブルブル)』』』』
ピシャンッ!
ーーーーが、すぐに閉めた。
島「?、どうしたの城之一?」
姫「?、どうしたんですか城之一君?」
城「大丈夫だ二人共、多分幻影だから」
島・姫『………………はい?』
……落ち着け俺。ここはFクラスの教室………だよな……ってかこんなボロい教室間違えるわけ無いし……
『2-F』と書かれた今にも落ちてきそうな木製のプレートを見ながら零斗は必死に考えを巡らせる。
…………幻影……だよな…………取り敢えずもう一回……(ガラガラ)
零斗はさっきと異なり少しだけ引き戸を引いた。
「「「「…………(ビクンビクン)」」」」
『『『『…………(ガクガクブルブル)』』』』
ガラガラ
……幻影じゃ……ない……?
城「………………(ダラダラ)」
姫「城之一君!?そんなに汗をかいてどうしたんですか!?」
姫「一体何が見えたのよ!?」
……考えろ……冷静になって考えるんだ俺…………まずこれからどうすればいいんだろう?…………さすがに島田と姫路をFクラスに入れるわけにはーーーー
島「ああもうっ!どきなさい城之一っ!(ドカッ)」
城「っ!?やめろ島田っ!ストッーーーー」
ーーーープ……と言おうとしたところで島田が引き戸を開けた。
島「………………は?」
姫「美波ちゃん?どうしーーーー…………え?」
島田と姫路の動きが止まる。
…………そう……そこはーーーー
「「「「…………(ピクピク)」」」」
(※痙攣している明久、雄二、秀吉、ムッツリーニ)
『『『『…………(ガクガクブルブル)』』』』
(※痙攣している四人を黒板の前で震えながら見ている
ーーーーそこは地獄だった。
安心してください、零斗君は死にません。
(↑死亡フラグを立てる作者)